ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
4pt
3Dプリンタなどのデジタル工作機械がグローバル・インターネットとつながったとき、いったいどのような世界が実現するのか? いままさに、かつてSFとして描かれた技術が現実のものとなりつつある。大注目の工学者が興奮の未来と新しいヴィジョンを描き出す。(講談社現代新書)
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
文字と絵のデータのやりとりをする情報時代に「物質データ」を受けることで、3Dプリンターで「もの」が出力できる。ものが、データだけで移動できる。 音楽や映画もデータで受け取り再生できる。ものが、データで再生できるのも不思議ではない。 3Dプリンターが、3Dプリンターの部品を作る。それができるならば、...続きを読む3Dプリンターが自己増殖することになる。自分自身で複製する。 デジタル革命1.0は、半導体とコンピュータによる計算。 デジタル革命2.0は、スマホとインターネットによる双方向の通信。 デジタル革命3.0は、新材料と3Dプリンターによるものつくり。 工作機械などにコンピュータがついたのが、コンピュータとネットワークに工作機械がつながることで、物作りが変わるのだ。スイスでデータを作り、送信して日本で作るということができる。 ハサミ、カッター、ドリル、レーザーカッター、工作機械は、材料があって切り取っていく、「引き算」の製造で、いらないゴミが出てくる。3Dプリンターは、粘土で作るように、材料をつけたりして「足し算」の製造となる。そして、ゴミも出ない。また作ったものを粉砕して、リユースできる可能性もある。環境に優しい製造になる。 作りたいものを、3Dスキャナーで読み取り、3Dプリンターで複製する。それは再生産可能である。 私は、マグロの寿司を作る3Dプリンターを見た。それは、まるでケーキのようだった。素材と3Dプリンターがあれば、マグロ寿司は、世界中でどこでもできる。そして、宇宙船の中でも、マグロ寿司ができる。 3Dプリンターは、樹脂、シリコン、金属、ゴム、石などで作ることができ、大量生産ではなく、必要な分量を作ることができる。ものを作ることと移出型にすれば、壁や道路も作れる。今までにない新しいものづくりの風景が生まれることになる。
3Dプリンタで色々やってみたいことがあり、ただそれだけの理由で本書を手に入れたところ、あまりに内容が深すぎるのと、著者の考えや「ものづくり」への深い想いに強く共感してしまい3Dプリンタどころでなくなってしまった。 本書で語られているのは「思想としての3Dプリンタ」であり「ものづくりを通して見る社会...続きを読む」である。単なる「3Dプリンタでなにがつくれるのか?」という問いかけが、じつは形而上的な性質を含んでおり、それらとても深い返答を試みているように思える。 事実、本書によると3Dプリンタがつくるのは「新しい社会」であり、「新しいコミュニティー」である。そして、それらは「新しい生産体制」から生み出されるようだ。 またインターネットという括りで本書を捉えると、宇野常寛の主張する「遅いインターネットで知的衰退から逃れる」といった「僕たちはあなた方と違って、考えて行動する人なんですよ」みたいな多様性を葬り去った上での優越感あふれる思考上の「集会」とは異なり、あくまでフィジカルに多様性を保ちつつ、社会の可能性を追求する姿勢が全面に出ていて好感が持てる。
第1章 SFとFAB 空想から現実へ モノの代わりとなるデータの流通。モノの送受信をする3DFAX。物質データのやりとり。空間伝送、遠隔転送。 ソーシャルファブリケーション。オープンソースハードウェア。バージョンアップされる3Dプリンタの部品データ。RepRap。 1個からでもつくれる、複雑なものを...続きを読む出力するだけ、データは距離を超える。 自発的な人々が社会的に連携することで進行していくプロセスに意味がある。ネットワークxものづくり。 第2章 メディアとFAB 情報から物質へ デジタル工作機械=創造や発想を刺激する発明ツール。 情報の見える化から触れる化へ。 第3章 パソコンとFAB つかうからつくるへ ローカルでありながらグローバルである。 ハイテク自給自足生活。問題解決型エンジニアリング。 世界の周縁の地ほど最先端技術を必要としている。 ネットワーク型の工房。 ビデオ会議システムでの同時会話。カメラ組み込み式作業共有テーブルFabtable。 ハードウェアとしての pc を配るだけでは意味がない。重要なのは、現場で使用者自身がその場合やその人に合うようにテクノロジーを再編集できるための施設。 ファブラボ標準機材、レーザーカッター 、cnc ミリングマシン、3 d プリンター、ペーパーカッター、デジタル刺繍ミシン、電子工作の道具一式。 第4章 地域地球環境とFAB グローバルからグローカルへ 未来の3 d プリンターはただ作るだけではなく材料まで戻すことを担わなければならない。 情報技術と環境技術という二つの視点に立脚した新しい作り方の提案である。
ある意味SFを実現していると言っていいと思った。FABに関する成書。オライリー系以外で、しかも新書ということで即入手。一気読み。 3Dプリンタの課題の1つである、印刷速度の遅さについてはそのうちなんとかなるんであろうか?とか思いつつも、欲しくてしょうがない。近所にはFAB工房はないが、木工工房は...続きを読むあるので、その辺からデビューしていけたらと画策開始。何かしらないが久々のワクワク感に駆られている。デジタル化しているだけで、やってることは子供時代の秘密基地ごっこ+αみたいなところが多々あるが、それもまた良しか?! 小型の旋盤とかフライス盤をつくろうという動きもぜったいあるはずなので、色々調べていきたい。工作者は潜在的にかなりの人数いるはずだし。
SFというよりは、近未来だと思いました。これから、3Dプリンタが、よりこなれていくのに期待したいと思います。
注目の次世代工学者が、3Dプリンタが開く新たな「モノづくり」の現状と未来を描いている。 書名の「SF」はScience FictionではなくSocial FABの略であり、FABとは、'@Fabrication(ファブリケーション/製造)、'AFabulous(愉しい、喜びの)...続きを読む、'BFabric(異質なものを編む)を重ねたワードだという。 アナログ世代の文系キャリアの私にとって、最近生まれて日々目覚ましく進歩するこのフィールドにおける著者の思考・発想には分りにくい部分も多かったが、主旨は概ね以下のようなものである。 ◆従来の情報技術の進歩は、フィジカル/マテリアル/物質を、デジタル/データ/情報に変換する方向で進んできたが、今後は後者を前者に変換する、または自由に相互変換する方向に広がっていく。既にある物質をデジタルデータ化し、再度同様の形の物質を成型する3Dプリンタのようなファブリケーターはその初期的ハードである。 ◆将来的には、同一の製品・商品が工場で集中的に大量生産されるのではなく、消費者が製品・商品のデジタルデータを購入してダウンロードし、各家庭のファブリケーターでそれを物質化する世界がくるかもしれない。 ◆現在、3Dプリンタをはじめとする各種デジタル工作機械を揃えた実験的な市民工房「ファブラボ」は、世界50ヶ国/250ヶ所以上にまで広がっており、それぞれのファブラボはネットワークで繋がっている。それにより、情報(データやアイデア)をグローバルに共有しながら、物質(マテリアル)をローカルに活用する(=モノは必要なところで作る)という、環境面にメリットの大きいモノづくりが可能となる。 ◆フィジカルとデジタルの相互変換の行き着く先は、両者が完全に一つのものとして融合する、即ち、ファブリケーターを使えば、最小単位のパーツからある製品ができ、かつ製品を最小単位のパーツに戻すこともできる世界であろう。 3Dプリンタという技術をもう少し知りたいと思い本書を手に取ったが、その技術の向かう将来には様々な可能性があることが理解できた。 (2015年4月了)
3Dプリンタは正しく理解されているか? 僕も多分理解しきっていないし、オールドメディアの取り上げ方もしかり。本書はそれらを打ち破る「想像力」を与えてくれる。とはいえ、ここに書いてあることで満足したら想像力はストップしてしまう。ピアノで何が弾ける? という問いと同じぐらい、3Dプリンタで何が出来る? ...続きを読むという問いはどうでもよい問いだ。 何が出来るかではなく、何をもたらすのか。自分の身体も物質で出来ている、情報が物質に転写されて作られている、と考えると3Dプリンタの意味はますます深まってくる。3Dプリンタを手に入れたら、まず3Dプリンタ自身の保守部品を作ってみる。アップグレードも可能である。自分だけの3Dプリンタ。物質をまた分解する機能もいずれは持たされるのかもしれない。 著者は情報と物質の変換装置と定義している。嗚呼、想像の及ぶ範囲でも夢が脹らむ。
3Dプリンターは何をもたらし、どういう意味があるのか? どのように3Dプリンターやデジタルファブリケーションと付き合っていけばいいのか。 「3Dプリンタで何ができるのか?」ではなく、ワープロでは何が書けるのか?ピアノでは何が弾けるのか?、何を書きたいのか?弾きたいのか? 想像力(創造力)が試される...続きを読む道具になりそうです。
3Dプリンタは、扉である。 デジタルとフィジカルの境界線を 行き来できるようになることが大切。 →・雇用など、社会に与える影響はどうなるのか。 ・SFが、ヒントとなる一方で、 足かせになることはあるのか。 ・軍事利用というか、平和、世界情勢への影響はどうか。 ・今までのものづくりを再定義...続きを読む、再構築するという試みが 必要なのではないか。 (本文から) ・ものをつくりながら、コミュニティもつくる。 →ソーシャル×オートノミック →内向から、外転へ。外にでるsocial。 ・情報から物質への変換装置。 細胞でいうところの、リボソーム。 ・従来の名前(ことば)では言い表せないものをつくっていくことにこそ、意義がある。 →なにがつくりたいのか、問題提起型のものづくり。 解決だけでなく。 ・嘆きの壁のテクスチャーを、テーブルに。 富士山の3Dデータを、お椀に。 →すでにある情報を変換する、3Dプリンタのメディア的アプローチ。 ・ものの読み書き。 ・世界の周縁ほど、問題解決型の先端技術を必要としている。 ・アポロ13号でブリコラージュ的に命を救った。 ・分子を単位に、組み立てることも分解することもできるようになる。スタートレック的。 ・工業を農業のように扱う。 ・情報であるデータやアイデアをグローバルに流通させつつ、 物質であるマテリアルをローカルに活用する。 →場所に対して適合的である。 →高速でグローバルな情報と、ゆっくりでローカルな資源を、いかに人間のスケールで組み合わせるか。 環境の作り方。 ・使われなくなったものに新たな価値を吹き込む。 ・とりあえずやってみる、の復権。 ・つくることの濃密なストーリーをもっと前面に出していく。 それがFABの意義。 ・リサイクルではなく、アップサイクル。 ex)ユニクロを各自で編み変えていくように。 ・the free universal construciton kit →既存のものとものをつなぐ ・大人の道具の、疑似体験版がおもちゃ、 ではなくなってくる。 ・FABは、まちそのものを、つくる拠点のネットワークに組み込んでいく。 ・われわれは、過去との差分でしか、新しいものをとらえられない。ーマクルーハン →3Dプリンタは、デジタル工作機械、以上の価値があるはず。 ・情報と物質が等価になる世界=フィジタルな世界 →物質そのものを編集でき、プログラミングできる世界。 ものが可変的。 編み物的。 ・見慣れたものを見慣れていないもののように捉える距離のとりかた。旅で身につくもの。 →日常の相対化。 旅人のように、新しい風を吹き込むイノベーション。 ・
Sicence Fictionの世界を3Dプリンタで実現するとおもいきや、Social Fabricationのことだった。 言葉遊びが過ぎるように感じる箇所が多々あるが、それらは全て著者が3Dプリンタを単なる立体造形装置としてとらえているのではなく、もっと世界が広がる可能性を秘めていることに他なら...続きを読むないということが次第に分かってきた。 確かに”ものづくり”がつながると考え方が変わるかも知れない。しかし、個人ではなかなか持てない3Dプリンタなどの装置を共有する共同工房は都市型の発想の様にも感じる。 デジタル・デバイドがフィジカルの世界にも広がらない様な仕掛けも考えてみたら面白いかもしれない。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
SFを実現する 3Dプリンタの想像力
新刊情報をお知らせします。
田中浩也
フォロー機能について
「講談社現代新書」の最新刊一覧へ
「学術・語学」無料一覧へ
「学術・語学」ランキングの一覧へ
クリエイティブリユース 廃材と循環するモノ・コト・ヒト 増補版
コンピュテーショナル・ファブリケーション
2050年の入試問題
「田中浩也」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲SFを実現する 3Dプリンタの想像力 ページトップヘ