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Posted by ブクログ
江戸時代の金融政策を面白く解説した本。
江戸時代の歴史研究はかなり進展していて、僕が子供の頃のイメージとは180度違った実像が語られている。この本も、そういう流れに沿った一冊で、江戸時代の金融政策という、「そんなのあったの?」みたいなところから、現代に通じる諸問題に、幕府の人々がどう対処したかが楽しく読めるようになっている。
天保の改革を主導した松平定信たちが、現代的な「チーム」として生き生きと描かれている前半が特に面白かった。天保の改革といえば、派手な生活を締め付ける……みたいな側面だけで語られているけれども、ちゃんと政策を立案して実行に移し、結果を出すために苦心しているんだなぁと、昔のことだけれど親近感を覚えてしまった。政策の失敗の理由をゲーム理論で解説するという試みも面白い。
後半は、題名にあるように小判の流通についての話になるのだけれども、正直なところ散漫な感じがぬぐえなかった。これは前半が面白すぎたという側面もあるのだと思う。
江戸時代の「名と実」を使い分けて、金を巡らせようと努力する人々の姿は、今も昔も変わらない。さらに言えば、昔の人々でさえここまで努力しているのに、今の我々は……と思う部分も多々あった。
Posted by ブクログ
≪目次≫
第1章 お江戸の富の再分配
第2章 改革者たち
第3章 お江戸の小判ゲーム
終章 日本を救った米相場
≪内容≫
松平定信の寛政の改革をベースに、江戸後期の日本経済をちょっと噛み砕いて紹介した本(あまりうまくいっているとは思わないが…)。
お話のポイントは二つ。江戸時代の後半は、武士が威張ることはなかったよ。幕府・武士・商人が各々お互いを理解して、三者痛み分け(もしくは三すくみ)状態で、経済的にやりくりし合っていた。ということ。この話を寛政の改革期の「棄捐令」を題材にドキュメンタリー風に紹介してます。
第3章は経済に疎い私にはややわかりにくかった。終章は、幕府が風前の灯のときに、トレーダー(相場師)は幕府公認の貨幣よりも米に目がいったが、その不安定さから1868年には米ではなく貨幣に戻ったために、明治政府は最悪の経済状態で政権を引き継がなかったよ、ということを語ってくれた。
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