アクティブラーニング 学校教育の理想と現実

アクティブラーニング 学校教育の理想と現実

ビジネス・実用
1,100円 (税込)

5pt

開催中のキャンペーン

2020年教育改革の先はバラ色の未来なのか?学力は向上するのか? 学力格差はどうなるのか? 学校や教師の負担は? 新しい大学入試は?……〈学び〉の近現代史を辿り、教育改革を疑う一冊。

詳しい情報を見る

  • カテゴリ
    :
    ビジネス・実用
  • ジャンル
    :
    学術・語学 / 教育
  • 出版社
    :
    講談社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    講談社現代新書
  • タイトル
    :
    アクティブラーニング 学校教育の理想と現実
  • タイトルID
    :
    60008817
  • 電子版発売日
    :
    2018年03月23日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    7MB

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

アクティブラーニング 学校教育の理想と現実 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    アクティブラーニングが叫ばれ始めたときに読んだ。アクティブラーニングの良さを解説する本かと思いきや、全くの逆で、さまざまな視点からひたすら課題を挙げてくれる良書。
    成城小学校のドルトンプランや、奈良の学習法など、現代のアクティブラーニングに繋がる教育法と、なぜそれが失敗に終わったかが、丁寧に解説されている。

    0
    2024年01月17日

    Posted by ブクログ

     本書は、教育現場を席巻する「アクティブラーニング」の、これで生徒は主体的・能動的に学ぶようになる「はず」、生きる力が高まる「はず」という前提を、本当にそうなのかどうか検証し、大正時代、戦時下、戦後、平成以降と教育史をたどりながら、「アクティブラーニング」が強力に推進される背景について考察した本である。
     「アクティブラーニング」という言葉は現在、公式には使われておらず、「主体的・対話的で深い学び」と言い換えられているが、考えてみると「主体的」と「深い」は、実は何も言っていないに等しい。「主体的」も「深い」も、目指すべき望ましい学びに決まっているからである。「隷属的で浅い学び」など「学び」ではない。この2語はあらゆる時代の教育に普遍的に通用し、学びの方法について言及しているわけではないので、とりあえず無視するべきだろう。残るは「対話的」であるが、これについて著者は興味深いテータを紹介している。
     2012年の国際学習到達度調査PISAで、数学の授業において、問題解決のためのグループワークをどれくらい行っているかが尋ねられた。実はこの質問に「まったく/めったにない」と答えた生徒の割合が高い国ほど、数学的リテラシーの平均点が高い。例えば、「まったく/めったにない」の割合が71.7%のアクティブラーニング後進国日本が7位であるのに対し、割合が17.7%のアクティブラーニング発祥国アメリカは、36位だった。PISAの高得点で注目されたフィンランドも、「対話的」であるはずのグループワークには積極的ではない。
     なんのことはない、つまり、教える側から見た場合、教える事項、教材、教える環境、対象等、様々な条件によって、最良の指導法が決まる。対話的な方法が有効な場合ももちろんあるし、教える者が説いて聞かせる授業形式が最善な場合もある。至極当然だが、それだけのことだ。そもそも、人の話を真剣に聴くという行動は、極めて「アクティブ」であるはずだ。
     こんなことは教える側にも学ぶ側にも自明であるにもかかわらず、現在この国が「アクティブ」「アクティブ」と呪文のように連呼するのはなぜか。背景には何があるのか、その考察が本書の白眉である。詳しくは是非本書を読んでほしいが、いつの時代も「アクティブラーニング」的な指導法は推奨されていた。「アクティブラーニング」の対極にあるとつい考えがちな、戦前・戦時中においても、である。

     注入主義の教育を排し、「常に自ら進んで学習せんとする強き興味と習慣を養うこと」

     まさに「アクティブラーニング」だが、これは1938年12月の教育審議会の答申「国民学校ニ関スル要綱」の文言である。戦時体制下の教育でも、一方的な知識の注入は非とされ、「アクティブ」な作業や体験を通して、主体的、自発的に学ぶ生徒の育成が目指されていた。ただしそれは、生徒を「皇国ノ道ニ帰一セシメ」るためであり、そのためには生徒に、無理矢理やらされているのではなく、自ら望んで、進んでそうしているという感覚を持たせることが必要だからであった。この図式を現代にあてはめて考えてみると、見えてくることがある。「アクティブラーニング」が教育界ではなく、経済界の要請で始まったことを忘れてはならない。
     本書は、本物の教育関係者必読の本である。教育関係者のみならず、一人でも多くの人に読んでもらいたい。特に、あまりものを考えないように躾けられている若い教員が、本書を「アクティブラーニング」の指南書と勘違いして手に取り、読み通してくれることを願う。

    0
    2018年06月15日

    Posted by ブクログ

    本書に、仮設実験授業についても触れられているということを耳にしたので、手に取った新書。
    でも、読んでみるとほんの数行でしかなかった。

    へー、そうだったのか、と思ったのは、大正自由教育の流れから戦前の教育へ移行したときの、教育内容と教育方法の変化についての部分だ。
    それまで、なんとなく、教育全体の締め付けがキツくなり、自由度がなくなり、教え込み教育になったのだろうと思っていたのだがー実際の教室ではどうであったのかは知らないがー少なくとも、文部省の考え方は違うようだ。

    しかし、だからこそ、形だけのアクティブラーニングを求めようとする現代教育に、警鐘を鳴らしている。

    批判的な考え方をすることはアクティブラーニングの一部どころか学習の本質でもあるだろう。それを抜きにしてのアクティブは、似非でしかない。

    気をつけよう はみ出しを許さない アクティブラーニング

    というところかな。

    0
    2026年03月15日

    Posted by ブクログ

    2020年コロナ前、センター試験を共通テストに変える変革で世間が騒がしくなってきた2018年の一冊。大学では、やたらと「授業にアクティブ・ラーニングを導入しているか」という調査、問い合わせが、教員に対して始まっていた時期。

    本書は、「学校教育においてアクティブ・ラーニングを実施せよ!」というお達しを受けた困った教員が手に取る「アクティブ・ラーニング」ハウツー本ではありません。政策として導入(強制)されようしているこの「アクティブ・ラーニング」とか「主体的・対話的で深い学び」の問題点を、教育研究者の著者がどちらかというと批判的に論じている内容です。

    「アクティブ・ラーニング」とは何なのか?その歴史は?近年の教育「改革」でこの言葉が叫ばれるのはなぜなのか?近年、いったいどういう経緯でというこの言葉が騒がれているのか、その背景を知ることができます。

    本書では、「アクティブ・ラーニング」は大正デモクラシー時代にも実践され、問題点も明らかとなり、それが戦争に向かう次期の「国民学校」における教育にも利用され、戦後は戦後で、再び「民主主義」を担う子供たちを作り出すために実施されていたことなども示されている。

    そして現代も過去を検証せず、子供たちの多様性も無視し、理想だけを掲げて、現実の運用のことも考えずに現場に政策を押し付けている様子が良く分かります。人間が入れ替わる度に、同じようなことを繰り返していることが分かる。

    0
    2024年12月20日

    Posted by ブクログ

    近年教育界で注目が集まるアクティブラーニングについて、批判的に検討している。
    アクティブラーニングや主体的・対話的で深い学びの実現を前提として教員養成の教育を受けている自分にとって、ハッとさせられるような、裏側を見たような、鋭い視点を得られた一冊だった。

    印象に残ったのは、学ぶのは子どもであるということ。主体的・対話的で深い学びを実現するのは子ども自身であって、教師ではない。主体的・対話的で深い学びを教師が「つくって」満足するのではなく、本当に子どもがそういった学びをできているのか。学習と教えることの本質について考えさせられた。

    0
    2023年01月08日

    Posted by ブクログ

    昨今話題のアクティブ・ラーニング。
    本書は、その理念に一定の理解を示しつつも、現在の教育改革で無批判に期待されていることに警鐘を鳴らしている。
    大学入試改革まで巻き込む(そして大混乱している)今の状況に照らして、タイムリーな出版だ。

    大正新教育や、戦後新教育での〈前史〉を遡ると、方法論としての難しさがはっきりわかる。
    一つは理想的に学べる学習者と、そうでない学習者の格差が開いていくこと。
    特に初等教育での学びに向かう力は、家庭環境の差でもあるとすれば、社会の格差拡大を促進してしまう。
    もう一つは教師の負担の大きさ。
    教師が一人一人の学習に適切な援助をしていくには、準備と時間が必要。
    なのに、現在、教師の負担は増える一方で、アクティブ・ラーニングを導入しても成果が上がるか。

    こういった構造的な問題を抱えての、現在の教育改革、なにか失敗する気しかしない。
    欲を言えば、ではどうすればいいか、という糸口が見えるといいな、と思うけれど。

    0
    2018年10月06日

    Posted by ブクログ

    (教育史についてはあまり惹かれなかったので1、5章のみ読みました)

    アクティブラーニングが教育現場で注目される背景として、一方向的な講義形式が見直され、教員と学生の相互的な関わりを重視する流れが生まれてきたことが指摘されている。一方で、アクティブラーニングへの期待は十分な理論的根拠を欠いたまま提示され、形式的な活動主義に陥っている現状がある。

    学ぶという行為そのものの性質上、アクティブラーニングや深い学びを実現するには多くの実践的課題が存在する。特に、十分な知識や基礎学力の蓄積がないままでは、活動中心の学びは形骸化する危険がある。さらに、学習者の内発的な意欲が常に前提として存在するかのような期待も、現実的ではない。

    最終的には「誰にとっての主体的・対話的で深い学びなのか」という問いを再考することの重要性を強調している。アクティブラーニングをめぐる議論は、単なる授業手法の問題ではなく、教育の目的や学習者観そのものを問うものであることを明確にしている。

    0
    2025年10月15日

    Posted by ブクログ

    溝上定義のアクティブラーニング(教師主導の一斉授業での学び以外の学び)の日本における歴史的変遷とそれを踏まえた現在の「主体的・対話的で深い学び」の考察。
    奈良女子師範の実践は気になっていたので勉強になった。
    戦後の改革とそれ以後の流れも何となくの知識が保管された。
    平成期の展開は内容の確認だった。
    いろいろな学習法や教授法があるのが当然で,これを全国的に統一してやっていこうとすると無理が出てくる。それもできるだけ高いレベルで同一性を保持するとなると。加えて,思いつきかのように方針が劇的に転換する(フットワークが軽い?)。
    学校なんて当たり前にあるような気もするが,子供達をいかに育てるかはその育てる側の価値観や展望を反映するものだから。教育をみれば,その親や国家のあり様が見えるだろう。国家が関与する学校教育はかなり政治的な営みだな。

    0
    2023年07月22日

    Posted by ブクログ

    本書はアクティブラーニングの理想と現実を評している。

    まず、本書はアクティブラーニングに対して五つの幻想があると指摘している。

    1.先行き不透明な未来社会を生きる子どもには、アクティブラーニングが必要で、これまでの教育では目標を達成できないだろう。

    2.アクティブラーニングを行えば、子どもたちは主体的・能動的に学ぶことができるだろう

    3.学校でアクティブラーニングを経験すれば、知識や技能を活用できる新しい学力(思考力・判断力・表現力)、学ぶ意欲や「生きる力」が高まるだろう

    4.研修や指導を通じて教師自らが主体的に学ぶ機会を提供すれば、どの学校や学級でもアクティブラーニングが達成可能になるだろう

    5.以上の4点より、アクティブラーニングは好ましく、国の教育政策として導入されるべき


    筆者の見解
    1.そのような視点で授業改善がおこなわれると、かえって授業のあり方が画一化してしまうのでは?

    2.可能性はあるが、本人自身の動機づけが伴わなければ、受動的な学びになってしまうのではないか?

    3.学力や意欲の格差を格段してしまうのではないか?

    4.そこまで単純な話ではない。1.同様授業が画一化されてしまう恐れがある。

    ⭐︎今回の学習指導要領の改訂は、主体性を喪失させ、十分な対話のない学びになる可能性がある
    why? 主体性を国が押し付けているから。


    日本教育史を省みても、アクティブラーニング導入は何度か試みられたが、失敗に終わっている。
    その歴史からどう学び、導入するかによって今回の学習指導要領改訂が成功するか否かが決まるであろう。

    0
    2022年09月05日

    購入済み

    政治の話題が多いように感じます

    アクティブラーニングが、全体主義、ファシズムにつながるという著者の危惧を強く感じました。日本のアクティブラーニングで扱うのは、政治と道徳だけなのでしょうか?
    主体的対話的な学習については、何をもって主体的対話的とするのかを、幅を広げればいいのではないでしょうか。自分との対話も対話ですし。アクティブラーニングの定義を狭くして、わざわざ極端な実践例を並べて持論を展開しているという印象を受けました。
    アクティブラーニングを絶賛するのも単純ですし、負の面を並べて政治的な意見を潜り混ませるのも、あまりいいやり方ではないように思います。

    0
    2020年06月25日

アクティブラーニング 学校教育の理想と現実 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    ビジネス・実用
  • ジャンル
    :
    学術・語学 / 教育
  • 出版社
    :
    講談社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    講談社現代新書
  • タイトル
    :
    アクティブラーニング 学校教育の理想と現実
  • タイトルID
    :
    60008817
  • 電子版発売日
    :
    2018年03月23日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    7MB

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

講談社現代新書 の最新刊

無料で読める 学術・語学

学術・語学 ランキング

小針誠 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す