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約100ページで教養をイッキ読み!
現代新書の新シリーズ「現代新書100(ハンドレッド)」刊行開始!!
1:それは、どんな思想なのか(概論)
2:なぜ、その思想が生まれたのか(時代背景)
3:なぜ、その思想が今こそ読まれるべきなのか(現在への応用)
テーマを上記の3点に絞り、本文100ページ+αでコンパクトにまとめた、
「一気に読める教養新書」です!
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全体主義に警鐘を鳴らし続けたハンナ・アレント。
人々を分断し、生活基盤を破壊し尽くす「全体主義」。
ごく普通の人間が巻き込まれていく、その恐怖を訴え続けたアレント。
格差が拡大し、民族・人種間の対立が再燃し、
テクノロジーが大きく進化を遂げる今日の世界、
形を変えたディストピアが、再び現れる危険性はあるのか――。
全体主義のリスクから逃れるために、人間には何ができるのか。
スリリングな論考です。
本書の主な内容
●反ユダヤ主義から始まった民族の殲滅
●「普通の人々」こそが巻き込まれる恐ろしさ
●国民国家の解体と階級・階層集団の消失
●互いに無関係・無関心な人間の集合=「大衆」の誕生
●事実よりもイデオロギーがまかり通る世界
●「潜在的な敵」の摘発と「慈悲による死」
●政治の世界で跋扈する隠蔽と虚構
●全体主義に対抗できる二つの主体
●「共通の世界」を守り抜く
全体主義をもたらしたさまざまの要因は今日においても存在し続けている。グローバリゼーションの名の下で進められているモノ、カネ、人の国境を越えた移動や交流は、経済的な格差の拡大やそれにともなう民族、人種間の対立を生み出しつつある。経済発展と手を携えて進行する科学技術・テクノロジーの進展は、それまでの人間の生活のあり方を変容させつつある。そうした状況の中で「全体主義」が形を変えて再び登場する危険はむしろ拡大している(本書より)
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
ハンナアーレントの思想に興味があったので、その入門の1冊目としてチョイスした。
アレントの思想は言葉の定義も独特で、入門であっても読み進めるのが難しい。
しかし、現代社会とらこれからの未来に刺さりまくる要素が詰まっているので、これから必須級の教養になるのでは、と思う。
本書は原典と違って100ページぐらいの短さで全体を外観できるので、入門として優秀。
実際に今原典を読んでいるが、役に立っている。
気をつけた方がいいのは、速読・読み流しには向かない、ということ。
先にも述べたが、アーレントの思想は言葉の定義が一般の用法と少し異なる上、普遍的テーマを扱っているため、いくらでも誤読できてしまう。
引っ掛かりを放置すると、何を言っているかわからなくなってしまう。
本書は入門書で、全体をまとめた本ではあるが、それは同様。精読向きの本。
おすすめの読み方は、ChatGPTなどのAIを読書メモ兼解説者として並走させながら、引っ掛かるところを潰しながらじっくり読み進めること。
原典はその読み方でないと本当についていけなくなるし、誤読してしまいそうになる。
原典に向けた読み方の訓練本としても短いのでおすすめ。
ただ、アーレントの思想を全部カバーしているわけではないため、注意が必要。(例えば"赦し"の概念については本書では触れていない。)
Posted by ブクログ
去年飲み友だちのまりちゃんが「最近アレントが流行っているし、私も買ったんだよね」と話していて、私はアレントはかろうじて聞いたことがあるくらいだったから、相槌を打つのに焦った。そして、その夜まりちゃんと解散して一人で家の近くのバーに入ったら、アレント関連の本が数冊置いてあった。このバーには何度も来ていたけど、今まではなかったはず。バーテンダーに聞いてみたら、彼のお父さまがアレントに憧れてやまない学者さんらしく、確かに置かれた本のうちの数冊には彼と同じ苗字の著者の名前も見られた。ウクライナ戦争で再びアレントのことを思い出している人が多いらしく、バーテンダーも店に置く本を入れ替えることにしたらしい。
この日に二度もアレントが私の前に現れたという偶然を逃したら、私はアレントを読まないまま死ぬに決まっていると思った。それで本屋に平積みになっていたこの本を読んだのだけど、100ページだからあっさり読み終えてしまったし、あまり歯ごたえも感じられなかった。バーテンダーにそう話すと笑われた。
「アレントの解説書でしょ。それじゃわかるわけないよ。人間の条件くらい読まないと」
というわけで、次は「人間の条件」に挑戦する所存です。私の現在の恋人はアレントの名前も聞いたことがないらしく、今後の付き合いを考えてしまいます。
Posted by ブクログ
ジャンルで言えば「全体主義」についての本ということで「社会」にあたるのでしょうけど自分は「思想、考え方」寄りの内容と捉えました。
前半の方はアレント入門といったテイストでしたが、4章から趣が変わりアレントの考え方を引用した著者自身の全体主義というものの考え方というか向き合い方の主張?のような内容となっているように思います。私自身はアレント自身について書かれた本は何冊か読んだことがありますがその思想についての本はほぼほぼ読んだことがなく、そこの知識がないので入門として読むのに良かったです。
しかしあんまり理解できなかった気がする。著者の方は、多分私のように興味はあってもなんの知識もない人間のために出来るだけ分かりやすくポイントを要約しつつ書かれたのだろうと思いますが(いかに噛み砕こうか、という表現の工夫は感じられました)私の頭が悪いのか知識がなさすぎるのか…もう一回読んでもきちんと理解できる自信がない。
ただ、3章を読むと、とても十九世紀の話しとは思えない今の日本の話では?と思うような不穏な内容で、今の日本の社会に警鐘を鳴らすべく今発刊されたのかなというふうに自分には感じられました。
巻末にもっとアレントの思想を深く知りたい人のための読書リストが挙げられており、そちらを読もと思われるような人には本書は物足りなく感じられるんでしょうね。
意外と読者層を選ぶ一冊かも。私は多分あんまり呼ばれる読者じゃなかったんですね。
Posted by ブクログ
アーレントを100ページで紹介する入門書。
アーレントは屈折の多い思想家なので、100ページにまとめるのは無理だろうと思いつつ、読んでみたら、かなりいい線でまとまっていると思った。
もちろん、議論はかなりフォーカスされていて、「全体主義の起源」を中心に説明されている。あとは、それに関連するところとして、「人間の条件」がすこし、ポスト・トゥルースの時代に参照されることが多くなった「真理と政治」や「政治における嘘」に言及。そして「エルサレムのアイヒマン」を紹介という感じかな。
つまり、全体主義の歴史解釈とそれと比較的関連性の高いものにフォーカスされているということ。アーレントのコアな政治哲学的なところはあまり言及していないので、まとめることができたということかな?
とくに「権威主義体制」、「専制」と「全体主義」の違いをイメージ図で整理しているところが、秀逸。
アーレントの本はある程度読んでいるので、そこまで驚く話しはないのだが、面白かったのは、「共通感覚」や「判断」の話しが「政治」や「活動」との関係で語られるところ。
「判断」といえば、アーレントの書かれなかった「精神の生活」の第3部を思い起こさせる。「判断」が、「活動」で生まれる公的空間や政治、そしてそれを定着化させる政策、事実の真理などなどと関係づけられて議論されるところが頭の整理になった。
アーレントの入門書としては、わかりやすくてよいのではないかと思う。
ただ、前半の「全体主義の起源」関係の説明が、歴史的な事実の説明なのか、アーレントの解釈による説明なのか、著者の読解による説明なのか、あいまいな印象があった。基本、アーレントの説明についての著者の解釈なのだろうと思うが、もうすこし原著との関係を明示してほしかった。(これもやりすぎると読みにくくなるのだが。。。)
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