作品一覧

ユーザーレビュー

  • サブリミナル・マインド 潜在的人間観のゆくえ

    Posted by ブクログ

    自分の知覚や行動は、自分でも気付かない無意識的な心の働きに依存する。すなわち意識的な経験は無自覚的なプロセスによる後付けの解釈にすぎないということ。これを著者は「人間科学のセントラルドクマ」と名付けている。この説を様々な先行研究を紹介しつつ裏付けを進め、後半ではこのような潜在的な認知過程が明らかになればなるほど動物機械論や還元論などの主張が大きくなり、当たり前とおもわれていたの本人の自由意思というものがその根拠を失いかねない状況にあると指摘している。
    潜在的な認知のしくみついてわかりやすく概説され読み応えがある。約三十年前に提出された上記の指摘は、現在どうなっているのだろうかとも考える。当時と

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    2025年04月20日
  • 〈意識〉とは何だろうか 脳の来歴、知覚の錯誤

    Posted by ブクログ

    無意識的過程こそが「脳の来歴」の貯蔵庫 p206
    :故に身体的であり、イメージ的である。右脳的過程と親和性があるのも頷ける。
     暗黙知の領域での記憶の総体が、環境の急変に耐えられなかった時、錯誤を生み出すとあるがp90、「黙過」によって対処するような場面もあるだろう。特にそれが対人関係で起きるときとは、どういうプロセスがあると考えられるか。そこに失敗を読み解く鍵があるのではないか。

    p169 他者との間で行われる無限の投影と反響が意識の実像
    :脳ー身体ー世界の境界は曖昧で揺らいでいる。「我ー汝」が、分け難いものであるというのもここから来ているのかもしれない。大昔のホモ・サピエンスに「個」とい

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    2024年10月15日
  • サブリミナル・マインド 潜在的人間観のゆくえ

    Posted by ブクログ

    神本。心理学科を選ぶに至った理由がこの本。読み切ったのは入学後だけど,学問としての心理学を知れた。面白い。

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    2022年02月13日
  • 〈意識〉とは何だろうか 脳の来歴、知覚の錯誤

    Posted by ブクログ

    外界すべてが脳の「出先機関」という発想がすばらしい。
    「あぶない」と脳が感じる前に、筋肉は危険を感じて自律的にすでに動いている。
    など、私には新発見がいっぱいあった科学の本。

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    2024年09月29日
  • 〈意識〉とは何だろうか 脳の来歴、知覚の錯誤

    Posted by ブクログ

    すごいの一言でレビューが終われるくらいすごい。

    156p
    全体を通してのことだが、
    認知とは、記憶とは「どうやら脳内だけで完結するものではない」という主張がこのページできれいにまとめられている。

    173p
    「痛みとは何か」という問いかけが深い。そしてぐっさりと奥まで刺さる。

    さかさメガネで明らかになる意識。
    読む前に死ななくてよかった。

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    2017年07月31日

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