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Posted by ブクログ
この人の本は3冊目。
過激な右翼活動を続けてきた著者が「愛国心」を批判。
歴史の資料や、三島由紀夫の著作を丹念に読みそれらをもとに「愛国心って結局何?」ということをたどっていく。
なんだか、新書というだけあって、他の氏の著作よりも難しかった。
日本の愛国心なんていう概念は、藩が国だった江戸時代から、明治に移行する際に欧米に負けない為に天皇を中心として作られた概念だそうで。
「優しさ」「謙虚」「寛容」が日本人の良さであり、美徳であったのに、それが押し付けがましい「愛国者」により踏みにじられているという。
この日本という国とどう向き合うか・・・一人一人それを考えていきたいものだ。
Posted by ブクログ
ボクは国を愛している。本人が言うのだから間違いない(笑)言うまでもなく、それ以上に自分を、家族を、故郷を愛している。
愛国がこじれると『日本以外はみんな屑』になってしまうんだろうか?愛国って、外に向けないと発露できないのだろうか?常々そう思ってきたので、『日本を守るのではなく、日本を守るべき価値のある国にする』という(私が達てに意訳してます)鈴木氏の主張には頷ける部分が少なくない。
しかし、日本てなんだろう?日本にかぎらず文化や伝統や歴史なんて重層的で多元的で、「個」の集合体なのだから、「これこそが日本文化だ」なんてものは存在しない。和食だって歌舞伎だって着物だって、日本文化を構成する要素の内の代表的な(しかも比較的新しい)ものの一部でしかないのだ。だから、日本や日本の文化や日本の伝統を「こうだ」と決めつける人をボクは信じない。
国を愛するということは、日本の中の多様性を守ることであり、それは畢竟世界の多様性を認めることに他ならない。そういう意味でも、私は愛国者でありたいと思わせる1冊だった。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
三島由紀夫は言った「愛国心は嫌いだ」。
なぜか!?
新右翼の大物が問う「天皇と愛国心」。
[ 目次 ]
第1章 「愛国心は嫌いだ」と三島は言った
第2章 誰のものか―愛国心争奪の歴史
第3章 愛国と憂国―その決定的な違い
第4章 愛国者の条件
第5章 天皇制と愛国心
第6章 謙遜の日本史
第7章 天皇論の革命
第8章 過熱する女帝論議
第9章 三島の改憲・女帝論
第10章 「愛国心」の必要ない世界は来るのか
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
ワールドカップがやってくるとナショナリズムが高揚する。愛国者にとってはまさに至福の時だろうし、自称左翼の方々には日の丸の旗が観客席を埋め尽くしているさまに眉を顰める御仁もあろう。しかし、いずれにしても私たちはきちんと愛国心について考えることを避けてきたのではないだろうか。その一方で、愛国心に反発を覚えつつ、ぬくぬくと「この国」の慈愛の中で日々の平安を満喫している人もいるのかもしれない。
それはさておき、世の中には自分は愛国者だと言いつつ、実際は不忠者が多々いるようだ。記憶にあるかどうかわからないが、日の丸・君が代を無理強いしようとして「強制しないように」と天皇にたしなめられた某自治体の教育委員なんぞはその典型のようなものだ。ただただ自分の卑小な生育史の呪縛から逃れられないやつ(換言すれば、自分の都合のいいようにしか社会を見てこられなかった人々)であろう。もっともこうした人間は自称左翼の中にも多々いるようだ。
ところで、くだんの教育委員、もとい将棋差しがただその生育史の中において純朴に日の丸・君が代大好き人間であったからということで某知事の覚えめでたく教育委員になり、自分の小さな世界観を一千万の市民に押しつけていくという姿はどう見てもこの国をよくしていこうというふうには見えない。天皇がその愚かさをたしなめたのはまさしくこの国を思う天皇の見識であろう。その点からみてもこの教育委員とそれを雇用し、日の丸・君が代を強要している某知事などはまさしく不忠者ではないのだろうか。
不忠とは愛国者ならば国家に対して背信行為をするということである。もとよりこの国を天皇制国家と信ずる天皇主義者ならば天皇の望むところにそわない奴等である。古より天皇は何より民の平安な暮らしを望んだと言う。ならば国民を戦場に駆り立てる者ども、威嚇的な街宣車で恫喝していく者ども、言論を力で抑えようとする者ども、愛国心を強制する者、君が代斉唱を強要する者は皆不忠者と言ってよいのだろうと思う。
それならば忠なる者とは誰か。おそらくは愛国者であるにちがいない。そしてなんと言っても愛国心といえば右翼だ。それはまっとうな右翼にちがいあるまい。ということで本書は右翼団体一水会の代表鈴木邦男による愛国者と愛国心についての提言だ。この人は元日本赤軍の連中と友誼を交わし、日教組委員長と対談したことで物議を醸すということで耳目を集めてきた人だ。愛国心についてもその立場での見識を持っているであろう。ということで、本書は世の腐敗した右翼もどき・似非愛国者たちのみならず、愛国心について考えたこともなく愛国心通信表を見過ごした左翼もどきにも是非読んでもらいたい本だ。
鈴木邦男は暴走した愛国心や強圧的に押しつけてくる愛国心を嫌う。他人と他国を愛さない、自己愛と自国愛でしかない凶器としての愛国心をまずは嫌うのである。そしてどうしたら愛国心を暴走させない、凶器にさせないかを本書を通じて考えようとしている。
例えば鈴木氏は拷問死したプロレタリア作家小林多喜二が仁徳天皇と同じように民の幸福を願っていたということを指摘する。そして彼を国家の名において虐殺した特高こそが自己愛と自国愛しか持たない似非愛国者であり、不忠者だったかもしれぬというのだ。
本書のキーワードは「愛国と憂国」に尽きる。憂国ってわかるかなぁ。その辺を読み解いていくと愛国心を押しつけたり、愛国者であると傍若無人の振る舞いをするやつらが不忠者であることがよくわかる。そういうふうに考えれば御上の真意を理解しない中間管理職って多いだろう(中間管理職っていうのは天皇と下々の中間にいる管理職ってことだから、総理大臣から教務主任までを含む)。また、愛国者気取りで恩師が左翼だからといって非難してまわっているコンドーくん(誰?)やらも不忠者だし、組合嫌いの自称体制派教師も不忠者だろうね。何しろ陛下はそんなことをお望みではないだろうから。
そんなわけで鈴木邦男は憂国を主張する。この国がもっとよき国であるように現状を憂える。腐敗した似非愛国者の横行を憂うのだ。
もっともあちきが忠義者だとは言わないが、列挙した不忠者よりはまっとうな生き方をしているとは思う。何しろこの国を不忠者が跋扈している時勢を憂いているのだから(憂国だ!)。
☆☆☆☆ 不忠者必読のわかりやすい愛国心入門書だ。その稚拙な自己チュー的愛国心を洗い直せ!なんとなくあちきも右翼になったみたいな気がしてきた。そのくらいこの人は真面目に愛国心について考えているのだ。似非右翼よりも、似非左翼よりも、そして似非人権主義者よりも。(嗚呼!憂国的になってきたわい!)
Posted by ブクログ
安保とかあの頃の左翼、右翼、三島由紀夫のこと、時代の空気、維新からの流れなど今までよくわからなかったけれど、分かりやすかったです。
書いたのは新右翼の鈴木 邦男氏。
しかし、主張一辺倒と思いきや、すごく理性的でわかりやすい。天皇や日の丸に対して盲目的かと思ったらそうではない。
女帝も反対していない。
愛国を振りかざして利用するのは権力、体制であって
本来の愛国心は強制されたり監視されたり評価されたりするものではない、内におのずから持つものである、
愛国心を持て、と強制するより国民がおのずと恋せる国を造れ、と。
愛国でなければ非国民となじられる、糾弾される、
最近の風潮に危惧する、という内容でした。
こぼれ話でも「へえ!」と思うことがいくつも。
やんごとなきお方と三島とのデートとか、明治天皇のお座布団とか。。
Posted by ブクログ
自分は愛国者であると公言しなくてもいい。僕は愛妻家だと叫ぶようなものだ。愛国心は胸の中にしまっておいて、何かあったときに、それに基づいて行動すればいい。p.23 ▼愛国心は強制するものではない。自民党の憲法案のように国民に「この国を愛せ」と言うのはおこがましい。私(鈴木)は君が代が好きだ。だからこそ君が代を強制して、いやいや歌ってほしくない。学校で日の丸を強制されるのは嫌だけど、サッカーの試合では日の丸を振っている日教組の活動家がいるかもしれない。p.72 ▼日本は議会制民主主義のもと戦争に突入した。天皇は反対した。天皇独裁であれば、戦争は止められた。しかし立憲君主国家だから、国会が決めたことを覆せない。マスコミは戦争を煽った。民主主義(人民)が煽って戦争に突入した。いくら敗色が濃くなっても、皆が賛成した戦争だから、なかなか止められなかった。最後のギリギリになって、天皇の聖断にすがりつくしかなかった。p.51 ▼昔は国際主義こそが進歩的だった。しかし今は、保守が改憲を主張し「日本一国のことだけ考えてはいけない、国際貢献だ」と言い、左翼のほうは憲法にしがみつき「日本だけでも平和憲法を守ろう」と一国平和主義に陥っている。p.43 すずき・くにお『愛国者は信用できるか』2006
反原発こそナショナリスティックな運動になるべきなので、デモには日の丸を持っていくべき。反レイシズム運動にも日の丸を掲げるべきで、レイシストが日の丸を持つと日の丸が汚れるから触らないでほしい。p.163 ▼生活保護を受けている人はお年寄りや怪我・病気で仕事ができない人がほとんであり、不正受給をしているのはごく少数の特異な事例。ごく一部の不正受給を理由に、生活保護制度を改悪するべきではない。p.87 noiehoie『保守の本分』2013
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