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漢方医・有安
江戸の人々の病と心を癒す医師――「漢方医・有安」シリーズ2カ月連続刊行! 「面白くって、やめられない。あっという間に読み終えてしまった」(解説より) 作家 坂井希久子 「金は天下の回りもの。貯め込んだって仕方がないわさ」日本橋の米沢町で貧しい者から薬料も取らず、みずからも貧乏所帯の漢方医・有安。料理や裁縫といった家事が不得意で、剣術に精を出す娘のお雪とのふたり暮らしだったが、有安は元士(さむらい)で、お雪とは血のつながらないわけありの親子だった。ある時、病気がちな千代と美知の親子を診療していたが、千代を付け狙う若い武士の存在に気付く……。江戸の人情と優しさ溢れる時代小説! -
八月の母
『イノセント・デイズ』を今一度書く。そして「超える」がテーマでした。僕自身はその確信を得ています――早見和真 長い間歪み続けた愛や母性の歴史、地層のように積み重なる闇に確かな兆しを探し続けた。神なるものへの幻想と呪縛を解き放つ祈りとその熱に、心が確かに蠢いた。――池松壮亮(俳優) 私も命を繋いでいく役目を担うのだろうか。微かな光と絶望に怯えながら、夢中で読み進めた。どうしようもない日々に、早見さんはいつだって、隣で一緒に座り込んでくれるんだ。――長濱ねる(タレント) 自分の奥底に隠しておきたい暗い何かをわかってくれている、という書き手がこの世に一人でもいること。そのことに救われ、気持ちが軽くなる読者は少なくはない。――窪美澄(小説家) 容赦などまるでない。「母」にこだわる作家が、母という絶対性に対峙した。確かなものなど何ひとつない世の中で、早見和真は正しい光を見つけようとしている。その試みには、当然異様な熱が帯びる。――石井裕也(映画監督) ラストに現れるヒロインの強い覚悟と意思の力に、私たちは元気づけられる。辛く暗く苦しい話だが、そういう発見があるかぎり、小説はまだまだ捨てたものではない。――北上次郎(書評家)(「カドブン」書評より抜粋) 八月は、血の匂いがする――。愛媛県伊予市に生まれた越智エリカは、この街から出ていきたいと強く願っていた。男は信用できない。友人や教師でさえも、エリカを前に我を失った。スナックを営む母に囚われ、蟻地獄の中でもがくエリカは、予期せず娘を授かるが……。あの夏、あの団地の一室で何が起きたのか。嫉妬と執着、まやかしの「母性」が生み出した忌まわしい事件。その果てに煌めく一筋の光を描いた「母娘」の物語。 -
君の顔では泣けない
高校1年生の坂平陸は、ある日突然クラスメイトの水村まなみと体が入れ替わってしまう。どうやら一緒にプールに落ちたことがきっかけのようだ。突然のことに驚き、戸惑いながらも入れ替わったことはお互いだけの秘密にしようと決めた2人。しかし意外やそつなく坂平陸として立ち振る舞うまなみに対し、陸はうまく水村まなみとして振る舞えず、落ち込む日々が続く。まなみの家族との距離感、今まで話したこともなかったまなみの友達との会話、部活の顧問からのセクハラ……15年間、男子として生きてきた自分が、他人の人生を背負い女性として生きること。いつか元に戻れる日を諦めきれないまま、それでも陸は高校を卒業し上京、そして結婚、出産と、水村まなみとしての人生を歩んでいくことになる――入れ替わった後の15年を圧倒的なリアリティで描く、第12回小説野性時代新人賞受賞作!! -
僕だけがいない街 Another Record
サスペンス・コミックの金字塔から生まれた衝撃のスピンオフ小説! 連続児童誘拐殺人事件の真犯人の「手記」。それが読み解かれる時、“真実”が明かされる――。 藤沼悟(サトル)の壮絶な追跡の果てに、ついに連続児童誘拐殺人事件の真犯人は逮捕された。犯人は一審で死刑判決を下されるが、発見された犯人の「手記」に頻出する“スパイス”なる謎の存在への呼び掛けから、精神鑑定によって、一転して無罪判決になってしまう。 検察は即日上告するが、犯人はなぜか無罪を勝ち取った弁護士を罷免し、若き弁護士・小林賢也(ケンヤ)が国選弁護人として指名された。 彼はサトルの親友であり、自身も事件の当事者の一人だった。 ケンヤは戸惑いを覚えながらも、手記を通じて犯人の不可解な内面を探り、己の“正義”をも突き詰めていこうとする。 そして、ついに訪れる最高裁での審理。そこで明かされた、ある“真意”とは……!? 文庫化にあたり、原作者の漫画家・三部けいと一肇の対談記事を特別収録。 -
銀一両の花嫁
嫁入り道具一式を扱う嫁粧舗を営む商人・玲玲(れいれい)。 ある日、お得意様の名家・陸家に商品を届けにやってきた玲玲は、前日に行われた婚儀の最中に花嫁である公主が失踪したことを知る。 一族全員が処刑されかねない危機に、陸家は面立ちが似ている玲玲に公主の身代わりになるよう依頼してくる。 ただ一人、公主の夫である陸家の嫡男・瑾秀(きんしゅう)が、商人の娘に身代わりなど無理だと猛反対する中、玲玲は自慢の商売道具を使い華麗に公主と瓜二つの姿に変身して見せる。 「公主様一式、しめて銀二十八両でございます。お買い上げになりますか?」 こうして偽物公主となった玲玲は、偽夫の瑾秀とともに公主失踪の謎を探るうちに、後宮の奥深い闇と、自身の捨て去った過去に隠された残酷な真実と対峙することになり――。 -
反魂行路
高梁国に密かに存在する皇帝のために呪殺を行う暗殺組織、碧華洞。 夜静(イェジン)は優秀な道士だったが、ある出来事をきっかけに、組織から抜けることを決める。 人を呪殺する碧華洞の道士たちは、結界で護られた洞の中にいれば無事だが、外界に出ればたちまち身体が呪いに蝕まれていく。 そのため夜静は、刻一刻と呪いが進行し、不自由になっていく身体を抱えながらも「あるもの」を捜していた。 そんなある日、夜静は妙に馴れ馴れしい剣客らしき青年、洛風(ルオフォン)と出会い、死者を蘇らせる術を持つ道士がいるという話を聞く。 なりゆきで一緒に噂の真相を確かめに行くことになるが、夜静はそこでかつて自分が生み出し、だが闇に葬ったはずの〈捕亡陣〉が何者かに利用されているらしいと知る。 夜静は、なぜかそのまま付いて来るという洛風とその真相を追うことに。 だが碧華洞からの追っ手や、過去の亡霊が夜静に迫り……!? 咎を負う道士と、謎めいた剣士。二人の青年が抱える秘密と、数奇な旅の先に待ち受けるものとは――? 第9回 角川文庫キャラクター小説大賞・隠し玉の中華風ブロマンス! -
夜の淵をひと廻り(角川文庫)
国内ミステリー1位作品!(bookaholic認定2016年度) 異色のコミュニティ・ヒーロー「シド巡査」誕生! 「警察官だって怖いものは怖いんだよクソったれ」 すべてはみずから体験した記録だ。“シド巡査の事件簿”と銘打ってもらってもかまわない。 これはある交番警官の偽らざる所感記録である。だがそれだけじゃなく……。 世界が逆転する麻薬的な味わいのサイコ・サスペンス・ミステリ。 「この世界が住みやすくなるように戦う人たちのことを“ヒーロー”と呼ぶんです」 職務質問と巡回連絡が三度の飯より大好きで、管轄内で知らないことがあるのが許せない、良く言えば「街の生き字引」、率直に言えば「全住民へのストーカー」。 西東京のいくつかの主要都市に挟まれたエアポケットのような地「山王子」のある交番で住民を見守るシド巡査のもとには、奇妙な事件が呼び寄せられる。 魔のバトンが渡されたかのように連鎖する通り魔事件、過剰すぎる世帯数が入居したロッジ、十数年にわたって未解決のご当地シリアルキラー。 普通の人々が暮らすこの街の片隅には、怪物の巣食う奈落がひそかに口を開けている。 長年にわたる報復の連鎖、悪意のスパイラルを追い続けた果てに、シド巡査がたどりつくのは――。 -
【合本版】ポー傑作選
●ポー傑作選1 ゴシックホラー編 黒猫 「この猫が怖くてたまらない」 おとなしい動物愛好家の「私」は、酒に溺れすっかり人が変わり、可愛がっていた黒猫を虐め殺してしまう。やがて妻も手にかけ、遺体を地下室に隠すが…。戦慄の復讐譚「黒猫」他「アッシャー家の崩壊」「ウィリアム・ウィルソン」「赤き死の仮面」といった傑作ゴシックホラーや代表的詩「大鴉」など14編を収録。英米文学研究の第一人者である訳者による解説やポー人物伝、年譜も掲載。 あらゆる文学を進化させた、世紀の天才ポーの怪異の世界を堪能できる新訳・傑作選! ●ポー傑作選2 怪奇ミステリー編 モルグ街の殺人 本作がなければ、ホームズもポワロも金田一も生まれなかった――世界初の推理小説「モルグ街の殺人」。パリで起きた密室母娘惨殺事件の謎を名探偵デュパンが華麗に解き明かす。同じく初の暗号解読小説「黄金虫」や、最高傑作と名高い「盗まれた手紙」、死の直前に書かれた詩「アナベル・リー」など傑作を全11編収録。ポーの死の謎に迫る解説や用語集も。世紀の天才の推理と分析に圧倒される新訳! ミステリーの原点がここに。 ●ポー傑作選3 ブラックユーモア編 Xだらけの社説 ポーの真骨頂はブラックユーモアにあり!?――いがみあう新聞社同士の奇妙な論争を描く「Xだらけの社説」、大言壮語が嵩(こう)じて地獄の門が開く「悪魔に首を賭けるな」、ありえないはずのことが起きる科学トリック「一週間に日曜が三度」。ダークな風刺小説や謎解き詩、創作論など知られざる名作を23編収録。巻末には「人名辞典」「ポーの文学闘争」他、ファン待望の論考が100頁超。訳出不可能だった言葉遊びを見事に新訳した第3弾! ※本作品は『ポー傑作選』シリーズ全3巻を収録しています。 -
食い意地武士道
江戸の町は料理天国! 天麩羅の名付親は山東京伝? 二八蕎麦の二八の意味は? 旗本足軽の田村兵四郎は「江戸食歩案内」を書いて評判に―― 「秘剣の名医」の著者が贈る、まったく新しい時代グルメ小説! 時は天保年間、泰平の世。旗本福山家に仕える足軽の田村兵四郎は、禄はなくとも、ありあまる暇を利用して筆耕(ひっこう)をしていた。筆耕とは、戯作者の原稿を添削し清書する仕事である。懐に余裕のできた兵四郎は、蕎麦、天麩羅などあちこちで外食するうち、『江戸食歩案内』として本にまとめた。本は思いのほか評判となり福山家の琴姫(ことひめ)の目に留まって兵四郎は江戸の食べ歩きの案内をする羽目になるが、途上、姫が行方をくらましてしまう……。 -
人生パンク道場(角川文庫)
相談1 顔のきれいな若いどす黒い女に騙されるおじさんが許せない。相談2 フリーター 金たまらず。相談3 昔の彼と別れて後悔。相談4 引きこもりの幸せ。相談5 彼の話ばかり。相談6 阪神ファン。相談7 息子の進路。相談8 酒。相談9 女遊び。相談10 男女。 相談11 趣味。相談12 内定。相談13 1限目に間に合わない自分に喝を入れてほしい。相談14 想像の中で人を殺していいか。相談15 酒をやめられない。相談16 頼まれごとを断りたい。相談17 善意による迷惑。相談18 片想いに悩んでいる。相談19 バンドのメンバーの中で彼と別の男を好きになってしまった! 相談20 愛人になるべきか。 など、日常の不安に満ちたバラエティに富んだ質問に、目からウロコのお答え。爆笑エッセイ。 文庫化にあたり、新たに3つの質問に答える書き下ろし収録! -
君の名は。 Another Side:Earthbound【角川文庫版】
東京に暮らす男子高校生・立花瀧は、夢を見ることをきっかけに田舎町の女子高生・宮水三葉と入れ替わるようになる。 慣れない女子の身体、未知の田舎暮らしに戸惑いつつ、徐々に馴染んでいく瀧。 身体の持ち主である三葉のことをもっと知りたいと瀧が思い始めたころ、普段と違う三葉を疑問に思った周りの人たちも彼女のことを考え出して――。 三葉と身体が入れ替わってしまった瀧、三葉の同級生である勅使河原克彦、不審な様子の姉に違和感を覚える妹の四葉、そして母の死後家を出てしまった父の俊樹。 新海誠監督長編アニメーション『君の名は。』の四人の視点から掘り下げる、ファン必読の外伝小説が角川文庫に登場! -
死に戻り令嬢と宿命の鬼
没落華族の令嬢・月宮桔梗は、家のために名門藤山家の次男で心優しい誠二と結婚し穏やかな日々を送っていた。 しかし、その7年後に誠二の兄である鷹彦に一家を惨殺されてしまう。 鷹彦の正体は「鬼」だった。 1人生き残った桔梗は絶望のあまり崖から身を投げるが、気が付くとなぜか7年前に時が巻き戻っていた。 この日から桔梗は同じ人生を繰り返し、平穏だった日常を取り戻そうと足掻くが、最後には必ず鷹彦にすべてを奪われてしまう。 そんな3度目の人生の最後、桔梗は美しいが慇懃無礼な鬼・清影と出会う。 自身が類稀なる“支配の奇術”の持ち主であることを知った桔梗は、清影とともに、この悪夢のような人生の繰り返しに終止符を打つため奔走するが……。 第11回 角川文庫キャラクター小説大賞 〈読者賞〉&〈カクヨムテーマ賞〉W受賞作! -
斜陽国の奇皇后
「男だったら宰相にもなれた」 とまで言わしめた才媛・夢珠(むじゅ)は、 皇位争いで疲弊した大誉帝国を立て直すため、 皇帝と政略結婚をする事となった。 婚姻の儀で皇帝から「皇后とは認めない!」と言われても、 夢珠は愛する国と自らの願望のため政務に励んでいた。 それをよく思わないのが寵妃・九歌。 日に日に悪質になる嫌がらせを止めるため、 夢珠は九歌に皇后の座を賭けた仕事勝負を持ちかけるが――。 世直し中華ファンタジー堂々登場! -
小説 劇場版モノノ怪
アサは文字書きの仕事にあこがれ大奥へやってきた優秀な新人女中。一方、同期のカメは仕事が不得意で先輩にいじめられてばかり。アサは彼女のお世話に追われるが、それでもカメといるときはからっぽな自分の中に何か豊かなものを感じることができるのだった。大奥では集団に染まるために、大切にしてきたものを捨てろという。自分の想いを殺すこと、それでも捨ててはいけないもの……。少女たちは悩み、そして――事件は起こる。様々な過去を背負い大奥にやってきた女中たち。大奥を舞台に繰り広げられる、彼女たちの情念がモノノ怪を生みだす――。そこに現れるのは、謎めいた薬売り。形、真、理が揃ったとき、薬売りの退魔の剣がモノノ怪を斬る! -
太陽の世界シリーズ
かつて、南太平洋には巨大な大陸が存在していた。それはムーと呼ばれていた。そこには、想像を絶するほど高度に完成された一大文明が栄えていた。だがある日、広大で肥沃な土地に住み、完成された国家を持ち、平和な日日を送るムーの人々を、突然の災厄がおそった。大地震、大洪水、そして火山の爆発があいつぎ、そこに栄えたあらゆるものを、跡かたもなく海中に没し去ってしまったのだ――。失われた大陸・ムーの誕生から滅亡に至る2000年の歴史を描く大河ロマン。 -
「作ってあげたい小江戸ごはん」シリーズ【全3冊合本版】
読めばスッキリ、心が晴れる。頼りないけどまっすぐな青年店主と、かわいい看板娘がお出迎えする「たぬき食堂」へようこそ! 【収録作品】 『作ってあげたい小江戸ごはん たぬき食堂、はじめました!』 小江戸・川越の外れにある昔懐かしい「たぬき食堂」。頼りないけどひたむきな青年店主・大地と看板娘のたまきが経営するこの店は、訪れる客一人ひとりに合わせた特別な料理「小江戸ごはん」を出すという。「食べれば悩みが解決する」――そんな噂を聞きつけて、地元のイケメン僧侶やバツイチのお父さんなど、悩みを抱えた人たちが今日も食堂にやってきて――。 『作ってあげたい小江戸ごはん2 まんぷくトマトスープと親子の朝ごはん』 ある晴れた春の日。大地とたまきの営む「たぬき食堂」へ、結婚式の食事会で店を貸し切りたいという依頼が。花嫁は大地の同級生で、初恋の人でもあった。彼女の父が結婚に反対していると知り、どんな料理を出すか悩む大地。ずっと近くにいたからこそ、上手く言葉で伝えられない。そんな不器用な親子の気持ちを繋ぐ、意外な一皿とは……? 『作ってあげたい小江戸ごはん3 ほくほく里芋ごはんと父の見合い』 ほっとする優しい味と、看板娘・たまきの明るさでファンを増やし、軌道にのってきた「たぬき食堂」。夏も近いある日、青年店主の大地に見合い話が舞い込む。しかし話をよくよく聞けば、大地ではなく、父・昇吾への縁談だった。母が他界して20年、まさか再婚する気はないと思っていたのに――、戸惑う大地に、相手の孫娘・遥香が、縁談の意外な目的を明かす。 ※本電子書籍は「作ってあげたい小江戸ごはん」シリーズ全3冊を1冊にまとめた合本版です。 -
彼らは世界にはなればなれに立っている
「わたしたちの過去も現在も未来も写しとられている。恐るべき傑作だ」(解説より) 翻訳家 鴻巣友季子 「最初のひとりがいなくなったのはお祭りの四日後、七月最初の木曜日のことだった」―― ここは〈始まりの町〉。物語の語り手は四人――初等科に通う十三歳のトゥーレ、なまけ者のマリ、鳥打ち帽の葉巻屋、窟の魔術師。彼らが知る、彼らだけの真実を繋ぎ合わせたとき、消えた人間のゆくえと町が隠し持つ秘密が明らかになる。人のなし得る奇跡とはなにか――。 社会派エンターテインメントで最注目の作家が描く、現代の黙示録! 高知市の「TSUTAYA中万々店」書店員、山中由貴さんが、お客様に「どうしても読んで欲しい」1冊に授与する賞、第4回山中賞受賞作。 -
黙する女官の後宮推理帖
■あらすじ 十五ヶ月もの間、身籠もり続ける妃がいた。 彼女の周りでは不思議な事件が起こり続け、伝承になぞらえ「神の子」を授かったと騒がれる。 監察御史の王和は調査を命じられるも難航。 お手上げかと思われた時、彼は後宮の奥深くの寂れた古書庫で一人の女官・宵月を見つける。 本に埋もれる彼女は無表情で寡黙。 だが、謎に対峙する時だけは極上の笑顔で一心に筆を走らせ……。 謎解きを愛しすぎている天才女官と敏腕御史の中華後宮古書ミステリ! ■登場人物紹介 宵月(しょうげつ)…後宮の古書庫にいる寡黙な少女。圧倒的な洞察力を持つ。 王和(おうわ)…監察御史。美貌の持ち主で『御史台の氷狼』と呼ばれている。 阮祝(げんしゅく)…御史台副長官。王和直属の上司で、『御史台の氷華』と称されている。 阮太漢(げんたいかん)…隻腕の大将軍。才智に優れた四兄弟と一人娘を持つ。 羊羊(ようよう)…女官。お人好しで人からの頼みごとを抱えがち。商人の家系。 庚丈(こうじょう)…後宮の古書庫を管理している老貴人。 -
妖精令嬢のふたつめの恋
かつてこの王国に攻め入り支配しようとし、人間に敗れ去った悪しき妖精。 その特徴である赤い目と髪を持って生まれた伯爵令嬢のリコリスは、《妖精の取り替え子》として、家族にも領民にも忌み嫌われ生きてきた。 だが、第2王子であるシルヴァだけは違った。 彼に侍女として仕える中で、リコリスは彼に恋心を抱きながらも、叶わぬ願いと思い、そっと彼の幸せを願っていた。 しかし建国にまつわる祝祭の夜、シルヴァが何者からか襲撃を受け、彼をかばおうとしたリコリスも重傷を負ってしまう。 彼だけでも助かって欲しいと切に祈り、リコリスは命を落とした――はずが、時は彼と初めて出逢った1年前に巻き戻っていた。 シルヴァの死の運命を変えるため、リコリスは1年後の祝祭の夜までに真実を解き明かそうと決意する。 だが、初対面のはずのシルヴァから、「一目惚れした」となぜかいきなり求婚されてしまい……!? 「十番様の縁結び」シリーズの著者が贈る、死に戻り×西洋風ロマンス! -
AX アックス
【伊坂幸太郎史上最強のエンタメ小説<殺し屋シリーズ>、『グラスホッパー』『マリアビートル』に連なる待望作!】 <<鳴りやまぬ驚愕と感涙の声!>> ★2020年の年間文庫ランキング4冠達成! ★2018年 本屋大賞 ノミネート作! ★第6回静岡書店大賞(小説部門) 大賞受賞作! ★フタバベストセレクション2017(フタバ図書) 第1位! 最強の殺し屋は――恐妻家。 物騒な奴がまた現れた! 物語の新たな可能性を切り開く、エンタテインメント小説の最高峰! 「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。 一人息子の克巳もあきれるほどだ。 兜がこの仕事を辞めたい、と考えはじめたのは、克巳が生まれた頃だった。 引退に必要な金を稼ぐため、仕方なく仕事を続けていたある日、爆弾職人を軽々と始末した兜は、意外な人物から襲撃を受ける。 こんな物騒な仕事をしていることは、家族はもちろん、知らない。 -
怖い絵 死と乙女篇
全身にみなぎる憤怒と威厳、レーピンの「皇女ソフィア」――凄絶な姉弟喧嘩の末に、権力を握ったのは? 甘やかな香りが漂う、ボッティチェリの最高傑作、「ヴィーナスの誕生」――美の背後に秘められた、血なまぐさい出生の物語とは? 自らを死神になぞらえた、シーレの「死と乙女」――実際に画家とモデルを襲ったその後の運命は? 名画に秘められた人間心理の深層を鋭く読み解く物語シリーズ第2弾。ベラスケス「フェリペ・プロスペロ王子」、ミケランジェロ「聖家族」、ダ・ヴィンチ「聖アンナと聖母子」などなど――。名画に秘められた恐怖を読み解く「怖い絵」シリーズ、待望のオールカラー電子書籍化! 電子書籍版の絵画はすべてオールカラーで収録されています。 本書には、紙版に収録されていた「作品8 セガンティーニ 悪しき母たち」の章と、以下の2点の絵は収録されておりません。 岸田劉生「麗子像 一九二一」 パブロ・ピカソ「朝鮮の虐殺」 -
六本木聖者伝説
六本木の老舗中国料理店「佳花飯店」が爆破され、同店の社長・宋海礼と和菓子屋「はしもと」の三代目・橋詰成人らが会食中に爆死した。「佳花飯店」内部にいた人間は、従業員、客を問わず、生存者はひとりもいなかった――。 死亡・行方不明八十七名、負傷者十七名を出した大惨事。それは世界規模の犯罪組織「魔都委員会」が六本木侵攻の第一歩として起こしたものだった。魔都委員会の目的、それは世界中の大都市を自分たちの支配下におくことだった。大都市の歓楽街を手中に収めることで、巨額の収益を吸いあげているのだ。 各々の父を失った宋麗豊と橋詰海人の二人は、父親たちが、同委員会の侵略を阻むために世界に散っている対抗組織〈守る側〉のメンバーだと知る。父の遺志を継いだ麗豊と海人は、世界規模の闘いに身を投じるが――。 -
視えないけど当たります
オカルト系配信を生業とする榊カナは、霊能者として伝説的な存在の祖母を持ち、自身も占いや除霊、霊視配信などを行う美人霊能者として人気が出始めている。 だが本当は霊感ゼロで、持ち前の勘と演技力で視聴者を騙しているインチキ霊能者。 それを元詐欺師の山本ヤマト(通称ヤマ)という男に見抜かれてしまい、なし崩し的に組んでインチキ心霊相談を行っている。 悩みがあったり気が弱ったりしている人、心霊現象と思い込んでいる人をターゲットに、インチキ霊視や除霊、祈祷を行い、解決料として金を稼いでいるのだ。 骨董品店の呪物のいわく付きの蓄音機、有名霊能者との心霊生配信対決、地域の祭りに現われる狐火騒動など、カナとヤマは霊能力“以外”で事件に隠された真実を次々と解き明かしていく。 だがそれぞれの心霊事件の裏には、陰で糸を引くある存在、そして2人の過去とも関わりが……? 「意味が分かると怖い話」シリーズで人気の著者が放つ、異色のオカルト×お仕事(!?)物語! -
タッグ
コーナーの最上段から飛んで、リングに横たわる相手に体を浴びせる――得意技のバタフライ・プレスを武器に戦う、ベイビーフェイスのプロレスラー・戸部栄純。プロレス界のスターとしてリングに立ち続ける中、妻・美鶴が急逝した。残されたふたりの子どもを育てるため、プロレスを引退し居酒屋を始めた栄純。がむしゃらに生きているうちにあっという間に10年が過ぎ、子どもたちは親離れの時期を迎える――。大学入学、就活、そして親しい人との別れ。家族というチームから出て「これから」を探しはじめる戸部家の面々は、どんな人とタッグを組むのか。ひとり欠けた家族がそれぞれの道を歩き出す、まっすぐで優しい愛にあふれた物語。
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