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Posted by ブクログ 2023年08月18日
大傑作
鏡を使うなどの視覚描写の巧みさは言わずもがな、
台詞における引き算の美学も大好き。
さながら極寒で無機質な雪国が魅せる自然の美しさのよう、過酷な状況で逞しく生きる女たち。
男に熱があまりないのが、よい比較になっている。
主要な4名の具体的な描写があるわけではないが、関係性や台詞や行動で...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年08月15日
「駒子の愛情は彼に向けられたものであるにもかかわらず、それを美しい徒労であるかのように思う彼自身の虚しさがあって、けれども反ってそれにつれて、駒子の生きようとしている命が裸の肌のように触れて来もするのだった。彼は駒子を哀れみながら、自らを哀れんだ。」
「そう言って、気のゆるみか、少し濡れた目で彼を...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年01月03日
この年で読んで良かったと思わされた。
愛の虚しさ、報われなさを突きつけられ、切なく、苦しい気持ちになった。
印象に残った文→p131 ほんとうに人を好きになれるのは、もう女だけなんですから
愛だけでない。人生はどうしても虚しく、つらいと思ってしまう時がある。そういう厳しさを、雪国の寒さでむしろ和らげ...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年04月22日
好きな小説トップ10に入る。
最後の「あの子、気が違うわ。気が違うわ」的なセリフ(細かい言い回しは忘れた)が忘れられない。小説で「狂気を残しつつフェードアウト」する描写って結構難しくないですか、最高難度とは言わないけど…書く側で想像したら卒倒しそう。(限りなく透明に近いブルーとかも狂気のフェードアウ...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月02日
初読。課題本。
タイトルと冒頭と粗筋は聞いたことがあったが、思っているのと若干違う話だった。正直近代文学は表現を追うのに必死で話が入って来ながち。
主人公である都会人の富裕層島村と、若い温泉芸者駒子、そして美しい声の娘葉子が中心人物。
島村は本人も言っている通り親の遺産を食い潰して無為徒食の日々を送...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年03月22日
雪国
川端康成
物語の舞台は新潟県湯沢温泉
無為徒食の男「島村」と雪国で芸者をしている「駒子」の物語。
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。…」の一文で始まる有名な作品ですが、初めて最後まで読みました。
駒子が自分に好意を寄せているのを知りながら、最後まではぐらかし続ける島村。物語が進ん...続きを読む
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