二度のお別れ

二度のお別れ

小説・文芸
671円 (税込)

3pt

三協銀行新大阪支店で強盗事件が発生。犯人は現金約400万円を奪い、客のひとりを拳銃で撃って人質として連れ去った。大阪府警捜査一課が緊急捜査を開始するや否や、身代金1億円を要求する脅迫状が届く。「オレワイマオコツテマス――」。脅迫状には切断された指が同封されていた。刑事の黒田は、相棒の“マメちゃん”こと亀田刑事とともに、知能犯との駆け引きに挑む。
※本作品はKADOKAWA/角川書店、東京創元社、文藝春秋で同一タイトルの作品が販売されております。本編内容は同じとなりますので予めご了承下さい。既に同作品をご購入されているお客様におかれましてはご注意下さい。

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二度のお別れ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    描写の中に例えば「国鉄の大阪駅」というような、明らかに「執筆された時代の言い方」が在るが、全然古くは感じない。暫く読み進んで、「そう言えば、作中で誰も携帯電話を使っていない?」と不意に気付き、少し以前の作品と思い至るという具合でもある。

    手軽な分量で非常に読み易い。他方「登場の当初から一定程度完成されていた“黒川博行ワールド”」が満喫出来る!!

    0
    2017年11月30日

    Posted by ブクログ

    黒川さんのデビュー作 もとは1982年刊行 3度目の文庫化だそう 人気の程がうかがえる
    JRがまだ国鉄のころのはなし でも、国鉄やスマホがないこと以外では、古さを感じさせるものはなく、令和に読んでも、私には謎解きが分からなかった
    捜査は難航 迷宮入りの未解決事件となってしまったが、最後に驚く展開 なるほど二度のお別れか
    大金を手に入れても、最後には悲しい結末
    惜しいところまで嗅ぎつけた、黒マメさんたち
    撃たれなくてよかった

    最新刊も読みたいし、過去の他のシリーズも読破したい
    黒川さんの妻雅子さんの果実の画も素敵で、見入ってしまう

    0
    2023年01月19日

    Posted by ブクログ

    1983年の第一回サントリーミステリー大賞佳作にして黒川さんのデビュー作。
    その手口が「グリコ・森永事件」に似ていたために当時警察から事情聴取されたという曰く付きの作品でもある。
    久しぶりに再読した。

    銀行で強盗事件が発生。犯人は現金約四百万円を奪った上、勇敢に飛びかかってきた男性客に発砲し怪我を負わせ、男性客を人質に取って逃亡した。その後、男性客の自宅へ身代金一億円を要求する脅迫状が届く。

    一番の山場は一億円の身代金を巡る犯人と警察との攻防。逆探知を避けるため、事前の指示は基本的に手紙や伝言。長くなりそうな電話については男性客宅ではなくその隣家や銀行を通じて行う。
    身代金の運搬もまるで警察を弄ぶかのように振り回す。行く先々に伝言メモが置いてあったり中継先の店に電話が掛かってきたり、実に入念な計画がされていたことが分かる。
    同時に人質の指や耳を切り落として送り付ける残忍さも見せつけ、人質の家族や警察へ犯人の指示通りにしないと最悪の事態になる恐怖心を植え付ける。

    大阪府警黒豆コンビシリーズでもあり、会話の軽妙さはデビュー作から光っている。特にマメちゃんこと亀田の舌の止まらなさは後の様々なシリーズに通じるところを感じてニヤニヤしてしまう。しかもマメちゃんは単におしゃべりなだけでなく頭が回るのが良い。
    一方先輩の黒さんこと黒田は年齢もあってか疲れ切っている感じ。五歳の娘の声を聞けば元気を取り戻したり娘となかなか遊べないと心の中で零しているあたり、子煩悩な父親ということか。

    改めて読み返してみれば最初から怪しさがあちこち見えている。しかし現代の振り込め詐欺のように冷静に考える隙を与えなかった犯人の方が上手だったと言えるだろうか。

    最後がバタバタしていたのが残念。しかしこれは解説にも書いてあるように、応募作品ということで締め切りも迫っていたらしいし原稿枚数の制限もあっただろう。取材も十分に行えなかっただろうから色々粗も見えるがそれもあって今の黒川さんがある。
    アナログ感満載なのも今読み返せば楽しいし、犯人の動機も後の黒川作品に繋がるところがあって興味深い。『二度のお別れ』というタイトルの意味と共にラストの虚無感を置いていくところも良い。

    0
    2021年07月09日

    Posted by ブクログ

    デビュー作ということで、小説の時代背景も携帯などがない時代だったりする。
    まめちゃんがなかなか切れていて面白かった。

    0
    2019年04月07日

    Posted by ブクログ

    黒川博行デビュー作。
    銀行強盗が客の一人を拳銃で撃ち、人質として連れ去る。その後身代金要求の脅迫状が届き、大阪府警捜査一課と犯人との駆け引きが展開していく。

    作中どこでもたばこをスパスパやってるのが時代を感じて良いです。テンポのいいコッテコテの大阪弁のやり取りが魅力的。犯人に翻弄され、最後はしてやられた。悲しい物語だった。
    身代金の受け渡しについて、行く場所行く場所にメモが貼られていて…みたいな実際の事件あったよなぁと思ってたら、グリコ森永事件だ!と途中で気付いた。この本はそれをモデルに書かれたのかなぁと思ってたら、後書きでその事件より前に書かれていたと知って驚いた。作者の方はそれで犯人との繋がりを疑われて大迷惑を被ったようだけど、そのエピソードがこの本をさらにいわくつきのものにしている気がする。刊行から40年以上経った今読んでも面白かったです。犯人もこの本を読んでたかもね。

    0
    2025年10月21日

    Posted by ブクログ

    関西弁での軽快なやり取りと、事件の意外な結末が面白かったです。最後に犯人自身が種明かしする所など、凝った展開でした。

    0
    2023年08月03日

    Posted by ブクログ

    古本屋さんで見かけ買った一冊。

    強盗と誘拐の話だった。

    完全犯罪をやった犯人が事件の真相を最後にバラす

    なんか不思議な感じで終わった内容だった。

    今まで読んできた事件物の小説はだいたいがどんな形であれ解決している。

    でもこの小説は主人公達が事件の真相に辿り着いていない。
    欲しい所までいっているのに

    完全犯罪を成功させても幸せにはならなかった犯人

    そりゃそうだなと感じた小説でした。

    0
    2022年11月22日

    Posted by ブクログ

    馴染みの無いコテコテの関西弁を脳内で再生する際のイントネーションに苦戦しながらも楽しく読むことが出来た。

    銀行強盗誘拐事件が起きる。刑事達の脱線会話も面白かったが、事件の緊迫感は薄い。物語が大きく動き出すのは後半の後半から。ヒントになるものが多く、考察するのが楽しい。勿論、良い意味でしっかりと裏切ってくれる。私が想像出来る範囲は余裕で飛び越えていった。

    0
    2022年03月02日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    母の遺品にあった一冊。直木賞受賞作家である黒川氏のデビュー作、とのこと(知らずに読みました)

    三協銀行新大阪支店で強盗事件が発生。犯人は現金約400万円を奪い、客のひとりを拳銃で撃って人質として連れ去った。大阪府警捜査一課が緊急捜査を開始するや否や身代金1億円を要求する脅迫状が届き、そこには切断された指が同封されていた。刑事の黒田は、相棒の“マメちゃん”こと亀田刑事とともに、知能犯との駆け引きに挑むが…

    お恥ずかしながら黒川博行という作家がどのような作品を書くのかも知らず、その凄さも知らないという状態で読書開始。
    他にも黒川作品が読まれずに積んである中でこの作品を最初に手に取ったのは
    ・シリーズものじゃない(裏表紙の説明で判断)
    ・さほど厚さがない
    というだけ。

    で、読んでみると…読むのが遅い私が1日で読み終わる快挙となった。
    無論、長くないというのもあるが、これだけ夢中になって読み続けられた事自体が稀な事である。
    (小説読むのが久しぶり&何もやる事がない休みの日だった、というのもあるが)

    なにが面白かったのかというと、やはりその会話のテンポというか、緊迫しているはずなのにどこかノンビリしてるような空気感か。
    主人公・黒田はある程度の常識人だが、取り巻く捜査一家の面々が個性的なのである。
    特にマメちゃん(亀田)のキャラはとても良い。有能なのに冷遇されてる感もあって応援したくなった。
    一方で村橋や神谷と言った上層部の無能さに、黒田を通して読者もイライラさせられる。
    この辺はおそらく描写の巧さであろう。

    それにしても単純ながらとんでもない真相だった。例によって深く推理したりせず、文章を追って普通に驚けるタイプの人間なので全く想像していなかった方法であった。
    とともにタイトルの意味もジワジワと理解でき、気持ちよく「やられた!」と思える作品であった。

    執筆された時代的に描写の古さは多少あるものの本質に関わるところではなく、個人的には特に気にならなかった。
    関西弁の会話がちょっと付いていけなかったり、最後のオチが沈んだものになってしまう所はやや難があるが、警察モノが嫌いではなければ読んでみて欲しい一冊。

    0
    2025年10月26日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    大阪府警シリーズ第一弾。

    読みやすい内容だが、最後のどんでん返しが面白かった。

    真相に辿り着くプロセスに一工夫あればもっと良かったかも。

    最後の三輪車の記述が胸を打つ。

    0
    2020年06月25日

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