ネタバレ
Posted by ブクログ
2020年10月07日
警察モノを読んでいて、上司が理不尽な命令や、隠蔽的な命令をする場合があるが、途端に物語への興味が失せる
本書も設定が理不尽系なので途中の展開は見ていてイラツク部分がある
殺人分析班シリーズはむしろ建前的に良き環境なので作者の中ではバランスがとれているのかもしれない
ついでに言うと、動機からくる事件へ...続きを読むの流れは両シリーズともムリゲーなケースが多い
問題なのは、ここまで書いて此の作者の作品は結構好きなのだ
人間ってわからんもんだ
本書は暗号を日常で楽しみ自家出版までしてしまう、中小印刷屋(笑)における経済的な苦境からの心理的隘路に陥った男の愚行が、神のイタズラで事件・事故を引き起こしてしまい、時の封印が融けたがために何やら勃発するという事件だ
文書捜査官の心髄は、その文書から真相を引き出す所では無く、判じ物を色々考えているうちに、目の前にある材料を有機的に結び付けて事件の真相にたどり着く力なのだ
文字の判じ物に取り組む事でAI並みのサーフィン思考を身に着けた勝利である(何のことやら)