SFアンソロジー7作品短編集。
Genesisも3冊目となり、人の想いの数だけSFの世界があることを、あらためて知る構成。
SFは日常のそこかしこに息づき、私たちの人生に奥行きと彩りを添えてくれます。
『エレファントな宇宙』
アクションSF。ミリタリー好きな方に超オススメ。
宇宙から高次元生命体
...続きを読むが飛来した。
その生命体とコンタクトした人間は、憑依され、未知数の破壊力を持つに至った。
最新鋭米陸軍部隊と特殊作戦に挑む3作目。
…前作を読んでいた方が、より楽しいかもしれない。
『メタモルフォシスの龍』
近似未来SF。
恋をしてはいけない世界で恋をしたひとたちの悲哀を描いた作品。
独特な文で綴られる物語は、1シーン毎に絵画を観るように美しく、そして切なく心に響きます。
やや重の話。…ハ虫類がニガテな方は気をつけてください。
『循環』
ノスタルジーSF。
主人公が、廃工場の棚で見つけた手のひら大の不思議な形の部品。調べても、いつ何処で作られたのか、何に使うものかも分からない。
それは、歴史を遡り過去に高次の存在から託された落し物だった…
就職からの軌跡を日本の経済成長期、大阪淀川付近を舞台にしっとりとした文章で綴った作品。
とても癒されました。
『されど星は流れる』
SFの原点。
高校生天文部員が、自宅待機で学校の観測機器が使えなくても、なんとか自分たちの流星を見つけたいと努力と工夫を重ねる物語。
星好きに悪い人はいない。
宇宙の遥かなる深淵へのロマンを思い出させてくれる、心を揺さぶる作品。