小説 - 切ない作品一覧

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  • 記憶喪失の君と、君だけを忘れてしまった僕。
    4.2
    夢も目標も見失いかけていた大学3 年の春、僕・小鳥遊公生の前に、華怜 という少女が現れた。彼女は、自分 の名前以外の記憶をすべて失って いた。何かに怯える華怜のことを心 配し、記憶が戻るまでの間だけ自身 の部屋へ住まわせることにするも、 いつまでたっても華怜の家族は見つ からない。次第に二人は惹かれあっ ていき、やがてずっと一緒にいたい と強く願うように。しかし彼女が失った 記憶には、二人の関係を引き裂く、 衝撃の真実が隠されていて――。全 ての秘密が明かされるラストは絶対号泣!
  • 記憶の海
    3.0
    ある大学の研究所で進む、記憶メカニズムの解明。記憶とは何なのか。記憶はなぜ「嘘」をつくのか。そして、第三者が記憶を共有することは可能なのか――。過去の記憶を失い、長期記憶を保持できなくなった広田学は、記憶をコンピューターにコピーし、読み込む研究に被験者として参加し続ける。彼だけが知らない。すぐ傍らで、恋人の小野里美が助手を務めていることを。
  • 記憶の海 おいしいコーヒーのいれ方 Second Season VII
    3.6
    いちばん逃げたくないと思っているのは、勝利自身のはずだ。誰よりも勝利こそが、今の自分を不甲斐なく思っているに違いないんだから……。勝利がオーストラリアに旅立ち、残された傷心のかれんを支える弟の丈。勝利の辛さもかれんの寂しさも、そばでずっと見てきた丈には、わかりすぎるほどわかる。そんなもどかしい日々の中、由里子の思いがけない提案によって、新しい光が差し込み始める。
  • 記憶の隠れ家
    値引きあり
    3.8
    あなたは覚えているのでしょうか。激しい愛の思い出も、暗く静かな憎しみの過去も、すべてを搦めとり封印してしまったあの「家」のことを……。記憶の深みに隠されていた悲劇の真相が、いま甦る。心を震わせる甘やかな痛み、眩暈を誘うストーリーの螺旋。意外な結末が待ち受ける、心理サスペンスの傑作短編集。
  • 記憶のその先で、キミに会えたなら
    5.0
    菜花は人の記憶を読み取ってしまう能力を隠し、友人もつくらず孤独な高校生活を送っていた。ある日、学校の人気者ながらどこか陰のある少年・良爾から、自分にまつわる記憶を読み取ってほしいと頼まれる。世界に馴染めない者同士、足りないものを補い合うように記憶を手繰っていくふたり。次第に菜花は良爾へ惹かれていく。  しかしある時から読み取ったことがない不思議な映像が見えるようになり――。ふたりを待つのは、あまりにも切なくて残酷な真実だった。
  • 記憶の対位法
    4.3
    1巻2,400円 (税込)
    二〇一七年、フランス中部に位置する都市リモージュの新聞社に勤める事件記者ジャンゴ・レノールトは、亡き祖父マルセルの遺品整理のため、彼が晩年を暮らした寒村を訪れる。戦後、対独協力者として断罪された祖父は、一族から距離を置いてこの地に隠れ住んでいた。生前会うことがなかった祖父が遺したのは古書の山と、二十あまりの黒檀の小箱──そこに隠された意味とは何か? ジャンゴは西洋古典学を研究する大学院生ゾエ・ブノワの協力のもと、祖父が希求した真実を求め歴史の迷宮へと足を踏み入れる。〈図書館の魔女〉シリーズの俊英が満を持して贈る、知的探究の喜びに満ちた長編ミステリ。
  • 機械式時計王子の休日 千駄木お忍びライフ
    4.1
    1~2巻704~726円 (税込)
    千駄木すずらん通りの一番端にある、四代続くトトキ時計店。十刻藤子は、妹・桜子の三つ子の出産で手が離せなくなった母親に代わり店番をすることに──。時計に全く無関心で知識もない藤子の前に、スイスから来たという不思議な兄弟が現れた。町のシンボルであった時計塔を二十年ぶりに動かすというが……(「塔の上の大時計」より)。日常のさまざまな謎を、ラグジュアリーな時計とともに解決していく、書き下ろし下町ミステリー。
  • 機械じかけの猫(上)
    4.0
    自閉症と診断された九歳の少年コナーは、常にぬいぐるみの猫をお守りのように抱いて手放さず、何度も奇妙な言葉をつぶやく。やがてその言葉は、彼の母親の恐ろしい過去を掘り起こしていくが……救いを求めてさまよう心の軌跡を、圧倒的筆致で描く渾身の大作。/掲出の書影は底本のものです
  • 忌怪島〈小説版〉
    3.0
    2023年6月16日(金)公開 清水崇 監督・西畑大吾(なにわ男子)主演 映画「忌怪島/キカイジマ」を完全小説化! 恐怖は、〝村〟から〝島〟へ── バグじゃない! 呪いだ! 絶海の孤島で起こる謎の連続死 現実と仮想が交わり始める時 最恐の呪いが再起動する…… あんたらが見たっちゅう赤い女ね…… そりゃイマジョだよ。 この島が生んで、 こびりついた罪穢れさぁね…… 〈あらすじ〉 同日、同時刻、同じ死に方をした男女 全く別の場所の室内で、2人は海水に溺れて死んだ…… 未だシャーマンが棲む島。 その島でVR研究を行う片岡友彦とチーム「シンセカイ」。 突然のシステムエラー、突如出現する赤いバグ。 シャーマンは語る──「それは〝イマジョ〟じゃ」 交わり始める異世界と現実世界。 瞬く間に島を覆う怪奇と死──。 〝イマジョ〟との関係は? 彼らは謎を解き明かし、生きて島を脱出することができるのか……!
  • 聞かなかった場所
    3.7
    役所勤めの浅井が、妻の死を知ったのは、出張先の宴会の席であった。外出中、心臓麻痺を起こし、助けを求めて駆け込んだ化粧品店で息絶えたという。義妹によって知らされたその死に場所は、妻から一度も聞いたことがなかった地名であった――。妻の死の真相を探るうちに、一転して脅迫される立場になるという巧みなプロットの面白さ。小心な官僚の心理描写の卓抜さ。清張サスペンスを満喫する長篇小説。
  • 飢餓海峡(上)
    3.9
    1~2巻990円 (税込)
    樽見京一郎は京都の僻村に生まれた。父と早く死に別れて母と二人、貧困のどん底であえぎながら必死で這い上がってきた男だ。その彼が、食品会社の社長となり、教育委員まで務める社会的名士に成り上がるためには、いくつかの残虐な殺人を犯さねばならなかった……。そして、功なり名を遂げたとき、殺人犯犬飼多吉の時代に馴染んだ酌婦、杉戸八重との運命的な出会いが待っていた……。
  • 飢餓旅行
    3.0
    昭和21年が明けて間もなく、恩田幸吉(おんだこうきち)の一家は、勤務先の淡路島から彼の故郷である九州宮崎へ旅行した。戦死した長男の遺骨を故郷の寺へ納めたいというのが幸吉の強い希望であった。妻、次男、三男、末娘と、総勢5人の家族旅行は、この時代においては無謀とも思えたが、幸吉はなぜかこだわった。戦後日本の家族の絆。涙と笑い、愛と感動の抒情紀行。
  • 利腕
    4.7
    〔競馬シリーズ〕片手の敏腕調査員シッド・ハレーの許にまいこんだ昔なじみの厩舎からの依頼――所属の有力馬が、次々と原因不明のままレース生命を断たれるというのだ。調査に乗り出したハレーを襲ったのは、彼を恐怖のどん底へ突き落とす脅迫だった。『大穴』の主人公を再起用しMWA、CWA両賞を得た傑作/掲出の書影は底本のものです
  • 聞きたい言葉 おいしいコーヒーのいれ方 IX
    3.8
    介護福祉士をめざすかれんは、鴨川へ移住することをついに決意する。遠く離れてふたりの関係はどうなるのだろう。かれんを応援したいけれど、行って欲しくもない勝利の心は複雑だ。彼女だって同じはず。それはふと触れ合う瞬間にだって、充分すぎるほど伝わってくる。でも確かめたい、彼女の言葉で、その胸の内を。大人気シリーズ第9弾。
  • 帰郷
    3.9
    戦争は、人々の人生をどのように変えてしまったのか。帰るべき家を失くした帰還兵。ニューギニアで高射砲の修理にあたる職工。戦後できた遊園地で働く、父が戦死し、その後母が再婚した息子……。戦争に巻き込まれた市井の人々により語られる戦中、そして戦後。時代が移り変わっても、風化させずに語り継ぐべき反戦のこころ。戦争文学を次の世代へつなぐ記念碑的小説集。第43回大佛次郎賞受賞作。
  • 重金属青年団
    3.3
    ヤク中で慢性自殺志願者のブンガクさん。浅草置屋の娘で、文学少女のくせに暴走族にも一目置かれているタカミ。二人を乗せたフェアレディZ改は、深夜の中央高速を疾走(はし)った……。――H・M・C(ヘヴィ・メタル・カフェ)。レコードすらかけられない元ライブ・ハウス。ここには、毎夜社会不適合の若者たちが集う。辿り着いた二人は、彼らとともにH・M・Cを後にした。北へ――。刺激を求め、快楽を貪るために。音楽(へヴィ・メタル)と単車(バイク)。薬(ドラッグ)と暴力(パワー)。救いのない魂(ソウル)の行方を描く感動の青春ロード・ノヴェル。
  • 菊の慟哭
    4.6
    1巻1,980円 (税込)
    血まみれの分裂抗争! 片腕のヒットマンに、マル暴刑事の娘が立ち向かう! 六本木交差点の銅像に人間の顔面の皮が張りつけられている――それは本家吉竹組による関東吉竹組への宣戦布告だった。東西ヤクザの分裂抗争が激化して死者が増えるなか、警視庁組織犯罪対策部暴力団対策課の桜庭誓巡査部長は行方不明となった片腕のヒットマン・向島春刀を追っていた。桜庭の実の父親である向島はなぜ娘を養子に出したのか? なぜ、片腕を失ったのか? その壮絶な過去が、いま明らかになる。
  • 菊日和
    5.0
    死をめぐる6つの静謐(せいひつ)な物語。静かな悲しみを描く――弟の月命日に墓参りをした恵は、墓前に皮を剥かれた蜜柑があるのを見た。柑橘類が好きだった弟への妻・美也の思いやりと思っていたが、そうではないと知り、ひそかなわだかまりを感じる。という「菊日和」ほか、必ずしも幸福ではなかった死、誰の胸にもある奥深く秘められた物語を、静かな筆致で描きあげる傑作6編を収録。
  • 危険球
    3.7
    1巻1,980円 (税込)
    夏の甲子園出場をかけた京都府大会決勝。木暮東工業のエース投手・権田至の投げたボールが、境風学園の強打者・仁科涼馬の頭部を直撃した。「あんな球、避けられるでしょ」少年はなぜそのような突き放した言葉を放ったのか? 鮮烈な京都青春物語。
  • 危険すぎる男
    4.0
    最高にセクシーでスリリングなロマンス、新シリーズ開幕! THE HELLBOUND BROTHERHOOD(ヘルバウンド・ブラザーフッド)#01 夢を追うふたりに仕組まれた危険な罠 町の有力者一族のひとり娘で、家族が経営する製紙会社を継ぐことを運命づけられたデミ――しかし、彼女の夢はレストランを開くこと。シアトルの一流レストランでインターンを始めるまで町のカフェでアルバイトをしていた。そこへ足繁く通うエリック。もちろん目的はデミに会うため。エリックはかつて〈ゴッドエーカー〉というコミュニティーに属し、海兵隊員として服役後いまはアプリ開発事業を立ち上げようとしていた。たちまちふたりは惹かれ、求めあう関係になるが……過激ながらも切ない新シリーズ始動! 原題:Hellion (The Hellbound Brotherhood Book 1)
  • 危険な椅子
    4.0
    化繊会社社員の乗村は、ようやく渉外課長の椅子をつかむ。が、仕事は外国人バイヤーに女を抱かせ、闇ドルを扱うことだった。やがて彼は、外為法違反で逮捕されることに。ロッキード事件を彷彿させる話題作!
  • 危険な殺人者
    3.0
    ベテラン新聞記者の田島は自社の紙面で「七歳の子供が自殺」という妙な記事を発見した。『ママ、サヨナラ』と書かれた遺書と一枚の絵。少年を追いつめたものは何だったのか。真実を追究し、子供の母親に執拗に迫る田島は意外な事実を掴むがその果てには……。(病める心) 日常生活を襲う恐ろしい罠と意表をつく結末。人気絶頂の著者が贈る傑作オリジナル短編集!
  • 危険な斜面
    4.2
    男というものは絶えず急な斜面に立っている。爪を立てて上に登って行くか、下に転落するかだ──。10年ぶりに歌舞伎座で会った女は、豪華な装いで、男の勤める会社の実力派会長の愛人になっていた。彼女を利用して昇進に成功した男は、やがて彼女が邪魔になり……。表題作の他、強盗殺人犯の妻と張り込みの刑事を描く「失敗」、大新聞社の職をやめ、都落ちして勤めた田舎の新聞社で奇妙な事件に出くわす「投影」など、語り口のうまさに思わず唸る、全6篇を収録。
  • 危険領域 所轄魂
    3.0
    大人気本格警察小説シリーズ相次ぐ変死。彼らは皆、政治家と繋がりがあった―。所轄の面々が巨悪に挑む!マンションで転落死と思われる死体が発見された。死亡した男は、大物政治家が絡む贈収賄事件の重要参考人であるという。さらには政治家の公設第一秘書、私設秘書も変死。自殺として処理するように圧力がかかる中、葛木が極秘裏に捜査を開始すると、とある黒幕が浮かび上がってきて……。真実を闇に葬られようとするとき、葛木は警察の矜持を保つことができるのか。
  • 機巧のイヴ―新世界覚醒篇―(新潮文庫)
    3.3
    1巻693円 (税込)
    「あなたは、どなた?」少年が彼女の冷たい体を抱きしめるとき、運命の歯車が廻り始める――。1892年、万博開催を翌年に控え、空前の賑わいを見せる新世界大陸(ムンドゥス・ノーヴス)の都市・ゴダム。万博の利権を巡る人々の争いが繰り広げられる夜、パビリオン「十三層」の頂上で、機巧人形(オートマタ)・伊武(イヴ)が永の眠りから目覚めた。機巧と人間。本当の“心”を持つ者は誰か? 未曾有の世界に魂が震えるSF伝奇小説の傑作!
  • 機巧のイヴ―帝都浪漫篇―(新潮文庫)
    4.0
    浪漫(ロマン)とモダニズムの花咲く1918年。美しき機巧人形(オートマタ)・伊武(イヴ)は、女学校の友人・ナオミとともに訪れた猫地蔵坂ホテルで、ある男と運命の出会いを果たす。恋の始まりを予感したそのとき、幸せな日常を引き裂く大震災が襲う。時代の波に翻弄され、廻り出す運命の歯車。そして物語の舞台は、大陸の新国家・如洲(にょしゅう)へ――。心を持たない人形が問いかける、愛とは、魂とは。日本SF小説史に残る圧倒的傑作。
  • 聞こえない羽音
    4.0
    1巻1,287円 (税込)
    今度こそあきらめない!勇気と挑戦の物語。 涼宮花音、中学2年生。数年前から、耳に違和感を覚えるようになっていた。 診断は感音性難聴。授業や友だちとの会話が聞きとりにくくなり、何より大好きなバドミントンができなくなってしまう。 絶望のふちに突きおとされた花音だったが、デフバドミントンと出合い、新たなダブルスのパートナーと出会って、人生が変わりはじめる。 耳が聞こえなくなって、もう笑えないんじゃないかと思ってた。 もう何もできないと思ってた。 でも――、あなたとバドミントンがしたい。 一度はすべてを失った花音の、再生と挑戦の物語がはじまる!
  • きことわ(新潮文庫)
    3.7
    貴子(きこ)と永遠子(とわこ)。葉山の別荘で、同じ時間を過ごしたふたりの少女。最後に会ったのは、夏だった。25年後、別荘の解体をきっかけに、ふたりは再会する。ときにかみ合い、ときに食い違う、思い出。縺れる記憶、混ざる時間、交錯する夢と現。そうして境は消え、果てに言葉が解けだす――。やわらかな文章で紡がれる、曖昧で、しかし強かな世界のかたち。小説の愉悦に満ちた、芥川賞受賞作。
  • 季語・歳時記巡礼全書
    4.0
    1巻2,750円 (税込)
    THE ALFEE・坂崎幸之助の叔父にして粋と酒場を愛する不良隠居は俳人(俳号・露骨)でもあり、比類なき「歳時記」本の蒐集家だった! 正統派も個性派も、集めに集めた「歳時記」と季語の世界を軽妙なエッセイで味わい尽くす、俳句ファン悶絶の一冊。
  • キサラギ
    3.7
    アイドル・如月ミキが自殺して1年。ファンサイトの管理人である家元は、常連4人に彼女の一周忌追悼会の開催を呼びかける。こうして5人は、一周忌当日の2007年2月4日に初めて顔を合わせた。会の半ば、ある1人が「彼女は殺されたんだ!」と口にしたのを機に、次々と意外な事実が飛び出す。ひとつの部屋で生まれた謎は、思わぬ結末に向かっていく……。極上密室サスペンス『キサラギ』のコンプリート小説版。
  • 木更津キャッツアイ 日本シリーズ
    4.4
    熱狂的ファンを獲得した伝説の連ドラ「木更津キャッツアイ」を映画化、大ヒットした作品のシナリオ本。またしても余命半年を宣告されたぶっさんと仲間たちの最低で最高の夏をぎゅっと詰め込んだ傑作物語。
  • 輝山
    5.0
    1巻1,100円 (税込)
    読書メーターで感動の声多数! 単行本刊行時、新聞・雑誌で書評掲載多数、 話題の直木賞受賞第一作、待望の文庫化! 世界遺産・石見銀山を舞台に直木賞作家が描く 名もなき者たちの美しき生き様 あの山は命の輝きを永遠に宿し続けるいのちの山―― 江戸後期、弘化年間。 石見国大森銀山に赴き、大森代官所の中間として働く金吾は、 江戸から代官・岩田鍬三郎の身辺を探る密命を帯びていた。 間歩で鉱石を採掘し、気絶に罹り若くして命を落とす掘子、 重い荷を運び母と妹を養う手子の少年、石を選別するユリ女―― 銀山で懸命に働く人びとの姿に心動かされる金吾。 さらに彼らを慈悲深く見守る岩田を見て、金吾は己の命に疑問を抱く……。 【目次】 第一章 春雷 第二章 炎熱の偈(げ) 第三章 銀の鶴 第四章 ありし月 第五章 たたずむはまつ 第六章 いのちの山
  • 岐山の蝶
    3.8
    「美濃の蝮」の異名で恐れられた斎藤道三の娘・帰蝶は、密かに従兄・明智光秀に好意を寄せていた。しかし、隣国である尾張との衝突を避けるため、織田信長との縁談が進められることに。故郷に心を残しつつ嫁いだ帰蝶、信長、そして光秀……それぞれの運命は複雑に絡みあい、「本能寺の変」へと繋がっていく──。史実を大胆に換骨奪胎し、強く、そして美しく生き抜いた女性を鮮やかに描く時代小説。
  • 岸辺の旅
    3.7
    あまりにも美しく、哀しくつよい傑作長篇小説 なにものも分かつことのできない愛がある。時も、死さえも――ミリオンセラー『夏の庭』、名作絵本『くまとやまねこ』の著者が描く珠玉の物語
  • 軋み
    3.5
    CWAニュー・ブラッド・ダガー賞受賞作! 同居していた恋人との関係が唐突に終わり、エルマは長年勤めたレイキャヴィーク警察を辞め、故郷アークラネスに戻った。 地元警察に職を得て間もなく、観光名所であるアークラネス灯台の麓の海岸で女性の不審死体が見つかる。所持品はないに等しく身元の特定が進まなかったが、数日後、妻が行方不明になったという届け出がある。死体はクヴァールフィヨルズルに住むエリーサベトというパイロットのものだった。 夫によると、エリーサベトは死体となって発見される前日からカナダ便に搭乗し、三日後に帰宅する予定だった。だが航空会社に確認すると、フライトの朝エリーサベトは自ら職場に病欠の連絡をし、行方をくらましていたという。さらにエリーサベトは子どもの頃アークラネスで過ごしていたが、なぜそこへ行ったのかがどうしても腑に落ちないと言った。 「妻はあの町に行くのを嫌がりました。いくら誘っても絶対に行かなかった。だから買い物に行くのはいつもレイキャヴィークかボルガルネースでした。アークラネスに行くほうがずっと便利なのに。異様なほどあの町を嫌っていた。憎んでいたといってもいい。」 エルマは過去を掘り始めた。 小さな港町ゆえの濃密な人間関係――時の堆積の中に深く埋もれていたエリーサベトの死の理由とは? CWAニュー・ブラッド・ダガー賞(英国推理作家協会賞新人賞)受賞! 期待の新鋭による北欧アイスランド・ミステリの新たな傑作が登場!!
  • 寄宿学校の天才探偵2 エリンガム最後のメッセージ
    3.5
    生徒の不審死、さらに容疑者の失踪と、エリンガム・アカデミーでの事件が相次ぎ、スティヴィは無理やり家に連れもどされてしまう。せっかく学校にも馴染み、念願だった80年前の事件の再捜査も進んできたところなのに。そこに上院議員のエドワード・キングが現れ、息子のデヴィッドが放校されないように協力してくれるなら、スティヴィを学校に戻してやると言ってきた。他に手はなく、役目を引き受けたスティヴィだったが、アカデミーでさらなる事件が……。天才を集めた学校での事件に挑む、少女探偵スティヴィの活躍を描いたシリーズ第2弾。
  • 騎手の誇り
    4.0
    12年前、勝利目前の落馬事故により、命を失った騎手・小山忍。その息子の和輝 は、父の死の真相を知るために、騎手になった。弱小の厩舎ながら勝利を重ねた和輝は、ついに父の兄弟子だったトップ騎手の平賀剛のいる厩舎に移ることになる。平賀は父の事故に関わっているのではないか――。新人競馬記者の津川仁美と共に事故の真相を追う和輝は、平賀のある秘密に気づくが……。衝撃の結末が感動を呼ぶ、著者渾身の長篇小説。
  • 気象兵器の嵐を打ち払え(上)
    3.0
    巨星墜つ。カッスラー逝去、追悼の最新作発売! 気象兵器を操る巨悪に立ち向かえ。「NUMAファイル」シリーズ第10弾! 【あらすじ】 インド洋を漂流する焼けただれた船が発見された。水温調査をしていたNUMA(国立海中海洋機関)の双胴船だった。 サルベージと真 相究明にモルディブへ向かったオースチンらNUMA特別出動班は、船体の燃え滓の中に異常な物体を大量に見つける。 顕微鏡を覗いてみれば、まるで微小な“機械”のようにも見えるが、これは……。 出動班の面々は手がかりを求め、電子の神と称されるエンジニアにして環境保護主義者のマルケッティのもとに急ぐが、彼らはそこでさらに大きな脅威を目撃することになる。
  • 奇術師の幻影
    4.0
    北欧ミステリの女王、渾身のドンデン返し まさかこんな結末が待っているとは ――池上冬樹氏(本書解説より) 北欧ミステリーの女王+スウェーデン最高のメンタリスト。 最強タッグで贈る警察ミステリー、誰も予想しなかった 驚愕のラストを迎える。 地下鉄トンネル内で発見された白骨の山。やがて連続殺人だと判明した事件は、法務大臣の失踪へと予想を超える大事件へと発展した。ストックホルム警察特捜班が奔走する中、たびたび犯罪捜査に関わってきたメンタリスト、ヴィンセントのもとにはパズルめいた挑戦状が頻々と届き、彼の過去を暴こうとする……。 特捜班の刑事ミーナと、ヴィンセント。それぞれを巻き込む事件は、いずれもクリスマスをデッドラインとしていた。聖夜にいったいどんな惨劇が演じられるというのか? 事件捜査のスリルに、個性あふれる刑事たちの物語をよりあわせる警察ミステリー、最後の最後に明かされる驚愕の真相。 「すでに一作目から作者たちは、大どんでん返しの伏線をはっていたことになる(本書解説より)」。
  • 鬼女面殺人事件
    5.0
    新幹線の車中、中原弁護士の隣席の男が「早くしないと妹も……」という奇怪な言葉と、朱いアカベの花を残し悶死した。その謎の果てには南海の絶島恩根島があった。そこは徳川幕府によって廃藩、遠流の憂き目にあった喜多川一族が怨念の習俗をいまに伝える地でもあった。折しも二十年に一度花咲き、そのとき必ず不吉な事件が起こるというアカベが咲き乱れる中で殺人が殺人を呼んでゆく。奇才が挑む野心的伝奇推理。

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  • 忌印恐怖譚 みみざんげ
    4.0
    知らないところで自分が言っていたらしい。 「これからぼくたち心中するところなんですよ」(「キヨミ」収録) 日常の裏側にびっしり恐怖の卵が湧いている我妻怪談! 幻惑の名手・我妻俊樹が描く、日常のすぐ横に口を開けた常世の深淵――。記憶の底にある家を探していると、祖母に異変が起きる「ヒロエおばさん」、バス停で出逢った身の毛もよだつ異形とは…「待合室」、バスで寝ていたら知らぬ間に異界に迷い込んでいた「深夜バス」、40歳を境に突然、命を脅かす怪異に見舞われ始める「ガタガタ」など、48篇の実話恐怖譚を収録。黄泉からの声があなたにも聞こえる――。 著者について 我妻俊樹(あがつま・としき) 『実話怪談覚書 忌之刻』で単著デビュー。「奇々耳草紙」シリーズ、『忌印恐怖譚 くちけむり』『めくらまし』など多数。共著に「FKB饗宴」「てのひら怪談」「ふたり怪談」「瞬殺怪談」「怪談五色」「怪談四十九夜」シリーズなど。歌人でもある。
  • 鬼神の檻
    3.4
    秋田県御荷守村に伝わる、超人的な力を持つ「鬼神さま」の正体とは!?  大正、昭和、令和――三世代の謎が絡み合う伝奇ミステリ。
  • 汽水域
    3.7
    1巻2,090円 (税込)
    亀戸で複数の死傷者を出した無差別殺傷事件が発生。犯人の深瀬という男は逮捕後、「死刑になりたかった」と供述している。事件記者の安田賢太郎は週刊誌での連載のため、深瀬とかかわりのある人物にインタビューしていく。彼の人生を調べていくうちに、不思議と共感を覚えていく安田。しかし、安田の執筆した記事によって、深瀬の模倣犯が出現して…。社会との繋がりを失った人々の絶望と希望を紡ぎ出す、迫真のサスペンス。
  • 傷

    3.5
    刑務所にぶちこんでやりたい――。人気プロ野球選手が膝の手術を担当した名医を刑事告発。故意に靭帯を切断されたというのだ。だが医師は失踪。世間をゆるがす大事件の真相を若手刑事と社会部の女性記者が追いかける。男たちの嫉妬と欲望うずまく球界を舞台にした、著者ならではのハイブリッド警察小説!
  • 傷

    3.0
    青春は、最も光り輝き、また絶望の時――。いったい私にとってヴァイオリンは何だったのか。恋人の焦燥と怒りで、左手を傷つけられた私に、皮肉にも亡き恩師ロゼーから名器グァルネリが贈られた。単身パリへ飛んだ私を待ち受けたのは、甘美な新しい恋だった――。女ごころの葛藤をきめ細かく描く!
  • 傷痕
    3.0
    裁判員制度勉強会で知り合った桜井香子に一目惚れして以来、一色知也の人生は、次第に暗がりへと呑み込まれていく。実は知也は養子で、実父は二十年前の一家惨殺事件で死刑になっていた。刑期を終えて目の前に現れたその共犯者小田島の影に怯えつつ、知也は香子がひた隠す、二人の呪われた宿命を辿ってゆく。
  • 傷痕
    値引きあり
    3.6
    1巻1,119円 (税込)
    この国が20世紀に産み落とした偉大なるポップスターがとつぜん死んだ夜、報道が世界中を黒い光のように飛びまわった。彼は51歳で、娘らしき、11歳の子どもが一人残された。彼女がどうやって、誰から生を受けたのか、誰も知らなかった。凄腕のイエロー・ジャーナリズムさえも、決定的な真実を捕まえることができないままだった。娘の名前は、傷痕。偉大すぎるスターの真の姿とは? そして彼が世界に遺したものとは?
  • 傷だらけの果実
    3.5
    わたし、誰よりも綺麗になりたい――菊池緑、18歳。大学1年生。クラスで「ボロ雑巾」と呼ばれている少女。彼女の全身改造計画が、今、始まった。青春&狂気の極上エンターテインメント!
  • 絆

    4.0
    1巻1,037円 (税込)
    「康平、銀行には勝てんよ。金を返すまではね」。丹波から身一つで出てきた森沢康平は愛知で染色業を営む矢井田と出会い、かつて「ガチャ万」と言われた繊維業界で働くことになる。昭和から平成、日本経済が大きく動いたとき、同郷の幼なじみ、大手銀行に勤める治夫と再会し――。走り続けた男たちの物語。
  • 奇跡
    3.0
    あのベストセラー、待望の文庫化! 「不倫」という言葉を寄せつけないほど二人は正しく高潔であった。 これは、本当にあった「奇跡」の愛の物語。 「真実を語ることは、これまでずっと封印してきました――」 男は世界的な写真家。 女は梨園の妻で、母親だった。 「不倫」という言葉を寄せつけないほど正しく高潔な二人。 これはまさしく「奇跡」なのである。 作家の私は、博子から託された"奇跡の物語"を綴ってゆく。 著者の三十八年ぶり書下ろし小説が文庫化。  〈田原桂一君へ  君が再婚したことには驚かへんけど、まさか君が梨園の妻の博子さんと「出会ってしまった」という運命的な言葉の背後にしか生きられへんと悟ったことが「奇跡」やったんか。(略)  君のあの人懐っこい微笑が、まさか死の悲しみを内包しとったんかということは知るよしもなかった。博子さんは君から生の歓びと同時に死の悲しみを贈られて、君は一人旅立った。因果な歌舞伎の前世物語みたいで、不憫でならない。〉  ――横尾忠則(「朝日新聞」2022年4月9日付)
  • 奇蹟
    4.5
    1巻1,320円 (税込)
    金色の小鳥が舞い、夏芙蓉の花が咲き乱れる紀州・新宮の路地。歌舞音曲に現を抜かし若死にするという七代にわたり仏の因果を背負った、淫蕩の血に澱む一統・中本。「闘いの性」に生まれついた極道タイチの短く苛烈な生涯が、老産婆オリュウノオバ、アル中のトモノオジにより幻惑的に語られる。人間の生と死、その罪と罰を問うた崇高な世界文学。
  • 奇跡
    3.7
    1巻611円 (税込)
    2013年カンヌ国際映画祭において、『そして父になる』で審査員賞を受賞した是枝裕和監督。同監督の前作『奇跡』(11年公開)をノベライズした感動作が電子書籍で登場! 両親の別れにより、鹿児島と福岡で離れ離れに暮らしている小学生の兄弟。再び家族揃って暮らすことを願う兄・航一は、ある噂を耳にする。「近々開業する九州新幹線の一番列車が初めてすれ違うとき、そこに膨大なエネルギーが生じ、奇跡が起きる」。家族の絆を取り戻すために奇跡を信じた子どもたちと、彼らを温かく見守る大人たち。彼らの思いの終着駅は――?
  • 奇跡の男
    3.0
    六十人を越す死者が出たバスの転落事故で、たった一人生き残った男…宝くじを買えば、その賞金の十倍という袋くじの特賞に当たる。果たして、この世の中にそんな男が存在するのか? 写真週刊誌の記者・白岩百合子は、彼に興味を持ち、追跡を開始するが……(表題作) 小気味よい推理短編の醍醐味!
  • 季節のない街
    4.3
    “風の吹溜まりに塵芥が集まるようにできた貧民街”で懸命に生きようとする庶民の人生。――そこではいつもぎりぎりの生活に追われているために、虚飾で人の眼をくらましたり自分を偽ったりする暇も金もなく、ありのままの自分をさらけだすしかない。そんな街の人びとにほんとうの人間らしさを感じた著者が、さまざまなエピソードの断面のなかに深い人生の実相を捉えた異色作。

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  • 季節はうつる、メリーゴーランドのように
    4.0
    夏樹と冬子は、高校時代、男女だけれど「親友」だった。 お互い、日常の謎を解くことを趣味として、一緒に居て誰よりも心地良い存在だったあの頃。 やがて社会人となった夏樹は、冬子に会いに神戸を訪れる。 町を散策しながら、昔と同じく、冬子と日常の謎ときを楽しむ夏樹だが、 夏樹には心に秘めた想いがあった。 冬子への恋心。もう、ごまかせない。 けれど冬子はなかなか、夏樹の想いを伝えるチャンスをくれなくて……。 もどかしくも、季節はうつる。夏樹の焦り、冬子の戸惑いをのせて。 そして……。 それは、最高で最低の片想い……。 優しく穏やかなな日常の謎ときから一転、驚愕のエンディングに、誰もがきっと目を瞠る。 青春ミステリの名手、岡崎琢磨が送る、究極の青春恋愛ミステリ。
  • 季節風 冬
    3.9
    1~4巻565~691円 (税込)
    出産のために離れて暮らす母親のことを想う5歳の女の子の素敵なクリスマスを描いた「サンタ・エクスプレス」ほか、<ひとの“想い”を信じていなければ小説は書けない気がする>という著者が、普通の人々の小さくて大きな世界を季節ごとに描き出す短篇集「季節風」シリーズの冬篇。寒い季節を暖かくしてくれる、冬の物語12篇を収録。
  • 貴族の階段
    5.0
    1巻1,100円 (税込)
    西の丸公爵の娘・氷見子は、父の秘密の記録係として客人の会話を筆記している。陸軍大臣との密談から、青年将校たちの蹶起計画を知った氷見子は……。公爵の息子でありながら蹶起に加わろうとする陸軍士官の兄、自ら悲劇の道へと身を投じる陸軍大臣の娘。二・二六事件前夜の貴族と軍人の暗闘を、不羈奔放な氷見子の目を通して描く。〈解説〉奥泉 光
  • 貴族令嬢アイルの事件簿 偽学生、はじめました。
    3.0
    自立心旺盛な性格が災いし、お嬢様学校を放校処分となったアイル。彼女はとある事情で男子校に身代わり転入することに。もちろん男子生徒として……。彼女の使命は、学生寮で起こった事件の真相を突き止めること!?
  • 帰宅部ボーイズ
    3.9
    まっすぐ家に帰って何が悪い!入部した野球部に馴染めない直樹。喧嘩早くクラスで浮いた存在のカナブン。いじめられっ子のテツガク。学校にも家にも居場所のない3人が、共に過ごしたかけがえのない時間。喧嘩、初恋、友情、そして別れ......。帰宅部にだって汗と涙の青春はあるのだ。「10年に一冊の傑作青春小説」と評された、はみだし者達の物語。
  • 北の詩人 新装版
    4.5
    第二次世界大戦後間もなくの朝鮮半島。詩人・林和は、かつて祖国を裏切り、日本警察の弾圧に屈服して日本帝国主義の植民地政策に加担したという暗い過去があった。その過去をアメリカ軍諜報機関は利用し、林和をスパイとして操ろうとする。謀略の罠に捕らわれていく林和。弾圧から逃れ北朝鮮に逃亡するも、朝鮮の北にも南にも理解されることはなく、ついにはアメリカのスパイとして軍事裁判で処刑されてしまう。イデオロギーと政治権力に押しつぶされ、現在でも南北の朝鮮文学史から完全に抹殺されている悲劇のプロレタリア詩人を描いたノンフィクション・ノベル。
  • 北の秘密
    5.0
    六十歳――還暦という人生の節目を迎えた会社社長が、五千万円を持って失踪。10日後には、大学の同窓生がホテルの一室で絞殺された。ふたつの事件を結ぶ鍵は、35年前の北海道・洞爺湖に。
  • ふりむけばそこにいる 奇譚蒐集家 小泉八雲
    3.7
    1~2巻825~858円 (税込)
    19世紀英国。父母を亡くし、一族から疎まれて北イングランドの神学校に送られたオーランドは、この世の怪を蒐集する奇妙な少年と出会う。生者を道連れに誘う幽霊列車、夜の寄宿舎を彷徨う砂男と聖母マリアの顕現、哀切に歌う人魚の木乃伊の正体とは。怪異が、孤独な少年たちの友情を育んでゆく。のちに『怪談』を著したラフカディオ・ハーン――小泉八雲の青春を綴る奇譚集。
  • 奇譚を売る店
    3.3
    「また買ってしまった」。何かに導かれたかのように古書店に入り、毎回、本を手にして店を出てしまう「私」。その古書との出会いによって「私」は目眩く悪夢へと引きずり込まれ、現実と虚構を行き来しながら、背筋を寒からしめる奇妙な体験をしていく……。古書蒐集に憑かれた人間の淫靡な愉悦と悲哀と業に迫り、幻想怪奇の魅力を横溢させた、全6編の悪魔的連作短編集!
  • 奇談百物語 蠢記
    5.0
    日常の奇妙なねじれ、悪夢のような居心地の悪さ、纏わりつくような恐怖を巧みに描く我妻俊樹が満を持して挑んだ百物語集。子供の頃のある夏休みに起きた出来事「神隠しの話」(第3話)、都内で地元の幼馴染を見かけた気がしたのだが…「水槽」(第26話)、幼い頃、母親が通っていた会合。母親が事故に遭ったと連絡があり…「くろばとの会」(第87話)、その家には女が出るのだけれど…「無視できない」(第94話)、地元にある小さな坂で出会う不思議「くちなし坂」(第97話)など怒涛の怪異たち。読み終わればあなたの周りで「奇妙」が手をこまねいているかもしれない。
  • 吉祥寺の百日恋
    4.0
    1巻1,320円 (税込)
    この恋は偽り、それとも真実?──若き錫乃介はその美貌ゆえに放蕩の日々。かつて道ならぬ恋にあった義姉・永遠子にけしかけられ、侯爵家の令嬢・深雪を百日で籠絡出来るかの賭けをする。手練手管で誘惑し、念願の褒美を得るはずだったのだが……。大型新人がラクロの古典文学を基に斬新な視点で描く、現代猫版〈危険な関係〉。
  • 喫茶ガクブチ 思い出買い取ります
    4.0
    「いらっしゃいませ。喫茶ガクブチへようこそ!」 東京・高円寺の街角――〈あなたの思い出買い取ります〉と書かれたド派手な看板と、元気な掛け声に吸い寄せられるように入ったカフェは、壁が大小様々な額で覆われていた。 中には靴紐や映画の半券、玩具など“誰かの思い出の品”らしきもの……? そこは、父親の跡を継いだ美咲兄妹が切り盛りする額縁店。寂れた店を復活させようと、妹の真日留は一階をカフェに大改造。兄の伸也はお客さんから持ち込まれた”思い出の品“を額装。額は客が大切に持ち帰ることもあれば、カフェの壁に飾られ、別の誰かが買っていくこともある。 店を訪れるのは、〈かつて世界中を旅し、いまは親の介護に明け暮れる多喜子〉〈カメラが趣味だった夫の遺言で、個展を開こうとしている郁恵〉〈無職の夫へのイライラが止らない梨々花〉〈大切なUFOの玩具を手にした、結婚を控える一直〉〈隣りの”おじいちゃん”の絵を持ってきた中学生の蒼空〉……。 生まれ変わった思い出が、傷ついた心と体を癒し、いつしか新しい出会いに繋がっていく。   『人生写真館の奇跡』『天国からの宅配便』著者が贈る、とっておきのハートウォーミング・ストーリー。文庫書き下ろし。
  • 喫茶黒猫はいつもあやかし日和です
    3.0
    赤坂の路地裏に、隠れ家のようにひっそりと建つレトロな喫茶店「喫茶黒猫」。  この店で客を迎えてくれるのは、若き店主・美月と、あやかしの黒猫レン。  美月は幼少期のトラウマで人と話すことができないが、そんな彼女を黒猫レンがしっかりフォロー。美月の肩にチョコンと乗って代わりに話すことで、見事にお客とコミュニケーションしてしまう。  あやかしが人間を想うが故に起きてしまう切ないトラブルを、美月とレンが解決していく、心癒される物語。
  • キッズタクシー
    3.7
    「紅雲町珈琲屋こよみ」の著者が放つ書き下ろしサスペンス! タクシードライバーの千春には、正当防衛で人を殺した過去があった。ある日、客の小学生の行方が分からなくなり、千春にも疑いが…。
  • キッチン・ブルー(新潮文庫)
    3.6
    つまんない子、いつもそう言われてきた――。灯(とも)は飲み会も女子会もNG、とにかく他人と食事を共にすることができない「会食不全症候群」。この性分のせいで職を変え、恋にも無縁。けれど仕事で知り合った蝦名(えびな)から夕食に誘われて……。食べることは生きること。「食」に憂鬱を抱えた6人が、ユニークでタフな方法で、悩みに立ち向かってゆく。つい頑張ってしまう人に贈る、幸せごはん小説!(解説・乾ルカ)
  • 切手がとっても高い郵便局で
    3.9
    「切手代として、百二万円をお願いします。相手から返事がほしい場合、さらに百二万円分の切手が必要です」  亡くなってから四十九日までの間なら、天国へ手紙を送れるという不思議な郵便局。そこでは、手紙を送りたいと願う人の年収や貯金によって切手の値段が決まる。  推しを失った会社員。恩人を裏切ってしまった男。恋人が自殺した社長……。高額な切手を買ってでも、天国の大切な人に想いを伝えたい――。生者と死者。もう二度と会えない者同士の最期の“文通”。
  • きっと嫌われてしまうのに
    3.8
    1巻1,144円 (税込)
    高校入学後、充はユキちゃんにひとめぼれした。それまで遊び人キャラだったが、人が変わったように彼女を前にするとまともに話すことも出来なくなってしまう。しかし、周りから「ストーカー」扱いされるほどの猛アタックの末、二人は付き合うことになった。しかし、ふとした瞬間ユキちゃんは寂しそうな無気力なような表情を見せる。彼女にはある秘密があった――。高校生にふりかかる残酷な現実。最終章で世界が一転する二度読み必至のどんでん返し!
  • きっと誰かが祈ってる
    4.0
    様々な理由で実親と暮らせない赤ちゃんが生活する乳児院・双葉ハウス。ここでは子供に 専属の担当養育者「マザー」を決め擬似的な親子関係を築き、子供が物心つく前にその関係 を終了させる。担当児に深い愛情を注いできた保育士の温子は、最初に担当し我が子同然 だった多喜の不幸を感じ……。乳児院とそこで奮闘する保育士を描く、溢れる愛の物語。
  • きっと、誰よりもあなたを愛していたから
    3.8
    冒頭の28ページ。 読み返して気づく、その真実。 鳥肌が止まらない。 愛しているのは誰で、愛されているのは誰? 想いの強さが生んだ 悲劇の物語。 お姉ちゃんが死んだ。首をつって。 あたしと二人で暮らしていた マンションの自分の部屋で。 姉の明香里は三つ違いで、綺麗で成績も良く、 両親にとって自慢の娘だった。 社会人二年目で、仕事も順調そうだったのに、 何故? 姉の携帯に残されていた四人の男のアドレスとメッセージ。 妹の穂乃花は、姉のことを知るために 彼らに会いに行く。 待ち受ける衝撃のラストに、あなたは愕然とする! (書下し) プロローグ 第一章 佐々木隆也 第二章 巴美智彦 第三章 典宮航生 第四章 益田良一 エピローグ
  • 狐と韃(むち)~知らぬ火文庫~
    3.8
    人と狐の間に生まれた者の末裔と噂され、並外れて大きな体と美しい顔をもつ妖女、美濃狐。ある日市に現れ、凄まじい剛力で暴虐非道に振舞う姿に、人々は恐れおののき、市は寂れてゆくのだが――。(表題作) ほか、日本最古の説話集『日本霊異記』を下敷きに繰り広げられる、不可思議で妖艶な物語の数々。古典を大胆に紡ぎ直した「知らぬ火文庫」シリーズ第1弾。
  • きつねのつき
    4.2
    人に化けた者たちが徘徊する町で、娘の春子と、いまは異形の姿の妻と、三人で暮らす。あの災害の後に取り戻したこの幸せ。それを脅かすものがあれば、私は許さない……。切ない感動に満ちた再生の物語。
  • 狐花 葉不見冥府路行
    4.1
    作事奉行の娘・雪乃の前に現れた、この世のものとは思えない美しさを持つ萩之介。彼岸花の着物を纏う彼は、”この世に居る筈のない男”だった。この幽霊騒動を知った雪乃の父・上月監物は、過去の因縁と関わりがあるのではないかと疑うが……。絡まりあった謎を解きほぐすため、武蔵晴明神社の宮守・中禪寺洲齋が”憑き物落とし”へと乗り出す。京極堂の曾祖父が相対する、悲しい真実とは――。角川ホラー文庫30周年を記念したプレミア版が登場!
  • 狐武者
    3.0
    多くの昔話や稲荷信仰にたとえられるように、狐は古くから人に親しくも、とても神秘的な動物だった。そんな超自然の力を持つ狐に守護された若き武士が、激動の乱世を生き抜いていく不思議な物語「狐武者」をはじめ、深窓の女子学生失踪事件をめぐる男女の愛憎劇をサスペンス溢れる筆致で綴った中編「うす雪」など、7編すべてが文庫初収録となる幻の傑作集!
  • 輝天炎上【電子特典付き】
    3.6
    桜宮市の終末医療を担っていた碧翠院桜宮病院の炎上事件から1年後。東城大学の落第医学生・天馬大吉は課題で「日本の死因究明制度」を調べることに。同級生の冷泉と取材を重ねるうち、制度の矛盾に気づき始める。同じ頃、桜宮一族の生き残りが活動を始めていた。東城大への復讐を果たすために――。天馬は東城大の危機を救えるか。シリーズ史上最大の因縁がいま、解き明かされる。メディカル・エンタテインメント、驚愕の到達点! ★豪華電子版特典付き! 【電子書籍・共通あとがき】 【著作解説】電子版あとがき『輝天炎上』 付録1【海堂尊・全著作リスト】 付録2【作品相関図】 付録3【桜宮年表】 付録4【「桜宮サーガ」年代順リスト】 付録5【「桜宮サーガ」構造】 付録6【「海堂ラボ」登場人物リスト】 付録7【関連小文索引】
  • きときと夫婦旅
    3.5
    1巻1,760円 (税込)
    中三の息子が家出した。行き先は氷見。慌てて連れ戻しに向かった母親のみゆきと父親の範太郎だが、息子はまだ帰りたくないという。倦怠期真っ只中の夫婦が、図らずも富山に滞在することに。鉄軌道王国の富山にはしゃぐ鉄道オタクの夫に対し、不満が募る妻……。富山県内の観光名所や鉄道を舞台に描く、夫婦のドタバタロードノベル。
  • 砧をうつ女
    4.0
    1巻440円 (税込)
    和服にパラソルをさして、日本から母は帰って来た。貧しいなかをおおらかに生きた母の生涯を清冽な文体で描く鎮魂の譜。ひろく共感を呼んだ芥川賞受賞作品。この表題作と表裏をなす「人面の大岩」は、喜怒哀楽ははげしかったがきわめて平凡な人生を送った父の肖像を感動的に綴った。ほか、在日朝鮮人の哀切な魂の唄を歌い上げ、著者の文学的基点を示す珠玉の短篇「半チョッパリ」「長寿島」「奇蹟の日」「水汲む幼児」の四篇を収録する名品集である。
  • 二十一時の渋谷で キネマトグラフィカ
    4.1
    新元号が発表された2019年4月、老舗映画会社・銀都活劇の宣伝チームで働く砂原江見は岐路に立たされていた。長く務めた勤務先が、大手IT企業傘下の映像配信会社に買収されることが決まったのだ。すべての企画が止まった社内には弛緩した雰囲気が漂い、不穏な噂が飛び交っている。DVDの宣伝を手がける江見の部署も、一癖ある部下たちも、この先どうなるかわからない。では社名が消えるまでに、自分はどんな“仕事”がしたいのか――働き方は十人十色。時代や元号がどんなに変わろうとも、自分の働き方を決めるのは自分だけ。すべての働く大人たちにエールをおくる傑作小説!/解説=松井ゆかり
  • キネマトグラフィカ
    4.2
    老舗映画会社に新卒入社した“平成元年組”6人の男女が、2018年春、ある地方の映画館で再会した。今はそれぞれの道を歩む同期の彼らは、思い出の映画を鑑賞しながら26年前の“フィルムリレー”に思いを馳せる。映画がフィルムだったころ、6人は自分の信じた道を必死に前に進もうとしていた。フィルムはデジタルに、劇場はシネコンに、四半世紀の間に映画の形態は大きく移り変わった。そして映画とともに生きた彼らの人生もまた……。あのころ思い描いていた自分になれているだろうか? 追憶と希望が感動を呼ぶ、傑作エンターテインメント!/解説=大矢博子
  • キネマの神様
    4.4
    無職の娘とダメな父。ふたりに奇跡が舞い降りた! 39歳独身の歩(あゆみ)は突然会社を辞めるが、折しも趣味は映画とギャンブルという父が倒れ、多額の借金が発覚した。ある日、父が雑誌「映友」に歩の文章を投稿したのをきっかけに、歩は編集部に採用され、ひょんなことから父の映画ブログをスタートさせることに。“映画の神様”が壊れかけた家族を救う、切なくも心温まる奇跡の物語。第8回酒飲み書店員大賞受賞作!
  • キネマの華
    3.0
    「死神」と「花嫁」二つの顔を持つ女優。彼女の人生にはいつも一人の女性がいた。激動の昭和初期、「銀幕の花嫁」と呼ばれる女優・木下千鶴は、清楚な外見とは裏腹に勃興期の映画業界で成功を収めていく。だが彼女には、少女時代に別れて以来、一度も会うことのない美しい異母妹がいた。大スタアの生涯から消えることのない十歳から十五歳のたった五年間の記憶とは。『流転の薔薇』改題。
  • 記念写真
    3.7
    荒んだ心を抱えた十六歳の高校生・弓子。彼女が海が見える展望台で出会った、絵に描いたような幸福家族の思いがけない”秘密”とは――。表題作を含む十編を収録したオリジナル短編集。
  • 記念日 anniversary
    3.3
    記憶を無くし満身創痍の状態で、横浜中華街の安ホテルの一室で目覚めた“俺”。そばにはアンと名のる女がいて車から投げ出されたところを助けてくれたという。いったい自分は何者なのか。なぜそんな目に遭ったのか。記憶を取り戻すため行動を起こすが、得体のしれぬ複数の組織に追いかけられる。幾重にも仕掛けられた罠。果たして真実は手に入れられるのか!?
  • 樹の上の草魚
    4.0
    ペニスのことなんて、いったい誰に相談すればいいんだ? 僕は、男なのか女なのか? いや、そもそも僕はなんなのだろうか? アンドロジナスな主人公、そして登場人物の温かく細やかな心のゆらぎは、読む者の内面にやさしく触れ、本当の自分を気付かせてくれる。温かく比類なき感動をよぶ、吉川英治文学新人賞受賞作。
  • 昨日壊れはじめた世界で
    3.9
    1巻1,925円 (税込)
    幼馴染の翔子と再会した書店店主・大介は、忘れていた小学校時代の出来事を思い出す。同級生四人と忍び込んだ町で一番高いマンションの最上階。そこにいた不思議な男は、世界の終わりを予言した。三十年の時を経て、大介と翔子は謎の男を探し始めるが、男がマンションから飛び降りたという噂を耳にして……。ひび割れた世界のかすかな希望を力強く描く連作短篇集。
  • 昨日の海と彼女の記憶
    3.3
    どちらかがどちらかを殺した?――。夏休みのある日、海辺の小さな町の高校生・光介の家に、母の姉・芹とその娘の双葉がしばらく一緒に暮らすことになった。光介は芹から、二十五年前の祖父母の死が、実は無理心中事件であったと聞かされる。カメラマンであった祖父とそのモデルを務めていた祖母。二人の間に何が起こったのか。切ない真相に辿り着いたとき、少年はひとつ大人になる。『昨日の海は』を改題。
  • 昨日の海は
    3.6
    1巻1,600円 (税込)
    いつも通りの夏のはずだった。その事件のことを知るまでは……。海辺の小さな町で暮らす高校生・光介。夏休みに入ったある日、母の姉・芹とその娘の双葉がしばらく一緒に暮らすことになった。光介は芹から、心中と聞かされていた祖父母の死が、実は「どちらかがどちらかを殺した」無理心中事件であり、ここで生きていくために事実をはっきりさせたい、という決意を聞かされる。カメラマンであった祖父とそのモデルも務めていた祖母。二人の間にいったい何が起こったのか。残された写真が語るもの、関係者たちの歪んだ記憶、小さな嘘……。そして真相を追う光介が辿り着いた、衝撃的な事実とは……。『サクリファイス』『タルト・タタンの夢』などで話題の著者が、海辺の町を舞台に、青年のひと夏の冒険と成長を描く、切なくてさわやかな青春ミステリー。

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  • 昨日の殺人
    3.0
    密室殺人事件の裏に潜んだ驚愕の真相とは何か!? ――僕の体には、殺人鬼の血が流れている!? 不審な交通事故死をとげた父。僕宛てに残された「本当はお前も連れていきたかった」という1行だけの遺書は、いったい何を意味するのか……。そのときから、「僕を知る旅」が始まった。密室殺人事件に潜む驚愕の真相がついに明かされる! 新本格推理・3部作、待望の完結編。
  • きのうの空
    4.0
    見上げた空は果てしなく高かった。都会での華やかな暮らし、想い続けている人の横顔が、ふわり浮かんだ。だが、この地にしがみつき、一日一日をひたすらに積み重ねなければ、生きてゆけなかった。わたしの帰りを家族が待っていた。親やきょうだいは、ときに疎ましくときには重く、ただ間違いなく、私をささえていた。名匠が自らを注ぎこみ、磨き続けた十色の珠玉。柴田錬三郎賞受賞作。

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  • 昨日は彼女も恋してた
    3.9
    小さな離島に住む僕。車いすに乗る少女・マチ。僕とマチは不仲だ。いつからかそうなってしまった。そんな二人が、島に住む変わったおっさん(自称天才科学者)の発明したタイムマシン(死語)によって、時空を超えた。はじめは二人はどこにいるのかわからなかった。なぜなら、島の景観なんて、十年やそこらじゃあまり変わらないから。僕たちが 『過去』 に来たと分かったのは、自分の足で全力で向こうから走ってくる、『小さいマチ』 を見たからだ。僕は驚き、そして思いつく。やり直すことができると。ずっと後悔していたことを、この、過去という 『現在』 で。
  • 昨日、若者たちは
    3.3
    香港、上海、ソウル、そして東京。 分断された世界で今を直向きに生きる若者を描く純文学短編集。 2021年に刊行された単行本『オリンピックにふれる』を改題したものです。 「香港林檎」 「この香港のどこかを、もう一人の自分が歩き回っているような気がして仕方ないんだ」 ボート選手枠で入社して10年、タイムが低迷する偉良はコーチから思わぬ宣告を受ける。 「上海蜜柑」 「私たち、上海に住んでるのよ。欲しいものは欲しいって、今、世界で一番言える街に」 ケガで体操選手を諦め、臨時体育教師になった阿青。結婚目前の恋人には初めてのチャンスが訪れていた。 「ストロベリーソウル」 「がんばるって、約束したじゃないか」  ソウルのスケート場で働くクァンドンは、三回転ジャンプに挑む赤い練習着の少女に心惹かれるが……。 「東京花火」 「誰も悪くない。なのに、誰も幸せじゃないのはなぜだ?」 東京五輪が始まった。開会式を前に失踪した部下を探す白瀬は、国立競技場の前に立つ。 2021年東京オリンピックと同時進行で新聞連載された話題作。
  • 紀ノ川
    4.1
    小さな川の流れを呑みこんでしだいに大きくなっていく紀ノ川のように、男のいのちを吸収しながらたくましく生きる女たち。――家霊的で絶対の存在である祖母・花。男のような侠気があり、独立自尊の気持の強い母・文緒。そして、大学を卒業して出版社に就職した戦後世代の娘・華子。紀州和歌山の素封家を舞台に、明治・大正・昭和三代の女たちの系譜をたどった年代記的長編。
  • 木橋
    3.6
    津軽の十三歳は悲しい―うつりゆく東北の四季の中に、幼い生の苦しみをみずみずしく刻む名作「木橋」、横浜港での沖仲仕としての日々を回想した「土堤」、および「なぜか、アバシリ」を収録。作家・永山の誕生を告げる第一作品集。
  • 牙

    5.0
    ふとしたことで事件に巻き込まれた石本一幸、19歳。謎の女が残したシガレットケース。その中には巨悪の証拠を示すフィルムが! そして祖父が襲われ、死んだ。いまわのきわに残した「牙をなくしちゃなんねえ。いざという時にゃ、牙をむけるのが、男ってもんだ」の言葉を胸に、迫りくる組織の魔手、陰にひそむ大物に、一幸の復讐が始まる。
  • 牙は折れず
    3.5
    本作品に登場する男たちに「老後」という言葉はない。愛する者を不条理に奪われた彼らは、老いた自身を顧みることなく、敵に立ち向かってゆく。ある者は素手で、ある者はハンマー一本で、そしてある者は使い慣れた鎌で──。復讐譚を多く手がけた著者が贈る息をのむ七篇。復讐バイオレンスの新たな金字塔がここに誕生した!

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  • 貴婦人Aの蘇生 新装版
    3.8
    古い館は、死んだ動物たちであふれていた──。それらに夜ごと「A」の刺繍をほどこす伯母は、ロマノフ王朝の最後の生き残りなのか? 若い「私」が青い瞳の貴婦人と洋館で過ごしたひと夏を描く、とびきりクールな長編小説。
  • 気分上々
    3.9
    1巻616円 (税込)
    「自分革命」を起こすべく親友との縁を切った女子高生、家系に伝わる理不尽な“掟”に苦悩する有名女優、無銭飲食の罪を着せられた中二男子……森絵都の魅力をすべて凝縮した、多彩な9つの物語。

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