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同棲している彼女・桃里に、連続殺人犯と似ているといわれたことから、蒼太の日常に変化が訪れる。その変化は、ふたりの関係をゆっくりと蝕んでいく。――回想によって徐々に明かされる蒼太の過去。それは読む者の心を鷲掴みにする。『凍花』がベストセラーとなった著者の長編ミステリー。
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Posted by ブクログ
どこにでも居そうな今時のふたり。 派遣先で出会いすぐに同棲。 何気ない会話をきっかけにどんどん危うい方向へと向かっていく。 彼の過去がわかるにつれて怖くなっていく。
最初はごく普通の恋愛小説みたいな出だしだったが、徐々に蒼汰の子供のころの様子などがわかっていき。。。というお話。一気読みしてしまった。 育ってきた環境って大事だなあ、というのが感想。
終盤明かされる真相に新味はないが、やはり切ない。女のコのちょっとイラッとさせる感じとかは、うまいなあ。
彼女が、殺人犯を見て彼に似ていると言ったことから 物語が始まる 彼はその一言がずっと気になり・・・ 読み進むごとに彼がおかしくなっていく そんな感じでした
派遣の仕事で行った倉庫で知り合った蒼太と桃里は会ったその日から一緒に暮らしている。蒼太目線の「Blue」の章と桃里目線の「Pink」の章が交互に綴られる物語は、二人の一見平穏な日常を描きながら、どこかざらついた印象がぬぐいきれない。 蒼太が幼い頃から母から受けた仕打ちが徐々に明らかになるとき、それが...続きを読む無差別殺傷事件を起こした犯人の境遇と重ね合わさり、何かが起こりそうな不穏さに読むのをやめられない。 当初は、穏やかで気配りのできる優男の印象だった蒼太が、章が進むごとに違う一面を見せるその過程が同じ斉木さんの作品である「凍花」を彷彿とさせる。 どこか狂気じみた母親からの虐待ともいえる仕打ち、父親の無関心にさらされた蒼太は母の支配から逃れられたのか・・・この作品には、蒼太の再生も心の闇からの解放もない。あるのは、ただ冷たく乾いた空虚のみである。それがまたいい。
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