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とある地方都市でSNSコミュニティ、『現代詩人卵の会』のオフ会が開かれた。九人の参加者は別れ際に、これからも創作を続け、十年後に再会する約束を交わした。しかし当日集まったのは五人で、残りが自殺などの不審死を遂げていた。なぜ彼らは死ななければならなかったのか。細々と創作を続けながらも、詩を書いて生きていくことに疑問を抱き始めていた僕は、彼らの死にまつわる事情を探り始めるが……。生きることと詩作の両立に悩む孤独な探偵が、創作に取り憑かれた人々の生きた軌跡を辿り、見た光景とは? 気鋭の著者が描くミステリ長編。/解説=宇田川拓也
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Posted by ブクログ
『それでも僕には欲望があるのだ。僕は、見つけたい。』
ーーーとある地方都市でSNSコミュニティ、『現代詩人卵の会』のオフ会が開かれた。九人の参加者ら別れ際に、今後も創作を続け、十年後に再会する約束を交わした。しかし当日集まったのは五人で、残りが自殺などの不審死を遂げていた。ーーー
凪……凪の物語だし、凪の心で読んだ。『何にもなれなかった創作者への哀悼を描く、謎と祈りの物語』って煽り文、とても良い。はっきりしたミステリ物が好きな人は物足りないと思う。ただ、『なぜ死んだのか』を追いかけるストーリー。創作者を軸に、死を見ながら正を考える物語。生きて書き続けても、死んで書き終えても、変わらない。哀悼……。趣味で散文を書いたり書かなかったり書かなかったりしていたのでとても染みた。凪……。
人の死と自分の死を改めて考える物語だった。何にせよ死というものは残っている人が考え感じる物なんだと改めて思う。創作は、創作については、しんどいの一言。作るのもしんどい、作らないのもしんどい。結局、答えというか、やりたい事は自分で頷いて行くしかないんだな、と、思った。スッキリとした回答はないから、ずっと考えていられる物語だった。
Posted by ブクログ
SNSのコミュニティ「現代詩人卵の会」のオフ会に集まった9人。10年後の再会を約束し集まった時に、その半数が既に亡くなっていることを知る。
彼らは何故死ぬことになったのか。詩は彼らの死に関与するのか。そして何故詩を書くのか。
詩を書くことに疑問を抱くようなっていた僕は、彼らの死について調べることにした。
全編に「何故」という思いが満ちた物語。その「何故」がミステリとしての骨格を持ちながら、詩に対峙する僕の心情に影響を与える。
詩人の死は自死、変死が重なり、遺された親しい人たちに話を伺い真実をさらけ出すことは、新たなキズを生み出すことにもなる。それでも僕は知りたいと思う。
何故そこまで知りたいと思うのか。これもまた物語の骨格となり、終盤ミステリ的な意味も持つ。ミステリらしくない物語であり、驚愕の仕掛けや壮大なカタルシスがあるのでもない。それでもこれはミステリでしか書き得なかった物語でしょう。
暗く重く陰鬱な印象が強いのに、引き込まれて読み進めてしまう。そんな作品でした。
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