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ものがたり洋菓子店 月と私
仕事も恋愛もぱっとしない岡野七子がたどり着いた、住宅街の洋菓子店「月と私」。そこには、お菓子にまつわる魅力的なエッセンスを引き出して、物語としてお客に届ける「ストーリーテラー」がいた――。さまざまな悩みを抱えてお店を訪れた人たちは、ストーリーテラーの語る物語と、内気だけれど腕利きのシェフが作る極上のお菓子に心解きほぐされていく。心を甘くやさしくときめきで包み込んでくれる、おいしい連作短編集。 -
ライオンのおやつ
【本書は2019年10月に刊行した単行本に、加筆修正して文庫化したものです】人生の最後に食べたいおやつは何ですか――若くして余命を告げられた主人公の雫は、瀬戸内の島のホスピスで残りの日々を過ごすことを決め、本当にしたかったことを考える。ホスピスでは、毎週日曜日、入居者がリクエストできる「おやつの時間」があるのだが、雫はなかなか選べずにいた。食べて、生きて、この世から旅立つ。すべての人にいつか訪れることをあたたかく描き出す、今が愛おしくなる物語。2020年本屋大賞第2位。 -
お探し物は図書室まで
2021年本屋大賞第2位!! 「お探し物は、本ですか? 仕事ですか? 人生ですか?」 仕事や人生に行き詰まりを感じている5人が訪れた、町の小さな図書室。彼らの背中を、不愛想だけど聞き上手な司書さんが、思いもよらない本のセレクトと可愛い付録で、後押しします。 自分が本当に「探している物」に気がつき、明日への活力が満ちていくハートウォーミング小説。 -
真夜中のパン屋さん
*――――*★*都会の片隅に、真夜中にだけオープンする不思議なパン屋さんがあった*★*―――――* あたたかい食卓がなくても、パンは誰にでも平等に美味しい。 。*。・.。心地良い居場所を見つける物語。.・。*。 謎多き笑顔のオーナー・暮林と、口の悪いイケメンパン職人・弘基が働くこの店には、パンの香りに誘われて、なぜか珍客ばかりが訪れる……。 夜の街を徘徊する小学生、ワケありなオカマ、ひきこもりの脚本家――― 夜な夜な都会のはぐれ者たちが集まり、次々と困った事件を巻き起こすのだった。 家庭の事情により親元を離れ、「ブランジェリークレバヤシ」の2階に居候することになった女子高生・希実は、“焼きたてパン万引き事件”に端を発した失踪騒動へと巻き込まれていく……。 -
食堂かたつむり
おいしくて、いとおしい。 同棲していた恋人にすべてを持ち去られ、恋と同時にあまりに多くのものを失った衝撃から、倫子はさらに声をも失う。 山あいのふるさとに戻った倫子は、小さな食堂を始める。 それは、一日一組のお客様だけをもてなす、決まったメニューのない食堂だった。 巻末に番外編を収録。 -
しっぽ食堂の土鍋ごはん
神社の裏にある「しっぽ食堂」はぶっきらぼうな店主・中堂と看板猫のしっぽがいる、土鍋でつくるあたたかな朝ごはんのお店。 売れないシンガーソングライター、夫が病気になってしまった妊婦、落ち込んでいる保育園の園長先生、片思いしている男子高校生……悩めるお客を美味しい料理で癒していく。 -
死人の口入れ屋
ある事情から仕事を辞めた久瀬宗子は、お世話になった人の紹介で『古物商 阿弥陀堂』に面接を受けに来た。 しかし、阿弥陀堂はただの骨董品屋ではなく、幽霊がとりついた曰くの品である【忌物】を貸し出しているという――。 人には言えないような怨みや憎しみを持つ客たちが、幽霊の力を借りに来る。その先にとんでもない結末が待ち受けているとは何も知らずに……! 『ナキメサマ』『贋物霊媒師』で話題の著者がおくる、どんでん返し×ホラーミステリ―連作短編集! -
みんなのふこう
葉崎FMで放送される「みんなの不幸」は、リスナーの赤裸々な不幸自慢が人気のコーナーだ。そこに届いた一通の投書。「聞いてください、わたしの友だち、こんなにも不幸なんです……」。海辺の田舎町・葉崎市を舞台に、疫病神がついていると噂されながら、どんなことにもめげない17歳のココロちゃんと、彼女を見守る女子高生ペンペン草ちゃん、周囲の人々が繰り広げる、一気読み必至の極上コージーミステリー! -
月の立つ林で
似ているようでまったく違う、 新しい一日を懸命に生きるあなたへ。 『お探し物は図書室まで』『赤と青とエスキース』で本屋大賞2位。『月の立つ林で』『リカバリー・カバヒコ』『人魚が逃げた』で5年連続の本屋大賞ノミネートの著者、最高傑作。 長年勤めた病院を辞めた元看護師、売れないながらも夢を諦めきれない芸人、娘や妻との関係の変化に寂しさを抱える二輪自動車整備士、親から離れて早く自立したいと願う女子高生、仕事が順調になるにつれ家族とのバランスに悩むアクセサリー作家――。 つまずいてばかりの日常の中、それぞれが耳にしたのはタケトリ・オキナという男性のポッドキャスト『ツキない話』だった。 月に関する語りに心を寄せながら、彼ら自身も彼らの想いも満ち欠けを繰り返し、新しくてかけがえのない毎日を紡いでいく――。 最後に仕掛けられた驚きの事実と読後に気づく見えない繋がりが胸を打つ、心震える傑作小説。 -
二木先生
どうしたら普通に見えるんだろう。どうしたら普通に話せるんだろう――。いつもまわりから「変」と言われ続けてきた高校生の田井中は、自分を異星人のように感じていた。友だちが欲しいなんて贅沢なことは言わない。クラスのなかで普通に息さえできたなら。そのためならば、とむかしから好きでもない流行りの歌を覚え、「子供らしくない」と言われれば見よう見まねで「子供らしく」振舞ってもみた。でも、ダメだった。何をやっても浮き上がり、笑われてしまう。そんな田井中にとって唯一の希望は、担任の美術教師・二木の存在だった。生徒から好かれる人気教師の二木だったが、田井中はこの教師の重大な秘密を知っていたのだ。生きづらさに苦しむ田井中は二木に近づき、崖っぷちの「取引」を持ち掛ける――。社会から白眼視される「性質」をもった人間は、どう生きればよいのか。その倫理とは何か。現代の抜き差しならぬテーマと向き合いつつ予想外の結末へと突き抜けていく、驚愕のエンタテインメント。2019年ポプラ社小説新人賞受賞作。 -
縁結びカツサンド
駒込うらら商店街に佇む、昔ながらのパン屋さん「ベーカリー・コテン」。あんぱん、クリームパン、チョココロネ。見ているだけでほっとするような、そんなお店。一家で経営してきたコテンの未来を背負うのは、悩める三代目・和久。商店街が寂れる中で、コテンを継ぐべきか。人の悩みに寄り添うパンを焼こうと奮闘する和久が、やがて見つけた答えとは――。しぼんだ心を幸せでふっくらさせる、とびきりあったかな“縁”の物語。 -
ファミリーツリー
少年は、父のいとこにあたる少女に恋をした。彼は両親への歯がゆい思いや情けない自分へのいらだちを抱えながら、曾祖母たち近しい大人に見守られ、大切な存在への想いを糧に成長してゆく。著者ならではの五感に響く筆致で、命のつながりの煌めきを描き出す物語。 -
リボン
小さな命が、寄り添ってくれた――少女と祖母は家のそばで小鳥の卵を見つけ、大切に温めて孵す。生まれたのは一羽のオカメインコだった。リボンと名づけ、かわいがって育てるが、ある日逃がしてしまう。リボンは、鳥の保護施設で働く青年、余命を宣告された老画家など、様々な人々と出会う。人々は、このオレンジ色の頬をした小鳥に心を寄せることで、生きる力を取り戻していく。 -
本所あづま橋小間物細工くじゃく屋
お七の祖父が営む「くじゃく屋」は美しい石を使った小間物で密かな人気を集めてきた。だが祖父の死後、借金が発覚。取り立てにきたのは仇敵の大店・甲州屋で、返済できなければ妾になれという。八方塞ふさがりのお七に手を差し伸べたのは「遊び人の金さん」と呼ばれる美丈夫の浪人だった。知識を活かし、西洋渡りの石を探しているという金さんの手助けをすることになるお七だが――。心あたたまる人情時代小説。 -
はつ恋
南房総の海沿いの町で、古い日本家屋に愛猫と暮らす小説家のハナ。二度の離婚をへて、人生の後半をひとりで生きようとしたときに巡り合ったのは、幼少期を姉弟のように過ごした幼馴染のトキヲだった――。四季のうつくしい巡りのなかで、喪失も挫折も味わったふたりは心も体も寄せ合いながら、かけがえのない時を積み重ねていく。あたたかな祝福に満ちた、大人のための傑作恋愛小説。 -
恋文の技術 新版
京都から遠く離れた能登の実験所に飛ばされた大学院生・守田一郎。 文通修行と称して京都の仲間や家族、家庭教師先の少年、作家の森見登美彦らに手紙を書きまくるのだが、本当に想いを伝えたい相手には書けなくて――。 ヘタレ男子の純情が炸裂する、森見節満載の書簡体小説。 長らく愛されてきた傑作が、「新版あとがき 読者の皆様」を加えて新版として登場! -
うしろむき夕食店
二階建てのレトロな洋館に、ステンドグラスの嵌め込まれた観音開きの扉。ドアの両側には二つずつ背の高い格子窓。そこから見える満月のような照明と、おいしそうな香りが漂ってきたら間違いなし。そこが「うしろむき夕食店」だ。 “うしろむき”なんて名前だけど、出てくる料理とお酒は絶品揃い。名物の「料理おみくじ」は、食事も人生も迷ってしまうお客さんに、意外な出会いを与えてくれると評判だが――。 -
猫さえいれば、 たいていのことはうまくいく。
いてくれるだけで満たされる―― 猫を愛する作家陣がすべての猫好きに贈る、猫尽くしのオリジナル・アンソロジー! -
すきだらけのビストロ
イルミネーションが輝くサーカステントにキッチンカー、お腹がぐうとなるいい匂い……ここは期間限定で現れる幻のビストロつくし。猫を思わせるギャルソンとシロクマのようなシェフが抜群の料理で迎えてくれる。つくしが赴くのはきまって芸術のある場所だ。ピアノが聴こえる野外劇場、絵画が並ぶマルシェ、映画が上映される砂浜――どうやらつくしの二人には、探しているものがあるようで……。弱った心と体をふっくら満たす物語。 -
神戸北野メディコ・ペンナ 万年筆のお悩み承ります
「あなたの人生が変わります 万年筆よろず相談」。そんな看板を掲げるお店「メディコ・ペンナ」は万年筆の調整を手掛けている。ミニチュアの洋館に似た佇まいをしており、店主は年齢不詳でもしゃもしゃした白髪の男性。物語から飛び出したような浮世離れしたお店には、万年筆の購入や修理のためにいろんなお客がやってくる。それだけではなく、願いや悩みを抱いている人たちも、人生を変えるためにお店を訪れるというが――。 -
死にたがりの君に贈る物語
全国に熱狂的なファンを持つ、謎に包まれた小説家・ミマサカリオリの訃報が、人気シリーズの完結目前に発表された。同時に作品は批判に晒され、さらに作家に心酔していた高校生・純恋が後追い自殺を図る。未遂に終わったが「完結編が読めないなら生きる意味がない」と語る純恋。やがて山中の廃校に純恋を含む作品のファン、七人の男女が集まった。小説をなぞる生活をし、結末を探ろうとしたのだが、ありえない事件が起きて――。 -
メニューのないビストロ・コンプリス 悩める夜のマリアージュ
恵比寿にあるこぢんまりとしたビストロ・コンプリスは、料理担当の藤堂朱莉と、お酒担当の椎名透がふたりで営む、マリアージュが評判のお店。客の好みに合わせて提供される唯一無二の料理とお酒は、そのおいしさで心をほぐし、時に人間関係まで「調和(マリアージュ)」させてしまうようで……? 彼女とうまくいかない男性、正反対な友人同士、ぎこちない父娘などの悩みを、おいしく解決するコージーミステリ! -
僕はかぐや姫/至高聖所
進学校の女子高で、自らを「僕」と称する文芸部員たち。17歳の魂のゆらぎを鮮烈に描き出した著者のデビュー作「僕はかぐや姫」。無機質な新構想大学の寮で出会った少女たちの孤独な魂の邂逅を掬い上げた芥川賞受賞作「至高聖所」。少女たちの心を撃ちぬいた傑作二編が、待望の復刊! -
本のない、絵本屋クッタラ
札幌にある『本のない、絵本屋クッタラ』はインクブルーの三角屋根が目印の、店主・広田奏と共同経営の八木が切り盛りする本屋兼カフェ。メニューは季節のスープセットとコーヒーのみだが、育児に悩んだり、自分の今の立ち位置に迷った客が今日もやってくる。名の通り店に本はないが、奏は静かに耳を傾けると、後日悩みに寄り添う絵本をそっと差し出す。それは時に温かく、時に一読しただけではわからない秘密をもっていて……。 -
しあわせのパン
北海道洞爺湖畔の静かな町・月浦に、りえさんと水縞くんの営むパンカフェ「マーニ」があった。 実らぬ恋に未練する女性・香織、出ていった母への思慕から父親を避けるようになった少女・未久、生きる希望を失った老夫婦・史生とアヤ…… さまざまな悩みを抱えた人たちが、「マーニ」を訪れる。 彼らを優しく迎えるのは、りえさんと水縞くんが心を込めて作る温かなパンと手料理、そして一杯の珈琲だった。 映画界の俊英・三島有紀子による初の小説執筆作品。 映画「しあわせのパン」から生まれた、とびっきり香ばしくて温かい物語。 作中に登場する絵本「月とマーニ」を収録。 -
愛を知らない
高校二年生の橙子はある日クラスメイトのヤマオからの推薦で、合唱コンクールのソロパートを任されることに。当初は反発したものの、練習を進めるにつれ周囲とも次第に打ち解けていく。友人たちは、橙子が時折口走る不思議な言い訳や理解のできない行動に首をかしげていたが、ある事件をきっかけに橙子の抱えていた秘密を知ることになり―。まっすぐに生きようとする少若く力強い魂を描き出した、胸がひりひりするような感動作。 -
青い記憶
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 希一へ――。父さんは精一杯、あがこうと思う。父さんが何を考えて生きていたか、そして何を伝えたかったのか、可能なだけこれから書き残す。そして、犯してしまった罪のことも――。突然の病魔に冒された父は、愛する息子へ一通の手紙を送る。そこには、過去に起きたある「悲劇」の顛末が語られていた。 -
青い約束
アナリストとして活躍する宮本は、高校時代の親友・有賀と再会する。 二人の友情を決定的に引き裂き、恋人・純子を永遠に奪った“あの事件”からすでに二十年以上の歳月が過ぎていた。 必然がたぐり寄せた邂逅が、封印したはずの忌まわしい過去を甦らせ、開かずの真実の扉をこじあける。 圧倒的な完成度と衝撃の結末! 涙なしには読み終えない傑作エンターテイメント小説!! -
明日の湯
東京は浅草、浅草寺近くに昭和のはじめから存在する銭湯「明日の湯」。 三代目の三助は現役の大学生。失踪した父親のかわりに毎日番台に掃除にと、雑務に駆りだされる日々。そのせいで彼女もできないし、就活はおろか、単位も危ない。時代遅れの銭湯なんか継ぐ気はない――のに、毎日珍客が訪れ、三助はしぶしぶ彼らの悩み解決に手を貸すことに――。温かなお湯と人情が疲れた心と身体をあたためる、ほっこり銭湯ミステリー! -
あずかりやさん
「一日百円で、どんなものでもあずかります」 東京の下町にある商店街「明日町こんぺいとう商店街」のはじっこで、物静かな店主がひっそりと営業するお店「あずかりや・さとう」。店を訪れる客たちは、さまざまな事情を抱えて「あるもの」をあずけようとするのだが……。大人気「猫弁」シリーズの著者が紡ぐ、ちょっと不思議で、せつなく心あたたまる物語。 -
アップルソング
太平洋戦争末期、焼け跡の瓦礫の中から助け出された赤ん坊の茉莉江は、十歳になった年に母と二人、船でアメリカに渡るが、その後母を喪い一人きりになってしまう。茉莉江は自らの手で人生を切り拓き、長じて報道写真家となり、人間の愚行と光を目撃していく。激動の時代を生き抜いたひとりの女性の人生とともに、戦後日本、そしてアメリカの姿を描き出す。恋愛小説家として知られる著者が新境地を拓いた、美しく骨太な感動作。 -
跡を消す
気ままなフリーター生活を送る浅井航は、ひょんなことから飲み屋で知り合った笹川啓介の会社「デッドモーニング」で働くことになる。そこは、孤立死や自殺など、わけありの死に方をした人たちの部屋を片付ける、特殊清掃専門の会社だった。死の痕跡がありありと残された現場に衝撃を受け、失敗つづきの浅井だが、飄々としている笹川も何かを抱えているようで――。 生きることの意味を真摯なまなざしで描き出す感動作! -
天の雫 鳳の木
八穂島は東、天壺国において薬の技術を守る場所、鳳山。そこでは、薬草への鋭い感覚を有する小さく短命な種族「雛子」が、生涯を薬道に捧げて生きていた。 雛子の中でも優れた能力を持つイトナは、薬師を助ける特別な存在である「匙子」……それも、鳳山の主である斎宮にして王族の娘・未央の匙子に任命される。未央の悲願は「一を癒し、一を殺す」と言われる伝説の秘薬「天の雫」を復活させ、その権威をもって、東方の国々の混乱を鎮めること。イトナは未央の考えに賛同し、力を尽くすことを約束した。 隣国の日向国も巻き込んで、熾烈になる戦。それを先導していると思われる日向国王子・安曇や、彼と対立する異母兄弟・六連の存在。イトナは天の雫を巡って、大きな歴史の流れに巻き込まれ、やがて国の深部へと踏み込んでいく。 -
苺飴には毒がある
高校二年生の寿美子には、れいちゃんという幼なじみの友人がいる。通学を共にするふたりだが、過去に複雑な事情を持つれいちゃんは、可憐な容姿とは裏腹に、他人の容姿を貶めたり、陰口を撒き散らすことでコミュニケーションをとる少女だった。そんな態度に違和感を覚え始める寿美子だが、やがて彼女の吐く毒は自分自身にも及んでいるのではないかと思い至り……。 「毒友」との複雑な関係に切り込んだ、戦慄・共感の青春小説。 -
一万回話しても、彼女には伝わらなかったこと
決別した母と十数年ぶりに顔をあわせた娘、友情は永遠に続くと思っていたあたしたち、親しくなかった昔の同僚、見えない鎖に縛られた姉妹、穏やかな彼女に物足りなさを感じる僕の前に現れた刺激的な女性――。どれだけ一緒にいても、わかりあえない。でも近づきたくて、もどかしい。一筋縄ではいかない女同士の人間関係に悩めるあなたの心を鮮やかに解き放つ、共感度MAXの8篇! -
いとの森の家
福岡市内の団地から緑に囲まれた小さな村に引っ越してきた加奈子は、都会とのギャップにとまどいながらも、次第に自然の豊かな恵みに満ちた暮らしに魅了されていく。 そして、森で出会った素敵な笑顔のおばあさん・おハルさんと過ごす時間の中で、命の重みや死について、生きることについて、考えはじめる――。 深い森がはぐくんだ命の記憶を、少女のまなざしで瑞々しく描いたあたたかな物語。 第31回坪田譲治文学賞受賞作。 -
うちのにゃんこは妖怪です
火事で家を失った十七歳のみやびは、飼い猫(自称・仙猫)のニャンコ丸とともに深川のはずれにある廃神社へ向かっていた。しかしその途中、白狐の面をかぶった怪しい人物に襲われる。 危ないところを拝み屋だと名乗る男・神名九一郎に助けられ、ふたりは居候として九一郎の仕事を手伝うことに。妖怪絡みの事件に巻き込まれていく――! 「オサキ」シリーズの人気作家がおくる、江戸人情あやかし事件帖。 -
江戸南町奉行・あやかし同心犯科帳
「とりもちの栄次郎」の異名を持ち、事件解決の腕にかけては江戸じゅうで右に出る者のいない孤高の同心・望月栄次郎と、名奉行の三男で直心影流の使い手・筒井十兵衛のコンビが、「永代橋のたもとに弁慶の亡霊が出る」「八幡宮でかまいたちに切りつけられた」といった庶民を震え上がらせる不可思議な事件の解決に乗り出すことに。 -
えんぎ屋おりょうの裏稼業
江戸・神田。おりょうは、表向きは全国津々浦々の縁起物を取り扱う「えんぎ屋」を営んでいるが、己の進退に窮した者たちの切実な「祈り」を叶えるために奔走する「代参屋」という裏の稼業を持っている。ある日おりょうの下に「大一番の勝負断じて敗れたくなく候」と書かれた護符が届いた。依頼人は、なんと年若き女性だった……。 -
黄金の丘で君と転げまわりたいのだ
お酒は大好きだけど銘柄や産地なんて覚えられない! そんな超初級者・三浦しをんがワインのスペシャリストに入門。「ワインの味が3割増しになるグラスとは?」「どんな料理とも相性バツグンの万能ワインって?」「好みのブドウの品種を見つけたら、大ハズレはない!」など、目からウロコのレッスンを通して自分好みのおいしいワインを見つけられるようになる、面白くて役に立つ一冊。巻末には著者ふたりによる対談を収録。 -
おしょりん
明治三十八年、福井県麻生津村。増永五左衛門は、この地に農業以外の産業を根づかせるべく苦闘していた。そんな時、大阪へ出稼ぎに出ていた弟の幸八が、当時はほとんど普及していなかっためがねに着目、村でのめがね製造を提案する。村人たちの猛反対の中、輝く地平を求めて、二人は困難な道を歩み始めるのだった――。「金の角持つ子どもたち」等で注目を集める作家・藤岡陽子の新たなる代表作の誕生! -
オッス! トン子ちゃん
「コップのフチ子」「バカドリル」の著者による伝説のコミック! トン子ちゃんはたまたま手にした岡本太郎の作品集の自由奔放な作風に衝撃を受けて、閉館後の岡本太郎美術館に忍び込む…。 恋あり、笑いあり、アートあり…伝説のコミックの第一巻。 -
お宿如月庵へようこそ
時は江戸。 火事で姉と離れ離れになった少女・梅乃が身を寄せることになったのは、お宿・如月庵。 如月庵は上野広小路から湯島天神に至る坂の途中にあり、知る人ぞ知る小さな宿だが、もてなしは最高。 かゆいところに手の届くような気働きのある部屋係がいて、板前の料理に舌鼓を打って風呂に入れば、旅の疲れも浮世の憂さもきれいに消えてしまうと噂だ……。 梅乃は部屋係として働き始めるが、訪れるお客は、何かを抱えたワケアリの人ばかり。 おまけに奉公人達もワケアリばかり。 美人で男好きな部屋係に、いつもパリッとしているがやたらと強い中居頭。 強面で無口だが心は優しい板前、宿に来るお客を全て覚えている下足番。 そしてそれらを束ねる女将。 個性豊かな面々に囲まれながら、梅乃のもてなしはお客の心に届くのか? そして、行方不明の姉と再会は叶うのか? -
COW HOUSE
飛ばされて会社所有の大豪邸の住み込み管理人となった25歳の「僕」は、無人のはずの屋敷に次々と現れるワケありの人々に戸惑いつつも任務をまっとうしようと奮闘する。 仕事とは、誰かを大切にすることとは――まっすぐな想いが心にしみるハートフル・ストーリー。 -
鍵屋
世の中に開かない鍵はないんですよ。 東京の下町にある鍵屋「岩谷フーディーニ商会」に次々持ち込まれる、鍵にまつわる事件をめぐって巻き起こる大騒動。 -
風待ちのひと
“心の風邪”で休職中の39歳のエリートサラリーマン・哲司は、亡くなった母が最後に住んでいた美しい港町、美鷲を訪れる。 哲司はそこで偶然知り合った喜美子に、母親の遺品の整理を手伝ってもらうことに。 疲れ果てていた哲司は、彼女の優しさや町の人たちの温かさに触れるにつれ、徐々に心を癒していく。 喜美子は哲司と同い年で、かつて息子と夫を相次いで亡くしていた。 癒えぬ悲しみを抱えたまま、明るく振舞う喜美子だったが、哲司と接することで、次第に自分の思いや諦めていたことに気づいていく。 少しずつ距離を縮め、次第にふたりはひかれ合うが、哲司には東京に残してきた妻子がいた――。 人生の休息の季節と再生へのみちのりを鮮やかに描いた、伊吹有喜デビュー作。 -
家族の味
結婚は、わたしの料理の腕を上げました。子どもが生まれたことは、食べ物を真剣に考える糸口になりました――平野レミさんがはじめて料理を作った思い出から、和田誠さんとのなれそめや子育て方針まで、家族と料理への愛情がぎゅっと詰まったエッセイ集。29品のオリジナルレシピに加え、夫・和田誠さんとの対談、阿川佐和子さん、清水ミチコさんとの鼎談も収録。 -
活版印刷三日月堂
川越の街の片隅に佇む印刷所・三日月堂。店主が亡くなり、長らく空き家になっていた三日月堂だが、店主の孫娘・弓子が川越に帰ってきたことで営業を再開する。三日月堂が営むのは昔ながらの活版印刷。活字を拾い、依頼に応じて一枚一枚手作業で言葉を印刷する。そんな三日月堂には色んな悩みを抱えたお客が訪れ、活字と言葉の温かみによって心が解きほぐされていくのだが、弓子もどうやら事情を抱えているようで―― -
鹿乃江さんの左手
「この学校には魔女が棲んでいて、どんな願いごとも一つだけ叶えてくれる」という噂。 絵空事と思っていた生徒の前に、ある日魔女を名乗る女性が現れて……。(「からくさ萌ゆる」より) ある女子校で起こる“不思議で残酷な出来事”を描く3つの連作短編集。 -
カレンダーボーイ
ある朝目が覚めたら、小学五年生に逆戻り!? 社会人としてそれなりの地位を築いてきた二人の男が、眠りについて目が覚めるごとに現在と過去を行き来するようになってしまう。 二人は過去を変えることで、ある人を救うことができると気づく。 あたたかな切なさに満ちた物語。 -
完璧じゃない、あたしたち
自分を呼ぶのに「私」も「あたし」もしっくりこない妙子が出会ったのは、一人称からフリーな夏実(「小桜妙子をどう呼べばいい」)。ほか、恋愛、友情、くされ縁……名前をつけるのは難しい、でもとても大切な、女同士の関係を描く23篇。読後に世界の景色が変わる1冊。 -
京都東山邸の小鳥遊先生
京都東山の住宅街に佇む洋館「東山邸」には年の離れた小鳥遊姉妹――葉月と美沙が暮らす。葉月は人気脚本家だったが、批判を受け、思うように書けないでいた。ある夜、祇園の小料理屋で駆け出し俳優の鈴木英輔の出演ドラマを酷評しているとお忍びで来ていた英輔本人と遭遇。「あなたのヒギンズ教授になってあげる」と啖呵をきった葉月は英輔と京都を舞台に奔走するが事件が起きて…? ラストは胸が熱くなる傑作長編、待望の文庫化 -
今日のかたすみ
塾講師として働いている遙は、友人とのルームシェアを解消して気落ちしていた。そこに同僚で恋人の百ちゃんがやって来る。同棲を始めるふたりだが、暮らしの中で明らかになる価値観の違いを原因に、少しずつ、しかし確実にすれ違っていき…? 好きなのに分かり合えないカップルや、距離感のある父と娘、アパートの隣人同士。誰もが記憶の片隅に持つ、人と生きる日々のもどかしさや愛おしさを、優しく掬い上げた傑作短編集。 -
偽鰻
「リコール」「大変、申し訳ありませんでした」の保坂祐希が贈る、食の不正を暴く、社会派エンタメ企業小説! 絶滅危惧種でありながら日々食卓にあがり続ける、身近な「ウナギ」。いまだ生態に多くの謎が残る高級食材の流通をめぐり、巨大スーパー・ヴィアンモールと裏社会の人々、そして元総会屋が暗躍する。しかし、その裏には国が躍起になって隠蔽する戦慄の真実が隠されていた――。ひろゆき氏推薦!! -
公事宿まんぞく庵
行き場を失くした十七歳の少女・香乃は、ひょんなことから史郎と出会い、彼が手代をつとめる「公事宿まんぞく庵」で働くことに。公事宿とは訴訟を行う人々が逗留する宿で、史郎は訴訟の技術を伝授したり代筆したりしている。女たらしで昼行燈な史郎だが、ひとたび人の涙を見れば、切れ者へと豹変する。しかし、まんぞく庵に泊まる客は厄介な公事に加え、ワケアリなようで……!? -
ぐるぐる、和菓子
ランチの煮魚を食べながら、その作り方を科学的に検証してしまうほどの理系大学生・涼太。変わり者の彼が出会ったのは、あまりに美しい和菓子だった。そのおいしさにも魅せられた涼太は、大学院に進まず和菓子職人になることを決意して製菓専門学校へ。個性豊かな仲間とともに和菓子作りにのめり込むが、餡子ひとつとっても一筋縄ではいかず――和菓子の魅力あふれる、温かくて心においしい物語。【解説/坂木司】 -
幸福トラベラー
さえない中二男子の“ぼく”が出会った謎めいた少女。修学旅行で東京に来たという彼女と一緒に、なぜか上野を巡ることになってしまったが、何か隠している目的があるようで・・・。名前しか知らない二人。けれど、だからこそ話せることもある。中二男子の甘く切ないリトルラブストーリーはどこへ向かうのか!? 人気の著者が描く、疾走感溢れるノンストップ青春小説! ※書き下ろし短編「旧七夕」も特別収録。 -
コメディ映画で泣くきみと
読めば元気になれる、最高&最強のシスターフッド小説、登場! 家族仲がしっくりいかず、生き方に迷う主婦。16歳になる直前まで自分が在日韓国人だと知らなかった姉妹。ゲイであることに葛藤する男子高生。血の繋がった子どもを持てなかった母親。プロムを開催すべく奮闘する女子高生たち――ままならない毎日に悩み惑う人たちの一歩を描く、心に灯をともす物語。 -
四十九日のレシピ
妻の乙美を亡くし気力を失ってしまった良平のもとへ、娘の百合子もまた傷心を抱え出戻ってきた。 そこにやってきたのは、真っ黒に日焼けした金髪の女の子・井本。 乙美の教え子だったという彼女は、乙美が作っていた、ある「レシピ」の存在を伝えにきたのだった。 大切なひとを亡くしたひとつの家族が、再生へ向かうまでの四十九日間を描いた、感動の物語。 -
守護霊刑事
鋭敏な頭脳と明晰な推理で数々の難事件に挑み、解決へと導いてきた(と自分でうぬぼれている)若手刑事・大磯拓真24歳。だが実際は、彼の死んだ祖母・八重子が守護霊となって事件を解決していた!! 霊感のない拓真に事件解決のヒントを与えるため、八重子は霊感のあるコンビニ員・美久に相談をもちかける…。そしてまた、今宵も難事件が大磯刑事に降りかかる!? 「おしい刑事」の著者が贈る、“遠隔推理”コメディ・ミステリ! -
少女病
エキセントリックな少女小説家の母と、父親の違う三人の娘。性格がまったく異なる四人に共通しているのは、「母親のようになりたくない」。大人と少女の狭間で揺れる女たちを描く傑作小説。 -
少年十字軍
13世紀、フランス。 “天啓”を受けた羊飼いの少年・エティエンヌの下へ集った、アンヌ・ルー、ベッポら数多の少年少女たち。 彼らの目的は聖地エルサレムの奪還。 だが国家、宗教、大人たちの野心が行く手を次々と阻む――。 直木賞作家・皆川博子が作家生活40年余りを経て、ついに辿りついた最高傑作。 -
ショパンの心臓
「あの絵は、俺にとって“ショパンの心臓”なのだ」世間から忘れ去られた画家がひっそりと息を引き取った。彼が遺した最高傑作と呼ばれる作品と、「ショパンの心臓」という謎の言葉。そこには、二つの国に引き裂かれた作家の苦悩が隠されていた……。ポプラ社小説新人賞出身作家・青谷真未の記念碑的一作となる、エンターテインメント・アートミステリ。 -
新宿の猫
何をやってもうまくいかない「ボク」は、明日が見えない闇のなかでもがいていた。そんなある夜、ぶらりと立ち寄った小さな飲食店で、さまざまな猫の特徴がしるされた一枚の紙に心をうばわれる。それは店で料理をつくる夢ちゃんが描いた「猫の家族図」だった。行き場を失った猫に寄りそう彼女は、「ボク」に猫と自分の秘密を打ち明け、ふたりは大切な約束をする――。夜の底からあふれだす優しさ、胸に灯る温かないのちの物語。 -
新装版 三四郎はそれから門を出た
「オシャレの追求に励むのは来世にまわし、今生では思うぞんぶん読書しようと思う。……世の中にこんなに本があるのに、顔なんか洗ってる場合じゃない」(文庫版あとがきより)筋金入りの活字中毒者・三浦しをんによる、抱腹絶倒、時に涙の読書(ブック)&文化案内(カルチャーガイド)が新装版で登場! -
シークレット・ペイン
はからずも医療刑務所へ期間限定の配属となった精神科医の工藤。矯正医官となった彼が見たのは、罪を犯しながらも民間と同等の医療行為を受けている受刑者たちの姿だった。自身の過去から受刑者に複雑な感情を抱く工藤。さらに彼の気持ちをかき乱したのは、医師を志望するきっかけを作った男との鉄格子越しの邂逅だった……。いま最注目の新鋭が放つ、心揺さぶる傑作社会派エンターテインメント。 -
ジ エンド オブ ザ ワールド The End of the World
中東で起こった戦争をきっかけに世界各地で核爆弾が炸裂。 避難したシェルターの中で、母も父も、弱って死んでいった。 シェルターに一人残された少年。 そんな時に無線機が受信したか細い声。 少年たちはどうなったのか?(表題作) 卒園6年後に行われた幼稚園の同窓会、そういえばあの時……だんだん全員が思い出しはじめたあの子のこと。 (「六年目のクラス会」) 刊行当時に衝撃を呼んだ、那須正幹の名短編10編がよみがえる。 -
女優の娘
アイドルグループ「YО!YО!ファーム」の一期生・斉藤いとに届いた、伝説のポルノ女優だった母親の訃報。母の存在を隠してアイドルになったいとだが、そのニュースで一躍時の人になる。一方、人気ランキングに振り回され、ウケるキャラづくりを求められ、恋愛が罪になる世界に翻弄されるメンバーを見て、いとはある決意をする――。世界の不条理とたたかうすべての人に贈る、傑作青春小説! -
人生を好転させる「新・陽転思考」
陽転思考とは何か? ひとつの事実があっても、その見方はひとつではありません。 プラスに考えても、マイナスに考えても、起こった事実が変わらないのであれば、プラスに考えたほうが人生はうまくいくはずです。 そのように、常に二者択一の選択肢に絞って、プラスになるほうを選んでいくのが陽転思考の基本です。 本書は、さまざまな事例を挙げながら、陽転思考のベースになる考え方から実践法までをまとめた画期的な一冊です。 -
ずっと名古屋
ドラゴンズもSKE48も名古屋めしもあるのに、行きたくない街No.1!? ナゴヤドームで再会する父と娘、SKE48に憧れてストリートで踊る少女、運転免許試験場でサンタクロースと出会った女性、実直な書店員の一日――名古屋にある16の区を舞台に悲喜こもごものドラマを描く「名古屋16話」、東海・中部の都市が舞台の「8の旅」を収録。 “素顔の名古屋”が見えてくる珠玉のショートストーリー集。 -
聖女の告解
【電子書籍だけのショートストーリーつき特別版!!】 記憶の一部を失い、時折、幻視を“視る”能力を持つシスター・榊紫音は、東京北拘置所で教誨師として死刑囚と向き合う日々を送っていた。ある日、DV被害女性の保護施設ロワゾブルーを運営していた元カリスマセラピスト・神志名暁生を担当することに。彼は“正義”の名のもとに六人もの男性を殺害したとされていた。死をも恐れぬ神志名と関係を深めるうち、紫音の信仰が揺らいでいく――。聖女を待つのは破滅か、救済か。 -
セゾン・サンカンシオン
アルコール依存症の母親をもつ柳岡千明は、退院後の母親が入所する施設「セゾン・サンカンシオン」へ見学に行く。そこは、さまざまな過去を抱えた女性たちが共同生活を行いながら、回復に向けて歩んでいくための場所だった。迷惑をかけ続けられた母親に嫌悪感を抱く千明だが、入居者のひとり・パピコとの出会いから、母親との関係を見つめなおしていく――。人間の孤独と再生にやさしく寄り添う感動作! -
空と海のであう場所
恋愛小説の名手による、魂の愛の物語。 イラストレーターとして着実にキャリアを積んでいる木の葉に、作家となったかつての恋人アラシから一篇の物語が届く。 作品にこめられたものとは。 遠い日の約束が果たされるとき、明らかになるのは―――恋愛小説の名手が、時も距離も越える思いを描く、心ゆさぶる魂の愛の物語。 -
それを世界と言うんだね
物語管理官の少女は、「王子」と呼ばれる少年とともに、物語の世界を救うために立ち上がった――。“世界”の謎を解き、命を与えられた意味を知ったとき、ふわりと心がほどけ、温かな涙があふれる傑作! 読者から募集した物語をカンザキイオリが楽曲化。バーチャルシンガー・花譜が歌う『それを世界と言うんだね』を、綾崎隼がノベライズ。『シン・エヴァンゲリオン劇場版』で総作画監督を務めた錦織敦史の装画で刊行! -
謀る理兵衛
元禄時代。日本一の豪商と呼ばれる丹生屋の四代目・重兵衛は放蕩の限りを尽くしていた。重兵衛の散財には理由があった。幕府の大老・酒井忠清が、丹生屋を取り潰し、その血を根絶やしにするため、様々な策を弄していたのだ。このままでは丹生屋は取り潰されてしまう。いつの日か、真の意味での丹生屋を再興するため、完璧な形で丹生屋を潰してみせよう…。大坂商人の意地を賭け、幕府へ反旗を翻した男の大立ち回りが始まった……。 -
多摩川物語
映画撮影所の小道具係を辞めようかと悩む隆之さん、客の少ない食堂で奮闘する継治さん、月明かりのアパートで母をしのぶ良美さん……。 多摩川の岸辺の街を舞台に繰り広げられる心温まる人生のドラマ。 収録作品は「黒猫のミーコ」「三姉妹」「明滅」「本番スタート!」「台風のあとで」「花丼」「越冬」「月明かりの夜に」の全8篇。 名もなき人びとの輝ける瞬間が胸を打つ、珠玉の連作短篇集。 -
小さな挑戦者たち
現役の塾講師が描く、「東大卒」家庭教師と中学受験に挑む、個性も学力もさまざまな4つの家庭の葛藤と奮闘の感動物語。学力が伸びる条件、成績が上がる必勝勉強法、家庭の心構えなど、中学受験を考えている親世代が知りたかったことが、小説を読みながら学ぶことができる教育エンタメ小説! -
近松よろず始末処
時は元禄、大坂は道頓堀の竹本座。人気浄瑠璃作者・近松門左衛門に命を救われた虎彦は、彼の裏稼業「近松万始末処」に引っ張り込まれる。「悩める町の者の人助け」とうそぶく近松にこき使われるまま、失せ人捜しにお犬さま騒動、井原西鶴の幽霊退治など、さまざまな事件の解決に奔走する虎彦だが、近松にはある思惑が――。正体不明の美貌の剣士に賢い忠犬、からくり細工師見習い少女ら始末処の面々が繰り広げる人情時代小説。 -
喋々喃々
「喋々喃々」=男女が楽しげに小声で語り合うさま。東京・谷中の小さなアンティークきもの店を営む栞。ある日店に父親に似た声をした男性客が訪れる――少しずつふくらむ恋心や家族との葛藤が、季節の移ろいやおいしいものの描写を交え丁寧に描かれる。 -
月の虹
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 新聞記者の瀬尾は、取材先でバイトをしている大学生・静音に出会い、美しい容姿と明るい性格に惹かれる。いつしか付き合い始めるようになった二人だが、瀬尾が企業間の合併をめぐる熾烈なスクープ合戦に巻き込まれている間に、静音の心は徐々に“壊れ”ていく。そこには瀬音の知らない、静音と母親との葛藤があった……。 -
月のぶどう
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 大阪で曽祖父の代から続くワイナリーを営み、発展させてきた母が亡くなった。美しく優秀な母を目標にしてきた姉の光実と、逃げてばかりの人生を送ってきた弟の歩は、家業を継ぐ決意をする。うつくしい四季の巡りの中、ワインづくりを通し、自らの生き方を見つめ直していく双子の物語。 -
つぎはぐ、さんかく
【選考員満場一致!第11回ポプラ社小説新人賞を受賞作、待望の文庫化!】 惣菜と珈琲のお店「△(さんかく)」を営むヒロは、晴太、蒼と三人兄弟だけで暮らしている。ヒロが美味しい惣菜を作り、晴太がコーヒーを淹れ、蒼は元気に中学校へ出かける。 しかしある日、蒼は卒業したら家を出たいと言い始める。ヒロは、激しく反発してしまうのだが、三人はそれぞれに複雑な事情を抱えていた― -
天秤の護り人
長野県三須々市で生まれ育った25歳の善は、薬剤師として市内最大の総合病院で働くことになった。多岐にわたる病院薬剤師として激務をこなす毎日。善には幼い頃から前触れなくこれから起こる事件や事故の模様が見えてしまうという不可解な能力に悩まされていた。ある日、善の脳内に老人が突如苦しみ倒れる状況が見えてしまう。それは紛れもなく、善の働く病院の中だった…。緊迫感溢れる、医療エンターテインメント小説。 -
跳べ、暁!
母親を病で失い、会社を退職した父親と実家のある田舎へ越してきた14歳の暁。バスケットに情熱を燃やしていたものの、転校先に女子バスケット部はない。そこで暁は、学年イチの秀才で運動神経ゼロの欣子、不法滞在の身でほとんど学校に来ていないタンザニア人のブミリアたちと女子バスケット部を立ち上げる。初心者の集まりだったチームに苦心する暁たちの前に一人の少女が現れる。それが、暁と本田薫との出会いだった。 -
泣きたい午後のご褒美
どんなときでも「喫茶店」でのひと休みと「物語」が私たちを癒してくれる。お茶の時間に交錯する人間ドラマを紡ぐ短編集。 -
夏空白花
1945年夏、敗戦翌日。 昨日までの正義が否定され、誰もが呆然とする中、朝日新聞社に乗り込んできた男がいた。全てを失った今だからこそ、戦争で失われていた「高校野球大会」を復活させなければいけない、と言う。 「会社と自分の生き残り」という不純な動機で動いていた記者の神住は、人々の熱い想いに触れ、全国を奔走するが、そこに立ちふさがったのは、高校野球に理解を示さぬGHQの強固な拒絶だった……。 -
なでし子物語
ずっと、透明になってしまいたかった。でも本当は「ここにいるよ」って言いたかった―― いじめに遭っている少女・耀子、居所のない思いを抱え過去の思い出の中にだけ生きている未亡人・照子、生い立ちゆえの重圧やいじめに苦しむ少年・立海。三人の出会いが、それぞれの人生を少しずつ動かし始める。言葉にならない祈りを掬い取る、温かく、強く、やさしい物語。 -
名もなき王国
「あの時以来、僕は伯母の『王国』の住人でありつづけているのです」 売れない小説家の私が若手作家の集まりで出会った、聡明な青年・澤田瞬。彼の伯母が、敬愛する幻想小説家・沢渡晶だと知った私は、瞬の数奇な人生と、伯母が隠遁していた古い屋敷を巡る不可思議な物語に魅了されていく。なぜ、この物語は語られるのか。謎が明かされるラスト7ページで、世界は一変する。深い感動が胸を打つ、至高の“愛”の物語。 -
人間やめたマヌルさんが、あなたの人生占います
喫茶店「マーヌル」には、言葉をしゃべるずんぐりむっくりの猫がいる。マヌルさんと名乗る猫は人間をやめてマヌルネコになり、喫茶店の片隅で占いをやっているらしい。しかし占いの腕はなく、気の赴くままに占い、適当なアドバイスを繰り広げるだけ。にもかかわらず、迷える人々は今宵もマヌルさんの元を訪れる……。 がんばりすぎて疲れがちなあなたのために、マヌルさんが「人生をちょっと気楽に生きる方法」を教えてくれます。 -
猫の形をした幸福
それは、悲しい予感に満ちた、あふれるほどの幸福。 傷を負いながら生きてきたふたりが結ばれ、新しい生活に一匹の子猫を招き入れる。 ふたりの愛が育まれるとともに、子猫はおとなになり、そして―― たまらなく愛おしく、そして切ない、魂の絆の物語。 -
眠れぬ夜のご褒美
一日頑張ったあなたをいたわる、とっておきの「夜食」をどうぞ。想い人を待ち続ける駅で。終電を逃し、たどり着いた秘密の場所で。禁断のラーメンを食べに行く道中で。傷心旅行で訪れたいわくつきのペンションで。古い友人たちと定期的につどうファミレスで。「正しい食べもの」をつくり続けてきたキッチンで。おいしいものが大好きな作家陣が、「夜食」にまつわる人間ドラマを描く、心とおなかを温かく満たす6篇を収録! -
ノゾミくん、こっちにおいで
「ノゾミくん、こっちにおいで」海のそばで合わせ鏡を作り、そう唱えるとノゾミくんがやってきて願いを叶えてくれる――そんな都市伝説が若者たちの間で流れていた。高校教師の遠山逸子は教え子の古滝克己と恋愛関係にある。ある日、克己の妹の美咲とその友人の由夢がノゾミくんに願いを掛けにいく。だが願いが叶ったはずの由夢が「のぞみくんにころされる」というメッセージを残して屋上から落下し――。戦慄のホラーミステリ―。 -
鋼の声が僕を呼ぶ
「誰だって痛みを抱えて生きている。」 孤独な男子高校生のコテツは、島根の刀鍛冶に引き取られて暮らすことに―。 人生に立ちすくんだ少年が一歩を踏み出す、再生の物語。 青春小説の旗手が贈る、感動の傑作! 天涯孤独となった彼は、島根に住む遠縁の剱田かがりという老婦に引き取られることに。 かがりは、現代日本において唯一と言われる女性の刀鍛冶で、寡黙だが瞳に燃え盛る炎を持つ刀匠だった。 自暴自棄になり言われるまま島根にやってきたコテツだが、転校初日、己の火傷を見るクラスメイトの視線に耐えられず、学校へいけなくなる。 部屋にひきこもるコテツに、かがりは「学校へはいかなくてもいいが、そのかわり仕事を手伝え」と言う。 かがりの弟子であるコウやカンナに教わりながら手伝いをするうちに、徐々に作刀に興味を持ち始めるコテツ。 現代日本において、刀をつくる意味とはなにか? かがりや兄弟子たちと関わり、悩みながらも、鉄を打ち、その熱に溶かされ、コテツは自らの心の形も変えていく――。 -
箱入り息子の恋
走り、傷つき、絶叫し、胸かきむしる。 恋するだけで、人生はこんなにもスペクタクルだ。 天雫健太郎は、自宅と職場である市役所をただ行き来する生活を送っている35歳。 今まで一度も女性と付き合ったことがなく、趣味はゲームとカエルの世話。 息子の将来を案じた両親は、代理見合いに参加し、今井家の一人娘・奈穂子とお見合いするチャンスを掴む。 奈穂子にひと目ぼれした健太郎だが、行く手には思わぬ障害が待ち構えていた――。 星野源が初主演した同名映画の小説版! -
花咲小路一丁目の髪結いの亭主
たくさんのユニークな人々が暮らし、日々大小さまざまな事件が起きる花咲小路商店街。 すらりと背の高いせいらちゃんが働く「バーバーひしおか」は、古きよき香りが漂うレトロな<理髪店>。 小柄な奥さん・ミミ子さんが切り盛りし、素敵に髪を整えてくれますが、店主の旦那さんはのんきに暮らしてばかり。 それもそのはず、旦那さんには思いもよらぬ<裏の顔>があって―― -
花咲小路一丁目の刑事
舞台は花咲小路商店街。 今回の主人公は、商店街で和食処を営む祖父母のもとに居候する若手刑事。 引っ越してきて以来、非番の日になると必ず祖母経由でご近所からの相談事を持ち込まれるようになってしまった。 死んだはずのおじいさんから手紙が届くようになったラーメン屋さん一家や、本の上にフルーツがひとつずつ置かれるようになった本屋さんからの相談などなど、よろず相談事を商店街の人々の力を借りながら解決していく。 -
花咲小路三丁目北角のすばるちゃん
たくさんのユニークな人々が暮らし、日々さまざまな事件が起きる花咲小路商店街。 にぎやか商店街の裏には、真っ赤なシトロエンが看板代わりの駐車場<カーポート・ウィート>があるのです。 若社長・すばるちゃんが営むカーポートを訪れるのはいろんな車。ときには厄介ごとも乗せてきて―― -
花咲小路三丁目のナイト
たくさんのユニークな人々が暮らし、日々大小さまざまな事件が起こる花咲小路商店街。今回の舞台は商店街唯一の深夜営業店<喫茶ナイト>。すっかり夜ならではの相談所になっている店を手伝いながら、その相談事を店主の仁太が突拍子もない方法で何とかする様子を、居候の甥っ子・望が語っていく。前三巻でおなじみの人物も多数登場! -
花咲小路二丁目の花乃子さん
元「怪盗紳士」がご隠居として暮らし、非番の日にご近所の相談ごとで引っ張りだこの若手刑事も住む花咲小路商店街。ここにはたくさんのユニークな人々が暮らし、日々大小さまざまな事件が起こる。今回の主人公は「花の店にらやま」を営む花乃子さんのもとに居候中の十代の女の子。人々の慶びごとにも悲しみにも寄り添う花屋の仕事を手伝うなかで、ある日ちょっと気がかりなお客さんが来店して――。