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元禄時代。日本一の豪商と呼ばれる丹生屋の四代目・重兵衛は放蕩の限りを尽くしていた。重兵衛の散財には理由があった。幕府の大老・酒井忠清が、丹生屋を取り潰し、その血を根絶やしにするため、様々な策を弄していたのだ。このままでは丹生屋は取り潰されてしまう。いつの日か、真の意味での丹生屋を再興するため、完璧な形で丹生屋を潰してみせよう…。大坂商人の意地を賭け、幕府へ反旗を翻した男の大立ち回りが始まった……。
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Posted by ブクログ
大坂といえば「天下の台所」 そんな「天下の台所」になった一因に「淀屋」という豪商の存在があるらしい。 その淀屋をモデルとした物語。 米商人『丹生屋』のやんちゃなぼん五代目・理兵衛と御付の忍・嵐水を中心とした話で、元服を終えたばかりで跡を継ぐのを嫌がる理兵衛と、宥めつつも跡を継がせようとする嵐水の二...続きを読む人三脚で立派な米商人になるサクセスストーリーかと思いきや、違った。 いや、正確には合っている。でも、違う。 何故、理兵衛の父は町人に陰で馬鹿にされながらも、放蕩して贅の限りを尽くしているのか。 何故、米商人の息子の嵐水は忍になったのか。 全てはある計画に基づいて行動していた! というのが序盤には分かるのだが、そこからが面白い。 ただのぼんだった理兵衛が、苦悩しつつ、五代目として大立ち回りを演じる成長記でもあり、嵐水の忍として人間としての成長記でもあり、当時の政の記録でもあり、町人の暮らしの記録でもあり、全てが興味深く面白かった。 話は次々と目まぐるしく展開され、涙あり、驚きあり、読み終わった後にもう一度序章を読んで、ほほう……と感嘆の声を上げてしまう程、のめり込んでしまった。 実際の淀屋を軽く調べてみたところ、確かに謎の多い豪商だったようで、その謎はこの本に描かれているような事だったのか、それとも全く違うのか、浪漫がある。 とにかく商才に長けている一族だったようなので、現代も存続していたら、どんな事業を成し遂げたのか。 いや、今も実は存在していて、密かに経済を回しているのだろうか。 時代劇物が好きな人、大坂に住んでいる人、は読んで損は無いと思う。 登場した人物の中で個人的には大石良雄、松平頼方、尾形光琳が好きだった。 今度、大阪に行く機会があった時は淀屋橋と常安橋を見に行こうと思う。 しかし、女はげに恐ろしきものよのう……。
時代物ってあまり読みませんが、読みやすかったです。 本当かよ?とおもうが話は最後理に適っていて、読んでよかったと思う。散財で何が悪い?と
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