【感想・ネタバレ】謀る理兵衛のレビュー

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Posted by ブクログ

大坂といえば「天下の台所」
そんな「天下の台所」になった一因に「淀屋」という豪商の存在があるらしい。
その淀屋をモデルとした物語。

米商人『丹生屋』のやんちゃなぼん五代目・理兵衛と御付の忍・嵐水を中心とした話で、元服を終えたばかりで跡を継ぐのを嫌がる理兵衛と、宥めつつも跡を継がせようとする嵐水の二人三脚で立派な米商人になるサクセスストーリーかと思いきや、違った。
いや、正確には合っている。でも、違う。

何故、理兵衛の父は町人に陰で馬鹿にされながらも、放蕩して贅の限りを尽くしているのか。
何故、米商人の息子の嵐水は忍になったのか。
全てはある計画に基づいて行動していた!
というのが序盤には分かるのだが、そこからが面白い。

ただのぼんだった理兵衛が、苦悩しつつ、五代目として大立ち回りを演じる成長記でもあり、嵐水の忍として人間としての成長記でもあり、当時の政の記録でもあり、町人の暮らしの記録でもあり、全てが興味深く面白かった。

話は次々と目まぐるしく展開され、涙あり、驚きあり、読み終わった後にもう一度序章を読んで、ほほう……と感嘆の声を上げてしまう程、のめり込んでしまった。

実際の淀屋を軽く調べてみたところ、確かに謎の多い豪商だったようで、その謎はこの本に描かれているような事だったのか、それとも全く違うのか、浪漫がある。
とにかく商才に長けている一族だったようなので、現代も存続していたら、どんな事業を成し遂げたのか。
いや、今も実は存在していて、密かに経済を回しているのだろうか。

時代劇物が好きな人、大坂に住んでいる人、は読んで損は無いと思う。
登場した人物の中で個人的には大石良雄、松平頼方、尾形光琳が好きだった。

今度、大阪に行く機会があった時は淀屋橋と常安橋を見に行こうと思う。

しかし、女はげに恐ろしきものよのう……。

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2016年01月20日

Posted by ブクログ

時代物ってあまり読みませんが、読みやすかったです。
本当かよ?とおもうが話は最後理に適っていて、読んでよかったと思う。散財で何が悪い?と

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2015年10月17日

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