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「喋々喃々」=男女が楽しげに小声で語り合うさま。東京・谷中の小さなアンティークきもの店を営む栞。ある日店に父親に似た声をした男性客が訪れる――少しずつふくらむ恋心や家族との葛藤が、季節の移ろいやおいしいものの描写を交え丁寧に描かれる。
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Posted by ブクログ
後悔のない恋愛って何だろう? そんなことを考えさせられる物語。 小川糸氏のセンスが光る季節の風景や繊細な心理描写と美味しそうな食の世界は流石だな〜と毎回感心する。 色んなお店の料理も魅力的なのだけど、栞の手作りのものがすごく美味しそうで…!実は冒頭に登場する黒豆ヨーグルトは真似して何度もリピートし...続きを読むてる。 自分も日本の文化であれがやってみたいな、と興味が深まったものがある。時期を見て習い事で始めたい。そんな好奇心をものすごく高めるのがこの作品の最大のいいところ。 「好き」に一生懸命に生きてきた栞だからこそ自分の気持ちには素直に向き合おうとしていて、世間には許されない恋愛の結末をどうしたいのか悩み日々を過ごしている。結構戻れない段階になって一度は関係に決着はつけたものの。 お相手の男性に関しては…描写されているだけの頻度だけでも自分の家庭を蔑ろにしていると言えるレベルで栞と逢瀬してたからなあ。 プラトニックな期間は長かったかもしれないけど、心の浮気のほうが許せないパートナーだって少なからず居るのは当然な訳で。 栞の主観では自分を選んでくれた!と思いたくもなるだろうけど、成るべくして成っただけのことだから栞の元に転がり込まれただけなのでは…?としか考えられないが。 恋愛関係と感じられる幸せって何なんだろうなと 考えられるからこそ、正しい答えが決まっていないテーマのこういうフィクションを読むのが読書の醍醐味だと思えた作品。純文学がお好きな方は是非。
心がぽっかぽかになった本だった。 三和土、木鷽、酉の市、簪熊手、江戸束子… 素敵な日本語をたくさん知れた。 四季と旬を楽しめる本。谷中散歩したいな! 日々の丁寧な暮らしをしている女性が 結婚をしている男性と恋に落ちる。 どうしてこの設定にしたのかだけがずっと気になった。 叶わない恋だからこそ、相手...続きを読むと一緒にいるときの幸せ、1人でいる時の孤独、そうゆう感情を濃く表現したかったのかな。
物語の中に、四季や日本文化を感じられる。 文章がきれいで、サクサク読むのはもったいなくて、じっくり読みたくなる本だった。 恋愛も周囲の人たちとの関係も大人っぽくて、おそらく私より若い主人公なのに、生きる世界の違いを感じた。
やっぱり小川糸さんの本は優しくて暖かい。 どの物語も主人公に深い闇の部分があるけど、それでも文章のやわらかさや心情の表現が私たち読み手をほっこりとした気持ちにさせてくれる。 今回は不倫のお話だったけど、不安になったりその不安を超えるほど好きという感情が溢れて制御できてない感じが、なんだかすごく人間臭...続きを読むくてリアルでよかった。
読み終わった感は、「よかった、、、」 私は考え過ぎる。未来のこと。他人のこと。正しい、正しくない。 そしていつも身動きができなくなる。後悔する。羨む。 そんな私を真っ白にさせてくれるような本だった。 今その瞬間を生きること。人生はその繰り返し。 悔しいこともあるだろう。大恥もかくだろう。でもそれが生...続きを読むきてるってことじゃないか? 私にとっての正しいは、他人にとって正しくない。でも私にとっての正しくないは、他人にとって正しい。正しい、正しくないって、何? 他人に何を言われても、私の価値はいつも同じ。だから自分に嘘をつかない。 何億人という人、その1人1人が、大変に生きてる。仕事のあの人も。スーパーのあの人も。あなたも私も、お疲れ様。 一期一会。いいなと思った人、いつまでもいるわけじゃない。おいしいものを一緒に食べたい。話したい。一緒に何かしたい。 世界は人だけじゃない。でも、人がいたから今この生活ができてる。物や伝統の意味。人は何を願ってきたのか?
舞台となる谷中や根津は私にとって馴染みのない場所だ。それでも読み終える頃には、まるでその街で季節を重ねてきたかのような不思議な感覚になる。 小川糸さんの作品は食べ物の描写が魅力だと思っているが、本作でもその期待は裏切られない。季節ごとの料理やお酒、街の空気までもが丁寧に描かれていて、主人公とキリン...続きを読むさんが食事を共にする場面はどれも印象深い。読んでいるだけなのに、同じ席に座っているような気持ちになった。 もちろん、この物語を手放しで美しいと言う人ばかりではないだろう。家庭を持つ人や、立場によっては受け入れ難い関係性だと感じるかもしれない。私自身も、その関係を現実で肯定したいわけではない。 それでも、この物語の中で描かれる主人公とキリンさんの時間は驚くほど美しい。誰かを深く想う気持ちや、一緒に過ごす何気ない時間の尊さが静かに胸に迫ってくる。 映像化はされていない作品だが、私の中には谷中の坂道も、季節の匂いも、主人公とキリンさんの姿も鮮明に残っている。 読み終えた今でも、ときどきあの街に帰りたくなる。 私にとって『喋喋喃喃』は、恋愛小説という枠を超えて、季節と記憶を味わうための物語だ。 だから私はこの作品が大好きだ。
不倫の話のはずなのに、美しかった。 恋愛だけでなく、季節や食べ物の描写が美しく、止まらずに読んだ。
読むのは2回目と知りながら読んだ。たたずまいのキチンとした暮らしをする主人公の、止められない恋心がひしひしと迫ってくる。苦しさも、キラキラした喜びも。何回でも読みたい。
不倫話は苦手分野なのですが こんなに優しい温かい話にできるのは 本当にすごいなあと感じました 恋愛の奥ゆかしさと純粋さが 芯から染み渡るようなお話です 四季折々の日本の文化や食べ物 着物を通して四季の移り変わりを感じられる 日本人にとって忘れてはならないものを 記していただいた作品だと思いました ...続きを読む 最後は詳しく言及されていないですが 私の希望としては、何にも咎められることなく 2人が幸せに過ごせる結末だといいなと 強く思いました
・谷根千が舞台で実在の場所が登場するので、行ったことのある場所もあったりして楽しかった ・不倫ではあるのだが、どろどろした感じではなく純愛(作中でもそう言及されている) ・近隣の皆さんがとても愛すべきキャラクターで良かった ・「生きてるもん同士が出会えたってだけでそりゃあ奇跡」の言葉が良い
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