作品一覧

  • 雪代教授の怪異学 魔を視る青年と六角屋敷の謎
    4.0
    1巻792円 (税込)
    【教授の裏の仕事は、異形のモノを祓うこと―】 雪代宗司は星那多大学の客員教授であり幻想作家である。宗司はケガレを祓う力を持っており、そのケガレを利用して物語を綴っていた。大学一年生の宇佐見椎奈は、過去のある出来事から異形のモノを視ることができ、宗司のもとで助手のアルバイトをしている。 ある日、いわくつきの事故物件「六角屋敷」の噂を聞いた二人は、怪異の真相を確かめに向かうが――?
  • 二木先生
    値引きあり
    4.4
    1巻429円 (税込)
    どうしたら普通に見えるんだろう。どうしたら普通に話せるんだろう――。いつもまわりから「変」と言われ続けてきた高校生の田井中は、自分を異星人のように感じていた。友だちが欲しいなんて贅沢なことは言わない。クラスのなかで普通に息さえできたなら。そのためならば、とむかしから好きでもない流行りの歌を覚え、「子供らしくない」と言われれば見よう見まねで「子供らしく」振舞ってもみた。でも、ダメだった。何をやっても浮き上がり、笑われてしまう。そんな田井中にとって唯一の希望は、担任の美術教師・二木の存在だった。生徒から好かれる人気教師の二木だったが、田井中はこの教師の重大な秘密を知っていたのだ。生きづらさに苦しむ田井中は二木に近づき、崖っぷちの「取引」を持ち掛ける――。社会から白眼視される「性質」をもった人間は、どう生きればよいのか。その倫理とは何か。現代の抜き差しならぬテーマと向き合いつつ予想外の結末へと突き抜けていく、驚愕のエンタテインメント。2019年ポプラ社小説新人賞受賞作。

ユーザーレビュー

  • 二木先生

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    面白かった。先生と生徒の単なる秘密の共有ではなく、相手を陥れる秘密を持ってしての口止め関係から始まる危険な物語かと思えば、そんな関係であるとは思えないほど熱心に主人公の小説を添削してくれる二木先生、二人の関係は危ういが、なぜか安心するところがある。

    人に認められること、誰かのために自己を犠牲にすること、普通でいるための努力を惜しまなかった主人公が、二木先生との関わりの中で変容していく姿が面白かった。

    委員長はいいやつや

    0
    2025年12月01日
  • 二木先生

    Posted by ブクログ

    知り合いからおすすめされて。
    テンポがよくあっという間に読み進められた。
    読書に没頭して気づいたら朝になっていた中学時代に戻ったような感覚で、そのくらい夢中になってた。
    ワードセンスが自分好みで、特にブーメランが刺さって死ねは声出して笑った。全体的に尖りすぎてる。
    完全に好みは分かれる尖り方してるけど、学生に読んでほしいかも。てか自分が学生の時に出会いたかった本。いや出会わなくて逆によかったかも。今でもこんなおもろいと思うのに学生の頃に読んでたら影響されすぎちゃって、死ぬほど尖った奴になり、とんでもない黒歴史が生まれてたかも。
    展開はいい意味で裏切られた。あの題材でよくこの展開にもってけたな。

    0
    2025年11月29日
  • 二木先生

    Posted by ブクログ

    普通になりたい田井中と、皮を被りながら生きている教師、二木。
    「自分を好きでいられる行動をとりなさい。」
    皮を被りながら生きるのは辛い。それを悪だと思わないためには自分を好きでいるしかないのだと気付かされた。普通になることが正解なのではないのかもしれないと思った。
    そしてなりより、普通ではないことを本人が1番自覚していること。誰とも親しくならずに打ち明けるつもりもないことを田井中は誰よりも知っていたからこそそれでもAのように生きる二木に憧れを抱いたのだと思う。

    0
    2025年11月23日
  • 二木先生

    Posted by ブクログ

    世間の基準から逸脱している者は、たとえそれをぴっちり隠していたとしてもお日さまの下を歩けないのか……という哀しみがある。いや、他人事とじゃないよ、本当。

    0
    2025年11月16日
  • 二木先生

    Posted by ブクログ

    怒涛の面白さで結末も納得!!!
    映像化してほしいとこんなに思った作品は初めてかもしれない。文章に癖がないから読みやすいし、笑いを誘おうと読者に媚びてくる感じもない。前評判がかなり良かったので、騙されないように慎重に読んだが面白いという「普通」な感想しか出てこない自分が歯痒い。テーマは結構センシティブなものだと思うけれど、青春小説のような爽やかさも感じる。二木先生の「カミングアウトという言葉があるけれど、多数派のふりをする選択だってある。いくら世間から許されないような性でも、当人にとっては大事な心の一部」という言葉で目頭が熱くなった。

    0
    2025年11月07日

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