二木先生

二木先生

858円 (税込)

4pt

どうしたら普通に見えるんだろう。どうしたら普通に話せるんだろう――。いつもまわりから「変」と言われ続けてきた高校生の田井中は、自分を異星人のように感じていた。友だちが欲しいなんて贅沢なことは言わない。クラスのなかで普通に息さえできたなら。そのためならば、とむかしから好きでもない流行りの歌を覚え、「子供らしくない」と言われれば見よう見まねで「子供らしく」振舞ってもみた。でも、ダメだった。何をやっても浮き上がり、笑われてしまう。そんな田井中にとって唯一の希望は、担任の美術教師・二木の存在だった。生徒から好かれる人気教師の二木だったが、田井中はこの教師の重大な秘密を知っていたのだ。生きづらさに苦しむ田井中は二木に近づき、崖っぷちの「取引」を持ち掛ける――。社会から白眼視される「性質」をもった人間は、どう生きればよいのか。その倫理とは何か。現代の抜き差しならぬテーマと向き合いつつ予想外の結末へと突き抜けていく、驚愕のエンタテインメント。2019年ポプラ社小説新人賞受賞作。

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二木先生 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年04月06日

    複雑な心情を描いているのに文章はすごく読みやすくすらすら頭に入ってきたので不思議な気持ちになった。自分を好きでいられるかどうか、に基づいて選択するという考え方が特に好きだと思った。

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    Posted by ブクログ 2024年03月13日

    教師と生徒が反目し合いぶつかりながらも最後には…的な青春ものではなく、歪みまくった人たちが心の殴り合いをする物語。ただ、なぜか爽快な後読感。

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    Posted by ブクログ 2024年03月09日

    ウワーーー面白い!
    主人公のチー牛度合いと、才能に溢れる感じが好き。

    YES ロリ NOタッチ すごく良い言葉。

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    Posted by ブクログ 2024年03月08日

    何の気なしにジャケ買いしたらビックリ!
    衝撃です!
    シリアスでナーバスな問題。
    先生と生徒の会話に引き込まれる。

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    Posted by ブクログ 2024年02月29日

    すごく濃くておもしろかった。読んでいる最中は終盤の詰め具合にちょっと違和感を感じてしまった、けどこの終わり方、ストーリーだからよかったのだとだんだん思えてくる。初めの気持ち悪さ+苦しさに比べて、最後の爽やかさがギャップ。なかなかない感覚で、刺さる人にはぶっ刺さる痛さがあるけど、何回も読んで浸りたい。...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月23日

    自分が一生隠し続けたいこと、は絶対誰にでもあると思う。自分と死ぬまで一緒に添い遂げる自分は、愛したい。
    同調圧力、普通、当たり前
    これらの言葉の意味を、深くもう一度考えた。

    「正欲」を読んだ後だったので尚考えさせられた。
    うまく感想を書けないのが悔しい。

    すごく日本語力のある人が書いてるような気...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月14日

    人と違う感性を認めてほしいけど、それは一体何なのか。
    感性を活かした何かになるには積み上げる必要がある。
    見せるものが何もないのに、認めてくれは変なこと。?

    自分は、この地球で快適に生きたいくせに、自分自身のままでいたいのだ。
    地球人になる

    自分を殺すか
    むき出しで生きるか
    「自分の大事な部分を...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年01月22日

    普通じゃない自分を普通のように取り繕っている二木先生に自分が重なった。広一は昔の、自分と折り合いが付けられていない頃の自分のようで、どちらにも共感できる分、苦しさもあった。しかし、苦しいのに手が止まらず一気に読んでしまった。最後の部分は、上手く自分の中で噛み砕けていないのでまた読みたいと思う。

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    Posted by ブクログ 2024年04月15日

    趣味、嗜好、性質
    人とちがうことが生きづらさにつながる

    人とちがうことなんて当たり前だし、同じならロボットでしょ、、、
    と思う反面、日本人は横並びで安心するところがあるから個性を受け入れにくいんだろうなと思う

    今回主に登場するのは高校生だから、むしろ今のうちにそういうことに気づいて偏見だけじゃな...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年04月13日

    普通ではない教師と普通ではない生徒の、友情とも師弟関係とも言えない対話を描いた作品。主人公に共感できるかできないか、もっと言えば自分をある程度普通ではないと思っているかどうか、評価はわかれる本だと思う。
    ていうか、「普通」じゃないっていうのはそんなに悪いことなんですかね。

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