僕は上杉智則、小5。最近、母さんが変だ。ぼんやりしていたり、出不精なのに、なんか内緒で出かけていたり。
父さんが出張でいないその日、夕食を終えて風呂あがり、暗い台所で牛乳を取り出そうとしたとき、肩をたたかれた。巨大なネズミ(イラストでは主人公より少し大きいくらい)が、肩をたたいて、話しかけてきた!し
...続きを読むかも母さんの名前「ゆみえ殿」はどこにいるのかと聞いてくる。
なぜか母さんはいない。だけど巨大ネズミは、何かを知っているようだ。そして時間がないとカップボードから窓の向こうへ行ってしまいそうになる…ところで、ぼくはしっぽにとびついて、ひきずられて、
今と似てるけど違う世界に来たのだ。
ネズミは前殿と呼ばれ、その他にも熊は月殿、黒いワンピースの女の人もいた。こっちの世界では、話せる動物とそうでないものがいるようだ。そして、母さんはこっちの世界に来た事がある、それだけでない。キャラバンを引き連れて成功した勇者だと言う。
でも、今日、母さんがするはずの仕事があるのに母さんはいない。仕方ないから「ご子息」の僕が、母さんのかわりにラクダのキャラバンを引き連れてあるものを運んで欲しいと言う。
ちょっと怖がりで頼りなさそうな主人公が、一晩の冒険をする。
盛りこみすぎず、自分の街の別な様子を見て、勇気を持てて、礼儀ただしくして…
お母さんが勇者だったってのが意外だった楽しい物語。