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1868年の神戸港開港後、1889年の市制施行で「神戸市」が成立する。以降、神戸というまちは、1938年の阪神大水害、1945年の神戸大空襲、1995年の阪神・淡路大震災と、災害や戦争の影響を大きく受けながら発展していく。本書は、こうした危機からの復興を軸に、明治期から現代までの都市史を描く。貴重な図版を多数収録した、神戸都市史の決定版である。
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ウィーン出身の哲学者カール・ポパー(1902‐1994)。その思想は「批判的合理主義」として知られ、主として科学哲学や政治哲学の領域でこれまでに大きな影響を与えてきた。だが、この「知の巨人」の反証主義などの思想はたびたび誤解され、批判にもさらされてきた。本書は、ポパーを最も深く、かつ正確に理解する著者がそうした誤解を正し、ポパーの明晰さそのままに知の体系を解説するものである。『開かれた社会とその敵』の新訳も担当した著者による、いちばん信頼できる伝記として、また専門的見地に基づいたポパー哲学全体を俯瞰できる最良の入門書としても広く読まれてきた定番書、待望の改訂版。
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西欧の歴史は休みない戦争の歴史であり、特に16~18世紀は「軍事革命」の300年だったと言える。西欧はそれを奇貨として、宗教改革によって強化されたキリスト教信仰と「新大陸幻想」に駆られて、新世界の発見・拡大に躍り出る。その歴史はスペインとポルトガルに始まり、オランダ、イギリスを経て、アメリカの「脱領土的世界支配」に至る。そして今日、中国の勃興を背景に流動化する国際秩序は、「新たな中世」の到来を告げているかのようだ。世界覇権をめぐる500年の争いを俯瞰し、日本が立ち向かうべき「現実」の正体に挑む著者渾身の一冊。 【目次】
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法とは何か。それは単なる命令とどう異なり、道徳や慣行といかに関わるのか。なにゆえ法は、私たちを従わせる規範としての力をもつのだろうか。こうした難問をめぐって有力に唱えられてきた主権者命令説や自然法論はいずれも十分でない。法の特質は、人々の行動を方向づける一次ルールと、何がルールかについて定める二次ルールとの組み合わせとして理解されねばならないのだ。1961年に初版が刊行された本書は、このような革新的な視点を打ち出すことで法哲学のあらたな地平を切り拓き、分野を越えて巨大な影響を及ぼした。初版への批判に応えた「後記」をも含む改訂版を、平明な新訳でおくる。
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ヴィクトリア女王、エリザベス2世、そしてチャールズ3世まで、イギリスの歴代君主に仕えた君主秘書官たち。多くは君主の青年時代からの側近であった彼らは、国内外の様々な問題を君主に報告し、時に助言も行い、有事に際しては公正中立な立場から君主と政権をつなぐ重要な架け橋でもあった。本書では、彼らが登場した歴史的経緯を踏まえつつ、手紙や日記などの史料を交えて秘書官と君主との物語を描く。貴族政治から大衆民主政治への転換、二度の大戦、王室のスキャンダル……。激動の時代を経てなぜ今も君主制が存続するか。その謎に迫るユニークなイギリス近現代政治史。
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明治洋画の開拓者・高橋由一が構想し、遂に未完に終わった「螺旋展画閣」(1881年)。時代の力動を体現するこの構想は、あるひとつの言葉、「美術」の生成と軌を一にしていた。由一の事業着想の背景、博覧会・美術館・美術学校など諸制度の誕生、フェノロサと国粋主義運動……。入念な史料分析によって、官製訳語がいかにして成立し、定着=規範化していったか、その過程が明るみに出される。鮮烈なまでに露わとなるのは、「美術」という言葉が紛れもなく時代の分水嶺を象っていたことだ。制度論の視角から結晶化していく概念史。それは、以降の美術史研究を一変させた。第12回サントリー学芸賞受賞。
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数学の理論の公理系にあらわれる基本的な用語は無定義なものであるべきだという公理主義の思想。この思想は、初等幾何学すなわちユークリッドの平面幾何学をめぐる考察のなかから生まれた。その意味で初等幾何学は現代数学の母であり、いまなお「生きた」数学の理論である。本書はヘルマン・ワイルの提唱した公理系にもとづいて、ユークリッドが展開した初等幾何学の再構成を試みる。平面を2次元の内積空間と捉えることで、数学の種々様々な理論と自然につながり合う「現代的な」幾何学が得られるのだ。幾何学が本来もつ証明の面白さを損なわないよう初学者への配慮も溢れる一冊。
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暴帝ネロの自殺後、ローマ帝国に泥沼の内乱が勃発した。各地の総督がその配下の軍隊に担がれて、次々と皇帝となったのである。紀元69年1月1日、ゲルマニア軍のウィテッリウスは、ヒスパニア総督であった元首ガルバに叛旗を翻す。アレクサンドリア軍からは、ウェスパシアヌスが皇帝として奉戴されていた。その結果、多くの市民の血が流れ、三人の皇帝が斃れた。そこには、人間の欲望が絡みあい、殺戮、陰謀、裏切りなど、凄まじい政争が繰り広げられた。本書は、希代の歴史家タキトゥスが、この同時代の壮大な歴史ドラマを、臨場感溢れる雄渾な筆致で記録したローマ史の大古典。
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ブッダはなにを語り、どのように説いたのか。その教えを最も純粋なかたちで伝える最古層の重要な仏教経典の集成。阿含=アーガマとは伝承されてきた聖典を意味する。これらの経典群のなかには、あらゆる宗派を超えた仏教の原初のすがたがあり、その根本がある。本書は厖大な阿含経典群のなかから、よく古形を保ち、原初的な経と判定される諸経をとりあげ、パーリ語原典からの現代語訳と注解で構成。第1巻は、ブッダの悟りの内容を示す「存在の法則(縁起)に関する経典群」と、その法則に即して人間をかたちづくる要素を吟味した「人間の分析(五蘊)に関する経典群」を収録する。
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「クレオール主義」とは、なによりもまず、言語・民族・国家にたいする自明の帰属関係を解除し、それによって、自分という主体のなかに四つの方位、一日のあらゆる時間、四季、砂漠と密林と海とをひとしくよびこむこと――。混血の理念を実践し、複数の言葉を選択し、意志的な移民となることによってたちあらわれる冒険的ヴィジョンが、ここに精緻に描写される。「わたし」を世界に住まわせる新たな流儀を探りながら、思考の可能性を限りなく押し広げた、しなやかなる文化の混血主義宣言。一大センセーションを巻きおこした本編に、その後の思考の軌跡たる補遺を付した大幅増補版。
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チキンラーメンの発明が48歳のとき。挑戦するのに遅すぎるということはない。「常識」にとらわれず、食を通して人々の幸せを追い続けた男の物語。(巻末エッセイ・藤原和博)
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ディベートと言えば、「ああ言えばこう言う」という詭弁術とか、言葉で相手をとっちめる技術と思いがち。和を乱す「非日本的」なものとして排除されてきたのも事実だ。だが「朝まで生テレビ」はディベートではない。実は誰でも既に、会議や交渉というビジネスの場で、「テーマを設定し、データを集め、問題枠を作り、複数の議論パターンを考え、自説を主張し、相手に反駁する」という経験をしている。これをより方法的に相互の信頼のなかで実現していく技術こそがディベートなのだ。よいコミュニケーターはよいディベーター。自分の頭で考え、自分の言葉で述べ、相手の言葉を聞くための方法。
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20世紀を疾走し、屹立した芸術家、岡本太郎。その多面的な活躍は大きなセンセーションを巻き起こした。しかし彼の活動の軌跡は、さまざまな断片として人々の記憶にしまわれ、全体像を捉えるのは難しくなってしまった。はたして、岡本太郎とは何者だったのか―。遺された著作によって伝説と偶像を解体し、その存在の全貌に迫る、決定版著作集。1巻では「対極」と「爆発」というキーワードを手がかりに、若き日の詩文から、大阪万博参加への決意を記したテクストまで、生涯を貫く思想を掴みだす。
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世界から隔絶されているように感じられ、絶望的な孤独のなかで自分自身が分断されていく―統合失調症とはそうした病である。しかし、患者の世界に徹底的に寄り添い、彼らの声に真摯に耳を傾けていくなかでみえてくるのは、苛烈な現実に身を置かざるをえなかったひとりの人間が、それでもなんとか生きようと苦闘する、その姿である。従来の精神医療のあり方に疑問を抱き、反精神医学運動の旗手となった異才の精神科医R.D.レイン。その主著にして、ドゥルーズ=ガタリらの現代思想や、今日のサブカルチャーにも多大な影響を与えつづける古典的名著。
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日本人の心の奥底、固有の土着的世界観とはどのようなものか、それは、外部の思想的挑戦に対していかに反応し、そして変質していったのか。従来の狭い文学概念を離れ、小説や詩歌はもとより、思想・宗教・歴史・農民一揆の檄文にいたるまでを“文学”として視野に収め、壮大なスケールのもとに日本人の精神活動のダイナミズムをとらえた、卓抜な日本文化・思想史。いまや、英・仏・独・伊・韓・中・ルーマニアなどの各国語に翻訳され、日本研究のバイブルとなっている世界的名著。◆上巻は、古事記・万葉の時代から、今昔物語・能・狂言を経て、江戸期の徂徠や俳諧まで。
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著者の樋口は、50歳で「若年性レビー小体型認知症」と診断されたが、41歳の時にうつ病と誤診されて治療で悪化した経験がある。この本では、この病気に精通する内門医師と、この病気の早期発見のポイント、幻視や睡眠障害への対応、薬についての知識や治療で気をつけること、アルツハイマー病との違い等、ケアする側や高齢化社会では誰もが知っておくべきことを徹底的に語る。「認知症になったら人生終わり」ではなく、希望がある病気であることを伝えたい。
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ニュースにはたくさんの数字が出てくる。新型コロナウイルス感染症のパンデミックが世界を席巻してからは、なおさらだ。感染者数、陽性者数、再生産数、陽性率……。しかしその数字は、ニュースに出てくる時点で選択されており、記事のストーリーに沿うかたちで提示されている。因果関係は本当にあるのか。その数字は本当に「大きい」のか。増えた、減ったの判断の基準は本当に正しいのか。じつは数字によるミスリードにはパターンがあり、それを知っていれば大きな間違いは避けられる。具体的な例を使い、ユーモラスな語り口でその方法を伝授する。
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東京都港区には、日本でただ一つの、「日本手話」を第一言語とした教育を行うろう学校がある。その名は「明晴学園」。2017年の春、この学校の子どもたちを主人公にしたドキュメンタリーを撮影するために、一人のTVディレクターがこの学校を訪れた。実は彼女も難聴者だ。聞こえる人と共に仕事をするなかで、様々な葛藤を抱えていた。「「共に生きる」はきれいごと?」「私は社会のお荷物?」。難聴のディレクターが手話で学ぶ子どもたちの姿を通して日本社会の現実と未来を見つめた、一年間の記録。
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ある日、名古屋駅裏を歩いていた著者は、一軒の建物が取り壊されようとしている場に出くわす。それが中村遊廓の成駒屋だった。その場に残された家財道具を手掛かりに、著者は遊廓の実像を求めて、多くの人から聞取りを始める。大正から昭和の隆盛期、さらには売春防止法以後の関係者たちはどう生きていったのか。読書史上に残る名著文庫化。
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“民族”は、虚構に支えられた現象である。時に対立や闘争を引き起こす力を持ちながらも、その虚構性は巧みに隠蔽されている。虚構の意味を否定的に捉えてはならない。社会は虚構があってはじめて機能する。著者は“民族”の構成と再構成のメカニズムを血縁・文化連続性・記憶の精緻な分析を通して解明し、我々の常識を根本から転換させる。そしてそれらの知見を基に、開かれた共同体概念の構築へと向かう。文庫化にあたり、新たに補考「虚構論」を加えた。
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世界が多様化する仕組み 異質な事象の連動=「二重作動」とは。哲学の新生面を開く! 物質と運動、光と色彩、個体と関係性。相互に異質な事象が連動し、多様な世界が展開されることをシステム論的に考察。哲学の新生面が切り拓かれる。 === 「システム」とは、個体の集合が固有の性質を帯びる事態である。それは活動の持続とともに現れるが、そこにはいかなる論理が働いているのか──。本書はシステムの歴史を端緒として、ライプニッツ、ドイツ観念論、西田幾多郎、メルロ=ポンティ、構造主義の潜在的な可能性を考察しつつ、世界が多様化する仕組みを浮かび上がらせる。システムについてとりわけ根源的に迫ったのがオートポイエーシスであり、異質な事象の連動=「二重作動」の概念が世界の実相を顕在化させる。言語の向こう側へと踏み込み、変化し続けるものとして哲学の新たなかたちを問うた渾身の試論。ちくま学芸文庫オリジナル。 【目次】 システムの風景―はじめに 第1章 「システム」の歴 第2章 物質と運動 第3章 神の弁護士――異質なものの連動・ライプニッツのモナド論 第4章 様々な問題――システムが直面する難しすぎる難問 第5章 心の位相空間と創発的システム、あるいは西田幾多郎の想い出 第6章 現象学的詩人――メルロ= ポンティ 第7章 オートポイエーシス――個体化するシステム 第8章 カップリング――システムの連動 第9章 文化的先験的過去――構造主義 終 章 システムの非線形論理 あとがき 参考文献
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いま、記録しなければ 調査・分析で何が分かるのか? ことばとは何か? フィールドから考えた言語の本質。 ことばが滅びたりうまれたりするとはどういうことか、ことばには大小あるとは? パキスタンの山奥でゼロから現地調査してきた著者が案内する言語学の世界。 あらゆる言語は言語学的に見れば等しい価値を持っている。等しい能力をそなえていて、等しく大切なものだ。それなのになぜ、社会的には不平等で扱いが異なるのか。現代社会のあり方や思想にも関係する言語の本質に迫る。 === 【目次(抜粋)】 第一章 ことばと言語学 ・私たちが使っている日本語はひとつのことば? ・英語はグローバルな言語だから偉い? ・独自の書きことばを持ってないことがある!? ・言語学をやれば何カ国語も話せるようになる? ・フィールドへ出ていく言語学もある 第二章 社会の中のことば ・世界共通語を作れば便利なのか? ・ことばは文化を色濃く反映している ・話す人がいなくなるとことばは滅びる ・ことばが滅びる時/ことばが生まれる時 ===
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実務、資格試験、法学入門も、 ここから始めよう! 基本用語/表記/文章の構成/約束事/法的三段論法 条文・判決を読む、調べる、考えるための基本が詰まった一冊。 「法律」、「法務」、「法規」、「法学」などと呼ばれる分野において、条文や判決の実物を読む力を初歩から身に付け、そのような力を武器として、関係する法的な領域を歩き回れるようになる――この本は、そのための基本的知識を解説する入門書です。 条文や判決は、普通の現代日本語で書かれていますが、読む際には若干の約束事があります。 構成や枠組みをつかむ必要もあります。 それらについて丁寧に、初学者が抱くであろう素朴な疑問も交えて、 具体例とともに、整理してお伝えします。 「読む」から、始める。法の「考え方」も、わかる! 憲法、民法、刑法、チケット不正転売禁止法、建築基準法ほか 身近な条文、注目された判決を、多数引用して解説します。 【目次より】 ……法的な現象はどこにでもある/ 大谷翔平選手の東京ドームでの打球はホームランか/ 条文を読めると視界が晴れる/ 「又は」と「若しくは」/「及び」と「並びに」/ 条文は変わる/古い用語・言い回し/ 一般法と特別法/ 裁判所の判決を読む/そもそも「判例」とは何か/判決の組立てをつかむ/立証責任とは/ リーガルリサーチの入口で/紙の六法は必要か/e-Gov 法令検索……etc === 【目次】 はじめに 第1章 法的な現象はどこにでもある 1 大谷翔平選手の東京ドームでの打球はホームランか 2 本書の方針 第2章 法令の条文を読む 1 条文を読めると視界が晴れる 2 条文の基本的な部品 3 条文の基本的な用語 第3章 法令の条文を読みこなす 1 法令はどのようにして作られるか 2 古い条文と新しい条文 3 法令の条文をめぐるいくつかの現象 第4章 裁判所の判決を読む 1 条文を個別の事例に適用する 2 法的三段論法 3 最高裁判決は一般的な規範を示すものか 4 様々な最高裁判決を読む 5 下級審判決を読む 6 立証責任 第5章 リーガルリサーチ 1 リーガルリサーチの入口で 2 法令をリサーチする 3 行政文書をリサーチする 4 判決をリサーチする おわりに 参考文献 索引 ===
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圧倒的な芸術論 空間認識の変遷から西洋文化を捉え直す 西洋美術史の泰斗による名著 ラスコー壁画から20世紀における抽象芸術にいたるまで、人間の空間認識や対象把握の特徴を西洋美術・彫刻・建築を横断し読み解く隠れた名著。解説 三浦篤 === 芸術とは「眼に見えたもの」の再現ではなく「知っていること」から創られる。絵画や彫刻にせよ建築や都市にせよ、優れた独自の表現が確立された時、そこには、かつてなかった精神的価値に裏打ちされた空間認識が根ざしているに違いない。原始時代の洞窟壁画、ギリシアの神殿と彫刻、ゴシック建築、ルネサンスの理想都市、鉄とコンクリートと工業化から現れた世紀末芸術、20世紀に花開く抽象芸術……。自己と対象との関係において際立った表現様式が持つ文化史的・精神的背景を解き明かす、圧倒的な芸術論。西洋美術の碩学の隠れた名著。 【目次】 原始空間の特質 ギリシャ人の空間意識 イタリア美術の空間意識 ゴシック空間の象徴性 ルネッサンスの理想都市 新しい技術と空間的可能性 世紀末芸術の空間意識 キュビスムの空間意識 抽象的空間の成立――抒情と幾何学 あとがき 解説 三浦篤
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徹底的にいじり倒す 一流浮世絵師たちが描いた荒唐無稽なストーリー 杉浦日向子さんも愛読した名アンソロジーを文庫化 過激な政治諷刺からテレビだったら放送できない下ネタまで。自由奔放な江戸黄表紙の世界をご堪能下さい! === 江戸時代の大人の漫画「黄表紙」。その発想力、表現力は、とても250年前とは思えぬ斬新さ。本巻には、黄表紙というジャンルの創始者、恋川春町、朋誠堂喜三二、黄表紙の全盛期をもたらした山東京伝、芝全交らの作品を収録。個々の作品に共通するのは荒唐無稽なストーリーと圧倒的な馬鹿馬鹿しさ。神や仏が遊郭に入り浸り、うどんと蕎麦が薬味を従え、江戸名物の座を争う……。黄表紙は大ベストセラーとなり、もてない男が金に物を言わせて色男の真似事をする『江戸生艶気蒲焼』の主人公・艶二郎の顔は、手ぬぐいの柄にまでなった。傑作として名高いアンソロジーを、図版を撮り直し、全4冊で刊行。 ===
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平安文学についての常識は、調べてみると謎だらけ。小野小町は絶世の美女だったかどうかも、在原業平が東国の放浪の旅をしたのかどうかも謎。紀貫之による『土左日記』は日記でも紀行でもない謎の文章だし、『枕草子』のようなスタイルの随筆は後にも先にも存在しない。『源氏物語』の作者も謎に包まれているし、その作者とされる紫式部の『紫式部日記』の清少納言に向けた悪口も謎に満ちている。こうした謎を解き、平安文学を深く知ることができる、楽しい古典再入門。 【目次】序章 現像を探る/第一章 小野小町とは誰だったか/第二章 在原業平の「東下り」――伊勢物語/第三章 和歌という謎との格闘――土左日記/第四章 「随筆」性の温床――『枕草子』/第五章 紫式部は清少納言の悪口を書いた?――『紫式部日記』/第六章 源氏物語プロジェクト/第七章 「光源氏」という呼称/あとがき/参考文献/人名索引
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継承されるサムライ野球スピリット 日台100年の絆に迫る 郭源治、呂明賜、大豊泰昭、郭泰源、荘勝雄。小川宗直、正田樹、高津臣吾、中山裕章、渡辺久信、石井丈裕、榊原良行、中込伸……。 日本から台湾へ、台湾から日本へ 名選手たちの激動の人生とは 頼清徳台湾総統推薦 一九三一年、日本占領下の台湾が沸き立った「事件」があった。夏の甲子園で台湾の学校が初出場ながら準優勝をおさめたのだ。台湾先住民族、漢民族、日本人の混成チームを率いたのは名将・近藤兵太郎。映画にもなったこの実話からおよそ一〇〇年。戦後は、政治的に複雑な関係になってしまった日本と台湾だが、野球を通した絆は健在である。国境を越えた野球人たちの激動の人生を描き出す歴史ノンフィクション。 【目次】 序章 日本野球に台湾棒球が追いついた日 第一章 台湾フィールド・オブ・ドリームス――甲子園の台湾人選手 第二章 台湾の片隅で輝いた野球のDNA 第三章 「国球」への飛躍、王貞治と少年たち 第四章 フォルモサの才能の逆襲 第五章 海を渡ったサムライたち 終章 台湾から夢見る甲子園
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「あそこに腰かけてる金髪のジーンズ、もしかしたら……。 『アメリカの鱒釣り』の表紙の顔をしている!」 1973年、『アメリカの鱒釣り』を翻訳中だった著者は、 サンフランシスコの日本食堂で作家と偶然に知り合った。 それから10年と少し後、ブローティガンは自らの命を絶つ。 翻訳者にして友人であった著者が作家の人生と作品を描く44章。 『アメリカの鱒釣り』などでアメリカ、そして日本でも一世を風靡した作家リチャード・ブローティガン。「亡霊」となった少年時代、カリフォルニアへの旅立ち、作家としての成功と苦悩、日本での友情と孤独、ピストル自殺……翻訳者にして友人であった著者が、作家との思い出、家族・友人へのインタビュー、作品のすぐれた読解をもとに、その人生と文学をたどる。 解説 くぼたのぞみ
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緊急出版! 隠蔽された現実を 経済データからあぶりだす デフレ脱却 賃金と物価の好循環 人手不足 責任ある積極財政 荒唐無稽な政策キャッチフレーズに惑わされるな! 階級や利害の対立を直視し、健全な社会をつくる 異次元緩和が実現したのは円安と株高だけであった。恩恵を受けたのは輸出企業と投資家。多くの国民は蚊帳の外に。コロナ禍以降、混迷はより深まる。交易条件の悪化、実質円安の進行、実質賃金の低下。私たちの経済状況は悪化の一途をたどっている──。マクロ経済学の第一人者が、データを丹念に読み解き、とくに九〇年代以降の日本経済の変貌ぶりを診断。まっとうな保守主義の立場から、理論と実証を通じて政策を批判的に検証し、進むべき道筋をはっきりと照らす。 === 【目次】 プロローグ マクロ経済データと向きあってきて 第1部 診断書を書く――価格を診る 第1章 なぜ、インフレになっても「デフレ感覚」が続いたのか? 第2章 物価を診る――「デフレ感覚」の正体とは? 第3章 賃金を診る――労使協調の賃上げの不思議 小休止 需要と供給が出てこない! 第2部 診断書を書く――金利、外国為替、株価を診る 第4章 「マイナスの実質金利」をめぐる診断記録――あるいは、見えづらくなった預金者の負担 第5章 「もはや1ドル360円時代の円安に逆戻り」をめぐる診断記録─―あるいは、見えづらくなった国民の負担 第6章 「「バブルぬき」の高株価」をめぐる診断記録─―あるいは、見えづらくなった「株主以外の国民」の負担 小休止 投資家にとってのマクロ経済学――失敗しても納得できる投資 第3部 診断書を書く――モノ、カネ、ヒトの循環を診る 第7章 SNAから診た日本経済―─交易損失が明るみにした「円高阻止」の功罪 第8章 資金循環表から診た日本経済―─複雑怪奇な資金循環を生み出した財政金融政策の功罪 第9章 労働統計から診た日本経済――「人手不足」という巧妙なレトリック 小休止 旧いマクロ経済データを診る――そこに政策の愚を読む 第4部 そして処方箋を書く 第10章 巧妙な政策レトリックと滑稽な政策ロジック――表面上の対立の解消と実質的な対立の深化 第11章 「健康な経済」のための政策処方箋―財政規律の回復をきっかけとして 小休止 『ブリュメール18日』を読んで――「シン・競争の作法」 エピローグ 町医者と専門医のはざまで ===
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「こころの発達」を見極め、支援する。子どもたちの成熟を促し、こころの発達を目指すために。スクールカウンセラーはどこを見て、何を考え、どう対応しているのか。 ◎こんな本です ・カウンセリングは本当に子どもたちのためになる? ・学校のカウンセリング室では何が行われている? 基本的な仕事内容から、こころの発達を見る視点まで、現役スクールカウンセラーが広く解説します。 【目次】第1章 スクールカウンセラーとはどんな職業か/第2章 スクールカウンセラーがしている幅広い仕事/第3章 成熟を促すために「こころの発達」を理解する/第4章 子どもが示す「心理的不調」に関する覚書
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日本とフィリピンの歴史は合わせ鏡のようなところがある。戦国時代に来日したスペイン人宣教師のほとんどはフィリピンから来た。朝鮮出兵後の豊臣秀吉がフィリピンを狙うのではないかとスペインは警戒した。徳川幕府がキリシタン大名・高山右近を国外追放した頃にフィリピンにいた日本人は三千人を超えるという。独立を目指した英雄ホセ・リサールは明治の日本に憧れた。スペイン、米国の植民地として受けた苦難、日本軍政下での惨劇、そして戦後の政治腐敗……。しかしいま、その国力は躍動のさなかにある。とびきり社交的なフィリピン人気質の裏の壮絶な歴史に、私たちは何を学ぶことができるか。
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ルネサンス前夜のイタリア。教皇庁の書記官ポッジョ・ブラッチョリーニは、古代の文献を探し求める人文主義者でもあった。1417年、ドイツに旅に出た彼は、修道院で一冊の写本を発見する。それは、古代ローマの詩人ルクレティウスの『事物の本性について』。千年以上の眠りから偶然にも目覚めたこの作品は、キリスト教的世界観と真っ向から対立する宇宙論を高らかに歌い上げていた。ポッジョはこの詩を世に送り出し、それを読んだモンテーニュら様々な思想家・芸術家によって新しい時代が花開いていく──。一冊が引き越こした歴史を生き生きと描く、ピュリッツァー賞受賞の傑作。 解説:池上俊一
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一人暮しという “ぜいたく” 大正生まれの昭和育ち。 14歳から定年まで単身勤め上げた詩人が灯す小さな焔たち―― 生活をめぐるエッセイ集。 解説 田尻久子(橙書店店主) カバーデザイン 小川恵子(瀬戸内デザイン) カバー画 Donchi 「あと五、六年もすれば会社をやめなければならない、という年の暮れ。そこに建つはずのアパートの絵図をたよりに、夕暮れの建築現場を見に行った」──大正に生まれ、戦争を越えて大人になった。定年前になんとか求めた1DK、開いた窓から眺めた世界、綴った言葉、薫った記憶、自分のための自分の部屋に一人で暮す詩人の“ぜいたく”。生活を照らす傑作エッセイ、復刊。
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1979年夏、44歳の「作家」が、1940年代のアメリカ・オレゴン州での少年時代を振り返る。貧困の中での生存と気晴らし、池の端にソファやランプなど家具を並べて釣りをする夫婦、22口径の拳銃が起こす悲劇、少年の心に落とされた影……。幻想的な光景と死の匂い、風に吹きはらわれてしまいそうな人びとの姿を物語に描き、作者が生前最後に発表した小説。1985年に刊行され品切れとなった後、傑作と評価されながら入手困難となっていた『ハンバーガー殺人事件』を原題に沿って改題、訳者があらたに訳しなおし、復刊文庫化。
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“pretty”と“cute”、“smart”と“clever”はどう使い分ける? “high tension”は「テンションが高い」ではない? “smokefree”の場所でタバコを吸ってはいけない! 単語帳を暗記したのにうまく通じないのはなぜ? 形容詞には似た意味でもニュアンスの違いがあり、どの表現を選ぶかで英会話の印象はがらりと変わってきます。ベストセラー『日本人の9割が間違える英語表現100』の著者が、日本人がうっかり間違いやすい、ネイティヴにちゃんと伝えるための英語形容詞を厳選してお教えします。
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犯行現場や犯人らしき人物を見たという証言や当事者の記憶。それは犯人を特定し、事件の全容を解明するうえで最も確実なものと思われがちだ。だが、実際には間違いなくその瞬間を見たはずでも、あるいは自身が当事者であったとしても、その記憶は驚くほど不確かで当てにならない。ロフタスは、偽りの記憶が生成される過程を明らかにした心理学者であり、多くの法廷で長年、専門家として証言してきた。実際の裁判例に基づき、人々の記憶がときに無意識的に、ときに捜査手法に誘導されることで、いかに書き換えられていくかを克明に描き出した傑作ノンフィクション。 解説 笹倉香奈
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打越正行『ヤンキーと地元』とともに沖縄の語り方を変えた、比類ない調査の記録。 累計3万部超の傑作に、13000字の文庫書きおろし「十年後」をくわえた決定版。 それは、「かわいそう」でも、「たくましい」でもない。この本に登場する女性たちは、それぞれの人生のなかの、わずかな、どうしようもない選択肢のなかから、必死で最善を選んでいる。それは私たち他人にとっては、不利な道を自分で選んでいるようにしか見えないかもしれない。上間陽子は診断しない。ただ話を聞く。今度は、私たちが上間陽子の話を聞く番だ。この街の、この国の夜は、こんなに暗い。 ――岸政彦(社会学者) 沖縄に戻った著者は、風俗業界で働く女性たちの調査をはじめる。ひとり暴力から逃げて、自分の居場所をつくっていく──彼女たちの語った話は著者の手で書き起こされ、目の前で読み上げられ、自己の物語として了解されていく。沖縄の話であり世界の話でもある、比類ない調査の記録である。
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「自己」とはどのように形成され、どうすれば変えられるのだろうか。実はそれは、私たちが自分自身について「物語る」ことで産み出されているのだ。そして物語がエピソードの選択・配列を伴う限り、そこからはみ出してしまうものも存在する。自己物語はそうした「語り得ないもの」(例えばトラウマ的体験)を巧妙に隠しているのであり、この隠蔽を解除する方向へと物語を書き換えることで、異なった自己を産み出すことも可能になる──。物語論を治療に用いた家族療法(物語療法)から、社会学的自己論は何を学べるか。〈物語〉をキー概念に自己の生成・変容をあざやかに読みといた刺激的論考集。
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20世紀の数学はヒルベルトを抜きにしては語れない、と言われるドイツ数学界の巨峰37歳の処女作。没後に改訂第8版が刊行されたほど、重要かつ長く読み継がれてきた書。ユークリッド幾何学の全公理を結合・順序・合同・平行・連続の5種の公理群にまとめ、相互の独立性を完全に証明した。公理論的方法が成功を収めた典型例であり、数学全般の公理化への出発点となった記念碑的著作。またユークリッド「原論」同様、影響は数学にとどまらなかった。なお本書には、論文「数の概念について」と著名な講演「公理論的思惟」を併収。【解説:佐々木力】
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下町風情あふれる浅草に残った旧作映画を上映する昭和レトロな映画館。じつは所謂「ハッテンバ」だった。しかも警察や消防が時には出動してくるなど場内はカオス状態。多額の借金を背負い、そこに映写係で勤務することになった著者が体験する疾風怒濤の日々。かつては映画館街として栄えた浅草から、ついに映画の光が消える日がやってくる……。文庫オリジナル/解説 鈴木里実
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ひとはなぜアルコホリズム(アルコール依存)に陥るのだろうか。原因を「意志の弱さ」に求めていては何も解決しない。自分の意志ではどうにもできないと認めることが回復への第一歩となるのだ。そこから見えてくるのは、「自らの意志で欲求をコントロールする主体」という、近代社会の理想的人間像である。アディクション(依存症)とは、そうした近代的あり方の綻びが露呈したものに他ならない。だとすれば、回復への道は近代合理主義が切り捨ててきたものの中にこそ見出し得る──。ベイトソンやギデンズの思想に依拠しつつ、アディクションを社会学的に解明した先駆的名著。
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JRPGを牽引する、アトラスのゲームクリエイター橋野桂。最新作であり集大成となる『メタファー』開発の軌跡が、この1冊に。キャラクター、シナリオ、バトル、日常、UI担当者の証言や、貴重資料を多数収録。ものづくりに関わるすべてのひとに贈る、傑作ノンフィクション。
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ガチ多様性。ふたりの子どもと北欧へ渡った社会学者による、現地レポート。「考え方が変わる」と大反響の『ヘルシンキ 生活の練習』の待望の続編! 【目次】はじめに/1 大人と働く/2 戦争と平和(前編)/3 戦争と平和(後編)/4 特殊なのは誰か/5 見えないルール/6 エリライシアが普通/7 みんなのための善いこと/おわりに
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意表を突く構図、強烈な色、グロテスクなフォルム―近世絵画史において長く傍系とされてきた岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢蘆雪、歌川国芳ら表現主義的傾向の画家たち。本書は、奇矯(エキセントリック)で幻想的(ファンタスティック)なイメージの表出を特徴とする彼らを「奇想」という言葉で定義して、“異端”ではなく“主流”の中での前衛と再評価する。刊行時、絵画史を書き換える画期的著作としてセンセーションを巻き起こし、若冲らの大規模な再評価の火付け役ともなった名著、待望の文庫化。大胆で斬新、度肝を抜かれる奇想画家の世界へようこそ! 図版多数。
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キリスト教において正典とされる四つの福音書のどこにも、イエスの笑いは出てこない。だがナイル川流域の土中から1970年代に発見された『ユダの福音書』では、イエスは四度笑っている。一人のグノーシス主義者によって書かれたこの笑いはいったい何を意味するのか。じつは四度ならず、イエスは大いに笑ったのだ――『寅さんとイエス』で、イエスが寅さんのようなユーモアに満ちた存在だったことを描き出したカトリック神父が、聖書のミステリーに挑む。 【目次】はじめに/第一章 イスカリオテのユダと『ユダの福音書』/第二章 イエスを四度笑わせた『ユダの福音書』/第三章 正典福音書におけるイエスの〈怒り・苦しみ・悲しみ・喜び〉/第四章 正典福音書におけるイエスの〈ユーモア〉/第五章 正典福音書におけるイエスの〈笑い〉/追記1 聖夜を前に聖書ひもといて/追記2 ガザの「壁」/おわりに
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「理想」という語は、明治の時代、プラトンの「イデア」の訳語として造られ、定着した。そしてプラトンの最高傑作『ポリテイア』(『国家』)が『理想国』の標題で出版され、近代国家建設をめざす多くの日本人の希望の拠りどころとなる。だが、新たな理想社会を創らんとするその熱情は、やがて全体主義に利用される運命を辿った――。かくも激しく人々の魂を突き動かしたプラトンの理想主義哲学とは、果たしていかなるものか。『ポリテイア』の核心を読み解くことで、哲学という営みが切りひらく最良の地平を描き出す。初学者への案内として「プラトン『ポリテイア』を読むために」を付した決定版。
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戦前まで日本であった台湾。戦後政治に翻弄される台湾。政界、経済界、学界、そして芸能界、文芸分野まで、広く活躍する台湾出身者たちがつないできた日本と台湾の深い絆をたどる。蓮舫、安藤百福、羅邦強、ジュディ・オング、余貴美子、東山彰良、温又柔、辜寛敏とリチャード・クー、そして陳舜臣、邱永漢……。彼らのファミリーヒストリーから、日台関係の光と暗部を浮き彫りにする。
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著者にとって「自分の仕事の中で一番好きな漫画だった」という代表作。時は戦国の世、狼と行者に育てられ、立派な人間になるべく修行をする少年ワタルと、記憶をなくした少女・鏡子の物語。鏡子の家を探す旅の途中、護法童子、白比丘尼、外道丸……などによるさまざまな妖しい事件に出会う。そして、二人は……。完結版、待望の文庫化! 解説=南伸坊 推薦文=高橋留美子
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社会思想は、その時代の社会がかかえる問題を解決しようと、思想家が格闘しつつ生みだすものである。本書はルネサンス以降の歴史を、3つの流れで捉える。すなわち、民主主義・資本主義社会はいかなる思想的過程で形成されたか、近代社会に顕在化した問題を解決するためどのような社会思想が生み出されたか、そして20世紀以降どのような問題が発生したか。著者が指摘する「現代社会の問題」とは、個人の自立性を押しつぶす官僚制化・大衆社会化・管理社会化であり、さらに資本主義社会の矛盾・弊害の克服を目指したはずの社会主義諸国の行き詰まりまでを含む。長らく読み継がれてきた簡潔で定評ある入門書。
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1972年日中国交樹立によって、日本は中華民国(=台湾)と断交した。その同じ年に大学院に進学、研究をスタートさせた著者の研究人生は奇しくも台湾が民主化し、中国とは明らかに異なるアイデンティティ(=台湾化)へと進んだ道程と重なる。政府要人や台湾人研究者、歴史的事件の関係者との交流……。いまや中国は経済的にも軍事的にも大国となって、アメリカのライバルへと躍り出た。黎明期から台湾を見つめ続けた著者が、米中両大国に翻弄されつつも主体性を模索する台湾のこれまでを振り返り、現状と今後のゆくえを分析する。 【目次】プロローグ 台湾現代史における一九四九年と一九七二年/第I部 民主化の現場を歩く──オポジションから入る/第一章 日台断交の頃──台湾研究事始めと初めての台湾訪問/第二章 民主化の胎動に触れる/第三章 「自由の隙間」に立ちあがる台湾ナショナリズム/第四章 国民党一党支配の揺らぎ/第五章 民主化と「バランサー」李登輝の闘争──「憲政改革」の政治過程を見つめる/第六章 日本台湾学会の設立──台湾理解の知的インフラ/第II部 台湾化の脈動を見出す──アイデンティティの政治の背景に眼をやる/第七章 船出する新興民主体制──総統選挙が刻む政治のリズム/第八章 大国の狭間で──「中国要因」の政治の登場と米中の対立/第九章 中華民国台湾化論を提起する──台湾政治研究の曲がり角で/第十章 中華民国台湾化の不均衡な展開──新興民主体制下の国家再編と国民再編/エピローグ パフォーマンスする主権──「台湾の定義はまだできていない?」
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