作品一覧

  • 開かれた社会とその敵 第一巻 プラトンの呪縛(上)
    4.3
    1~4巻1,430~1,573円 (税込)
    ナチズムの虎口を脱したポパー(一九〇二―九四)は,亡命先のニュージーランドで,左右の全体主義と対決し,その思想的根源をえぐり出す大著の執筆に着手した.その第一巻では,プラトンを徹底的に弾劾,大哲学者を玉座から引きずりおろすとともに,民主主義の理論的基礎を解き明かしていく.政治哲学上の主著の全面新訳.全四冊.

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  • ポパー〔第2版〕
    5.0
    1巻1,595円 (税込)
    ウィーン出身の哲学者カール・ポパー(1902‐1994)。その思想は「批判的合理主義」として知られ、主として科学哲学や政治哲学の領域でこれまでに大きな影響を与えてきた。だが、この「知の巨人」の反証主義などの思想はたびたび誤解され、批判にもさらされてきた。本書は、ポパーを最も深く、かつ正確に理解する著者がそうした誤解を正し、ポパーの明晰さそのままに知の体系を解説するものである。『開かれた社会とその敵』の新訳も担当した著者による、いちばん信頼できる伝記として、また専門的見地に基づいたポパー哲学全体を俯瞰できる最良の入門書としても広く読まれてきた定番書、待望の改訂版。

ユーザーレビュー

  • 開かれた社会とその敵 第二巻 にせ予言者――ヘーゲル,マルクスそして追随者(下)

    Posted by ブクログ

    事実(歴史に意味はない)と決定(人間が歴史に意味を与える)の二元論を説く。
    自然科学と歴史学の対比として、理論/解釈/仮説と事実には相互依存性があり、事実記述自体がその時の理論によってバイアスがあると述べる。

    0
    2025年11月09日
  • ポパー〔第2版〕

    Posted by ブクログ

    どういうわけか、ポパーが好きだ。
    彼の思想をすべて理解しているわけではないけれど、なぜかとても惹かれる。

    世界を推測し、その推測を反駁できること、そして、反論や批判に対して開かれた社会の重要性――それらに深く共感している。

    その思想がもたらす恩恵を信じたい気持ちがある一方で、それが時に辺境を生み出しているのではないかという不安も、ふとよぎる。

    もっと生きて、意識についての研究を続けてほしかった、その思索に触れてみたかった。

    0
    2025年08月24日
  • 開かれた社会とその敵 第二巻 にせ予言者――ヘーゲル,マルクスそして追随者(下)

    Posted by ブクログ

     この本では主にプラトン、ヘーゲル、マルクスが批判されていました。この3人はポパーが本書を執筆していた時代にはすでに権威と化していた。ポパーはあらゆる情報源に権威はない、どのような情報源だろうと何ものも批判を免れないと言っている(事実、基準そして真理。相対主義へのさらなる批判)。これは彼がリスペクトするカント譲りのもので、カントこそはキリスト教の権威にも臆さず、黄金律と呼ばれていたまやかしの道徳を批判した。ということはプラトン、ヘーゲル、マルクスがどのような権威だろうと、批判すべき箇所があるなら批判すべきだし、彼らだって批判を免れない。そういったわけでポパーは果敢に批判をした。何で彼がこんなに

    0
    2024年10月13日
  • ポパー〔第2版〕

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    注意、長文


    ポパー哲学の解説書にして入門書。
    ポパーは、全てが批判に開かれている、それゆえに安全が確保されている開かれた社会という理念を擁護し、逆の自身に何らかの権威を付与したり、力づくで批判を不可能にするそれゆえに安全が確保されない閉じた社会やその担い手達を批判した。
    また昨今はやたらとエビデンスというものが強調されるが、それについての小河原氏の意見も聞くべきものがある。ポパーはまさにそのようなものを批判した。

    ■第一章 若きポパー
    科学と非科学の境界線、反証可能性、ヒストリシズムの倫理、本質主義の弊害といったポパーが生涯にわたり思考し続けた哲学的議題は、若い頃から存在していた。
    ポパ

    1
    2024年07月22日
  • 開かれた社会とその敵 第一巻 プラトンの呪縛(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    優秀な指導者が国を導くべし
    一番賢い人が国を統治すべし
    民族の英雄が国を率いるべし

    今なお人気なフレーズですが、とんでもないワナが隠されてます。そして、国が詰んでしまう。
    自由と民主主義って大事なんだなって気付かせてくれる。

    しかし、自由と民主主義は大事なんだよ!と言っても、具体的にどう大事なのか説明できる人ってあんまりいないじゃないですか。
    で、そこを開かれた社会の敵につけこまれる。

    「ほらみろ、自由の賛美者も自由が何か分かってない」
    「個人主義者は周りの人間のことを考えられないエゴイスト」
    「国が発展するなら独裁者率いる全体主義だっていいじゃないか」
    「私達は自由という放埓と無秩序か

    0
    2024年01月11日

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