自己への物語論的接近 ――家族療法から社会学へ

自己への物語論的接近 ――家族療法から社会学へ

1,320円 (税込)

6pt

4.5

「自己」とはどのように形成され、どうすれば変えられるのだろうか。実はそれは、私たちが自分自身について「物語る」ことで産み出されているのだ。そして物語がエピソードの選択・配列を伴う限り、そこからはみ出してしまうものも存在する。自己物語はそうした「語り得ないもの」(例えばトラウマ的体験)を巧妙に隠しているのであり、この隠蔽を解除する方向へと物語を書き換えることで、異なった自己を産み出すことも可能になる──。物語論を治療に用いた家族療法(物語療法)から、社会学的自己論は何を学べるか。〈物語〉をキー概念に自己の生成・変容をあざやかに読みといた刺激的論考集。

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自己への物語論的接近 ――家族療法から社会学へ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    システム論的、構成主義的な話から物語論的な自己の再構築、物語る事が現実として治療に機能している光の部分と、それに伴う物語る事に含まれる限界というより十分に留意すべき影の部分を指摘している。

    効果的に機能するは、えてして危険な形で効果的に機能するに通じる。
    物語に潜む危険性、機能で無視されがちな部分

    0
    2025年07月06日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「自己という現象[は]自分自身について物語ることを通して現れてくる」のであり、「その物語[は]必ず語り得ないものを含んでしまう」 (281)
    結論はいたってシンプルだが、ここに至るまでに社会学や隣接分野における先行する自己論が詳細に検討されるのでついていくのは結構大変。でも読んで良かった。自己への物

    0
    2025年05月17日

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