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日本美術史の流れには、大きな波がある。外来文化をひたすら取りいれ真似する時代と、それを熟成させる時代と。ほっそりした飛鳥仏も、ハッタリの天守閣に合う金箔べったりの屏風絵も、すべての名作は、そうした繰り返す時代の波の中から、登場してきた。楽しくて目からウロコの知識満載。役に立つコラムに、カラー図版多数。
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Posted by ブクログ
日本美術史を時系列に、わかりやすく解説してくれます。個人的には運慶、浮世絵の歴史が特に興味深かったです。美術展の予習にもお勧めですね。
面白い。わかりやすい。お薦めです。 286頁、全15章。新書だけに駆け足ではあるが、写真も多く説明もお勉強色がなくわかりやすい。 入門本ではあるが内容も充実している。例えば仏教に関して、釈迦・大日如来・阿弥陀如来の違いやその背景まで説明してくれる。 読み終わり、興味がわいてもっと作品を知りたいと思う...続きを読む画家等が多いのは、この本の出来が良いからでしょう。
飛鳥時代の仏教伝来から明治の岡倉天心まで、日本美術史を総ざらいする本。長い日本の歴史の中で仏像、絵巻、水墨画、浮世絵と変化する題材を、国内の政治の流れや中国文化との接点を絡めてわかりやすく解説している。作者や作品のそのものを軸とした解説ではなく、例えば仏教の流行や教えの内容を解説しそれが造形にどう影...続きを読む響したのか、政治が前時代とどう変化しなぜ新しい画題が好まれたのか、といった大きな流れが掴めるようになっている。それでいて、コラム欄を充実させることで主要な芸術家を取りこぼさず網羅するようになっている。流れのわかりやすさと詳しさの両立はもとより、端々に現れる著者の砕けた喩えやツッコミが的確かつおもしろい。これを読んだことで東京国立博物館で開催される展覧会などの理解度は一層深まりそう。
法隆寺金堂釈迦三尊像や如拙の瓢鮎図、本阿弥光悦の舟橋蒔絵硯箱、黒田清輝の湖畔など、高校日本史レベルで登場するさまざまな美術作品を多く取り上げており、丁寧かつわかりやすい解説を施した日本美術史の入門書。理解を助ける例えが秀逸でとても良い。日本史好き、美術好きな高校生にもお勧めしたい。
飛鳥時代の仏像から大正時代迄、その時代背景や社会情勢と、そこから生まれた美術作品の特徴や変遷を大きな美術史の流れとして概観させてくれる1冊。日本美術史の全体像を理解した上で、その時代の作品を見ると、より楽しむことができると思う。
源頼朝とされる肖像画に異議があり、教科書に掲載されなくなったことを本書で初めて知った。 くだけた文章で面白く読めるので、日本史で文化史が好きな大学を受験する人は、読んでおくべきだろう。
<目次> 第0章 仏教伝来以前~何を拝んでいたか? 第1章 飛鳥時代の仏像~どうして細い? 第2章 奈良時代~美の基準はなぜ変わった? 第3章 異色の仏教~密教とは何なのか? 第4章 浄土信仰~死後のために頑張る? 第5章 十二世紀の絵巻~なぜ大人が熱狂する? 第6章 慶派~奈良仏師な...続きを読むぜ成り上がった? 第7章 肖像画~禁忌からブームへ 第8章 水墨画~新技術をいかに学ぶか 第9章 戦略としての絵画~ハッタリの天守閣に合う絵とは? 第10章 狩野派その後~徳川時代を生き抜くためには? 第11章 琳派~出身も時代も場所もばらばらで? 第12章 浮世絵の始まり~「かけそば一杯分」になるまで 第13章 北斎と広重~風景の何が面白い? 第14章 西洋画の導入~なぜ日本人はミレーと印象派が好き? 第15章 日本画のゆくえ~西洋画にあって日本画になかったものは? <内容> 高校生の教科書レベルでほぼコンプリートされている上、コラムなどで細かい部分もケアし、日本美術史の基本はこれでマスターできる。文もこなれていて、たとえ話も上手いので、自習するのにもってこい。後は実物をしっかり見ることだ!
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