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法とは何か。それは単なる命令とどう異なり、道徳や慣行といかに関わるのか。なにゆえ法は、私たちを従わせる規範としての力をもつのだろうか。こうした難問をめぐって有力に唱えられてきた主権者命令説や自然法論はいずれも十分でない。法の特質は、人々の行動を方向づける一次ルールと、何がルールかについて定める二次ルールとの組み合わせとして理解されねばならないのだ。1961年に初版が刊行された本書は、このような革新的な視点を打ち出すことで法哲学のあらたな地平を切り拓き、分野を越えて巨大な影響を及ぼした。初版への批判に応えた「後記」をも含む改訂版を、平明な新訳でおくる。
...続きを読むPosted by ブクログ 2016年02月12日
通常人の道徳的感覚に著しく反する法(例えばナチスの法)は、「法」の資格をもつか?
この問いにYesと応えるのが法実証主義であり、Noと応えるのが自然法思想だ。ハートは法実証主義を擁護する。
ハートは本書で、法とは「責務に関するルール(一次ルール)」と「法の認定・変更・裁判に関するルール(二次ルー...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年01月13日
私は「法」についてこれまであまり突き詰めて考えたことが無かった。せいぜい、それは制度のなかに生じるものだから、権力作用の一形式くらいにしか考えていなかった。
けれども、著者ハートは「法とは権威に支えられた強制力をもつ命令である」という従来の定説を徹底的に批判する。
本書はそこから始まって極めて真摯に...続きを読む
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