憲法と平和を問いなおす

憲法と平和を問いなおす

715円 (税込)

3pt

日本国憲法第九条を改正すべきか否か、決断を迫られる時代が近づきつつある。しかし、立憲主義、つまり、そもそも何のための憲法かを問う視点が見落とされてきた。その核心にある問いにたちかえり、憲法と平和の関係を根底からとらえなおす。情緒論に陥りがちなこの難問を冷静に考え抜くための手がかりを鮮やかに示す。

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憲法と平和を問いなおす のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2017年11月07日

    同じ著者による『憲法とは何か』を読んだ際、しばしば引用されていた本書。
    民主主義や立憲主義の基本的な説明は、こちらに書かれていそうだったので、続けて購入しました。
    読んでみると、予想した通り。

    例えるならこの『憲法と平和を問い直す』は、もう1冊の『憲法とは何か』の双子のお兄ちゃん。
    華やかで社交的...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年07月12日

    なぜ多数決なのか、民主主義なのかに対して自己決定の最大化、功利主義、一人一人を平等に扱うこと、コンドルセの定理と四つの説を紹介するとこから始まる。そして良好に民主政治が機能するためになぜ立憲主義が必要かって話になる。究極的な比較不可能な価値観が対立すると、それは血みどろの争いに向かう。だから政治など...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年11月28日

    憲法というものを考えるとき、憲法そのものがどのようにして考えられているのか、憲法の問題とは何なのか、どうして憲法と平和が関連するのか。
    そういった基本の内容を初学者向けにまとめた良書。

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    Posted by ブクログ 2010年08月29日

    特に面白いのが、多数決の正当性の根拠である。

    昼食を決めるのも、クラスの出し物を決めるのも、政治家を決めるもの、何かを決める際には、我々は無批判的に多数決を利用している。

    ではなぜ多数決なのか?
    本書では、多数決の根拠として4つがあげられているが、そのすべては決定的な問題を抱えている。

    詳しく...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    立憲主義の意味と限界を丁寧に端的に指摘している
    「憲法で決まっていること」にどれほどの重みがあるのか

    あとがきにあるように、
    凝り固まった憲法観を持つ人ではなく、
    なんとなく「じゃあ何が問題なのよ」って人向け

    どっぷりと楽しめた

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    筆者は立憲主義と民主制とを峻別する。これ自体は目新しい思考態度ではない。民主主義と自由主義とを区別したHayekや、市民的法治国的憲法はあらゆる政治制度に対する制約を目的とし民主制もその例外ではありえないとしたSchmittもその流れにある。
    民主主義は何でもなしうるという、素人=「市民」的理解を長...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年06月03日

    そもそも多数決で決めるのは正しいのか、から始まって立憲主義とは何か、平和主義とは何をさすのかなどを丁寧に説明していく作品。ホッブズ、ルソーなどの古典はもちろん最近の政治学者の名前も沢山出てくるのだけど一つ一つの議論は比較的わかりやすい。個人的には自然権に関する説明が面白かった。

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    Posted by ブクログ 2015年08月02日

    今や時の人になってしまった感もある長谷部恭男先生の著書。昨年夏に読んだものを再読。しかし難しい。去年読んだときも難しいと思ったが、再読でもなお難しい。この1年間に噴出した様々な憲法がらみの議論と照らし合わたとき、その多くが的外れであると指摘する内容だけに、現実とアカデミックな事実とのすり合わせによけ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年06月10日

    先日おこなわれた憲法審査会での答弁がメディアで広く取りざたされるようになった著者が、立憲主義と平和主義との関係について基礎から考察をおこなっている本です。

    著者によれば、立憲主義が前提とする国家は、市民の生に包括的な意味と目的を示すものではなく、多様な価値観を持つ人びとが平和に共存し、社会生活の便...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年01月26日

    憲法とは何か、国とは何か、なぜ人は社会のなかで法律を守らなければならないのか?

    といったいわゆる立憲主義の成り立ちについて考察がなされています。
    また、その立憲主義と平和がどう結び付いているかについて言及がなされており、最終的には憲法9条に対しての著者の考えが述べられている作品です。

    もともと一...続きを読む

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