引き裂かれた自己 ――狂気の現象学

引き裂かれた自己 ――狂気の現象学

1,430円 (税込)

7pt

4.6

世界から隔絶されているように感じられ、絶望的な孤独のなかで自分自身が分断されていく―統合失調症とはそうした病である。しかし、患者の世界に徹底的に寄り添い、彼らの声に真摯に耳を傾けていくなかでみえてくるのは、苛烈な現実に身を置かざるをえなかったひとりの人間が、それでもなんとか生きようと苦闘する、その姿である。従来の精神医療のあり方に疑問を抱き、反精神医学運動の旗手となった異才の精神科医R.D.レイン。その主著にして、ドゥルーズ=ガタリらの現代思想や、今日のサブカルチャーにも多大な影響を与えつづける古典的名著。

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引き裂かれた自己 ――狂気の現象学 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

     統合失調症及びその前段階の統合失調気質について、実存的に、つまり無意識やリビドーなどの概念で一方的に論ずるのではなく、我々及び当事者が理解・追体験可能な現象として分析している点が優れている。ただし、異常な状態をそのまま受け入れるのではく、病理は病理としてはっきりと問題視する。
     レインは統合失調(

    0
    2024年03月08日

    Posted by ブクログ

    「引き裂かれた自己」には、一方で「世界」との間に、他方で「自分自身」との間に二重の亀裂がある。その結果、他者「とともに」ある自己として生きることができず、世界の中でくつろぐ自己を実感することもできない。世界との亀裂、即ち他者との断絶は、「本当の自己」を守ろうとする絶望的なあがきと言ってよい。彼/彼女

    0
    2023年12月30日

    Posted by ブクログ

    正気から狂気までの変遷を存在論的視点から紐解いた名著。28歳でこれを書いたのがすごい。

    一部二部はかなり哲学的な視点が盛り込まれてるから、医療知識がなくても全く問題ない。自己と世界が繋がらないという感覚がこれほど人間を狂気に追い込むのか。

    幼少期に受ける親からの愛がどれだけ大切かを感じる。

    0
    2023年01月27日

    Posted by ブクログ

    すごすぎる。
    いま、23の医学部五年だが、レインは28でこれを書いたのかと思うと絶望を通り越して感動する。
    実臨床で見る機会のあった統合失調症の方(著しい緊張症をきたしている方/理解不能な妄想を述べ続けていた方)を思い起こすこと、その時に疑問に感じたことが氷解していく感覚があった。

    狂気に至る過程

    0
    2022年02月26日

    Posted by ブクログ

    星5つでは足りないくらい素晴らしい。

    本を読み慣れていない人、学術的な文章に慣れていない人には難しいだろうけれど。。自信のない人はネットで買う前に実物をパラパラ捲ってみたほうがよい。逆にこういうのが好きな人、理解できる人には名著と感じられるはず。

    「存在論的に不安定な人」
    これは統合失調症だけで

    0
    2025年04月12日

    Posted by ブクログ

    2025年5月6日、グラビティの読書の星で紹介してる男性がいた。

    「『引き裂かれた自己』R・D・レイン
    統合失調症の僕にとっては、この病気はなかなか他人には理解できない超越状態だというレインの考えに惹かれるところがある。」

    0
    2025年05月06日

    Posted by ブクログ

    狂気と正気というように単に二分割するのではなく、統合失調症と正気の間に「統合失調気質」を据え、より精神心理学の世界の言葉ではなく、より現実を表した言葉で説明しようとする本。

    0
    2023年02月12日

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