筑摩書房作品一覧

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  • 仁義なきキリスト教史
    5.0
    「おやっさん、おやっさん、なんでワシを見捨てたんじゃ~!」(エリ・エリ・レマ・サバクタニ)──イエスの絶叫から約二千年、人類の福祉と文明化に貢献したキリスト教は、一方できわめて血なまぐさい側面を持つ。イエスの活動、パウロの伝道から、十字軍、宗教改革まで、キリスト教の歴史をやくざの抗争に見立てて描く、一大歴史エンターテインメント!
  • 少しだけ、おともだち
    5.0
    ご近所さん、同級生、バイト仲間や同僚──。夢とか恋バナとか将来を語ることもあるけど、ほんとうに大切なことはそんなに話してないかもしれない。女同士ってちょっとむずかしい。でもたった一人は寂しいからやっぱり「おともだち」は必要だ。仲良しとは違う微妙な距離感を描いた短編集。書き下ろし「最後の店子」「百人力」を加えた10作品を収録。
  • 「母と子」という病
    5.0
    人間に大きな心理的影響を与える存在は、「母」である。人は、人生で一番大切な「安心」「甘え方」を母親に教えてもらうのだ。ここでは、母親を三つのタイプに分け、それぞれで子がどんな心の病になるのかを分析し、そして回復に至る道のりの違いを分析する。長年、診療現場で様々な「母子関係」を見てきた精神科医だからこそわかる、「母と子」という関係に潜む病と、その回復のヒントを示す。
  • 象徴としての女性像 ──ジェンダー史から見た家父長制社会における女性表象
    5.0
    国家の象徴、男を滅ぼす悪者……男は女をどう描いてきたのか。美術史上の女性像の成立と受容をたどり、その波瀾万丈な変遷を跡づける画期的ジェンダー美術論。家庭内では出産・育児を引きうけ、また劣等であるがゆえ社会から遠ざけられ、さらに、男をたぶらかす悪者とされてきた、物言わぬ「女」たち。彼女らがどのようにとらえられ、表象されてきたか──その波瀾万丈な変遷を丹念にたどる新しい美術史。
  • 黙示録論 ──現代人は愛しうるか
    5.0
    ロレンス畢生の論考にして20世紀の名著。「黙示録」は抑圧が生んだ、歪んだ自尊と復讐の書といわれる。自らを不当に迫害されていると考える弱者の、歪曲された優越意思と劣等感とを示すこの書は、西欧世界で長く人々の支配慾と権力慾を支えてきた。人には純粋な愛を求める個人的側面のほかに、つねに支配し支配される慾望を秘めた集団的側面があり、黙示録は、愛を説く新約聖書に密かに忍びこんでそれにこたえた、と著者は言う。この隠喩に満ちた晦渋な書を読み解き、現代人が他者を愛することの困難とその克服を切実に問う。巻頭に福田恆存「ロレンスの黙示録について」を収録。
  • カレーライスの唄
    5.0
    会社倒産で職を失った六助と千鶴子。他人に使われるのはもう懲り懲り。そこで思いついたのが、美味しいカレーライスの店。若い二人は、開業の夢を実現できるのやら? そして恋の行方は? 邪魔する奴もいれば、助けてくれる人もいる。夢と希望のスパイスがたっぷり詰まった、極上エンタメ小説! 食通で知られた、文豪・阿川弘之が腕を振るった傑作!
  • てんやわんや
    5.0
    臆病で気は小さいが憎めない犬丸順吉は、太平洋戦争直後、戦犯を恐れた社長の密命により四国へ身を隠す任務を与えられる。そこには荒廃した東京にはない豊かな自然があり、地元の名士に食客として厚遇を受けながら夢のような生活が待っていた。個性豊かな住民たちと織りなす笑いあり恋ありのドタバタ生活はどんな結末を迎えるか……。昭和を代表するユーモア小説。
  • 娘と私
    5.0
    文豪、獅子文六が「人間」としても「作家」としても激動の時を過ごした昭和初期から戦後を回想し、深い家族愛から綴られた自伝小説の傑作。亡き妻に捧げられたこの作品は、母を失った病弱の愛娘の成長を見届ける父親としての眼差し、作家としての苦難の時代を支え、継娘を育てあげ世を去った妻への愛、そして、それら全てを受け止める一人の人間の大きな物語である。
  • 阿含経典1
    5.0
    ブッダはなにを語り、どのように説いたのか。その教えを最も純粋なかたちで伝える最古層の重要な仏教経典の集成。阿含=アーガマとは伝承されてきた聖典を意味する。これらの経典群のなかには、あらゆる宗派を超えた仏教の原初のすがたがあり、その根本がある。本書は厖大な阿含経典群のなかから、よく古形を保ち、原初的な経と判定される諸経をとりあげ、パーリ語原典からの現代語訳と注解で構成。第1巻は、ブッダの悟りの内容を示す「存在の法則(縁起)に関する経典群」と、その法則に即して人間をかたちづくる要素を吟味した「人間の分析(五蘊)に関する経典群」を収録する。
  • 工学の歴史 ──機械工学を中心に
    5.0
    工学とは「ものつくりの科学」である。動力を効率よく伝達する歯車の歯型はどのような曲線なのか。蒸気機関が出せる動力と効率は何によって決まってしまうのか。オイラーは伸開線によるインボリュート歯車を、カルノーは熱の理論を樹立した。「ものつくり」は科学に問いを課し、また科学から方策を授かってきた。本書は、その工学の歴史を、おもに機械工学と力学の話題を中心に展開した。技術開発や研究が最先端に達し、もはや参考となる文献・資料がなくなったとき、その解決のヒントは歴史のなかにある。幕末維新や近代日本に関する研究成果も意欲的に取り入れた力作。資料・図版を多数収録。
  • 世界史をつくった海賊
    5.0
    スパイス、コーヒー、紅茶、砂糖、奴隷……これら世界史キーワードの陰には、常に暴力装置としての海賊がいた。彼らは私的な略奪にとどまらず、国家へ利益を還流し、スパイとして各国情報を収集・報告し、海軍の中心となって戦争に参加するなど、覇権国家誕生の原動力になった。さらに、国際貿易・金融、多国籍企業といった現代に通じるシステムの成り立ちに深く関与していた。厄介な、ならず者集団であるいっぽう、冒険に漕ぎ出す英雄だった海賊たちの真実から、世界の歴史をとらえ直す。
  • カール・マルクス ──「資本主義」と闘った社会思想家
    5.0
    マルクスの理論はさまざまな悪罵を投げつけられてきた。だが、カール・マルクスその人の理論は、今なお社会変革の最強の武器であり続けている。本書は最新の文献研究からカール・マルクスの実像に迫り、その思想の核心を明らかにする。これまで知られてこなかった晩期マルクスの経済学批判のアクチュアリティが、今ここに甦る!
  • 一揆の原理
    5.0
    一揆といえば、虐げられた民衆が農具や竹槍を手に極悪非道な領主たちに立ち向かう、そんなイメージを抱きがちだ。しかし、それは戦後歴史学が生み出した幻想に過ぎない。史料を丹念に読み解くなかで見えてくるのは、革命や暴動といった固定観念とはほど遠い、権力者とのしたたかな折衝のあり様だ。一揆とは、暴発的な武装蜂起ではなく、既成の社会関係では対応できない危機に直面した人々が「契約」によって生みだした、新たな社会的つながりなのだ──。これまで語られてこなかった一揆の実像と、現代の社会運動にまで連なる結合の原理を、新進の中世史家が鮮やかに解き明かす。
  • 創造的進化
    5.0
    生命は、「生の弾み“エラン・ヴィタル”」を起爆力として、不断の変形を重ねてきた。目的的ではなく、多様な方向に自由な分岐を繰り返す生命の進化の過程―それはわれわれの意識にも通じるものである。時間、意識、身体、記憶―超越論的存在を直観的把握によって解明しようとしてきたベルクソンが、さらに生命の根源へと思索を深める。刊行するや全世界で反響を呼び、生命概念を刷新するとともに、ベルクソンの名を高めることとなった主著。ちくま学芸文庫版オリジナル新訳。
  • 鎌倉仏教
    5.0
    法然、栄西、親鸞、道元、日蓮、一遍―彼らを開祖として鎌倉時代に相次いで勃興した新たな宗教運動は、日本思想史上の頂点をなすと広くみなされている。「鎌倉(新)仏教」と呼ばれるこの潮流は、民衆を救済対象に据えたという点において、とりわけ高く評価されてきた。だが、新仏教の意義は、はたしてこの民衆的性格に言い尽くされるのか? 本書では、旧仏教との異同を深く掘り下げて考察することで、鎌倉仏教の宗教的特質の核心をあざやかに浮き彫りにする。思想家である前につねに実践の人であった偉大な宗教者たちの苦悩と思索の足跡をたどり、中世仏教の生きた姿をとらえた好著。
  • 自発的隷従論
    5.0
    なぜみずから屈し圧政を支えるのか。圧制は、支配される側の自発的な隷従によって永続する――支配・被支配構造の本質を喝破した古典的名著。シモーヌ・ヴェイユが本作と重ねて20世紀の全体主義について論じた小論を併録する。
  • 「研究室」に行ってみた。
    5.0
    研究者は、文理の壁を超えて自由だ。自らの関心を研究として結実させるため、枠からはみだし、越境する姿は力強い。最前線で道を切り拓く人たちの熱きレポート。
  • 米朝らくごの舞台裏
    5.0
    桂米朝の落語は、速記、本人執筆による論文、エッセイが数多く刊行されている。それらは落語という芸能全体について後世に遺される貴重な資料となっている。筆者は中学生のころラジオ番組のリスナーとして米朝と出会い、その後、門人の桂枝雀に台本を提供したことから、米朝からも親しく教えを受ける機会を得た。「桂米朝落語研究会」の反省会、米朝が一門の落語を聞いた後、丁寧にダメ出しをしていた場などにも同席、教えの一部を垣間見、ノート10冊に書き留めた。上方落語中興の祖・桂米朝の芸談、ネタや本人にまつわるエピソード、古い芸人たちの思い出話などを、演題解説とともにつづる。また米朝の、活字、音源、映像についての莫大な資料情報も掲載。
  • 幕末史
    5.0
    日本が大きく揺らいだ激動の幕末。江戸の末期、国際社会へ漕ぎだしていった時代に、いったい何が起きたのか。吉田松陰、坂本龍馬、大久保利通といった若者たちは、どのような志を抱いて生きたのか。本書は、日本を立ち直らせるために「挙国一致」で立ち向かった人々の姿を、最新の史料からダイナミックに見通していく。黒船来航から明治国家の建設まで、日本が根底から生まれ変わる軌跡を、第一人者が一望に収める。
  • これで古典がよくわかる
    5.0
    あまりにも多くの人たちが日本の古典とは遠いところにいると気づかされた著者は、『枕草子』『源氏物語』などの古典の現代語訳をはじめた。「古典とはこんなに面白い」「古典はけっして裏切らない」ことを知ってほしいのだ。どうすれば古典が「わかる」ようになるかを具体例を挙げ、独特な語り口で興味深く教授する最良の入門書。
  • アルベルト・アインシュタイン ――相対性理論を生み出した科学者
    5.0
    20世紀を代表する天才は学校の落ちこぼれだった。激動の時代に翻弄されながらも、学問の領域を越えて世界平和を訴え続けた科学者の生涯とは。(巻末エッセイ・茂木健一郎)
  • 神国日本
    5.0
    日本は神国である。―誰もが耳にしたことのあるこの言説。しかし、われわれは、「神国日本」がいったい何を意味するのか、本当に知っているのだろうか?その展開を実証的にたどってみると意外な事実が見えてくる。たとえば、「ナショナリズム」を高揚させるイデオロギーと思われがちなこの思想も、中世においては、必ずしも、他国に対する日本の優越を説くものではなかったのだ。その他、天皇・仏教的世界観など、さまざまな観点より、古代から中世、そして近世・近代に至る神国言説を読み解く。一千年の精神史。
  • おまけより割引してほしい ――値ごろ感の経済心理学
    5.0
    意識的にせよ無意識的にせよ、商品の価値にどれだけの費用を払うべきか天秤にかけた結果で、「値ごろ感」の有無は生じる。本書はその「値ごろ感」が生み出される仕組みを解き明かし、さらには、ベストセラーがベストセラーたる理由、衝動買いやついで買いをさせられてしまう仕掛けなども豊富な事例とともに解説する。買い手も売り手も必読の経済心理学入門である。
  • 「人望」の研究
    5.0
    「人望」―この不思議に魅力的な言葉。これはいったい何だろうか?単なるリーダーシップでもなく、人気やカリスマとも違うようだ。また、わが国特有のものなのか、いつの時代にも要請されるものなのか?これまで、どの組織でも漠然と話題にされてきた「人望」について、日本史のなかから、あらゆる切り口によって、その本質を探ろうと試みるビジネスマン待望の一冊。
  • 現代文明論講義 ――ニヒリズムをめぐる京大生との対話
    5.0
    「なぜ人を殺してはいけないのか」「なぜ民主主義はうまくいかないのか」―現代の社会の抱えるさまざまな難問について、京大生に問いかけ、語り合う。若い学生たちの意外な本音から、戦後日本、さらには現代文明の混迷が浮かび上がってくる。旧来の思想―戦後民主主義や功利主義、リベラリズム、リバタリアニズムでは解決しきれない問題をいかに考えるべきか。アポリアの深層にあるニヒリズムという病を見据え、それを乗り越えるべく、日本思想のもつ可能性を再考する。
  • 教えることの復権
    5.0
    日本の教育界では、「教える」ことよりも「学ぶ」ことに重点を置きはじめたように見える。だが一方で、教師の役割を軽視しすぎてはいないだろうか? 教師が「教えるということ」をもう一度正面から見つめ直し、もっとも必要なことは何かということを、すぐれた教師とその教え子、教育社会学者の間で徹底的に考える。
  • 話虫干
    5.0
    1巻1,606円 (税込)
    とある町の図書館に出没する話虫。漱石「こころ」のなかに入り込み名作はメチャクチャに。架空の物語世界を舞台に図書館員たちの活躍が始まる。
  • 賢い皮膚 ――思考する最大の〈臓器〉
    5.0
    今、皮膚科学が長足の進歩を遂げている。医療や美容からのアプローチだけではうかがいしれない、皮膚メカニズムが次々に解明されつつあるのだ。「年をとるとしわができるのはどうして」、「お肌によい物質は何か」といった身近なトピックから、「皮膚が脳と同じ機能を担っているとしたら」というにわかには信じられない働きにまで本書は迫っていく。
  • 現代の金融入門 [新版]
    5.0
    金融を原点から考え直す! 情報とは何か、信用はいかに創り出されるのかといった、金融の本質に鋭く切り込み、平明かつ簡潔に解説したロングセラー『現代の金融入門』を、金融危機の経験を総括すべく全面改訂。アメリカの金融におけるリスク取引の功罪を明らかにし、金融システムの安定に必要な規制・監督の仕組みを考察。
  • 民法改正 ――契約のルールが百年ぶりに変わる
    5.0
    明治期に制定された「民法」。われわれの経済活動の最も基本的なルールを定めたこの法律が抜本改正されようとしている。なぜ、ルールの変更が求められているのか。具体的に何がどう改正され、生活にどんな影響がもたらされようとしているのか。市場の世界化を見据えた契約法モデル策定の動向を、第一人者が平明に説く。
  • 砂の審廷 ――小説東京裁判
    5.0
    民間人ただ一人のA級戦犯として巣鴨刑務所に拘留された大川周明。下駄履きのパジャマ姿で出廷し、東条英機の頭を叩いた奇矯な行動は有名だ。だがそれは、インドやイスラームの宗教哲学を根幹とする特異なアジア主義者であり、戦前の軍部や政府指導者に影響を与えた国家主義者の真実の姿なのだろうか。精神鑑定の結果不起訴となった大川周明に焦点をあて、獄中日記、検事の訊問調書、大政翼賛会興亜総本部長の戦災日記などの史料を駆使し、東京裁判のもう一つの深層を焙りだす。
  • パンツの面目ふんどしの沽券
    5.0
    十字架上のイエス・キリストの下着はパンツか、ふんどしか、腰巻か。幼少期に芽生えた疑問を手がかりに、長じて作家となった著者がパンツ・ふんどしをめぐる世界史的な謎の解明に挑む! 前人未到の試みとして連載中から話題騒然となり、没後、「最も米原さんらしい本」と評される、抱腹絶倒&禁断のエッセイ。
  • 甘粕大尉 ――増補改訂
    5.0
    関東大震災下に起きた大杉栄虐殺事件。その犯人として歴史に名を残す帝国陸軍憲兵大尉・甘粕正彦。その影響力は関東軍にもおよぶと恐れられた満洲での後半生は、敗戦後の自決によって終止符が打たれた。いまだ謎の多い大杉事件の真相とは? 人間甘粕の心情とは? ぼう大な資料と証言をもとに、近代史の最暗部を生きた男の実像へとせまる。名著・増補改訂。
  • 子どもが減って何が悪いか!
    5.0
    少子化が進んでいる。このままでは日本が危ない。そう危ぶむ声もある。これに対し、仕事と子育ての両立支援などを行い、男女共同参画社会を実現させれば少子化は止まる、と主張する人たちがいる。本書は、こうした主張には根拠がないことを、実証的なデータを用いて示してゆく。都市化が進む現代にあって少子化は止めようがなく、これを前提とした公平で自由な社会を目指すべきだと主張する本書は、少子化がもたらす問題を考える上で示唆に富む一冊である。
  • オセロー ――シェイクスピア全集(13)
    5.0
    ヴェニスの貴族でムーア人の将軍オセロは、元老院議員ブラバンショーの美しき娘デズデモーナと結婚し、幸福の絶頂にあった。だが、部下イアゴーの奸計により、愛する妻と信頼する副官が不義の関係にあると誤解。怒りと嫉妬の末に訪れる結末は……。シェイクスピア四大悲劇の傑作を待望の新訳で贈る。
  • 禅的生活
    5.0
    生きにくい世の中である。不況、雇用不安などの外圧もさることながら、個人の内部に深く根差した、生きるための目標、足場の固め方までもが見えにくくなっている。だけど、しょせん人はこの身と心で生きてゆくしかない。それならいっそ、ものの見方をがらりと変えて、もっと楽に生きるための思考方法を身につけてしまおう。作家にして禅僧である著者が、禅語をもとにその世界観をひもときながら、「今」「ここ」を充実させるための様々な智慧を、坐禅なしに伝授してしまおうという画期的にしてフラチな人生指南&禅入門の一冊。
  • 東京の戦争
    5.0
    物干台で凧を揚げていて、東京初空襲の米軍機に遭遇した話。戦中にも通っていた寄席や映画館や劇場。一人旅をする中学生の便宜をはかってくれる駅長の優しさ。墓地で束の間、情を交わす男女のせつなさ。少年の目に映った戦時下東京の庶民生活をいきいきと綴る。抑制の効いた文章の行間から、その時代を生きた人びとの息づかいが、ヒシヒシと伝わってくる。六十年の時を超えて鮮やかに蘇る、戦中戦後の熱い記憶。
  • あぶない脳
    5.0
    羞恥心がない、すぐキレる等近頃あぶない人が増えている。しかし、われわれの脳は、本来かなりあぶないものである。脳は働き者で精密だが、その分実に繊細で、構造も機能も、微妙なバランスの上に成り立っている。ひとつ間違えば、取り返しのつかないことも起こる。その一方で、適切に育み、うまく扱えば、人生を成功と幸福に導いてくれるものとなる。身近な話題をもとに脳科学の知見を敷衍、「あぶない脳」から浮かび上がる、武器としての脳科学。
  • 大衆の反逆
    5.0
    一九三十年刊行の大衆社会論の嚆矢。二十世紀は「何世紀にもわたる不断の発展の末に現れたものでありながら、一つの出発点、一つの夜明け、一つの発端、一つの揺籃期であるように見える時代」、過去の模範や規範から断絶した時代。こうして、「性の増大」と「時代の高さ」の中から《大衆》が誕生する。諸権利を主張するばかりで、自らにたのむところ少なく、しかも凡庸たることの権利までも要求する大衆。オルテガはこの《大衆》に《真の貴族》を対置する。〈生・理性〉の哲学によって導かれた予言と警世の書。
  • 無常
    5.0
    今も昔もわれわれの美意識や倫理観の奥底には「無常」が生きている。女流文学に登場する「はかなし」が歴史の転換とともに「無常」へと姿を変える。「無常」はよく言われるような「色はにほへど散りぬるを」といった感覚的・心理的なものではなく、日本中世に盛んになった大乗仏教のなかから生まれた形而上学が発見したものだった。「かげろふの日記」から始まり「平家物語」を経て「正法眼蔵」へといたる精神の歴史と、「無常仏性」に表わされる道元の哲学を明らかにした名著。
  • 希望格差社会――「負け組」の絶望感が日本を引き裂く
    5.0
    フリーター、ニート、使い捨ての労働者たち―。職業・家庭・教育のすべてが不安定化しているリスク社会日本で、勝ち組と負け組の格差は救いようなく拡大し、「努力したところで報われない」と感じた人々から希望が消滅していく。将来に希望が持てる人と将来に絶望している人が分裂する「希望格差社会」を克明に描き出し、「格差社会」論の火付け役となった話題の書。
  • 悲劇の解読
    5.0
    「批評の言葉はいま停滞する時代の厚い層の中を通過している。」80年代へむけて批評の現在を告知する『批評について』を序に、著者が青年期に心から没入し読みふけった太宰治、小林秀雄、横光利一、芥川龍之介、宮沢賢治についての論考を収める。ここには日本の近代における秀れた資質の演じた悲劇が、生涯と作品を通して克明に読み解かれている。文庫化に際し、さらに補筆修正がなされた。
  • 江戸川乱歩全短篇(1)――本格推理(1)
    5.0
    1~3巻1,287~1,375円 (税込)
    日本のミステリーの基礎を築いた巨人、江戸川乱歩のすべての短編を網羅する全3冊。エンターテイメントとしては異例の、数10年という長きにわたって読み継がれてきた名作が一気に愉しめる。各巻に著者自身による作品解説つき。本巻は処女作『二銭銅貨』や明智小五郎の初登場作品『D坂の殺人事件』など、謎解き・本格もののなかから100枚以内のものを中心に収録した。
  • 本を読むわたし――MyBookReport
    5.0
    1巻1,067円 (税込)
    「ずっと本と一緒だった。アメリカでも、日本に来ても、一人のときも、いろんな人に出会ったときも。」だから、「大切な思い出は、必ず本と結びついている。」4歳から14歳までに出会った本を手がかりに、その時々の自分を振り返って描写していく、彩りのあるセルフ・ポートレート。『小学生日記』で鮮烈にデビューした著者の書下ろし作品。
  • 日本の国境問題 ──尖閣・竹島・北方領土
    5.0
    尖閣・竹島・北方領土。領土は魔物である。目を覚ますと、ナショナリズムが燃え上がる。経済的不利益に、自国の歴史を冒涜されたという思いも重なり、一触即発の事態に発展しやすい。戦争はほぼすべて領土問題に端を発する―。日本の安全保障を研究・分析した外交と国防の大家が平和国家・日本の国益に適った戦略を明かす。
  • メルロ=ポンティ入門
    5.0
    われわれはこの世界に生きており、現代の歴史に属している。それにしては、そのことがぴんとこない。世界や歴史と無関係に、ささやかな人生がここにある。だからといってとるに足らないことなど何一つなく、ものごとを考えて決断する時には、歴史の論理の中を、同じ世界の他者たちとともに生きる。現実的とはどういうことで、真実を語るとはどのような意味か。メルロ=ポンティ哲学をひもときながら、われわれのもとに到来する出来事を真剣に取扱う姿勢について考える入門書。
  • フーコー入門
    5.0
    「真理」「ヒューマニズム」「セクシュアリティ」といった様々な知の〈権力〉の鎖を解き放ち、「別の仕方」で考えることの可能性を提起し続けた哲学者、フーコー。我々の思考を規定する諸思想の枠組みを掘り起こす〈考古学〉においても、我々という主体の根拠と条件を問う〈系譜学〉においても、彼が一貫して追及したのは〈思考のエチカ〉に他ならなかった。稀代の哲学者の変容しつつ持続する歩みを明快に描き出す、新鮮な入門書。
  • さる業界の人々
    5.0
    下着売り場ではパンティーの透け具合を調べ、撮影現場ではホメちぎってモデルを脱がせる。デスクに戻れば刺激的なキャプションをひねり出し、警視庁に呼ばれれば平身低頭して始末書を書く。それらすべてを「編集」の仕事として面白がれるエロのプロフェッショナルと呼ぶのである。シンボー流「面白主義」の原点がここにある。
  • 家内安全
    5.0
    誰かを好きになって、恋をして、一緒に暮らす。そこには、たくさん喜びや悲しみ、想いの襞が重なりあっている。夫と娘と初詣に行く日常を得るまでの、恋愛と仕事に戦う日々を描く表題作「家内安全」のほか、「ゆっくり進む船が行く」「鉄紺」「ぬるぬる」、平間至の写真から生まれた「ショートストーリーズ」など、いずれも、恋をする心と体を、まっすぐに見つめた小説集。
  • 新編 若い父母へのメッセージ
    5.0
    街のベテラン小児科医が、親になりたてのお父さんお母さんに豊富な具体例を基にして、気負わず、かまえず、取りつくろわずに、子どもが“標準”をはずれていても気にするな、男親も保育園や幼稚園にコミットしよう、子どもを医者にかけすぎるな、等マイプラン、マイペースの育児論を展開する。
  • ヒトの進化七〇〇万年史
    5.0
    二一世紀に入り先史人類学をめぐる状況は大きく変わった。画期的な発見が相次ぎ、人類の起源が従来より七〇〇万年遡るとともに、進化の道筋も見方の変更が迫られている。人類は、複数の人類種が複線的に生まれては消え、現生人類はそのうち生き残った一つでしかないとわかってきたのだ。最新の発掘成果と学説を解説する。
  • 悪魔はあくまで悪魔である ――都筑道夫恐怖短篇集成(1)
    5.0
    1~3巻1,397~1,496円 (税込)
    「なんでも三つ願いごとをかなえます」悪魔の誘いに応じた男を待ちうける出来事とは……。悪魔に見込まれた男の“取りひき”を描く表題作ほか、切れ味鋭い恐怖短篇の傑作を全3冊にまとめるシリーズ第一弾。
  • 現代語訳 学問のすすめ
    5.0
    近代日本最大の啓蒙思想家・福澤諭吉の大ベストセラー『学問のすすめ』を、原書のリズムをいかしつつ、文語を口語に移した現代語訳。国家と個人の関係を見つめ、世のために働くことで自分自身も充実する生き方を示した彼の言葉は色あせない。時代情勢を的確に見極め、今すべきことを客観的に判断する力を身につけよう。
  • ねぼけ人生
    5.0
    陽気な落第生だった少年時代、ラバウルで死の淵をさまよい片腕を失った戦争の時代、赤貧の中で紙芝居や貸本マンガを描き続けた戦後、そして突然訪れた「鬼太郎」と妖怪ブームの中で締め切りに追われる日々。のんのんばあが、南国の土人たちが、奇妙な「水木荘」の住人やユニークなマンガ家仲間が彩る波乱万丈の人生を、楽天的に生きぬいてきた日本土人・水木しげるの面白く、ちょっぴり哀しい半生の記録。
  • 人間失格
    4.7
    己は人間として「失格」なのだと断ずる男・大庭葉蔵は、三つの手記と三葉の写真を残して消えた。1948年、入水直前の太宰治が筑摩書房の雑誌「展望」から放った異端にして普遍の世界的人気作。初版単行本表紙&本作冒頭の直筆原稿を掲載したカラー口絵付き。
  • ひきこもりグルメ紀行
    4.7
    せちがらい世の中、心を慰めるのはおいしい食べ物である―。不惑を前にして無職となり、いよいよ出不精に磨きのかかった漫画家が「おとりよせ」を駆使してご当地名物を味わいつくす稀代の“ぐうたら系”グルメコラム。仙台銘菓「萩の月」にそっくりな菓子が五十も現れたかと思えば、齧りついた揚げ菓子で100万円のインプラントが粉砕…。波乱の実食を乗り越えて、愛する「博多通りもん」を超える逸品に出会えるのか?ゆかいな脳内旅行をあなたに。
  • 現代ロシアの軍事戦略
    4.7
    冷戦後、軍事的にも経済的にも超大国の座から滑り落ちたロシアは、なぜ世界的な大国であり続けられるのか。NATO、旧ソ連諸国、中国、米国を向こうに回し、宇宙、ドローン、サイバー攻撃などの最新の戦略を駆使するロシア。劣勢下の旧超大国は、戦争と平和の隙間を衝くハイブリッドな戦争観を磨き上げて返り咲いた。メディアでも活躍する異能の研究者が、ウクライナ、中東での紛争から極東での軍事演習まで、ロシアの「新しい戦争」を読み解き、未来の世界情勢を占う。
  • ベルリンは晴れているか
    4.7
    1巻2,035円 (税込)
    1945年7月。ナチス・ドイツが戦争に敗れ米ソ英仏の4ヵ国統治下におかれたベルリン。ソ連と西側諸国が対立しつつある状況下で、ドイツ人少女アウグステの恩人にあたる男が、ソ連領域で米国製の歯磨き粉に含まれた毒により不審な死を遂げる。米国の兵員食堂で働くアウグステは疑いの目を向けられつつ、彼の甥に訃報を伝えるべく旅立つ。しかしなぜか陽気な泥棒を道連れにする羽目になり――ふたりはそれぞれの思惑を胸に、荒廃した街を歩きはじめる。
  • 位相のこころ
    4.7
    位相は“近い”という日常感覚を数学的に厳密にとらえ直したもの、といってよく、現代数学において最も基本的で重要な概念の1つである。歴史的には、18世紀から19世紀末にかけて解析学が進展していくなかで、極限・収束・連続性などをめぐる議論から位相空間論が生まれ、20世紀における関数解析学の展開によって、より抽象的に定式化されていった。本書は、数学の意味・こころを語る達人である著者が、1950年代、60年代、70年代に、位相をめぐって書き綴った「位相解析入門」「位相用語集」「位相構造」という3つの文章からなる。著者の名調子に乗せられて、位相のこころを体感してみよう。
  • みんなの道徳解体新書
    4.7
    日本人の道徳心は本当に低下しているの? 小中学校での道徳教科必修化の前に、道徳のしくみをくわしく勉強してみよう! 学校では教えてくれない、道徳の「なぜ?」がわかります。
  • 入門 犯罪心理学
    4.7
    近年、犯罪心理学は目覚ましい発展を遂げた。無批判に信奉されてきた精神分析的をはじめ実証性を欠いた方法が淘汰され、過去の犯罪心理学と訣別した。科学的な方法論を適用し、ビッグデータにもとづくメタ分析を行い、認知行動療法等の知見を援用することによって、犯罪の防止や抑制に大きな効果を発揮する。本書は、これまで日本にはほとんど紹介されてこなかった「新しい犯罪心理学」の到達点を総覧する。東京拘置所や国連薬物犯罪事務所などで様々な犯罪者と濃密に関わった経験ももつ著者が、殺人、窃盗、薬物犯罪、性犯罪などが生じるメカニズムを解説し、犯罪者のこころの深奥にせまる。
  • 働き方革命 ――あなたが今日から日本を変える方法
    4.7
    残業・休日出勤して、人生を会社に捧げる時代は過ぎ去った。長時間働いても、生産性が高くなければ意味がない。誰よりも「働きマン」だった著者がどのように変わったか、そして仕事と共に家庭や社会にも貢献する新しいタイプの日本人像を示す。衰えゆく日本を変えるには、何よりも私たちの「働き方」を変えることが、最も早道だ。なぜか? その答えは本書の中にある。
  • 表層批評宣言
    4.7
    〈批評〉とは存在が過剰なる何ものかと荒唐無稽な遭遇を演じる徹底して表層的な体験にほかならない――どこまでも不敵な哄笑を秘めて蛇行する言葉の運動と、遊戯的な戦略に満ちた本書は「知」と「文学」の制度化=反制度化を徹底的にはぐらかすポレミカルな宣言集である。文庫版あとがき、およびその知られざる華麗な修業・遍歴時代を初めて明かした自筆年譜を附す。
  • 改訂版 金持ち父さん貧乏父さん ――アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学
    4.6
    この本は……金持ちになるためにはたくさん稼ぐ必要があるという「神話」をくつがえす。持ち家が資産だという「信仰」を揺るがす。資産と負債の違いをはっきりさせる。お金について教えるのに、学校教育があてにできないことを親にわからせる。そして、お金について子供たちに何を教えたらいいかを教えてくれる。
  • こちらあみ子
    4.6
    あみ子は、少し風変わりな女の子。優しい父、一緒に登下校をしてくれる兄、書道教室の先生でお腹には赤ちゃんがいる母、憧れの同級生のり君。純粋なあみ子の行動が、周囲の人々を否応なしに変えていく過程を少女の無垢な視線で鮮やかに描き、独自の世界を示した、第26回太宰治賞、第24回三島由紀夫賞受賞の異才のデビュー作。書き下ろし短編「チズさん」を収録。
  • ルポ 虐待 ――大阪二児置き去り死事件
    4.6
    二〇一〇年夏、三歳の女児と一歳九カ月の男児の死体が、大阪市内のマンションで発見された。子どもたちは猛暑の中、服を脱ぎ、重なるようにして死んでいた。母親は、風俗店のマットヘルス嬢。子どもを放置して男と遊び回り、その様子をSNSで紹介していた……。なぜ幼い二人は命を落とさなければならなかったのか。それは母親一人の罪なのか。事件の経緯を追いかけ、母親の人生をたどることから、幼児虐待のメカニズムを分析する。現代の奈落に落ちた母子の悲劇をとおして、女性の貧困を問う渾身のルポルタージュ。
  • 友だち幻想 ――人と人の〈つながり〉を考える
    4.6
    友だちは何よりも大切。でも、なぜこんなに友だちとの関係で傷つき、悩むのだろう。人と人との距離感覚をみがいて、上手に“つながり”を築けるようになるための本。「みんな仲良く」という理念、「私を丸ごと受け入れてくれる人がきっといる」という幻想の中に真の親しさは得られない。人間関係を根本から見直す、実用的社会学の本。
  • 目撃証言
    4.5
    犯行現場や犯人らしき人物を見たという証言や当事者の記憶。それは犯人を特定し、事件の全容を解明するうえで最も確実なものと思われがちだ。だが、実際には間違いなくその瞬間を見たはずでも、あるいは自身が当事者であったとしても、その記憶は驚くほど不確かで当てにならない。ロフタスは、偽りの記憶が生成される過程を明らかにした心理学者であり、多くの法廷で長年、専門家として証言してきた。実際の裁判例に基づき、人々の記憶がときに無意識的に、ときに捜査手法に誘導されることで、いかに書き換えられていくかを克明に描き出した傑作ノンフィクション。 解説 笹倉香奈
  • 絶望はしてません ――ポスト安倍時代を読む(世の中ラボ4)
    4.5
    「考えるために、まず本を読む」。毎月ひとつのテーマに沿って3冊の本をとりあげ、読んで考えたことを書く。文芸評論家の斎藤美奈子によるPR誌「ちくま」人気連載「世の中ラボ」を書籍化! 新型コロナウイルス・パンデミック、ジャニーズ事件に端を発する性暴力の顕在化、安倍元首相銃撃事件とポスト安倍時代の政治と経済……2020年代前半の諸問題を、本を通して考える同時代批評。
  • spring
    4.5
    1巻1,925円 (税込)
    自らの名に無数の季節を抱く無二の舞踊家にして振付家・萬(よろず)春(はる)。少年は八歳でバレエに出会い、十五歳で海を渡った。同時代に巡り合う、踊る者 作る者 見る者 奏でる者――それぞれの情熱がぶつかりあい、交錯する中で彼の肖像が浮かび上がっていく。彼は求める。舞台の神を。憎しみと錯覚するほどに。一人の天才をめぐる傑作長編小説。 【電子書籍版には紙書籍版に収録されている「パラパラ漫画」と書き下ろし番外編二次元コードは付きません】
  • 悪い言語哲学入門
    4.5
    「あんたバカぁ?」「このタコが!」「だって女/男の子だもん」。私たちが何気なく使う言葉にも、悪い言葉がたくさん潜んでいる。では、その言葉は本当はどこが悪いのか? さらには、どうしてあの言葉はよくてこれはダメなのか? 議論がつきない言葉の善悪の問題を哲学、言語学の観点から解き明かす。読み終えると「ことば」への見方が変わるはず。
  • 批評の教室 ──チョウのように読み、ハチのように書く
    4.5
    批評はなによりも、作品を楽しむためにあります。本書では、批評を「精読する」「分析する」「書く」の3つのステップに分けて、そのやり方を解説していきます。チョウのように軽いフットワークで作品を理解し、ハチのように鋭い視点で読み解く方法を身につけましょう。必要なのは、センスではなく調査力と注意深さ。そしていくつかのコツを飲み込めば、誰でも楽しく批評ができます。作品をより深く理解し、たくさんの人とシェアするための、批評の教室へようこそ。
  • マンガ 認知症
    4.5
    大好きな祖母が認知症になってしまい、母と二人で介護に取り組むマンガ家、ニコ。人が変わってしまったかのような祖母との生活に疲れ果てたニコたちの前に、認知症の心理学の専門家、サトー先生が現れて……? 「お金を盗られた」と言うのはなぜ? 突然怒りだすのはどうして? 認知症の人の心のなかを、マンガでわかりやすく解説します。認知症の人が既に五〇〇万人を超え、誰もが認知症になったり、認知症介護をしたりする時代。読めば心がラクになる、現代人の必読書!
  • 生きづらさからの脱却 ──アドラーに学ぶ
    4.5
    人が生きるのに楽であった時代はないかもしれない。それは物質的に満たされたかに見える現代も同様だ。神経症となって現れるわれわれの悩みや不安を解消するには、それらがどんな成り立ちを持っているかを知り、従来の考え方を根本的に転換しなければならない。アルフレッド・アドラーの個人心理学は、そのきっかけを与えてくれる知恵の宝庫である。長らくアドラーの研究と紹介に従事してきた著者が満を持して贈る現代人のための幸福論。
  • 泥酔懺悔
    4.5
    お酒のせいなんです!! お酒の席は飲める人には楽しく、下戸には不可解……。女性作家によるエッセイ11連作。■無理 朝倉かすみ/下戸の悩み 中島たい子/初めての飲み会 瀧波ユカリ/十八の夜の話 平松洋子/ザル女という噂 室井滋/酒瓶にも警告ラベルを!? 中野翠/ひとりでお酒を飲む理由 山崎ナオコーラ/下戸一族 VS 飲酒派 三浦しをん/白に白に白 大道珠貴/損だけど 角田光代/好きでもきらいでもない 藤野可織
  • 自作の小屋で暮らそう ──Bライフの愉しみ
    4.5
    誰にも文句を言われず好きなだけ寝ていられる。時間を気にせず好きなことができる。10万円で小屋を作ってベーシックに暮らす(Bライフ)までの試行錯誤。雑木林に土地を買い、手工具で小屋を建て、水や電気、トイレ等の生活設備を整える。地元の人の反応や野生動物との出会いも。文庫化にあたり薪ストーブの楽しみについても追記。小屋ブームの一端を担った本。
  • 国家を考えてみよう
    4.5
    「国家」は「誰かえらい人のもの」ではなく、「国民のもの」で「みんなのもの」だということをこの際はっきりさせておかなくてはなりません。そうでないと、うっかりだまされるなんてことになります。とはいえ、実際のところ「国家」や「政治」を考えるのはなぜかとても難しい。大体、日本で「国家」や「政治」のことを考えているなんてことを言うと、だいぶ変わった人と見られるが、それはなぜなのでしょうか。それらの秘密を解くカギは、日本の国の成り立ちにあります。その道を辿りながら、橋本さんと一緒に、今こそ国家というものの本質について丁寧に考えてみましょう。
  • アイヌと縄文 ――もうひとつの日本の歴史
    4.5
    アイヌこそが縄文人の正統な末裔であることが、最近のさまざまな研究や調査で明らかになっている。平地人となることを拒否し、北海道という山中にとどまって縄文の習俗を最後まで守り通したアイヌの人びと。その文化を見ていけば、日本列島人の原郷の思想が明らかになるにちがいない。交易、祭祀、葬制、遺跡とその遺物、言語などの多方面にわたる最新のアイヌ研究を総合し、弥生文化を選択した現代日本人にとって、ありえたかもしれないもうひとつの歴史を叙述する野心的試み。
  • 増補版 ドキュメント死刑囚
    4.5
    幼女連続殺害事件の宮崎勤、奈良女児殺害事件の小林薫、附属池田小事件の宅間守、土浦無差別殺傷事件の金川真大……モンスターたちの素顔にせまる。
  • セックスレスの精神医学
    4.5
    セックスレス・カップルが増えている。特に三〇代、四〇代が目立つ。とりわけ気になるのは、かつて例を見なかった男性の「性嫌悪症」が増加していることだ。日本の男たちになにが起きているのか?ストレスによる生命力の減退、人間関係の希薄化、自己愛人間の増加、肉体のリアリティ喪失…様々な仮説はあるが、決定的な要因はわかっていない。本書では、「セックスレス」という言葉を初めて使い定義化した第一人者である精神科医が、豊富な症例をもとに日本人の心とからだを取り巻く病理を探り、処方箋を提示する。
  • 現代語訳 論語と算盤
    4.5
    日本実業界の父が、生涯を通じて貫いた経営哲学とはなにか。「利潤と道徳を調和させる」という、経済人がなすべき道を示した『論語と算盤』は、すべての日本人が帰るべき原点である。明治期に資本主義の本質を見抜き、経営、労働、人材育成の核心をつく経営哲学は色あせず、未来を生きる知恵に満ちている。
  • 日々是修行 ――現代人のための仏教一〇〇話
    4.5
    仏教の本質は修行である。苦を生み出すものが「この私」であるなら、心を鍛え、私自身を変えることで、苦しみから自由になれるはずだ。現代に生きる私たちにとって、ひたすら信じる救済の宗教よりも、釈迦本来の合理的な教えの方が、むしろ馴染みやすい。初期仏教の思想をベースに、生活に結びつく叡智一〇〇話を紹介。
  • スペインを追われたユダヤ人 ――マラーノの足跡を訪ねて
    4.5
    15世紀末、カトリック・スペインはイスラム勢力を一掃するとともに、ユダヤ人の追放を決定した。全ヨーロッパへ四散するユダヤ人たち。しかし、その多くは改宗の道を選ぶ。彼らは「マラーノ」(豚)と蔑まれながら、異端審問の恐怖と迫害に耐えていった。そもそも固有の領土を持たないユダヤ人が、自己をも否認するという《二重の否定性》――「マラーノ性」は精神の奥深く刻印される。彼らの足跡を辿り、マラーノ精神の体現者スピノザ、マン、カネッティを語る壮大な精神史の試み。
  • 世にも美しい数学入門
    4.5
    数学とは当面は何の役にも立たないが、後世になって非常に役立つこともある、という奥床しい学問である。そうすると、何によって価値判断するかというと、主に「美しいかどうか」なのであり、美的感受性を育てることが非常に重要である――ガウス、ラマヌジャン、谷山豊と古今東西の天才数学者たちのエピソードも交えながらユーモア溢れる語り口で、数学の美しさを証明していく〈世にも珍しい〉対談集。
  • 十六夜橋
    4.5
    不知火(しらぬい)の海辺に暮らす土木事業家の主と彼をとりまく三代の女たち。遊女、石工、船頭……人びとがあやなし紡ぎ出す物語は、うつつとまぼろし、生と死、そして恋の道行き――。第三回紫式部文学賞受賞作品。
  • 現代語訳 福翁自伝
    4.5
    『学問のすすめ』『文明論之概略』などを著し、慶應義塾の創設にも力を尽くした近代日本最大の啓蒙思想家・福澤諭吉。激動の時代を痛快に、さわやかに生きた著者の破天荒なエピソードが収められた本書は、近代日本が生み出した最良の読み物のひとつであり、現代日本人が生きる上で最高のヒントを与えてくれるだろう。
  • 君は永遠にそいつらより若い
    4.5
    身長175センチ、22歳、処女。いや、「女の童貞」と呼んでほしい――。就職が決まった大学四年生のだるい日常。その底に潜む、うっすらとした、だが、すぐそこにある悪意。そしてかすかな希望……? 芥川賞受賞作家の鮮烈なデビュー作。
  • 童話集 銀のくじゃく
    4.5
    みどり色のくじゃくを織ってほしいと注文を受けたハタおりの若者は、銀のくじゃくを織りたくなって……。表題作「銀のくじゃく」ほか「あざみ野」「熊の火」など、美しいもの、かなわぬものにあこがれてうつろう人の心を、香り高い幻想にしたてた、七つのメルヘン。書き下ろし作品「火影の夢」「青い糸」所収。
  • 生活史の方法 ――人生を聞いて書く
    4.4
    「ひとりの人間の、人生の語り」が生活史です。この本は、生活史を聞いて原稿を書き、冊子にまとめて作品とするための手引きとして書かれています。沖縄で二五年にわたって聞き取り調査をしてきた著者が、生活史の美しさ・おもしろさから、そのむずかしさ・暴力性まで、これまでの考えをまとめた一冊です。
  • あなたの話はなぜ「通じない」のか
    4.4
    周りの人に等身大の自分を分かってもらいたい、相手と信頼関係を築きたい、前提の通じない相手ともきちんと話し合いたい、聞き上手になりたい、人を説得したい、相手の共感を得たい―。なかなか自分の「想い」を人に伝えるのは難しいもの。コミュニケーション上手になるためにはどうすればいいのか?基礎のキソから懇切丁寧に教えます。究極のコミュニケーション技術論。
  • 無駄にしたくなかった話
    4.3
    創作への意識、暮しの可笑しみ、家族への想い、文学や日本語のこと――多様で複雑で加速度的に変化する世界をどう見つめ、何を感じ、どんな言葉を紡いだのか。書き下ろし長編エッセイ、評論、書評、日記、未発表講演録を収録した文章集。平成から令和にかけての足跡を辿る。
  • 人間関係を半分降りる 増補版 ――気楽なつながりの作り方
    4.3
    人間は醜い。だから少し離れてつながろう! 大ベストセラー『完全自殺マニュアル』の著者が、悲痛な体験から生きづらさの最終的な解決法=優しい人間関係の作り方を伝授する。友人、家族、恋人。人生で何より人間関係に悩んだ著者が血を流すように自らの体験を元に考え抜き、発見した、解放感のある具体的な解決策。文庫化にあたりその後の状況を増補した。 解説 鴻上尚史
  • 改訂版 金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント ――経済的自由があなたのものになる
    4.3
    こんな疑問を持ったことはないだろうか? たいていの投資家は損を出さないのがやっとなのに、少ないリスクで儲けを出す投資家がいるのはなぜか? たいていの従業員が転職を繰り返しているのに、独立してビジネス帝国を築く人がいるのはなぜか? 産業時代から情報時代へと移行したことは、自分や自分の家族にとってどんな意味をもつのか? この本は、どうしたら労働時間を減らして収入を増やし、税金を減らし、経済的に自由になれるか、その方法を教えてくれる。
  • この春、とうに死んでるあなたを探して
    4.3
    1巻1,397円 (税込)
    矢口弼は38歳、元税理士。離婚を経験して仕事にも疲れた矢口は、中学時代を過ごした南森町にひとりきりで戻る。新しい住まいは、かつての同級生・小日向の営む喫茶店「レインフォレスト」の上階。外見は変わっても中身は子どものままに騒々しい小日向に矢口は面食らいながらも、少しずつ雨森町になじんでいく。そんなふたりにもたらされる恩師の死をめぐる謎。先生の死は事故なのか? あるいは、生徒からのいじめを苦にした自殺? 23年前の真実を求めて、矢口と小日向は元クラスメイトを訪ねるが──。失くしたものも、ふたりでなら見つけられる。喪失を抱えた者たちの人生を全力で肯定する物語。
  • 第一次世界大戦
    4.3
    1914年に勃発したバルカン戦争は、当初の誰もが予想しなかった経緯をたどり、ヨーロッパ戦争へ、そして世界大戦へと拡大する。「短い二〇世紀」のはじまりであり現代史の画期となる第一次世界大戦である。本書では、近年の研究を踏まえながら、その戦史的経過、技術的進展、社会的変遷を辿り、国際体制の変化、「帝国」から「国民国家」への移行、女性の社会進出、福祉国家化などをもたらしたこの出来事を考察する。
  • キレる女 懲りない男 ──男と女の脳科学
    4.3
    些細なひと言に突然キレる。昔のことを蒸し返す。とりとめなく関係ない話をする。思い込みが激しい。根拠なしに「絶対これがいい」と断言する。まったく女は厄介だ。確かに女性脳は厄介だが、それゆえに潜在能を秘め、扱い方を間違わなければ、強い味方になって奇跡をも起こす(間違えれば敵になる!)。本書では、男女脳の違いをつぶさに解きながら、わかりあうための処方箋を示す。職場の人材活用に使え、恋愛指南になり、夫婦の老後の備えともなる究極の男女脳取扱説明書。
  • 僕の明日を照らして
    4.3
    中学2年生の隼太は、この春に名字が変わった。シングルマザーだった母が、町で人気の歯医者と結婚したのだ。すごく嬉しかった。なのに…。優ちゃんはときどきキレて隼太を殴る。母さんは気づかない。隼太が、優ちゃんの抗議をものともせず全力で隠しているからだ。この孤独な闘いから隼太が得たものはなにか。友だち、淡い初恋、そしてこの家族に、選択の時が迫る。
  • 質問力――話し上手はここがちがう
    4.3
    話し上手な人というのは、ネタのおもしろさや話し方のうまさもあるが、質問がうまくて相手からおもしろい話が引き出せる、という面を必ずもっている。逆に質問がうまければ、自分に実力がなくても優れた人から情報が引き出せる。話す内容をおもしろくするのは難しいが、質問は鍛えれば誰でもうまくなる、すなわち技化できるものなのだ。谷川俊太郎、河合隼雄、村上龍、黒柳徹子、ダニエル・キイスなどの対話名人から学ぶ技。
  • コメント力――「できる人」はここがちがう
    4.3
    職場でもプライベートでも、毎日のようにコメントをすることが求められている。そんな時、切れ味がよく、自分のオリジナリティのある一言を言えるかどうかで、「おもしろい人」「できる人」だ、という評価が決まってしまうのである。この本では、優れたコメントの例を挙げ、どこがどう優れているのかを、クイズ形式で納得していくことができる。そうすることで、そのコツをつかみ、「コメント力」を意識化して磨いていくことができるのである。文庫版のための長いエピローグを付す。
  • さようなら、オレンジ
    4.3
    1巻1,397円 (税込)
    オーストラリアの田舎町に流れてきたアフリカ難民サリマは、夫に逃げられ、精肉作業場で働きつつ二人の息子を育てている。母語の読み書きすらままならない彼女は、職業訓練学校で英語を学びはじめる。そこには、自分の夢をなかばあきらめ夫について渡豪した日本人女性「ハリネズミ」との出会いが待っていた。第29回太宰治賞受賞作。

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