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絶妙な筆致で読者を魅了する岡本綺堂。その代表作「青蛙堂鬼談」シリーズをはじめとする怪談の数々を収録する。綺堂が愛した江戸情緒や、農村、湯治場、戦場など、今や失われた風景のなかで、この世に残る未練・愛憎・因縁が引き起こす、恐しい出来事が、人びとの心に哀しくひびく――。
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Posted by ブクログ
怖い!!!!!!!!けど読みやすいし、古今東西の要素、探偵要素、因果応報的な展開、どれも完成されていて面白かった!
本は二部構成になっていて、第一部が「青蛙堂鬼談」全12話。 百物語の会で、参加者が次々に怪談・奇談を語ってゆく、 という趣向。 養父と成長した養女が妻の死後に夫婦同然の関係になるのだが、 その娘が刀に付いた血を舐めたがるという「一本足の女」が 一番ゾゾッと来ました(^_^;)。 第ニ部は独立した短編...続きを読むが並んでいるのだが、 第一部に倣って「●●君は語る」といって始まる話ばかり 集められていて、やっぱり百物語のスタイルを踏襲している。 これは編者のアイディアですね。上手い。 それにしても文体が滑らかで非常に美しい。 上品です。 だからどんなに不気味な話でも後味が悪くない。 読者を強引に怖がらせるような演出は一切せず、 作品一つ一つが醸し出す雰囲気が 次第にじわーっと効いて来るような 巧みな筆捌きを満喫しました。
レビュー: 岡本綺堂、と言っても最近は知らない方が多いだろう。岡っ引の回想録という形での推理小説「半七捕物帳」や歌舞伎の劇作、そして卓越した英語力(父が英国公使)でディケンズやデフォーの怪奇小説の翻訳、とその精力的な創作力にはただただ圧倒。又、明治の文人でありながら江戸情緒に並々ならぬ愛情と造詣が...続きを読む深く世相を織り込んだ随筆も、これまた素晴らしい出来だ。(勿論、筆致はすべて静謐として味わい深いし。)しかし、やはりオイラは先生の「怪談」が好きだ。今はホラーブームで、映画から小説から漫画から…とかく「恐怖」を描きたがる。しかし、この綺堂先生の「怪談」は田舎のほの暗い日本間の隅に何かがいるようなどこか郷愁を誘うものだ。明治は遠くなりにけりだが、あの時代の息吹とまだ闇が恐れられていた頃の漠然とした、でもそこに確かに存在する恐怖感を感じる事ができる。そして、現代でも起きていそうな身近な怪異。(実際、元ネタはここから、というのもかなり多い)怖がり好きの貴方、今年の夏は綺堂先生を体験してみないか? 夜、眠れなくなるというなら午後から読み始めればいい。丁度本を閉じれば日没。そう「逢魔ケ刻」。異界との扉が開くこの時、すぐそこに降りてきた薄闇の中に何かが潜んでいる…。 登録:09/07/12 ブログに書く 商品レビューを書く 商品を削除する
半七捕物帳で有名な人です。 怪奇探偵小説って銘打ってますが、どっちかというと怪談話です。 話の締めくくりのボカシ加減がいい具合に恐さを盛り上げてくれます。 古いものですが読み憎さは感じません。
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岡本綺堂集 青蛙堂鬼談 ―怪奇探偵小説傑作選1
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