無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
次は日本が
当事国かもしれない──
不透明な世界を、
いかに生きるか?
わずか3日で終わると予想されたウクライナ戦争は、開戦からもう4年を迎える。なぜここまで長期化したのか。どれだけの人が死んだのか。米トランプ政権成立で激変した世界秩序の中、日本はいかにふるまうべきか。21世紀における戦争を私たちはどう考えたらいいのか。ロシア情勢の第一人者として悲惨な実態を伝え、ロシアへの無期限入国禁止処分を受けた著者が、詳細なデータとともに戦争の本質に迫る。著者個人の経験や信念までも込められた、今最も読むべき戦争論。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
だらだらと4年も続くロシアウクライナ戦争。
プーチンの、かつての栄光、帝政ロシアへのあこがれではじまり、
コメディアン出身のゼレンスキーが毅然と抵抗し、
大統領選で「自分が勝ったら一週間で停船させる」と豪語したトランプが、
ロシアの言いなりで停船しようとしてウクライナ、EUの反感を買い、
ドローンが活躍する初の戦争となり、膠着状態で結局いまだに終わらない。
そうした中でこの戦争をどう分析するか。
「職業的軍事オタク」を自任する著者が、
編集者からの「ロシアとはいったい何なのか」という問いに
オタクなりに
・どれだけの犠牲が出ているのか
・何故こうも長引いているのか
・戦時下のロシアはどういう状態にあるのか
・世界の中でロシアの立ち位置はどう変化したのか
・日本はどのように向き合うべきなのか
という5つの問いを自らに立て、
273ページの新書に仕立て上げている。
やはり圧巻は犠牲者。その数え方もすごい。衛星写真で墓地の広がりから推計する、、
10-20数万人の範囲になるだろうと。
次に目を引いたのはドローンの位置づけ。
戦争で重要なのは、上から敵の布陣を見下ろすこと。
それが双方ができるようになってしまった。
なので膠着する。
・・・最近のニュースではウクライナのドローンが攻勢のように聞いていたが、、
EUが支援して。ロシア有利を押し戻した、というところなのだろうか。
さらには日本の立ち位置。
著者も増強必至、と言っているが、果たして、どこまでやればいい、というのがあるのか。
仮想的?中国ロシア北朝鮮はどんどん軍事力を増強している。
その中で島国日本がどこまでなにをすればいいのか。
著者は外交防衛は両輪、という。確かにそうだ。外交だけで手ぶら、はあり得ない。
しかし一国だけで防衛も不可能。
そうなると「おつきあい」が優先され、トランプの〇%にしろ、も効いてこざるを得ない。
しかしアメリカは、、トランプだけでなくこれからも、日本を守るとは思えない。
むしろインドなどと協調したほうが実行的ではないか。中国を挟むし。
EUは遠いし。
なんてことは今回の新書のテーマではないので書かれていないが、
ウクライナをEUが支援しているのは確か。日本も金銭的に援助はしている。
著者は建機を入れれば、と言っている。濠をつくるためにと。
そういう時日立建機がいけば、一目で日本の支援とわかるだろうな。
しかし日立は手放してしまう。もったいない。大前研一先生が言ってる通りだ。
ランドクロスじゃどこの国かわからない。。。
国際支援活動という面でも痛いね。まあまだ著者の構想だけど。コマツがいくか。
面白い新書だった。
はじめに
第二次ロシア・ウクライナ戦争をめぐる問い/本書の構成/ロシアはなぜウクライナ侵略に及んだのか?/領土妥協では戦争は終わらない
第1章 どれだけの人が死んだのか?──データで見るウクライナ戦争
1 未だにはっきりしない民間人犠牲者の規模
死を可視化する―国連のデータから/衛星画像が暴く大量の死/たくさんの耳慣れない地名/「顎」と書かれた墓標/避難できない人々/占領の風景
2 「貨物200」をめぐって
陸上自衛隊の総数を上回るロシア軍の戦死者数/本当の戦死者数は?/錯綜した戦場での行方不明者たち/戦死者と重傷者比率をめぐる謎/「安心できる?よりも不安な事実を」/交換比率
3 戦場で死んでいるのは誰なのか?
戦死者の多くは「即席兵士」/地方出身者の命で賄われる戦争/戦地に送られる日本の隣人たち/戦死率を決める諸要因/貧しさではなく豊かさとの相関?/北方領土からも戦死者が
第2章 なぜ終わらないのか?──軍事戦略理論から見たウクライナ戦争
1 破壊戦略vs消耗戦略
歴史的な長期戦争/破壊戦略の夢/スヴェーチンの消耗戦争理論/大国と小国/不思議の国の将軍たち/徴兵制を断固維持すべし/弱者のパラドックス/戦わずして勝利する
2 ロシアは何を見誤ったのか?
ロシアの誤算/朝、目を覚ましてみたら/電撃作戦の失敗/「小国」ではなかったウクライナ/希望的観測の罠/想定外の士気の高さ/陣地戦の泥沼/ノー・マンズ・ランド
3 戦略的コミュニケーションによる戦い
武力戦線と政治戦線の相互作用/ピロシキを手にいれるには?/狙われた「ヴォロネジ」/対ロシア領攻撃をめぐって/プーチンの核脅迫/地味なトラック縦隊が意味するもの/西側諸国の決意/クモの巣作戦
第3章 いかにして軍事国家となったのか?──戦時下ロシアの横顔
1 「ソフトな」対内政治戦線
なぜ誰も戦争を止めないのか?/「命の格差」/テレビの向こう側の戦争/ロシア軍の侵攻兵力はなぜ15万人だったのか?/学習するプーチン
2 「死」の経済学
人々はなぜ戦争に行くのか?/動員に対する社会の受忍度/大量生産される「英雄」たち/巨大軍隊の人件費/国防費は平時の約4倍に増加
3 フル回転するロシアの経済戦線
増産される弾薬と兵器/平時のムダが有事の増産余地に/開戦4カ月後に始まった戦時体制への転換/戦時経済をめぐる軋轢/頭打ちになる戦時経済/エネルギー施設を狙うウクライナ
第4章 この国はどこへ向かうのか?──世界の中のロシア
1 武器移転をめぐる対外関係
ロシアは孤立しているのか?/落ち込む武器輸出/米国の武器輸出封じ込め政策/武器とエネルギーをめぐる米印露のトライアングル/ロシアの戦争を支える北朝鮮製砲弾と人民軍兵士/「食えない」インド/イラン由来のドローンがウクライナの都市を襲う/工作機械というアキレス腱
2 再び最前線になるヨーロッパ
カリーニングラードからクリミアまで/「カーテン」か「壁」か/欧州最強の軍隊を目指すドイツ/スウェーデンとフィンランドのNATO加盟/核抑止の再構築に向けて動く英仏/「ウクライナが嫌い」なハンガリーの論理/要衝スヴァウキ・ギャップ/「ロシアを恐れながら?がる」エストニア
3 第二期トランプ政権とウクライナ戦争の行方
ゼレンシキーの「勝利計画」/ホワイトハウスでの罵り合い/紙一重の「停戦」と「降伏」/「ゼレンシキー降ろし」を狙った米国/トランプは「多極世界」を受け入れるのか/スルタンへの手紙
第5章 日本はいかにロシアと向き合うべきか?──ウクライナ戦争と安全保障
1 この戦争はなぜ日本にとって問題なのか?
「ウクライナは明日の東アジア」論への賛否/21世紀の残り4分の3を考える/「ウクライナを支援している場合ではない」のか?/防衛力も外交も/「ロシアは絶対悪なのか」と問われるならば
2 日本がすべきこととできること
汚職対策と自立を前提とした対ウクライナ援助/ウクライナに建機を!/信憑性のある抑止力の維持・構築/対ロシア制裁の継続/領土と主権―悪魔からのアドバイス
おわりに
モノクロの戦争とカラーの戦争/「やって来る」戦争との向き合い方/それでも大国であり続けるロシア
Posted by ブクログ
さすがの小泉さんで、昨今のウクライナ情勢が分かりやすいタッチで語られている。また、内容はイラン軍事衝突が始まる前の物であるが、2026年の情勢を見通すのにも不可欠な論点が織り込まれており、まるで目下の状況を予見していたようである。
一例を上げると、今のイランに対する米国の姿勢は、まさに2章で議論されたスヴェーチンの消耗戦理論に陥っていないだろうか。また3章で語られるロシアの「ソフトな政治戦線運営」、反戦の動きをハードに抑えている訳ではなくある意味自然体で戦争を継続できているというのは大変悩ましく映るが、これが現代の戦闘的な国家の絵姿となってしまうのだろうか。
そのような環境下で我が国はどのように立ち振る舞うべきなのか。終盤に議論されたなかで筆者の提示した「短期的な利益ではなく、より長期の戦略的利益を織り込んだ狡猾さ」は目下のイラン情勢においてますます重要性を増しているし、かつ難易度を増してしまっているようにも思う。
Posted by ブクログ
現在進行形で行われている「第2次ロシア・ウクライナ戦争」を、2025年時点における筆者の考えをまとめたもの。筆者の一貫した主張、ロシアの一方的な軍事侵攻は認めてはいけない、ということに全くの同意。
個人的に関心を寄せて読んだのは、
「戦時下のロシアはどのような状態にあるのか?」
「日本はどのようにむきあうべきなのか?」
である。
前者はロシア、lとりわけ軍事を専門するだけあって、現地の資料、データに依拠しており、大変興味深かった。
後者は、この戦争が始まってから、日本国内で議論になっていることについて、筆者なりの考えを示しており、説得力のあるものだった。
Posted by ブクログ
「職業的軍事オタク」を謙虚に自称する著者のウクライナ戦争に関する論考です。
この戦争を5つの視点から分析しています。
まず、双方の軍人、そして主にウクライナの民間人の戦争での死者数。次に戦争を仕掛けたロシアの軍事戦略。3つ目がロシアの軍事政治経済を合わせた戦争遂行能力の強みと弱み。4つ目は諸外国の国益や思惑を踏まえたロシアへの対し方。そして最後に日本はどうするべきか。
普段目にする言論や報道には、ともすれば、自分にとって都合が悪いことや気に入らないことに目を向けずに「ないことにしてしまう」 傾向がありますが、調査と根拠に基づいて展開されるこの本の論考には説得力があります。
特に最後の章でウクライナの経験から学ぶこととして、ひとたび相手国が自国に対して戦争を始めてしまえば、主権の放棄に等しい理不尽な要求を飲んで自国民の苦しみを受け入れるか、さもなくば、自国民が命を落とし続けるのと引き換えにあくまで抵抗するか、の二者択一が待っている、との結論を述べていました。これが今ウクライナが直面している事態です。そして、日本が同じ目に遭いたくないならば、何としても抑止を維持しなければならないと。
深くうなずける言葉でした。
普段の断片的なニュース報道を全体的、包括的に理解できることもあり、とても良い本だと思いました。
Posted by ブクログ
まずは、この戦争による死者の数から語りはじめる。この後に、軍事戦略やロシアの国内政治・対外関係、あるべき安全保障などもろもろ述べられていくことについて、意味合いをあたえる役割がある。著者の矜持であるとおもう。ロシア軍の戦死者数は陸上自衛隊の総数を上回ると言われると「ああ、そうなのか」となる。逆に言うと、そうでもしないことには余りに数が多くて実感が湧いてこないのだ。
著者の言説はあちこちで目にしているので、おさらい的な読書ではあったが、読んでよかった。予想外のウクライナの抗戦を支えたのは士気の高さで、その士気の高さの原因のひとつは2014年の第一次侵略後の占領地でのロシアの非道であろうという(ロシアにとっての)自業自得。また、人類は核兵器をうまくマネージできないのではないかとの懸念を再認識。また、特に日本のような「小国」は、リアリズムぶって国際秩序みたいなものを軽視してはいかんとの主張にはまったく同感。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用