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超人気軍事研究家が、ロシアによる北方領土を含めたオホーツク海における軍事戦略を述べる。この地で進む原子力潜水艦配備の脅威を明らかにし、終わりの見えないウクライナ戦争との関連を指摘し、日本の安全保障政策はどうあるべきか提言する。
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Posted by ブクログ
イズムィコ同志の新刊は原点回帰のロシア軍事について。原子力潜水艦の配置や戦略の歴史を説明するとともに、オホーツク海の原子力潜水艦の現状については一人OSINTで長期間衛星画像を分析して記述しています。 なるほど、永久凍土の上に基地を作って丸見えになることを考えると海底に潜水艦でミサイル基地を作ってし...続きを読むまう方が合理的なんでしょうし、置くなら凍らないバレンツ海と凍る期間が限定的なオホーツク海というのは理にかなってます。とはいえご近所にそんな物騒なものを置かんでくれとも思うわけで……。 れにしてもイズムィコ先生、連日テレビでウクライナ情勢を解説しているというのに執筆の時間があるのさえ不思議なのですが、更に画像分析の時間も捻出できているのが本当に不思議です(くれぐれもお体には気を付けて……)。
オホーツク核要塞 歴史と衛星画像で読み解くロシアの極東軍事戦略 著:小泉悠 朝日新書943 潜水艦とその探知技術の革新史と理解しました イノベーションの流れは、以下のようなものではないか。 ■第2次世界大戦終了 ⇒ 冷戦の軍拡競争がはじまる 通常潜水艦 ⇒ 原子力潜水艦 乗員の体調が許すかぎ...続きを読むり潜航できる 核ミサイルを搭載 ⇒ 航行距離が短いので、沿岸にまで忍び寄って発射する必要 ⇒ 世界中の海にソナーを設置 潜水艦を探知 海峡にソナーを設置 ⇒ 対馬海峡、津軽海峡、宗谷海峡 ⇒ 日本海は我ら、日米の内海化 ⇒ソ連の原潜の無音化 ⇒ 海流にのって、対馬海峡から宗谷海峡へ 大量のミサイルを原潜に搭載可能に ⇒ 核による標的の集中攻撃が可能に ⇒ 報復攻撃の大規模化 ソ連海軍の大演習 ⇒ 全世界的な、海軍兵力の展開 米第七艦隊の空母に対して、ソ連の重航空巡洋艦ミンスク 核ミサイルの燃料の改善 ⇒ 大陸間弾道弾搭載 ⇒衛星で探知 ⇒スター・ウォーズ計画 ⇒ソノヴイ 哨戒機 安全な領域から、ミサイルを発射できるように ⇒ オホーツク海の要塞化 ⇒ 直接米本土を攻撃可能に 極東艦隊への上陸用水上艦艇部隊の配備 ベトナム カムラン湾での、ソ連海軍の基地化 極東レーダ設置 早期警戒レーダー ⇒ 日本海をカバー カムチャッカ飛来の核探知は謎のままに ⇒ 1991年ソ連崩壊 ■ソ連崩壊後 ⇒極東艦隊は、財政難のため、大幅縮小へ 核保有しつづけるロシアは、核抑止能力を保有しつづけている 核抑止の信憑性 限定核 狭い地域での使用であれば、阻止できない ⇒ 報復はない 参戦の抑止 核を使えば、追加参戦してくる国が減る ⇒ これも報復はない 地域的核抑止論の登場 ⇒ でも運用されたことはない ⇒ 報復がないという確証はないから ■第2次ロシア・ウクライナ戦争(現代) 極東ロシア軍の地上兵力は著しく減少 ⇒ ウクライナ戦に投入 極東の米ロの衝突の可能性は低い ロシアの戦力は、極東艦隊からも、北方艦隊からも、ウクライナへ ⇒ロシアの思惑 日本が北方領土を実力で奪還しない限り、オホーツクは安全 ⇒日本には平和憲法があり、ウラジオストックなどの海軍基地を戦略的に排除するシナリオはない ⇒ つまり、日本は攻撃されなれば先に攻撃ができない 目次 はじめに―地政学の時代におけるオホーツク海 第1章 オホーツク海はいかにして核の聖域となったか 第2章 要塞の城壁 第3章 崩壊の瀬戸際で 第4章 要塞の眺望 第5章 聖域と日本の安全保障 おわりに―縮小版過去を生きるロシア あとがき あるいは書くという行為について 注 ISBN:9784022952530 出版社:朝日新聞出版 判型:新書 ページ数:384ページ 定価:1050円(本体) 発売日:2024年02月28日
著者は特段触れていなかったが、これはインテリジェンスの意味でのOSINT(正確にはIMINTとのハイブリッド)の民主化が進んでいることを示す一冊だと捉えた。 ロシア軍(ソ連時代含む)関係の過去の公開文書に基づき過去の核戦略や潜水艦部隊の変遷を整理し、直近の核要塞については民間の衛星の画像情報に基づ...続きを読むいて分析している。 分析に際しては筆者のオタク的な意欲と知識に基づいており、背景をよく理解した専門化による高いモチベーションによる分析であることもインテリジェンスとしての価値を高めている。 インテリジェンスは国家の専権事項のようなイメージがあるが、筆者の活動はインテリジェンスの一種の民主化を推進していると感じた。 また、冷戦時代のソ連のSSBNによる核戦略などはボンヤリと知っている人も多いと思うが、現在のロシア海軍がどういう規模や過去の戦略の変遷に基づいて配備しているのか把握している人は少数だと思うが、本書を読めば、おわりにのサブタイトルである「縮小版過去を生きるロシア」という意味もよく分かる。
ウクライナ戦争はロシアが核大国であることを思い出させた。オホーツク海は、バレンツ海と並んでロシアの弾道ミサイル原潜の「要塞」(むしろ隠れ家?)になっている。それを冷戦〜ソ連崩壊〜現代の歴史とともに紹介してくれる。ディテールがいっぱいで興味深く読んだ 1980年代には60隻以上いたロシアのSSBNも...続きを読む今は増強途上とはいえ10隻にまで減っており、筆者の分析によれば1隻もパトロールに出ていないことも珍しくないらしい。しかし1隻あたり100発以上の核弾頭を搭載できるのでまだまだ物騒
ロシア海軍がオホーツク海を核戦略の要塞化させている歴史を解説する。 第二次世界大戦後の冷戦、核抑止力の最終兵器は原潜の戦略核ミサイルだった。(現在もそうである) ソ連海軍の原潜運用の歴史から、ソ連崩壊で海軍崩壊、ロシア海軍となり復活の模様を解説。 終盤では衛星写真から紐解く今の運用形態を説明す...続きを読むる。
オホーツク海沿岸での軍事的存在感を示すためにソ連、ロシアがどのような戦略を持ち構築してきたかを知るのによくまとまっている一冊だといえる。 そして、ソ連崩壊、更に今日のウクライナ戦争に到るまでの間に、この地域での核戦略とその実態がどのように変化、或いは崩壊してきたかをも知ることが出来る。 この本の中で...続きを読むも触れられている通り、極東方面での核戦略とその実行能力はかつてより弱体化しており、大きな情勢の変化がなければ、それが反転することはないと思われるとはいえ、ある意味で『負の均衡』が崩れて脅威が増すことがないことを祈るばかりである。
軍事オタクで潜水艦オタクでロシアオタクの小泉先生全開の本。 オホーツク核要塞って、どこかの島か、半島にでも造られた核ミサイル基地かと思っていたんだが、要はロシアの聖域、オホーツク海自体にSSBNを忍ばせて、その中に敵国を入れないような仕組み。オホーツク海自体を要塞にしてしまうということだった。 ...続きを読むソ連からロシアへの移行、技術力や経済力、もちろん冷戦、米国、欧州との関係やウクライナ戦争などでどんどんと変わっていく情勢を、色んな観点から説明する。 それにしても、民間人でもそれなり以上の衛星写真を入手出来るってのが、驚いたな。 小泉先生の本はとても読みやすいし、オタク感丸出しだが、オタク特有の共感を過度に求めるでもなく、わからない奴を置いてきぼりにしてしまうでもない距離感が気持ち良い。 ソ連原潜については、西側のコードネームで書いていただいた方が分かりやすかった、ああ新型ね、性能アップね、凄いね、と読んでいけば特段特定できなくても困らない。 やっぱり核兵器は魔物だ。 他人が信用できないというだけで、こんなことをやらないといけない世の中なんだ。 それでも未だ、この国の核だけを心配していれば良かった時代はマシだったのかもしれない。なんで、理屈正義も何も共有できない国ばかりがこんなもの持ってうちの国の周りに集まってんだ。
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オホーツク核要塞 歴史と衛星画像で読み解くロシアの極東軍事戦略
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