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事物が存在するということは、それが知覚されているということである──。ジョン・ロックの経験論哲学の批判的継承者たるジョージ・バークリー(1685-1753)は本書『人知原理論』において、こう断言する。それは裏返せば、知覚されないものは存在しない、つまり私たちの心から切り離された「物質」なるものなど存在しない、ということだ。様々な批判にさらされながらも、ヒュームやカント、ドイツ観念論など後の哲学思想に多大な影響を与えたバークリーの思想とはいかなるものか。その透徹した論理にひめられた核心が、平明このうえない訳文と懇切丁寧な注釈により明らかになる。主著、待望の新訳。
...続きを読むPosted by ブクログ 2024年03月30日
存在するとは知覚されることだという主観的観念論で有名な一冊。
精神の内の観念だけが存在するものであり、精神の外にいわゆる「物質」は存在しないという極めてラディカルな主張である。
いわゆる客観が確固として実在し人間が受動的にそれを追認するという素朴実在論の構図を大転換したエポックメイキングな書物だ。ま...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年03月13日
面白かった!
抽象観念を否定する冒頭は、ロックを読んだあとだと、「いやー、ロックの考え方、好きだけどなー」と思ってたけども、
「ある言葉が一般的になるのは、(中略)言葉がいろいろな個別的観念を表示する記号とみなされ、したがってこれらの個別的観念のどれをも精神にたいして無差別に示唆する」p33
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