東京創元社 - 癒やされる作品一覧

  • 凍土二人行黒スープ付き[増補改訂版]
    5.0
    建物と対話をし、そこに住む人びとの知り得ぬ事柄を聞くことができる“家読み”のシガは、ある惑星で行き場を失ったクローンのナガノと出逢う。ともに旅をすることになった二人は、互いの存在を通して世界の豊かな一面を知っていく(「とても寒い星で」)。“塔の中”と呼ばれる特権階級の官吏でありつつ世間に違和感を覚える「私」は、家出中の若者を助けたことから新たな生きる意味を獲得する(「シールの素晴らしいアイデア」)。四篇収録の単行本に、文庫化に際して新作二篇を追加して贈る、歌人でもある著者の類い稀な言語感覚で描かれる超未来のハートウォーミング・ストーリーズ。/【目次】とても寒い星で/徐華のわかれ/シールの素晴らしいアイデア/銀河ボタン/二人という旅/CLONEHOOD DREAMS 1 この星の皆(みんな)があなたと/解説=泉谷瞬
  • 牡猫ムルの人生観
    5.0
    猫のムルは生まれたての子猫の時、稀代の知識人にして奇術師アブラハム氏によって、橋の下から拾いあげられ、大切に育てられた。アブラハム氏の家にいるあいだにムルは、氏が書き物をするそば近くに陣取って、読み書きを習得したのだった。そして、自らの人生を回想する原稿を書き始めたが、羽根ペンで書いては、近くにあった一冊の本、『楽長ヨハネス・クライスラーの伝記』のページをちぎり、吸取紙や下敷きとして原稿にはさんだのだった。いざ、原稿を出版する運びとなった折、印刷所が、はさまれた『クライスラー伝』をうっかりそのまま組み込んで印刷してしまったというのが、本書である。つまり、牡猫ムルが自らの人生を語っている文章のそこここに、音楽家クライスラーの伝記が、はさみ込まれているという二重構造の物語(二重小説)なのである。猫が主人公の動物小説であり、怪奇小説であり、犯罪小説であり恋愛小説でもあるという贅沢なこの物語は、当初は全三巻を予定していたのだが、著者ホフマンの死によって、第二巻で未完のまま終わっている。
  • サラゴサ手稿 上
    5.0
    サラゴサ包囲戦中、無人の館でエスパーニャ語の手稿を発見したフランス軍士官がその後捕虜となる。彼の持つ手稿が自分の先祖の物語だと知った敵の隊長は喜び、その物語を彼にフランス語に訳し聞かせた。それを書き取ったものが本書だという。真正完全版で削除された逸話を多く収録し、物語の配列も異なる、異本の工藤幸雄訳。
  • ホロニック:ガール
    5.0
    「早く生まれておいで! 世界は光でいっぱいだよ!」──ついに訪れた舞浜南高校の二学期。1年生の守凪了子(かみなぎりょうこ)は、謎めいた転校生・ツクルナたちとともに、芝居の稽古に励む日々を過ごしていた。深まりゆく秋の空気のなか、「いつも通り」の学園生活を演じる了子たちだったが、宇宙規模での破滅の危機は、実はもうすぐそこにまで迫っていて──ゼロ年代最高の本格SFアニメ『ゼーガペイン』のその後の世界を、独自の着想と圧倒的なスケールで描く完全オリジナル長編!
  • 戯作・誕生殺人事件
    5.0
    東京から北関東へ移住した、ミステリ作家の牧薩次とキリコ夫妻。高齢出産を決意したキリコは、地元の中学生・美祢に住み込みで手伝いをしてもらうことに。やがて臨月間近の秋祭の日、キリコにボールペンで手書きされた生原稿が手渡される。担当の助産師の息子が書いた時代ミステリ作品らしい。それが、キリコたちに新たな事件をもたらすことになろうとは――。折しも薩次は北京に出張中、キリコは大きなお腹を抱え難事件に挑む。台風19号の来襲、そして陣痛、さらに牧家を狙う怪しい影……。〈ポテトとスーパー〉シリーズ最終巻。/解説=青崎有吾
  • ハザール事典[女性版]――夢の狩人たちの物語
    5.0
    歴史上から姿を消した謎の民族ハザールに関する事典の形をとった前代未聞の物語集。キリスト教、イスラーム教、ユダヤ教の交錯する45項目は、通して読むもよし、関連項目の拾い読みもよし、たまたま開いた項目を一つ読むもよし、読者の意のまま。男女両版の違いはわずか10行。どちらの版を選ばれますか? 旧ユーゴスラヴィアNIN賞受賞。/解説=沼野充義※解説も男女両版に違いがあります。
  • 夜色表紙の本
    4.6
    それは濃紺の革表紙に星座が型押しされた、薄い小さな冊子だった。父が文字を書き、意匠と飾り文字は叔父が、細密画は母が描いた。〈夜の写本師〉である三人が彼のために書いてくれたものだ。その『夜色表紙』が消えた。戦争に行くといって家を出た息子が持っていったのか? 訃報のみがもたらされた息子。『夜色表紙』には必ず自分のもとに戻ってくるという魔法がかけられているはず。戻ってこないのなら息子は生きているかもしれない。息子の消息を求め〈護符師〉ヴァニバスは旅立った……。人気の〈オーリエラントの魔道師〉シリーズ。/【目次】夜色表紙/影の馬/森林監督官/大地女神(イルモア)の罠/あとがき
  • ふたりの窓の外
    4.6
    1巻1,699円 (税込)
    自分を裏切った恋人ともうすぐ旅行に出かけるはずだった女、その恋人の代わりに旅に同行することを申し出た男。なぜか承諾してしまった女は、それまで見ず知らずだった男と春の宿で一夜を過ごすことになる――。春の宿、夏の墓参、秋のドライブ、そして冬の宿。火葬場での出会い以来、それぞれの季節に一度ずつしか会うことのなかったふたりの一年を四章仕立てで描いた、絵画のような恋愛小説。『眠れない夜にみる夢は』の著者の新境地的傑作。/【目次】1 花を摘まない/2 流れる浮雲/3 雨は道連れ/4 最初に触れる雪
  • 狼少年ABC
    4.5
    「俺、昔、喋る狼に会ったことがあるんだよ」カナダの温帯雨林にやってきた三人の日本人大学生。狼の生態に関するフィールドワークのかたわら、ひとりが不思議なことを言い出して──(表題作)。大人になる前の特別な時間を鮮やかに切り出した、四つの中編を収録。『叫びと祈り』『リバーサイド・チルドレン』の著者が贈る、ミステリ仕立てのエモーショナルな青春小説。/【目次】美しい雪の物語/重力と飛翔/狼少年ABC/スプリング・ハズ・カム
  • 紐結びの魔道師
    4.5
    紐結び(テイクオク)の魔道師リクエンシス。紐を蝶結び、漁師結び、釘結びとさまざまに結ぶことで、幸福をからめとり、喜びを呼びこむかと思えば、巧みに罠をしかけ、迷わせもする。あるときは腹に一物ある貴石占術師を煙に巻き、魔道師を目の敵にする銀戦士と戦い、あるときは炎と大地の化け物退治に加勢する羽目になり、またあるときはわがままな相棒の命を救わんと奮闘し、果ては写本の国パドゥキア目指して危険な砂漠を横断する。コンスル帝国衰退の時代、招福の魔道師とも呼ばれるリクエンシスの活躍を描く、〈オーリエラントの魔道師〉シリーズ第6弾。/解説=池澤春菜
  • エディに別れを告げて
    4.5
    子供の頃に、楽しい思い出はまったくない。この時代に、幸福や喜びの感情を経験したことがないというつもりはない。ただ、痛みがすべてを支配しているから、そこに収まらないものは消されてしまうのだ。北フランスの貧しい工場地帯、男たちが力で支配する、強いことだけが価値を持つその世界で、女の子のような少年エディは異分子だった。壮絶ないじめと暴力、同性愛体験……。差別主義の標的となり、苦しい日々を送った彼は逃亡を決意した。家族を捨て、貧しい村を捨て、奇妙な名前(エディ・ベルグル)を捨てた彼は高等師範へと進み、エドゥアール・ルイと名前を変え、同性愛者であるインテリ青年となった。現代の現実世界の出来事とは、にわかには信じがたいほどの貧困の実態、想像を超える差別主義――性差別、人種差別、同性愛差別――そのすべてを赤裸々に語り、自身の半生をつづった衝撃の物語。
  • ペンギンにさよならをいう方法
    4.4
    ヴェロニカ・マクリーディは八十五歳の気むずかしいおばあちゃん。スコットランドの大きな屋敷にひとりで暮らし、お茶をしたり動物番組を見たりしながら、自分の遺産をどこへやろうかと考えている。ある日、南極でおこなわれている資金不足のアデリーペンギン研究を知った彼女は、遺産をゆずる相手としてペンギンがふさわしいかを見極めるべく、はるか南の大陸へと一世一代の旅に出た──。世界16か国以上で翻訳刊行、明日を生きる希望に満ちた傑作ペンギン文学!
  • 竜の医師団1
    4.4
    この世は竜の創りしもの。竜のあるところに豊穣あり。だが竜が病む時、彼らは破壊をもたらす。〈竜ノ医師団〉とは竜の病を退ける者。極北の国カランバス。虐げられし民ヤポネ人の少年リョウは、憲兵から逃れ必死で飛空船の発着場を目指していた。〈竜ノ医師団〉は治外法権、飛空船で辿り着き入団できれば、ヤポネ人でも道が開ける。発着場に向かう途中リョウは、上流階級のお坊ちゃんレオニートに出会う。彼も医師団に入団したいというのだ。二人は協力して船に乗りこむが……。『水使いの森』で第4回創元ファンタジイ新人賞優秀賞受賞の著者が贈る、竜の医師を目指す少年たちの物語。/【目次】プロローグ/カルテ1 咽喉(のど)の痛みと、竜の爆炎/カルテ2 全身の痒(かゆ)みと、竜の爪/カルテ3 もの忘れ、ふらつき、そして竜巻(たつまき)/解説=小出和代
  • 僕たちの青春はちょっとだけ特別
    4.4
    1巻1,899円 (税込)
    中学時代、クラスのお客様扱いでぼんやりと過ごしてきた青崎架月。15歳の春、この明星高等支援学校に進学したことで、そんな日常にちょっとした変化が。先輩が巻き込まれたゴミ散乱事件、ロッカーの中身移動事件、生徒失踪事件を同級生や先輩の手を借りながら解決していく。高等支援学校を舞台に、初めてできた友人たちとの対等な付き合いに戸惑う架月の青春と、彼が出合った謎を描く連作集。「東京創元社×カクヨム 学園ミステリ大賞」大賞受賞作。
  • 失われた世界
    4.4
    その昔、地上を跋扈していたという古代生物は絶滅したのだろうか? アマゾン流域で死んだアメリカ人の遺品の中から、奇妙な生物が描かれたスケッチブックが発見された。人類が見ぬ地を踏んだ唯一の男が遭遇したのは、有史前の生物だったのではないか。英国の学会にその名をとどろかすチャレンジャー教授は、論敵の学者、冒険家、新聞記者からなる調査隊を率いて、“失われた世界”を求め勇躍アマゾン探険におもむいた。SFとミステリの巨匠コナン・ドイルが描く、不朽の名作“ロスト・ワールド”。初出誌〈ストランド・マガジン〉の挿絵を再録。/カバーイラスト=生頼範義/解説=日暮雅通
  • 妖たちの祝いの品は
    4.4
    危ういところを助かったものの、なかなか体力が戻らない弥助を心配した兎の妖怪、玉雪は、弥助に食べさせる雪を探すうちに、鈴白山に棲む冬のあやかし、細雪丸に出会う。そこで玉雪が聞いた子守唄は……「玉雪の子守唄」。鈴白山をさまよう幼い姉妹の死霊が子供を守る妖怪、うぶめに出会う「うぶめの夜」。久蔵の女房、初音姫の出産を前に、心づくしの祝いの品を贈ろうと奔走するあやかしたち。萩乃が、津弓が、右京と左京が、王蜜の君が、そして弥助が考えに考えた末に選んだ贈り物は……「祝いの品」。全6編を収録した大人気シリーズ第9弾。
  • 女王のジレンマ
    4.4
    公園で見つかった奇妙な死体。70年代のディスコ全盛期の服装で、外傷はないが、怯えた表情をしている。現場を調べていた刑事マイケルは、側に妖精がいることに気づく。その妖精によると、新しい女王の命を受けた部下たちが、人間と、女王に忠誠を誓うことを拒んだ妖精を追放しているのだという。死体の男も、妖精界から追放された人間だった。だが、新たな女王になったソフィーがそんなことをするはずはない。妖精界で何が起きているのか? マイケルは新米女王のソフィーと共に妖精界に乗りこむ。〈(株)魔法製作所〉の著者の新シリーズ第2弾。
  • ぬばたまおろち、しらたまおろち
    4.4
    両親を失い、田舎にある伯父の家に引き取られた綾乃には秘密の親友がいた。幼いころ洞穴で見つけた小さな白蛇アロウ。アロウはみるみる成長し、今では立派な大蛇だ。十四の夏、綾乃は村祭の舞い手に選ばれた。だが、祭の当日、サーカスから逃げ出したアナコンダが現れ村は大混乱に。そんななか、綾乃は謎の男に襲われるが、そこに疾風のように箒で現れ、間一髪彼女を救ったのは、村に滞在していた民俗学者の大原先生だった。綾乃はそのまま先生の母校ディアーヌ学院に連れていかれ、そこで学ぶことになるが、そこはとても変わった学校で……。第2回創元ファンタジイ新人賞優秀賞受賞作。/第2回創元ファンタジイ新人賞選評=井辻朱美、乾石智子、三村美衣
  • オーリエラントの魔道師たち
    4.4
    人はいかにして魔道師になるのか……。注文を受けて粘土をこね、ろくろを回して魔法を込めた焼き物に焼く。はたして魔道師は職人か否か……「陶工魔道師」、女たちの密かな魔法組織を描く「闇を抱く」、死体を用いる姿なきプアダンの魔道師の復讐譚「黒蓮華」、そして魔道ならざる魔道を操る者、もう一人の〈夜の写本師〉の物語「魔道写本師」。異なる四つの魔法を操る魔道師たちの物語四篇を収録。『夜の写本師』で一躍脚光を浴び、日本ファンタジーの歴史を塗り替え続ける著者の人気シリーズ〈オーリエラントの魔道師たち〉初の短篇集。/解説=三村美衣
  • 魔法治療師のティーショップ
    4.3
    無実の罪で逃亡中の治療師エルウィンがたどり着いたのは、ある村外れの一軒の家。無人のようだが、彼女を歓迎するかのように、目に見えない何者かの手で料理が振る舞われ、寝台まで整えられていた。ここは主を迎えたがっている治療師の家なのだ。もう治療師の仕事をするつもりはなかったが、しばし身を隠すつもりで滞在して村の女性たちの心配事を聞いているうちに、さまざまな症状に効くハーブティーを出すティーショップを開くことになってしまう……。〈(株) 魔法製作所〉の著者が贈る、不思議な村を舞台にしたお茶と謎のコージーファンタジイ。
  • 影を呑んだ少女
    4.3
    メイクピースはずっと母とふたりで暮らしていた。悪夢にうなされるたび、母は怒った。メイクピースは幽霊を憑依させる体質だから、抵抗しなければいけないというのだ。そんなある日、ロンドンで暴動に巻きこまれ、母が命を落としてしまう。残されたメイクピースのもとへ会ったこともない亡き父親の一族から迎えが来た。父は死者の霊を取り込む能力をもつ旧家の次男だったのだ。父の一族の屋敷で暮らし始めたメイクピースだったが、屋敷の人々の不気味さに嫌気がさし、逃げだす決心をする。『嘘の木』の著者が17世紀英国を舞台に描く歴史大作。/解説=杉江松恋
  • 地球の中心までトンネルを掘る
    4.3
    代理祖父母派遣会社のエースとして、核家族の子どもの「ばあば」を演じて報酬を得ている女性(「替え玉」)。自分の中の発火遺伝子に怯えながら、製菓店の娘に恋する青年(「発火点」)。折りヅルを用いた遺産相続ゲームに挑む一族の男たちと、その審判を務める孫のぼく(「ツルの舞う家」)。大学を卒業し、何者にもなれず生きてきたある朝、ふと裏庭にトンネルを掘り始めた三人の若者(表題作)。――とびきりヘンで、優しく、がむしゃらな人々を描いた11の物語。シャーリイ・ジャクスン賞と全米図書館協会アレックス賞を受賞した珠玉の短編集。/【目次】替え玉/発火点/今は亡き姉ハンドブック:繊細な少年のための手引き/ツルの舞う家/モータルコンバット/地球の中心までトンネルを掘る/弾丸マクシミリアン/女子合唱部の指揮者を愛人にした男の物語(もしくは歯の生えた赤ん坊の)/ゴー・ファイト・ウィン/あれやこれや博物館/ワースト・ケース・シナリオ株式会社/謝辞/特別エッセイ=津村記久子/解説=倉本さおり/収録作原題・初出情報
  • 折鶴
    4.3
    新内節を語れる友禅差しの模様師・脇田は、旅先で三味線弾きの芸者・彩子と出会う。脇田は彼女に惹かれるが、彩子と、酒と女で身を持ちくずした彼女の師匠の名新内語りが、以前ある殺人事件に巻き込まれたことを知る、「忍火山恋唄」。縫箔の職人・田毎は、自分の名前を騙る人物が温泉宿に宿泊し、デパートの館内放送で呼び出されるという奇妙な出来事に見舞われていた。そんな折、パーティで元恋人の鶴子と再会した時の出来事を思い出し……。ふたりの再会が悲劇に繋がる「折鶴」など全4編。ミステリの技巧を凝らした第16回泉鏡花文学賞受賞作。/【目次】忍火山恋唄/駈落/角館にて/折鶴/解説=末國善己
  • 編集者とタブレット
    4.3
    編集者ロベール・デュボワが週末に原稿の束を抱えて帰ることはもうない。持ち帰るのは何本もの原稿の入ったタブレットのみだ。紙の本は消えてしまうのか? 読者は何を求めているのか? なじみのレストランでの、ワインと料理に舌鼓を打ちながらの著者との打合せも、もうなくなるのだ。今や、ワインよりビール、コーラとハンバーガーの若者たちが中心となり……彼らの提案の新鮮さに驚かされもする。おまけに行きつけの昔ながらのビストロはスシ・レストランに身売り! 紙に埋もれて生きてきた昔ながらの編集者デュボワが直面する時代の変化の嵐。当惑そして諦め……しかし軽やかに飄々とそれらを超越する彼。変わりつつある出版界と読書人たちに捧げる、小品でありながらも風格ある一冊。
  • 青炎の剣士 紐結びの魔道師3
    4.3
    束の間の平穏は春の訪れとともに去り、エンス一行が居を定めたオルン村に、元コンスル帝国軍人ライディネス率いる軍がおしよせてきた。エンスとトゥーラは、エンスを追ってきた邪悪な化物に立ち向かうべく〈死者の谷〉に降り、戦線を離脱。エミラーダはある目的を胸に、リコを伴いライディネス軍に寝返る。だが、事態はエミラーダの思惑を超えてとんでもない方向に動きだしていた。この世に戻ってきたエンスは事態を収拾し、トゥーラの念願どおり、魔女国千五百年の呪いを解くことができるのか。招福の魔道師エンスが活躍する三部作、ここに完結。
  • ほんものの魔法使
    4.3
    魔術師――時に奇術師や手品師とも呼ばれる人々が住まう都市マジェイア。偉大なる魔術師の娘ながら周囲からできそこない扱いされていた少女ジェインの前に、ある日ふしぎな青年があらわれる。ものいう犬モプシーとはるばる山のむこうから旅してきたという彼は、魔術師ながら肩書きのない“ただのアダム”と名乗る。魔術師名匠組合(ギルド)への加入を希望するアダムのために、ジェインは助手となって審査会に臨むことに。そこで彼女が目の当たりにしたのは、種も仕掛けもない“ほんものの魔法”だった。矢川澄子の名訳で贈る、色褪せぬファンタジイの名作。/解説=井辻朱美
  • 雲の中の証人
    4.3
    弁護士事務所へ出向勤務を命じられた探偵社員の「私」は、製薬会社の会計課員がアパートで殺され、保管していた三千万円余りが奪われた半年前の事件を担当する。弁護すべきは、当時被害者の部屋に居候していた倒産寸前の工場主。絶対的に不利な条件下で雲を摑むような証人探しを拝命した私は――表題作『雲の中の証人』のほか、三幕の法廷コント『公平について』や、物真似殺人を企てた男の物語『赤い鴉』、恋に燃える女子大生と助教授の悲喜劇『あたしと真夏とスパイ』など、短編集成四巻目となる本書には、六二年~七二年発表の九編を収める。【収録作】「逢う時は死人」/「公平について」/「雲の中の証人」/「赤い鴉」/「私が殺した私」/「あたしと真夏とスパイ」/「或る殺人」/「鉄段」/「めだかの還る日」
  • ライフ・アフター・ライフ
    4.3
    1910年の大雪の晩、アーシュラ・ベレスフォード・トッドは生まれた。が、臍の緒が巻きついて息がなかった。医師は大雪のため到着が遅れ、間に合わなかった。しかし、アーシュラは、同じ晩に再び生まれなおす。今度は医師が間に合い、無事生を受ける。同様に、アーシュラは以後も、スペイン風邪で、海で溺れて、フューラーと呼ばれる男の暗殺を企てて、ロンドン大空襲で……、何度も何度も生まれては死亡する、やりなおしの繰り返し。かすかなデジャヴュをどこかで感じながら、幾度もの人生を生きるひとりの女性の物語。ウィットと慈しみに満ち、圧倒的な独創性に驚かされる比類なき傑作。コスタ賞受賞作。
  • 魔導の黎明
    4.3
    内乱から十年、ラバルタ国内での魔導士への迫害は増すばかりで、〈鉄の砦〉も未熟な若者を集めなければ成り立たなくなっていた。そんなある日ひとりの魔導士が奇妙なことに気づいた。〈鉄の砦〉に入ってきた人数と在籍している人数が数百人単位で合わないのだ。それだけの魔導士がいったいどこに消えたのか。同じ頃、エルミーヌで魔導士の指導にあたっているレオンの元に、かつての弟弟子グレイが訪ねてきた。そしてその日から、レオンは姿を消してしまう……。謎を解く鍵はレオンの師が研究していた禁術。感動と共感を呼んだシリーズついに完結。
  • ポケットのなかの天使
    4.3
    バートはこの十年、ずっとこの路線でバスを走らせてきた。同じ道、同じバス停、停車・発車の繰り返し……もううんざりだ。そんなある日、バートのもとに天使がやってきた。指でつまみあげられるくらいのちっこい天使。かわいい天使に妻のベティも大喜び。セント・マンゴー校で調理師をしているベティは、アンジェリーノと名付けた天使を早速学校に連れていった。学校に天使がいる! たちまち生徒たちの人気者に。だが、そんなアンジェリーノの様子を物陰からうかがう黒ずくめの怪しい影があった……。国際アンデルセン賞を受賞した名手アーモンドが描く、『肩胛骨は翼のなごり』とはひと味ちがうかわいい天使の物語。
  • バッキンガム宮殿のVIP
    4.3
    1942年、戦争がつづくロンドンに戻ったわたし、マギー・ホープは、ドイツの強制収容所に収監されている異父姉妹と再会できる日を心待ちにしつつ、特別作戦執行部(SOE)で事務の仕事についていた。そんななか、MI‐5の長官から、ある事件の捜査協力を要請される。SOEの訓練を受けた女性ばかりが行方不明になり、そのうちの一人の死体が発見されたというのだ。死体の状態から、犯人はあのいまわしい事件を模倣しているとしか思えないのだが……。マギー・ホープ、今度は戦時下のロンドンで勃発する連続殺人事件に挑む! 大好評のシリーズ第6弾。
  • 妖たちの四季
    4.3
    太鼓長屋に住む弥助のもとには、今日も妖怪たちがやってきて大賑わい。妖怪に季節外れの花見に誘われた弥助と千弥だが、ふたりのあとをこっそりつけていた久蔵までもが紛れ込んでしまい……。(「春の巻」) 心配性の叔父、月夜公に屋敷に閉じ込められてしまった津弓。ふてくされた甥をなぐさめようと月夜公は弥助をさらってくるが……。(「夏の巻」) 小妖怪の身でなぜ玉雪は立派な栗林をもっているのか?(「秋の巻」) 千弥と月夜公の過去の物語。(「冬の巻」) 妖怪の子預かり屋の弥助と妖怪たちの心温まる四季の交流を描く、人気シリーズ第3弾。
  • ロンドン・アイの謎
    4.2
    12歳の少年テッドは、姉のカットといとこのサリムとともに、巨大な観覧車ロンドン・アイに乗りに出かけた。チケット売り場の長い行列に並んでいたところ、見知らぬ男がチケットを1枚だけくれたので、サリムだけがたくさんの乗客に交じって、観覧車のカプセルに乗りこんだ。だが一周して降りてきたカプセルにサリムの姿はなかった。閉ざされた場所からなぜ、どうやって消えてしまったのか?──「ほかの人とはちがう」頭脳で大人顔負けの推理を駆使する少年テッドが謎解きに挑む! カーネギー賞受賞作家が贈る、清々しく胸を打つ長編ミステリ。/解説=千街晶之
  • 望楼館追想
    4.2
    望楼館、かつては田舎の大邸宅だったが、今や積み重なった歳月に埋もれたかのような古い集合住宅。そこに住んでいるのは、自分自身から逃れたいと望む孤独な人間ばかり。テレビドラマの世界に生きる女、汗と涙を流し続ける男、人間であることを忘れ犬のように暮らす女……。語り手であるフランシスは、常に白い手袋をはめ、他人が愛した物を蒐集し、秘密の博物館に展示している。だが、望楼館に新しい住人が入ってきたことで、忘れたいと思っていた彼らの過去が揺り起こされてゆく。鬼才ケアリーのデビュー作にして比類ない傑作、ここに復活!/解説=皆川博子
  • 妖怪の子、育てます
    4.2
    江戸の片隅で妖怪の子預かり屋を営む一人の若者がいた。その名は弥助。妖怪に育てられたのだが、ある事件で育ての親を失い、かわりに授かった赤ん坊千吉を、今度は懸命に育てている。顔なじみの妖怪達は遊びにくるし、入れ替わり立ち替わり子供を預けに来る妖怪もいるしで、騒ぎの絶えない毎日だ。そんなある日、弥助の大家、久蔵の双子の娘が、不気味な黒い影にさらわれた。だがさらったのは妖怪ではないらしい。双子の捜索は、妖怪奉行所西の天宮の奉行で、犬神の長、朔ノ宮の手に託されることに……。大人気〈妖怪の子預かります〉第2部開幕。
  • アーサー王ここに眠る
    4.2
    ブリテン島、紀元五百年頃。ひとりの司令官に率いられた、荒々しい騎馬の男たちの集団が農場を襲い火を放った。燃えさかる屋敷から、命からがら逃れたみなしごの少女グウィナは、奇妙な風体の男に救われる。鷹のような風貌の男の名はミルディン。ブリテン島の統一を目指す司令官、アーサーに仕える吟遊詩人だった。言葉を巧みに操り、人々の心を手玉に取る不思議な男。グウィナはミルディンのもとで、彼の企みに手をかすことになる。カーネギー賞受賞。『移動都市』の著者がアーサー王伝説を新たな視点から語り直した傑作ファンタジイ。
  • スウェーデンの保育園に待機児童はいない 移住して分かった子育てに優しい社会の暮らし
    4.2
    1歳の娘の理想の子育て環境を求めて、9年前、家族3人で東京からスウェーデンへ移住した著者。スウェーデンの保育園に持っていくものは? 育児休暇は何日とれて、その間のお給料は? スウェーデンのママたちに教わった手抜きメニューって? 実際に日本から移住した著者だから書ける、スウェーデンで暮らして良かったところ、悪かったところ。無理なく共働きで子育てできるとされる国での移住・子育て・日常生活を綴った、楽しく気軽に読めるエッセイ。/はじめに/《スウェーデンに移住を決める》/東京での共働き生活/移住先はどこに?/高まる移住への不安/東京を引き払う/【コラム】スウェーデン語って?/《見知らぬ街での新生活》/これから暮らす街に到着……/スンツヴァルってどんな街?/引っ越し後の手続きとアパート探し/民間の託児施設がない!?/二度目の育児休業生活/洗濯事件とスウェーデンの三大タブー/スウェーデンの週末の過ごし方/専業主婦イコール失業者/意を決して起業!/これがうわさのフィーカ(お茶)タイム/やっと春に/【コラム】Gumman/《とうとう保育園に入園!》/テンションの低い娘/持ち物がない!?/入園式のない入園日/あくまでマイペースな慣らし保育/慣らし保育期間終了、のはずが……/親も試練のとき/やっと慣れてきた日常/保育園での一日/ヴァルプルギスの夜/慣れたと思ったら長い長い夏休み/娘とスウェーデン語/数少ない保育園のイベント/保育園は何を学ぶところ?/子供主体のプロジェクト/保育園の先生たちの労働環境/【コラム】Mysig/《スウェーデンで子育てするということ》/スウェーデンに来て楽になったこととは/慣れない海外暮らしにやられる/スウェーデン式子育てに思うこと/スウェーデンのお誕生日会/離婚率の高さ/なぜ男も家事ができるのか/ママ友がいない!/転勤のない社会/風邪は寝て治せ/スウェーデンの病院事情/育児休業とVABについて/子育てとキャリア形成の両立例/夢の一軒家購入/ついに見つけた!/かくして引っ越しへ/そして保育園卒業/【コラム】Lagom/《本当のところ、スウェーデンって住みやすいの?》/この本の最後に/スウェーデンの女性はなぜ働くのか/隠された専業主婦願望/それではスウェーデンは本当に男女平等か?/消費者の我慢の上に成り立つ快適な社会/地方暮らしで得たもの/子供は社会が育てるもの──スウェーデン人のお金の使い道/あとがき
  • 魔法使いの陰謀
    4.2
    セントラル・パークで若い女性の死体が発見され、現場に駆けつけた刑事マイケルは、水妖馬(ケルピー)を目撃する。さらに、子どもが連れ去られるなど妖精の関与が疑われる奇妙な事件が続く。妖精界の女王の座を祖母レオニーに譲ったソフィーは、ようやくバレエダンサーとしてのキャリアを再開していたが、そんなソフィーの前に現れた魔法使いのジョセフィーンは、事件を妖精の仕業と決めつけ、魔法使いと妖精の対立を煽る。このままでは戦争が起きてしまうと危惧したソフィーは、マイケル、エミリーらと共に戦いを阻止すべく動きはじめる。シリーズ第3弾。
  • ヴァン・ショーをあなたに
    4.2
    下町のフレンチレストラン、ビストロ・パ・マル。変人シェフの三舟さんと彼を慕う志村さんの二人の料理人、ソムリエの金子さんとギャルソンの僕・高築の4人で、気取らない、本当にフランス料理が好きな客の心と舌をつかむ絶品料理を提供している小さな店だ。シェフお得意のヴァン・ショーの秘密とは? ブイヤベース・ファンの女性客の正体は? 本格的なフランスパンの店を始めようと、はりきっていた女性パン職人は、なぜ突然姿を消したのか? シェフのフランス修行時代のエピソードから、客の視点で語られる物語まで、全7編をご賞味あれ。/解説=大矢博子
  • 大鞠家殺人事件
    4.1
    大阪の商人文化の中心地として栄華を極めた船場――戦下の昭和18年、婦人化粧品の製造・販売で富を築いた大鞠家の長男に嫁ぐことになった陸軍少将の娘、中久世美禰子。だが夫は軍医として出征することになり、一癖も二癖もある大鞠家の人々のなかに彼女は単身残された。戦局が悪化の一途をたどる中、大鞠家ではある晩“流血の大惨事”が発生する。真夜中に闊歩する赤毛の小鬼の出現、酒樽の死体と、怪異は続く。正統派本格推理の歴史に新たな頁を加える傑作長編ミステリ。第75回日本推理作家協会賞および第22回本格ミステリ大賞受賞作。/解説=杉江松恋
  • 光っていません
    4.1
    事故で2年間植物状態になっている恋人を見舞い続ける“私”の前に、分身を名乗る幽霊が現れる。自分そっくりな幽霊が一向に姿を消さないため、“私”は仕方なく一緒に暮らし始めるが……(「幽霊の心で」)。人間をクラゲにしてしまう、変種のクラゲが大量発生する。社会に動揺が走るなか、音楽活動をやめた“私”は、自らクラゲになりたがる人をサポートする仕事につき……(「光っていません」)。所属している劇団が行き詰まり、仕方なく役割代行サービスをしている駆け出し俳優の“あたし”。誰かに代わって別れを告げたりニセの恋人になったりしているうち、ある男から、「冬眠の準備を手伝ってほしい」という依頼があり……(「冬眠する男」)。閉塞感に満ちた日常に解放をもたらす、韓国発、8つの奇妙な物語!/【目次】幽霊の心で/光っていません/夏は水の光みたいに/見知らぬ夜に、私たちは/家に帰って寝なくちゃ/冬眠する男/アラスカではないけれど/カーテンコール、延長戦、ファイナルステージ/作家の言葉/解説=倉本さおり
  • 幸運には逆らうな
    4.1
    独立記念日を迎えたシンフルの町。だがアイダ・ベルとガーティの宿敵シーリアが新町長の座につくなり、保安官を解任する暴挙に出たとあっては、フォーチュン含めた三人は祝賀ムードではいられない。そんなとき、湿地で爆発が発生。密造酒の製造所での事故かと思いきや、現場の建物で作られていたのは覚醒剤だと判明する。爆発の巻き添えで友人が負傷してしまい怒りに燃えるアイダ・ベルたちと手に手を取って、フォーチュンは悪党探しにまっしぐら……CIAスパイ&おばあちゃんズの活躍はますますヒートアップ! 〈ワニ町〉シリーズ第6弾!/解説=池澤春菜
  • 地下図書館の海
    4.1
    大学院生ザカリーが図書館で出会った、著者名の記されていない本。そこには誰も知るはずのない、彼の少年時代の不思議な体験が記されていた。本の秘密を追う彼は謎の男に導かれて魔法の扉をくぐり、どことも知れない地下に広がる〈星のない海〉の岸辺にある、物語で満ちた迷宮にたどりつく……めくるめく物語の魅力を巡る傑作本格ファンタジー。/解説=川野芽生
  • ビール職人の秘密と推理
    4.1
    冬のイルミネーションイベントが近づく、ビールで有名なアメリカの小さな町レブンワース。ビール職人のわたしは、ブルワリー〈ニトロ〉の新作ビールを醸造しながら、宿泊施設オープンに向けた二階の改装に精を出していた。そんな中、選挙を控えた市議会議員が殺されているのが見つかる。彼はビール産業の盛んなこのレブンワースで、こともあろうに禁酒政策を推し進めようとしていた。容疑者とされた人物から頼まれ、わたしは聞き込みを進めていくが……。おいしいビールと料理が満載のビール・ミステリ!
  • 巴里マカロンの謎
    4.1
    「わたしたちはこれから、新しくオープンしたお店、パティスリー・コギ・アネックス・ルリコに行って新作マカロンを食べます」その店のティー&マカロンセットで注文できるマカロンは三種類。しかし小佐内さんの皿には、あるはずのない四つめのマカロンが乗っていた。誰がなぜ四つめのマカロンを置いたのか。それ以前に、四種の中で増えたマカロンはどれか。「ぼくが思うに、これは観察力が鍵になる」小鳩君は早速思考を巡らし始める……。心穏やかで無害で易きに流れる、誰にも迷惑をかけない小市民になるべく互恵関係を結んだあのふたりが帰ってきました! お待ちかねシリーズ十一年ぶりの新刊、四編収録の作品集登場。/【収録作】「巴里マカロンの謎」/「紐育チーズケーキの謎」/「伯林あげぱんの謎」/「花府シュークリームの謎」
  • 皆勤の徒-Sogen SF Short Story Prize Edition-
    4.1
    舞台はどことも知れぬ惑星。数百メートルの巨大な鉄柱に支えられた小さな甲板。そこに“会社”が建っている。語り手は日々、そこで異様な有機生命体を素材に商品を手作りする。雇用主である社長は“人間”と呼ばれる不定形の大型生物だ。甲板上と、それを取り巻く泥土の海だけが語り手の世界であり、そして日々の勤めは平穏ではない。はるか泥土の海を渡って襲い来る“外回り営業”との戦い、脳裏にフラッシュバックする、自分のものかどうか分からぬ記憶……。そしてこの惑星自体が、最終的に何かを生み出すために存在したのだった。奇怪な造語に構築された、誰も見たことのない世界を構築するSFセンス! 応募総数594作から大森望・日下三蔵・堀晃が選出した大型新人。作者自筆のイラストを付す。第2回創元SF短編賞受賞作。選評・電子書籍版特典画像をダウンロードできるID・パスワード付き。(本電子書籍は、『年刊日本SF傑作選 結晶銀河』(創元SF文庫版 2011年7月初版発行)に掲載の、受賞作短編である「皆勤の徒」を電子書籍化したものです。同名の書籍(『皆勤の徒』 創元日本SF叢書版 2013年8月初版発行)及び、『結晶銀河』全ての電子書籍版ではございませんので、ご注意ください。)

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  • 切れない糸
    4.1
    1巻660円 (税込)
    東京の商店街育ちの新井和也は、大学卒業を間近にした冬、家族の危機に直面する。そこで急遽、就職の決まっていない和也が、家業の新井クリーニング店を継ぐことに。同級生たちの新しい門出に沸く春、不慣れなクリーニングの集荷作業で、お客さんから預かった衣類から思わぬ謎が生まれていく。同じ商店街の喫茶店で働く沢田直之、店のアイロン職人・シゲさんなど周囲の人々に助けられながら、失敗を重ねつつも謎を解明していく和也。商店街の四季を通じて和也の成長と、人の温かさをさわやかに描く、連作集。青春ミステリの決定版。

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  • 【児童書版】妖怪の子、育てます1
    続巻入荷
    4.0
    1~6巻950~1,100円 (税込)
    妖怪の子育ても楽じゃない! わけあって赤ん坊を育てることになった、妖怪の子預かり屋の弥助。妖怪たちのせいで、にぎやかな毎日だ。だがそんなある日、とんでもない事件が! 大人気の〈妖怪の子預かります〉第二シーズン、いよいよ開幕!/装画・挿絵=Minoru
  • ぬくもり荘のまかないさんは
    4.0
    新宿区落合の下宿屋《なかもり荘》は少し独特だ。月1万円という破格の下宿代に、要実費ではあるものの、素朴ですこぶる美味しいまかないまで用意されている。さらに風変わりなのは、管理人からのお悩み相談まで付いていること。ささやかなことに疑問を覚えたり、話があちこちに飛んでしまったりする、心優しくも不器用な管理人・凪人の悩みを聞くうちに、下宿人たちもいつしかそれぞれが抱えている問題に向き合っていく。人と人とが落ち合って、同じ空間で同じ日々を過ごす様子を見守るような筆致で綴った、心あたたまる下宿屋連作ミステリ!
  • のすたるじあ
    4.0
    “だァれも知らないとこなの”女が語った美しい故郷の風景とは? 哀切極まる真相が胸を打つ「エルドラドオ」。中世錬金術師の甦りの秘薬をめぐる奇譚「復活の霊液」。偶々下船した島で見知らぬ女との暮しに引き込まれていく「郷愁」他、読者を「ミステリアスな宇宙へとさそいこむ」と星新一が絶賛する城昌幸傑作選『のすたるじあ』を完全収録。第2部には、酒場の主人が語る数奇な運命譚「面白い話」、ナイル河畔に出没する魔性の者の甘美な恐怖を描く「吸血鬼」など、書籍初収録を含む珠玉の短篇を収める。/【目次】1 のすたるじあ/大いなる者の戯れ/ユラリゥム/ラビリンス/まぼろし/A Fable/光彩ある絶望/燭涙/エルドラドオ/美しい復讐/復活の霊液/斬るということ/蒸発/哀れ/郷愁/解説=星新一/2 その他の短篇/今様百物語/シャンプオオル氏事件の顚末/東方見聞/神ぞ知食(しろしめ)す/死人に口なし/吸血鬼/書狂/他の一人/面白い話/三行広告/間接殺人/うら表/憂愁の人/夢見る/怪談京土産/白夢/2+2=0/はかなさ/解説=夕木春央/初出一覧・編集後記
  • プレイバック
    4.0
    私立探偵マーロウはある弁護士から駅に着くひとりの女を尾行し、その宿泊先を報告せよと依頼される。目的は知らされぬまま……。彼は列車から降りたった女を尾行するが、彼女は男につきまとわれ、どうやら脅されているらしい。ホテルにチェックインした女は、そこでも男につきまとわれていた。マーロウは依頼主の意思とは無関係に女の秘密をさぐろうと接触する。すると彼女は夜中に、バルコニーに男の死体があると助けを求めてきたが、マーロウが行くと死体は消えていた。何が起きたのか? この女は何者なのか? チャンドラーの実質的遺作!/解説=堂場瞬一
  • 間の悪いスフレ
    4.0
    下町の小さなフレンチ・レストラン、ビストロ・パ・マルのスタッフは、変人シェフ三舟さんとスーシェフの志村さん、ソムリエールの金子さん、ギャルソンの高築くんの四人。コロナ禍で厳しい状況の飲食店業界、〈パ・マル〉でも、テイクアウトメニューを考えたり、料理教室を始めたり……。そんななかで、料理教室で起きた気まずい出来事、ひとり分のテイクアウトを買いにくる男子中学生の謎、自身のレストランにスタッフが定着しない理由がわからず悩む他店のシェフ、高築くんのいとこのプロポーズ計画等々、名探偵シェフのまわりには相変わらず謎や相談ごとがいっぱい。全7編を収めた待望のシリーズ第4弾。絶品料理の数々と極上のミステリをどうぞ!/【収録作品】クスクスのきた道/未来のプラトー・ド・フロマージュ/知らないタジン/幻想のフリカッセ/間の悪いスフレ/モンドールの理由/ベラベッカという名前
  • 仮題・中学殺人事件
    4.0
    推理小説の歴史をひもとけば、『黄色い部屋の謎』や『アクロイド殺害事件』のように、犯人の意外性で売り出した名作があまた存在する。ところがこれまで、どんな物語にも不可欠な人物であるのに、かつてこれを犯人に仕立てた推理小説というのは、ただの一編もなかった。読者=犯人である。そのことに気づいた、推理作家たらんと志すかけだしのぼくは、犯人を読者に求めようとしたのだ。そう、この推理小説中に伏在する真犯人は、きみなんです!――推理小説の仕掛け人・辻真先の出発点となった名作登場。/解説=桂真佐喜
  • Genesis この光が落ちないように
    4.0
    日本SFを牽引する注目の書き手による最新作6編。全編書き下ろし。第13回創元SF短編賞受賞作を収録。創元SF短編賞受賞作「天駆せよ法勝寺」が12,000ダウンロードを記録した八島游舷。『神々の歩法』が話題、日本初の動画配信SFシリーズを生み出した宮澤伊織。《ユア・フォルマ》シリーズで人気、今回初の短編小説に挑んだ菊石まれほ。『マインド・イーター』で知られ、人間と音楽と宇宙をテーマに描いた水見稜。『感応グラン=ギニョル』でデビュー、注目の怪奇幻想SF作家・空木春宵。三選考委員絶賛の第13回創元SF短編賞受賞者・笹原千波。ベテランから日本SFの未来を担う新鋭まで、6人の作家が集結!/【目次】はじめに/八島游舷「天駆せよ法勝寺[長編版]序章 応信せよ尊勝寺」/宮澤伊織「ときときチャンネル#3【家の外なくしてみた】」/菊石まれほ「この光が落ちないように」/水見稜「星から来た宴」/空木春宵「さよならも言えない」/笹原千波「風になるにはまだ」〔第13回創元SF短編賞受賞作〕/第13回創元SF短編賞選考経過および選評/ちいさなあとがき/編集部より
  • その昔、N市では
    4.0
    兄は船旅に出る妹を見送ったが、それは彼女が乗る予定の船ではなかった。ひと月後、妹から手紙が届く。彼女は、その船では日付も時刻も現在位置も確認できないと書いていた。手紙を読み進めるにつれ、内容はさらに常軌を逸していき……(「船の話」)。ある日突然、部屋の中に謎の大きな鳥が現れる。“わたし”は、なぜか外に出ていかない鳥の正体を突き止めようとするが……(「ロック鳥」)。旅行から帰ったら、自分が死んだとアパートの住人に触れまわった女がいたという奇妙な話を聞かされて……(「六月半ばの真昼どき」)。大都会N市では、死体から蘇生させられた“灰色の者”たちが、清掃や介護などの労働を人間の代わりに行っていた。彼らに生前の記憶は一切なく、恐怖も希望も憎悪も持ち合わせていない。しかしある時、“灰色の者”たちにすさまじい変化が訪れ……(「その昔、N市では」)。日常に忍びこむ奇妙な幻想。背筋を震わせる人間心理の闇。懸命に生きる人々の切なさ。戦後ドイツを代表する女性作家の粋を集めた、全15作の日本オリジナル傑作選!/【目次】白熊/ジェニファーの夢/精霊トゥンシュ/船の話/ロック鳥/幽霊/六月半ばの真昼どき/ルピナス/長い影/長距離電話/その昔、N市では/四月/見知らぬ土地/いいですよ、わたしの天使/人間という謎/訳者あとがき
  • 嗜好機械の事件簿
    4.0
    1巻1,100円 (税込)
    ミステリを愛し、ミステリに狂わされたすべてのひとへ――本書に収められているのは、あなたのために蒐集された物語です。クローズドサークルから助かるコペルニクス的発想の転換、史上最高のトリックを考えた推理作家を待つ恍惚と誘惑、衆人環視下の殺人を可能にする驚愕の方法……脱力する笑いにひとさじ添えられた毒に、読めばいつしか病みつきになるはず。日本推理作家協会賞と本格ミステリ大賞に輝く唯一の漫画家による、謎と笑いのコレクション。
  • ビストロ・パ・マルのレシピ帖 ドラマ「シェフは名探偵」(原作:近藤史惠)公式レシピ・ブック
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 近藤史恵原作『タルト・タタンの夢』、『ヴァン・ショーをあなたに』、『マカロンはマカロン』(創元推理文庫刊)のテレビ・ドラマ化『シェフは名探偵』(TV東京 西島秀俊主演)の公式レシピ・ブック。ドラマの料理監修者が原作およびドラマ内に登場するビストロのフランス料理を家庭でも再現できるように、レシピ化。オールカラー。アミューズ、前菜、メイン。デセールが、まさに再現可能になった素敵な一冊。西島秀俊演じる三舟シェフの味をあなたご自身の手でどうぞ。ドラマの西島秀俊、神尾佑、濱田岳、石井杏奈等の写真、コメント等も収録。/【目次】■アミューズと前菜 Amuse-bouche et Entrées/あさりと枝豆のジュレ/ドライフルーツとラム酒風味クリームのカナッペ/ゴルゴンゾーラ・ムース/オリーブのパネ/ナッツ入りの田舎風パテ/スモークサーモンとグレープフルーツのサラダ/アスパラガスのビスマルク風/温製シェーブルのサラダ/フォアグラのテリーヌ 洋梨と白みそ、柑橘風味/フォアグラのポワレ 大根のキャラメリゼ添え/カリフラワーのポタージュ/ズッキーニとかにのお菓子仕立て/◆Spécialité◆ ヴァン・ショー/ブランダード/サーモンのグリビッシュソース/ピペラード/スープ・オ・ピストゥ/ポワロー・ヴィネグレット/ラタトゥイユ/ピサラディエール/◆ビストロ・メニューの選び方◆/■主菜 Plats/鴨のポワレ カカオと赤ワインのソース/鶏肉のフリカッセ/仔羊のロースト スパイス風味/豚肉の煮込み トマト風味/豚足のガレット/鴨のコンフィ じゃがいものソテー添え/カスレ/◆Spécialité◆ コンフィ/ブイヤベース/鮮魚のポワレ オレンジ風味のブール・ブランソース/仔羊と春野菜の煮込み/仔羊のカレーソース/鴨もも肉のポトフ/ベッコフ/牛肉のドーブ/ミロントン/◆フロマージュの楽しみ方◆/■デザート Desserts/コンポート/イル・フロタント/タルト・オ・ショコラ/マカロン・ダミアン/フラン・パティシエ/タルト・タタン/ガレット・デ・ロワ/◆ビストロ・パ・マル スタッフ表◆
  • 卒業したら教室で
    4.0
    伊神さんの卒業から丸一年、市立高校にまた卒業の季節がやってきた。今年は柳瀬さんをはじめ、仲のよかったひとつ年上の先輩たちが学校を巣立っていく。そんな、しんみりとしたある日の放課後、秋野麻衣が、おずおずと相談にやってきた。鍵のかかった真っ暗なCAI室で、不可解なものを見たらしい。書道室や山岳部の部室などでも謎の人物の出現と消失があったという情報が寄せられ、卒業生によるとそれは「兼坂(んねさか)さん」という市立高校「八番目の七不思議」らしいが……。トリックメーカーである似鳥鶏が贈る、予測不能の〈市立高校シリーズ〉最新作。
  • 空のあらゆる鳥を
    4.0
    魔法使いの少女パトリシアと天才科学少年ローレンス。特別な才能を持つがゆえに周囲に疎まれるもの同士として友情を育んだ二人は、やがて地球と人類の行く末を左右する運命にあった。しかし未来を予知した暗殺者に狙われた二人は引き裂かれ、別々の道を歩むことに。そして成長した二人は、人類滅亡の危機を前にして、魔術師と科学者という対立する二つの秘密組織の一員として再会を果たす……。ネビュラ賞・ローカス賞・クロフォード賞受賞の傑作SFファンタジイ。/解説=渡邊利道
  • 氷上都市の秘宝
    4.0
    レン・ナッツワーシー15歳、〈死の大陸〉の片すみに眠る、かつての氷上都市アンカレジに住んでいる。平和な日常に物足りなさを感じていた彼女の心の隙につけこんだのが、盗賊〈ロストボーイ〉。狙いはアンカレジの図書館にある一冊の本だ。口車に乗りこっそり持ち出したあげく、彼らの本拠地に連れていかれるはめに。さらに途中で海賊狩りにあい、水上都市ブライトンで囚われの身になってしまう。そこにいたのは、昔父母を裏切ったペニーロイヤルだった。一方トムとへスターは、愛娘を救わんと必死で後を追っていた。最終戦争後の遙かな未来、移動都市が互いを食い合う奇怪な世界を描いた星雲賞受賞作『移動都市』第3弾。
  • 海泡
    4.0
    暑く長い夏休み、2年ぶりに小笠原へ帰省した大学生の木村洋介。難病を抱え、次第に弱っていく初恋の女性・丸山翔子に会うに忍びなく、帰りにくかったのだ。竹芝からフェリーでおよそ26時間、平和で退屈なだけが取り柄だったはずの島では、前村長の娘で中高の同級生・一宮和希がストーキングされていると噂が立ち、島一番の秀才と謳われ、医学部を目指していた藤井智之は不可思議な言葉を呟く。どこか不穏な空気が漂うなかで、二つの事件が続けざまに起こる――。常夏の島を舞台に、名手が伸びやかに描いた青春ミステリが、大幅改稿、決定版で登場。/解説=千街晶之
  • 旅の終わりに
    4.0
    【映画『ロング,ロングバケーション』原作!】ガン治療中のエラと認知症の夫ジョンの老夫婦。ふたりは子供たちの反対を無視し、かつて一家で旅をしたキャンピングカーに乗って、なつかしいディズニーランドを目指し、ルート66でアメリカ大陸横断の旅に出る。記憶はまだらでも、ジョンの運転は昔通り。ハンバーガーばかり食べたがるジョン、痛み止めを飲み続ける助手席のエラ。強盗に遭ったり、危うくエラが置いてきぼりにされそうになったり、ホテルの超高級スイートに宿泊してみたり……。そして最後の最後にふたりが向かったのは? 老いについて、夫婦について、人生について……軽やかなタッチで見事に描いた傑作。
  • 吟遊詩人の魔法 上
    4.0
    かつてエイヴァールでは、吟遊詩人が学ぶ学院の〈視者〉たちが強大な魔法の力をふるい、王権とならびたつ権力を握っていた。だが〈視者〉の一部が禁断の魔法に手を染めたために争いがおき、学院は弱体化し、吟遊詩人の魔法は失われてしまった。……十二年に一度、タムリュリンの都では、盛夏祭に行われる競技会で最も優れた技を披露し優勝した吟遊詩人に〈銀の枝〉が与えられる。いまや王に絶大な影響力を及ぼす宮廷詩人も、競技会の優勝者だった。秘められた魔法と、陰謀が渦巻く都を舞台に、吟遊詩人たちの密かな戦いを描く本格ファンタジイ。
  • 秘密だらけの危険なトリック
    4.0
    ブレットキャッチ――それは、銃から撃たれた弾丸を口で受けとめるという究極のマジック。かつてそのパフォーマンス中に死亡したという著名なマジシャンの生涯を描く映画が撮影中だが、あまり売りがなくて、ヒットは見込めそうにない。ただし撮影中、現実のように死者が出れば話は別だけど……誰かが自分を殺そうとしているのではと怯える主演男優から、同窓生のよしみで助けを求められたマジシャンのイーライ。赴いた撮影現場はなるほど事件が起きそうな雰囲気で……。楽しく、お洒落なユーモア・ミステリ!
  • 玉妖綺譚2 異界の庭
    4.0
    ずっと傍らにいた玉妖くろがねが妖力を失い眠りについて以来、ただでさえ半人前の驅妖師・彩音は、十分な仕事をこなせずにいた。そんなとき、難波コレクションの創り主難波俊之の甥彬良から、コレクションの玉妖で唯一まだ会ったことのなかった蒼秀に会える、との知らせを受ける。異界の知識をため込んでいる蒼秀ならば、くろがねを目覚めさせる方法を知っているかもしれない。彩音は期待を胸に、蒼秀の持ち主の屋敷を訪ねるが……。心の傷を隠して玉妖がらみの事件に挑む少女驅妖師・彩音。彼女は過去を清算し相棒を取り戻すことができるのか。/解説=卯月鮎
  • 星の羅針盤
    4.0
    人の住む六つの王国と神秘に包まれた種族フィーンの王国は、長いこと平和のうちに栄えていた。だがフィーンのもとから大いなるダイヤモンドが奪われると、暗い影が世界を覆いはじめる。ギルデア王国が隣国に侵攻、戦火はいくつもの国を巻きこんでいった。戦火の迫る故国を脱し、母と兄とともに母の故郷の村に身を寄せたリーヴは、村はずれの深い森で、紫の瞳をもつ不思議な少女に出会う。永遠の友情、初恋、遙かな国の伝説、そして陰謀……。戦の影に怯えながらも、平和を願い、ひたむきに生きる少女の姿を描く〈サラファーンの星〉4部作開幕。
  • 幽霊ピアニスト事件
    4.0
    青年ピアニスト、アルトゥアは気がつくと見知らぬカフェにいた。どうやら死んでから50年後の世界に蘇ったらしい。そしてひょんなことから音楽大学の学生ベックと知り合い、浮世離れした学生たちと共同生活をはじめることに。常に古風な舞踏会用ドレスを着ている少女や、ブルガリア人の双子の霊媒たちと過ごす新しい人生には、どうして不思議な事件ばかり起きるのか。無気味な“怪人”の出現、リサイタルの妨害、そして殺人。そもそもなぜ蘇ったのか? 謎を解明するためアルトゥアと音大生たちは走る走る! 再会の秘密をめぐる傑作ミステリ。
  • オーブランの少女
    4.0
    比類なく美しい庭園オーブランの女管理人が殺害された。犯人は狂気に冒された謎の老婆で、犯行動機もわからぬうちに、次いで管理人の妹が自ら命を絶つ。彼女の日記を手にした「私」は、オーブランに秘められた恐ろしい過去を知る……楽園崩壊に隠された驚愕の真相とは。第7回ミステリーズ!新人賞の佳作となった表題作の他、醜い姉と美しい妹を巡るヴィクトリア朝犯罪譚「仮面」、昭和初期の女学生たちに兆した淡い想いの意外な顛末を綴る「片想い」など、異なる場所、異なる時代を舞台に“少女”という謎(ミステリ)を描き上げた、瞠目のデビュー短編集。/解説=瀧井朝世
  • スパイ学校の新任教官
    4.0
    1941年初冬。敵国ドイツでのスパイ任務で心に癒しがたい傷を負ったわたし、マギー・ホープは、スコットランドにある特別作戦執行部(SOE)の訓練キャンプの鬼教官として、スパイのひよっこたちを鍛え上げていた。辛い記憶を振り払うかのように。そんな折、親友でバレリーナのサラから公演に招待され、エディンバラを訪れることに。けれど舞台で思わぬ事件が発生して……。運命の12月、わたしは何を目撃する? 赤毛の才媛マギーがさらなる成長を遂げていく、『国王陛下の新人スパイ』に続く、シリーズ第4弾!/解説=穂井田直美
  • 魔道師の月
    4.0
    こんなにも禍々しく怖ろしい太古の闇に、この悪意に、邪悪さに、なぜ誰も気づかないのか。繁栄と平和を謳歌するコンスル帝国の皇帝のもとに献上された幸運のお守り〈暗樹〉。だが、それは次第に帝国の中枢を蝕みはじめる。魔道師でありながら自らのうちに闇をもたぬレイサンダー。心に癒しがたい傷をかかえた書物の魔道師キアルス。若き二人の魔道師の、そして四百年の昔、すべてを賭して闇と戦った一人の青年の運命が、時を超えて交錯する。人の心に潜み、破滅に導く闇を退けることはかなうのか。『夜の写本師』で読書界を瞠目させた著者の第2作。/解説=妹尾ゆふ子
  • ルピナス探偵団の憂愁
    4.0
    高校時代「ルピナス探偵団」を称し様々な事件に遭遇してきた彩子、キリエ、摩耶、そして博学の少年・祀島。卒業から数年後、四人のうち、一人が不治の病で世を去った。久々に顔を合わせた三人に残されたのは、彼女が死を前にして百合樹の林に造らせた、奇妙な小路の謎だった。探偵団“最後の事件”を描く第1話「百合の木陰」から順に時を遡り、高校卒業式を目前に殺人が起きたルピナス学園で、彼らが授かった“祝福”を描く第4話「慈悲の花園」まで、物語は戻らぬ時間への郷愁を紡ぎ上げる。奇蹟のような輝きに満ちた少女探偵の“その後”を描く、〈ルピナス探偵団〉のシリーズ第2作。

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  • 赤ちゃんはまだ夢の中
    4.0
    妊婦さんにも、ミステリがいっぱい!もうすぐ新しい家族が加わるっていうのに、「主人と別れて、新しい恋人のもとへ行きたい」「居候が多すぎる」「強面の借金取りがやって来る」「妊婦さんが上の子に厳しすぎる」と、どうしてどこのお宅も問題ばかりなのっ!再びコンビを組んだ聡子先輩と見習い助産師の陽奈に降りかかる、厄介な家庭の事情の数々。自宅出産専門の助産師コンビの持ち込む家庭のトラブルに、伝説のカリスマ助産婦・明楽先生の鮮やかな推理がますます冴え渡る。様々な“家族の愛”をテーマに、心温かなユーモアを描いた、助産師探偵シリーズ第三弾。

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  • よろずを引くもの
    3.9
    高校生の滝本望は、お蔦さんの愛称でご近所に親しまれる祖母と、神楽坂で暮らしている。その神楽坂では、近頃万引きが多発しているのだという。商店街全体で警戒していたのだが、和菓子店の主人が逃げる犯人に突き飛ばされて怪我を負ってしまった! 正義感に駆られる望と友人の洋平は、似顔絵を描いて万引き犯を捕まえようと思い立つのだが……。商店街を騒がせたできごとを描く表題作をはじめ、失踪した商店街のアイドル猫・ハイドンを探す「孤高の猫」など、全七編を収録。粋と人情、そして美味しい手料理が味わえる大好評シリーズ第4弾!/【目次】よろずを引くもの/ガッタメラータの腕/いもくり銀杏/山椒母さん/孤高の猫/金の兎/幸せの形
  • アパートたまゆら
    3.9
    わたしはいわゆる潔癖症だ。除菌ジェルは必携。公共の乗り物に乗るときは、マスクと手袋が欠かせない。海やプール、温泉が苦手。そんなめんどくさい性質のわたしはある夜、鍵を忘れてアパートに帰ってきてしまった。部屋に入れず途方に暮れていると、隣人の男性から思いがけない提案――「よかったら、うち泊めますけど」。わたしは思い切って申し出を受けることに。これを機に始まった交流の中で、徐々に彼との距離は縮まるが――。わたしと彼を隔てるのはアパートの壁一枚……だけじゃない!? 距離は近くても道のりは険しい、王道の恋愛小説。※本書は、2021年にKADOKAWAより刊行された単行本版を改稿した文庫版です。
  • 蝉かえる
    3.9
    全国各地を旅する昆虫好きの心優しい青年・エリ沢泉。彼が解く事件の真相は、いつだって人間の悲しみや愛おしさを秘めていた――。16年前、災害ボランティアの青年が目撃したのは、行方不明の少女の幽霊だったのか? エリ沢が意外な真相を語る「蝉かえる」。交差点での交通事故と団地で起きた負傷事件のつながりを解き明かす、第73回日本推理作家協会賞候補作「コマチグモ」など5編を収録。注目の若手実力派・ミステリーズ!新人賞作家が贈る、第74回日本推理作家協会賞と第21回本格ミステリ大賞を受賞した、ミステリ連作短編集第2弾。/【目次】蝉かえる/コマチグモ/彼方の甲虫/ホタル計画/サブサハラの蠅/単行本版あとがき/文庫版あとがき/解説=法月綸太郎
  • 千吉と双子、修業をする
    3.9
    千吉は大好きな兄、弥助を守るための力がほしいと、共に育った半妖の双子と一緒に妖怪奉行所西の天宮の奉行、朔ノ宮に弟子入りした。ところが仕事は雑用ばかりで一向に術らしい術を教えてくれない。ようやくひとつだけ教えてくれた術もなんの役に立つのかわからぬ始末。楽しそうな双子とは対照的に、千吉の苛立ちはつのるばかり。そんなある日、弥助に子妖を預けた化け獺が、期日を過ぎても迎えにこない。兄との時間を邪魔されて腹が立った千吉は、双子を巻き込んで化け獺を捜す決心をした。大人気の〈妖怪の子、育てます〉シリーズ第2弾!
  • シナモンとガンパウダー
    3.9
    「命が惜しければ最高の料理を作れ!」1819年、イギリスの海辺の別荘で、海賊団に雇い主の貴族を殺害されたうえ、海賊船に拉致されてしまった料理人ウェッジウッド。女船長マボットから脅されて、週に一度、彼女だけに極上の料理を作ることに。食材も設備も不足している船で料理を作るため、経験とひらめきを総動員して工夫を重ねるウェッジウッド。徐々に船での生活に慣れていくが、やはりここは海賊船。敵対する勢力との壮絶なる戦いが待ち受けていて……。面白さ無類、唯一無二の海賊冒険×お料理小説!
  • 修道女の薔薇
    3.9
    消えた修道女をさがしてほしい――マロリーのもとに一件の訴えが持ちこまれる。驚いたことに、同じころ、彼女の甥と思われる盲目の少年が姿を消していた。そして数日後、修道女は意外なところで発見される。元投資ブローカーである市長の官邸の正面階段下に置かれた四体の死体、その中に彼女もいたのだ。四人の被害者につながりは見つからない。市長に恨みをもつ者の仕業か? 一方、消えた少年は一人の男に囚われていた。盲目の少年に脱出の機会はあるのか。初期の名作を彷彿とさせる、心を打つラストが印象的な、マロリー・シリーズ最新作登場。
  • 半妖の子
    3.9
    しとしとと雨降る梅雨の夜、太鼓長屋で養い親の千弥と暮らす弥助のもとに、一人の客が訪ねてきた。化けいたちの宗鉄と名乗る男は、妖怪の子預かり屋の弥助に、八歳になる娘を預けたいという。山奥で、他人と接することなく暮らしていたのだが、母親が亡くなり男手ひとつではどうにもならなくなったのだ。女の子の名はみお。母親が亡くなる少し前から、父に対して心を閉ざしていた。白いお面をつけ、ひたすら周囲を拒絶するみお。だが、弥助のもとに預けられる子妖怪達と接するうちに、みおに変化が……。大人気のお江戸妖怪ファンタジー第4弾。
  • 妖怪の子預かります
    3.9
    弥助は十二歳。養い親である按摩、千弥と共におんぼろ長屋暮らしをしている。貧乏ながらも平和な毎日を過ごしていたが、ある夜、いきなり恐ろしげな烏天狗にさらわれ、妖怪奉行所に連れていかれる。悪夢を見た弥助が鬱憤晴らしに割ってしまった石が、子預かり妖怪うぶめの住まいだったというのだ。妖怪の御奉行に、「罰として、新たな住まいが見つかり、うぶめが戻るまで、うぬが妖怪子預かり屋になれ」と命ぜられる弥助。それからというもの、次々と家にやってくる子妖怪達に振り回される日々が始まるが……。心あたたまるお江戸妖怪ファンタジー。
  • 月のケーキ
    3.8
    月のケーキの材料は、桃にブランディにクリーム。タツノオトシゴの粉、グリーングラスツリー・カタツムリ。月の満ちる夜に作らなければならない……「月のケーキ」。幼い娘が想像したバームキンを宣伝に使ったスーパーマーケットの社長、だが実体のないバームキンがひとり歩きしてしまい……「バームキンがいちばん!」。魔女である祖母亡きあと城の守りを託された孫のコラムは、いかにしてヴァイキングの侵略を退けるのか? 「にぐるま城」。ガーディアン賞、エドガー賞受賞の名手による、幻想的で奇妙な味わいの13編をおさめた短編集。/【目次】月のケーキ/バームキンがいちばん!/羽根のしおり/オユをかけよう!/緑のアーチ/ドラゴンのたまごをかえしたら/怒りの木/ふしぎの牧場/ペチコートを着たヤシ/おとなりの世界/銀のコップ/森の王さま/にぐるま城/訳者あとがき
  • ななつのこものがたり
    3.8
    〈駒子シリーズ〉のヒロイン・入江駒子の愛読書『ななつのこ』が、素敵な絵本になりました! 本書の主人公は、ある村に住む「はやて」という男の子と、はやてが「あやめさん」と呼ぶきれいな女の人。はやてが村の出来事をあれこれ話すと、あやめさんは熱心に耳を傾け、はやてが「ふしぎでしょ?」と首を傾げたときには、「こういうことじゃないかしら」と謎解きをしてくれるのでした――。著者&装画家の名コンビが贈る、もうひとつの『ななつのこ』。/【目次】すいかおばけ/金色のねずみ/空の青/水色のチョウ/竹やぶ焼けた/ななつのこ/あした咲く花
  • 1(ONE)
    3.8
    大学生の玲奈は、全てを忘れて打ち込めるようなことも、抜きんでて得意なことも、友達さえも持っていないことを寂しく思っていた。そんな折、仔犬を飼い始めたことで憂鬱な日常が一変する。ゼロと名付けた仔犬を溺愛するあまり、ゼロを主人公にした短編を小説投稿サイトにアップしたところ、読者から感想コメントが届く。玲奈はその読者とDMでやり取りするようになるが、同じ頃、玲奈の周りに不審人物が現れるようになり……。短大生の駒子が童話集『ななつのこ』と出会い、その作家との手紙のやり取りから始まった、謎に彩られた日々。作家と読者の繋がりから生まれた物語は、愛らしくも頼もしい犬が加わることで新たなステージを迎える。
  • 星合う夜の失せもの探し
    3.8
    1巻1,899円 (税込)
    れんげ野原の中にある秋葉図書館には名探偵ばりの司書がいる。曾祖母の残した開かずの文箱、失踪したブックカフェの猫、図書館開設準備中に発覚した旧家の秘密……。そんな謎を抱える利用者を、誰もが知る古典や名作や、知る人ぞ知る本をそっと差し出して、解決までやさしく導きます。「どこにいたの?」をテーマに描く、六篇の謎。ほんわか図書館ミステリのちょっぴり番外編。/【目次】良夜(りょうや)/事始(ことはじめ)/聖樹(せいじゅ)/春嵐(はるあらし)/星合(ほしあい)/人日(じんじつ)/登場した本・参考にした本/あとがき
  • 神々の宴 オーリエラントの魔道師たち
    3.8
    本の魔道師ケルシュが町で拾った少年は狐に似た獣を連れていた――「ジャッカル」、瀕死の者を助ける生命の魔道師が向き合うことになった過去の亡霊とは――「ただ一滴の鮮緑」など、全5編の短編を収録。自らのうちに闇を抱え、人々の欲望の澱を引き受け、黒い運命を呼吸する魔道師たち。ときに迫害を受け、ときに体制に反抗する人々に手を貸し、栄光に包まれることもなく、賞賛を浴びることもない、そんな市井に生きる魔道師たちの姿を描く短編集。巻末にこれまではっきりとは描かれてこなかった、オーリエラントの神々についての資料を付す。/【目次】セリアス/運命女神(リトン)の指/ジャッカル/ただ一滴の鮮緑/神々の宴/あとがき――神々の存在
  • 月蝕の夜の子守歌
    3.8
    わたしは花見堂小春、横濱女子仏語塾の三年生。うちの学校はフランス風の魔女養成学校で、生徒の半分は妖魅、つまり妖怪なの。わたしは抜け首、仲良しの宮さんは女郎蜘蛛よ。今夜は寮で月蝕の観察会なんだけど、もう一人の仲良し、幽谷響の透子さんがまだ来ない。宮さんと二人で捜しにいったら、山下町にいた透子さん、迷子の女の子を連れていた。その子は一見普通の女の子なんだけど……。折も折、横濱では分限者の子どもを狙った連続誘拐事件が発生。次に狙われるのは我が校の聴講生千秋くん? 大正期の横濱を舞台にした好評シリーズ第2弾。
  • わたしの町は戦場になった シリア内戦下を生きた少女の四年間
    3.8
    2016年12月、ジャーナリストのフィリップ・ロブジョワはシリア内戦の取材のため、経済の中心アレッポを訪れた。かつて美しい街並みで知られていたが、政府軍と反体制派のあいだの内戦で廃墟と化していたアレッポ。そこで彼は、ミリアムという13才の少女に出会った。彼女は内戦下で起きた出来事を日記に綴っており、それを世界の人々に伝えることを望んでいた。戦闘の影に覆われていく平和な日常。学校の近くに落ちる爆弾、地下への避難。スナイパーが潜む通学路。いま、子どもたちが戦争を生きていくとはどういうことなのか。一人の少女が、内戦下の日々を曇りなき目で綴った21世紀版『アンネの日記』。
  • 雪には雪のなりたい白さがある
    3.8
    銀行に勤める瑞希は、中学三年生の冬に別れた同級生の恋人を忘れられずにいた。「フルート奏者になる」「宇宙に関わる仕事をする」夢を語り合った所沢航空記念公園。展示されている飛行機「天馬」の前で、別れの直前に二人はある約束をした。それを支えに生きてきた瑞希だが、届いた同窓会の招待状に彼との再会を期待し思い出の公園に立ち寄ると、中学時代の記憶が鮮やかに蘇る。ふたたび「天馬」の前に立ったとき、十年の空白が埋まるように“約束”のもうひとつの真実が明らかになる(「雪には雪のなりたい白さがある」)。会いたい人は今、どうしていますか? 公園を舞台に、時を超え思い出が交差する。5つの奇跡の物語。
  • 晴れた日の森に死す
    3.8
    ノルウェーの森の奥で、独り暮らしの老女が殺害された。被害者は玄関先の階段で血まみれになり、左目に鍬が突き刺さっていた。第一発見者の少年が、忌まわしい存在として知られる、精神病院に入院中の青年エリケを現場で目撃していた。捜査陣を率いるセイエル警部は、エリケを容疑者だと決めつける者たちの偏見の言葉に左右されず、冷静に証言や手がかりを集めていく。しかし信じがたい事実が判明する。エリケは近くの街の銀行強盗事件に巻きこまれ、銃を持って逃走する犯人の人質となっていた……。ガラスの鍵賞受賞作家が贈る衝撃のミステリ!/解説=ヘレンハルメ美穂
  • 世界が終わるわけではなく
    3.8
    真面目な青年のドッペルゲンガーが、悪さをしながら面白おかしく暮らす話。ふと気がつくと、飼い猫がソファの隣で背もたれに寄りかかって足を組んでテレビを見ていた! しかも飼い主の女性は妊娠に気がつき……等々、十二編のゆるやかにリンクする物語集。我々が生きている現実世界はどれほど確実なものなのか……? ウィットブレッド賞受賞作家が読者を時空の歪みに誘う、野心的で遊び心に満ちた、奇妙な味わいの作品集。

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  • サイン会はいかが? 成風堂書店事件メモ3
    3.8
    1巻550円 (税込)
    しっかり者の杏子と、勘の鋭いアルバイト・多絵が働くのは、駅ビルの六階にあるごくごく普通の書店・成風堂。同一書籍に四件の取り寄せ依頼。ところが連絡を入れると、四人が四人ともそんな注文はした覚えがないと……。「ファンの正体を見破れる店員のいる店で、サイン会を開きたい」――若手ミステリ作家のちょっと変わった要望に、名乗りを上げた成風堂だが……。杏子と多絵のコンビが、成風堂を舞台にさまざまな謎に取り組んでいく。元書店員ならではの鋭くもあたたかい目線で描かれた、初の本格書店ミステリ。〈成風堂シリーズ〉短編集第二弾。

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  • 9人はなぜ殺される
    3.7
    ある日、アメリカ各地の9人に、自分の名を含む9つの名前だけが記されたリストが郵送されてくる。差出人も意図も不明。受け取ってすぐに捨てた者もいた。だがその後、リストの人々が次々と死に始める。まずホテル経営者の老人が溺死。そして翌日、またひとり、男性がランニング中に射殺される。FBI捜査官のジェシカは、残りの人々の特定を進める。自分も、死んだふたりと同じリストを受け取っていたのだ。次は誰が殺されるのか? 職業も居住地も違う9人のつながりは何なのか? 驚愕の展開の連続で読者を翻弄しつづける極上のサスペンス!/解説=古山裕樹
  • 雪山書店と嘘つきな死体
    3.7
    美しい雪山の書店、ブック・シャレー。故郷に帰ってきたエリーは、姉のメグと看板猫のアガサとともに、ミステリ好きの集うこの書店を切り盛りしている。ある日、山腹と麓をつなぐゴンドラの中で男の刺殺体が発見された。男は死の直前に書店を訪れ、アガサ・クリスティ『春にして君を離れ』のサイン入り初版本と、不可解なメモ書きを残していた。時を同じくして、店からは従業員の女性が姿を消す。ふたつの事件には関係が? エリーとメグは、ミステリ好きたちの知恵を借りて推理を働かせることに――謎と雪が降り積もる書店が舞台の新シリーズ!
  • 伝説とカフェラテ 傭兵、珈琲店を開く
    3.7
    珈琲店を開きたい。それがヴィヴの夢だった。苦楽を共にしてきた傭兵仲間に別れを告げ、最後の冒険の戦利品である幸運の輪を引き寄せるというスカルヴァートの石を持って、いちから店作りに着手する。廃屋同然の厩を買い取り、気むずかし屋だが腕は確かな船大工を雇って改装。見慣れない飲み物に最初は閑古鳥が鳴いていた店も、募集広告を見てやってきた店員が描いたセンス抜群の看板や、隠れた天才パン職人のつくるうっとりするようなパンや菓子のおかげで、次第に繁盛しはじめるが……。ネビュラ賞最終候補の心温まるコージーファンタジイ。
  • 射手座の香る夏
    3.7
    寂れた島で過ごした夏、記憶の中で鮮やかさを増す夏、限りなく続く仮想の夏――夏を舞台とする4編に、青春のきらめきと痛みを封じこめた、第12回創元SF短編賞受賞作を表題とするデビュー作品集。/【目次】「射手座の香る夏」意識の転送技術を濫用し、危険で違法な〈動物乗り(ズーシフト)〉に興じる若者たち/「十五までは神のうち」出生の〈巻き戻し〉が合法化された日本で、過ぎ去りし夏の日の謎を追う男性/「さよなら、スチールヘッド」限りなく夏が続く仮想世界で、自らの身体性に思い悩む人口知性の少年少女/「影たちのいたところ」少女の憂鬱な夏休みにある日現れた、九つの“影”をつれた男の子/解説=飛 浩隆
  • 潜水鐘に乗って
    3.7
    【サマセット・モーム賞受賞、ホリヤー・アン・ゴフ賞受賞】48年ぶりに夫と再会するため、旧式の潜水鐘で海にはいっていく老婦人(表題作)、身体が石になる予兆を感じた女性が過ごす最後の一日(「石の乙女たち」)、やがて巨人になる少年と、人間の少女のなにげない日常のひととき(「巨人の墓場」)、数百年を生き、語るべき話を失いながらも再び物語を紡ごうとする語り部(「語り部(ドロール・テラー)の物語」)……妖精、巨人、精霊、願い事をかなえる木、魔犬……さまざまな伝説や伝承がいまなお息づく現代の英国コーンウォール地方を舞台に、現実と幻が交錯する日々をあるがまま受け入れ、つつましく暮らす人々の姿を、新鋭ルーシー・ウッドが繊細かつ瑞々しい筆致で描く12編を収録した短編集。/【目次】潜水鐘に乗って/石の乙女たち/緑のこびと/窓辺の灯り/カササギ/巨人の墓場/浜辺にて/精霊たちの家/願いがかなう木/ミセス・ティボリ/魔犬(ウイシット)/語り部(ドロール・テラー)の物語/訳者あとがき=木下淳子
  • 寄宿学校の天才探偵3 事件を解き明かすときがきた
    3.7
    エリンガム事件を調べていたフェントンが、自宅の火事で死亡した。二酸化炭素中毒で死んだハイエス、地下道に閉じ込められたエリー、焼死したフェントン。どれも一見事故だが、スティヴィは納得していなかった。80年前の事件の2人の犠牲者、そして行方不明のアリス。何か決まったパターンがあるはずだ。だがそんな折、アカデミーに嵐が迫る。生徒はすべて退去を命じられるが、思惑のあるスティヴィたちは勝手に居残った。天才少女探偵は過去と現在の謎を解き明かすことができるのか? 寄宿学校を舞台にしたミステリ三部作、ついに完結!
  • 化身
    3.7
    夏休みに入ったばかりの女子大生・人見操の元に届けられた、差出人不明の保育園と一枚の絵の写真。次いで届いたのはその保育園の近影と、見知らぬ少女のポートレイトだった。次々と届く写真に恐怖を覚え調べていくと、その保育園では19年前、未解決の園児誘拐事件があったらしい。そしてその容疑者の容貌は、操の父に酷似していた。自分は誘拐された園児なのか? 父は誘拐犯なのか? 自分の本当の両親は誰なのか? 巧妙な誘拐トリックと戸籍制度に仕掛けられた驚愕の謎! 第5回鮎川哲也賞受賞作。/解説=大矢博子
  • 年寄り工場の秘密 老人たちの生活と推理
    3.7
    高級老人ホーム〈海の上のカムデン〉にちょっとした変化が起きた。長年暮らしていたトッツィが、近くにできた老人ホーム〈黄金の日々〉に引っ越したのだ。そして三週間がたち、〈カムデン〉に勇名を轟かすアンジェラとキャレドニアのもとを、そのトッツィが相談に訪れる。どうやら〈黄金の日々〉に幽霊が出るらしく、正体を見極めてほしいと言うのだ。かつて同じ屋根の下にいたよしみで……というよりは退屈しのぎが目的で、名物コンビふたりは体験入居を装い“潜入捜査”を開始するが、思わぬ大事件が待っていた!老人探偵団シリーズ第7弾。
  • 眼鏡屋は消えた
    3.7
    部室で目覚めると、8年間の記憶が失われ高校時代に逆戻り。あたしを先生と呼ぶ生徒のおかげで、母校で教師をしているらしいことは分かった。しかも親友の実綺は高2の文化祭直前に亡くなっているなんて――。二人で演劇部として『眼鏡屋は消えた』を上演させるべく盛り上がっていたのに何が原因で? 今年の文化祭で念願の『眼鏡屋は消えた』を実演させるため、あたしは事件の真相を探ることを頼んだ。もっとも苦手とする、イケメンの同級生・戸川涼介に。青春時代の甘く切ない事件を、ハイテンションの筆致で綴る、第21回鮎川哲也賞受賞作。

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