乾石智子の一覧
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ユーザーレビュー
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乾石さんの作品は、新作が一番おもしろい気がします。
以前の作品も好きだけど、新刊出るたびにおもしろさが更新されている!
ということで、今までで一番好きな作品です。
出てくるキャラみんなが、素敵でしたし、まさかあの人が皇帝になるなんて!という意外性や、イスランの素敵さといったら大好きすぎです。
1
...続きを読む00年以上生きてきて、色々と経験してきたオーヴ。最終的に、全員が幸せな気がします!
良かったー!
Posted by ブクログ
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長く壮大な物語だった。
一冊の中に長い年月が閉じ込められていて、読み終わった時、その長い年月を旅してきたような気持ちになった。
主に描かれているのはイスリルの新皇帝が誕生するまでの物語ではあるが、ビュルナイと共に百年を旅してきた感じがした。
放浪魔道士オーヴァイデインが長い間囚われていた苦悩と葛藤
...続きを読むに打ち勝ち(?)、本来の目的を思い出した時、そこからがハラハラドキドキの展開だった。
読み終わる頃にはすっかり悪党魔道士オーヴァイデインのファンになっていた。
Posted by ブクログ
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一応ファンタジーですが
剣や魔法がやたら出てくる世界観ではなく
登場人物はこの世界を生きる少女です。
ただし彼女は理不尽な思いをし続けていました。
母親のサンドバッグとして
扱われていたのです。
そんな思いをしていた彼女が出会ったのは
一つの石。
そこから彼女は異世界へと
旅立っていくのです。
...続きを読む
なんだろう、似たような思いをしたからかな。
すごく突き刺さるの。
そして悪として描かれているもの。
これってなくならないものを体現しているの。
ただね…
まだこの世界は捨てたもんじゃないと思うのよ。
Posted by ブクログ
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ブク友さんの本棚で見つけた、細密画のような表紙の絵、「夜の写本師」という何とも引き込まれるタイトル。気になってしようがなかった。
右手に月石。
左手に黒曜石。
口のなかに真珠。
カリュドゥは三つの品を持って生まれてきた。
と始まる。これはもう読み進めるしかないでしょう。
そんな意味
...続きを読む有りげな不気味な状態で生まれてきたカリュドゥ。怯える親から産婆でもあり、女魔道師でもあったエイリャがカリュドゥを引き取り、育てる。
ある日、エイリャの前に悪名高き魔道師長アンジストが表れ、エイリャと女友だちのフィンをカリュドゥの目の前で無惨に殺してしまう。
エイリャとフィンの仇を撃つことを生き甲斐とし、カリュドウは魔道師の修行を始めるが、余りに魔力が強すぎるために写本師への道を勧められる。
カリュドウが写本師の修行を積んだパドゥキアという国は世界一の写本師のいる国。魔道師同等の魔力を持つ本を作ることができる。それが出来るのは「夜の写本師」。
カリュドウはパドゥキアでの修行を終えると生まれた国、エズキウムで「夜の写本師」になる。アンジストに仇を撃つために。
カリュドウは写本師として働きながら、書庫でせっせとある本を探す。エイリャに、全ての秘密が隠されていると言われていた「月の書」という本。やがてその本を見つけると、その本の中に取り込まれ、500年前、千年前の自分に関係するある三人の魔女たちの悲しい運命を体験する。
この本で、何より魅力的なのは、写本師の仕事の描写だ。まだ切り取られていない、一枚の仔牛皮紙を広げて、写本達はページのとり方を考えて書いていく。使うインク、ペン…写本達それぞれにこだわりの道具がある。文字の書き方や装飾模様にも写本師によって拘りがある。特に魔力をもった本を作るには、インクも何かの鳥の血となにかを混ぜたものとか、特別のものを使わねばならないのだ。そして、本の背の閉じられた部分で読者の目に入らない所(ノドのところ)の一枚一枚に写本師それぞれの印章みたいなものを書いておく。
魔道師という言葉もいい。魔術では“魔道”。“道”なのだ。何十年、何百年の修行が必要。そして、魔力を発揮するには、魔法のバトンのようなものではなく、生き物の血や骨や時には死にゆく人間の怨念までが必要なのだ。魔道師になるということは“闇”を支配するということで、“闇を支配する”ということは“闇に飲まれる”ことと隣合せであるということだ。
深い。そして文字より構築された文学の世界も救いでもあり、闇にもなる。深い。
Posted by ブクログ
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オーリエラントの魔道師シリーズの第十一作。
久遠の島。
どこにあるのかわからなくても、
その書物を読むことができる島。
その島に邪な思いを抱く者が現れたとあれば、
武器を持ち込むことが許されない平和な島を巡る攻防の話かと思いきや、
いきなり島が沈んでしまうところから物語が始まるとは。
恐ろしい。
...続きを読む
故郷と言う場所も、両親や親しい者も一度に失う絶望感と喪失感の中では、
追われる身であった方が良かったのでは、とさえ思えた。
少年少女たちはそれぞれ成長し、再会し
それだけでも物語として素晴らしいのに、
復讐までなしとげるとは、
納得のいく終わり方だった。
さらに「夜の写本師」の文字を見るとは、
驚き、なぜか泣きそうになった。
Posted by ブクログ
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