魔法飛行

魔法飛行

小説・文芸
495円 (税込)

2pt

私も,物語を書いてみようかな――入江駒子のつぶやきは「じゃあ書いてごらんよ」の声にあっさりと迎え入れられた。幾つも名前を持っている不可解な女の子との遭遇,美容院で耳にした噂に端を発する幽霊の一件,学園祭で出逢った〈魔法の飛行〉のエピソード,クリスマス・イブを駆け抜けた大事件……近況報告をするように綴られていく駒子自身の物語は,日々の驚きや悲しみ,喜びや痛みを湛え,謎めいた雰囲気に満ちている。ややあって届く“感想文”には,駒子の首を傾げさせた出来事に対する絵解きが。第三回鮎川哲也賞を受賞した『ななつのこ』に続く,会心の連作長編ミステリ。

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    瀬尾さんじゃないもう一つの感想文がイレギュラーで違和感で、どんな効果があるのかと思ったら、4章で完結されて、出だしの茜さんも存在がわかるとか、飽きないで読み終える。出てくる人みんな優しい気持ちを持つ、嫌味のない、気に入ったのです。愛ちゃんも全然性格違うけど似た者同士の、瀬尾さんとの距離感も、恋人の前みたいな、将来を不安に思い、1番楽しいであろう学生生活を見れて良かった。チョイチョイ小話出てくるのもいいです。南十字星とか

    0
    2023年11月09日

    Posted by ブクログ

    『ななつのこ』に続く〈駒子〉シリーズ第二弾。広がる女子短大生の世界がリアル。ただし1990年代前半だが……。

    駒子を中心とした女子短大生たちの日常描写が心地よい。舞台が1990年代前半ごろなので、登場する固有名詞が懐かしかったり。いくつかの短篇が最後につながって長編になるという構造が今回は前作以上に強化され、ラストの驚きがすごい。各短篇ごとの謎解きの楽しさ、さらにその裏で密かに進行しているより大きな物語を推理する楽しさ。少女時代に別れを告げようとする、大人になる一歩手前の切なさを感じさせるラストシーンには見とれてしまった。さらに有栖川有栖さんの解説が感動的で、これも含めて作品の一部といっていいかも。

    シリーズものの2作目というのは、名作である前作を順当に拡張発展させて、さらに優れた傑作になることが多いものだ。本作はそこにとどまらず、変化球を加えながらも、やはり前作を超えてきたシリーズ最高傑作ではあるまいか。いやはや、最高だった!

    0
    2023年05月13日

    Posted by ブクログ

    駒子シリーズの第2作、「ななつのこ」の続編となる連作短編ミステリ。短大生駒子が身近に起きた話を手紙に書くことで、その謎が解かれていく。
    タイトルにもなった「魔法飛行」は学園祭の話で、とにかく暖かく、そして少し幻想的なシーンがとても印象的で、昔も今もお気に入りの話です。
    アメリカのチャレンジャー号のことが過去の事実として書かれており、もうそんなに経つのかと感慨深かったです。
    作品全体の構成も前作に比べ、ミステリ要素よりが強いものとなっています。

    有栖川有栖氏のあとがきがとてもわかりやすく、よく比較される北村薫作品との違いも丁寧に描かれています。

    0
    2022年12月08日

    Posted by ブクログ

    駒子シリーズの続編。今度は自分で物語を書いてみることに。とてもいきいきとした日常を描いた物語。でもその物語の間に割り込む謎の手紙。最後までモヤモヤ──からのスッキリでメルヘン。駒ちゃんに惚れる。

    0
    2018年02月13日

    Posted by ブクログ

    デビュー作「ななつのこ」の続編。
    加納朋子さんの作品の中でも、指折りのお気に入りです。

    ありふれた日常と、そこに潜む小さな謎。何気ない風景がこの方(というのは駒子なのか加納さんなのか)の手にかかると実に鮮やかな色彩をまとって読者の眼前に描き出されます。ラストに至る流れも圧巻ですが、それよりも日々のやり取りに共感したり切なくなったりできるのが、このミステリの魅力なのではと思います。

    あと、表紙と解説が素晴らしいです。

    0
    2016年11月05日

    Posted by ブクログ

    『ななつのこ』の続編。きっと続編はないと思っていたので、これはうれしい形で裏切られました。今回、主人公の駒子は前作で瀬尾さんにすすめられたように小説のようなものを書きます。今度はそれを瀬尾さん宛てに送るわけですね。ところが、そのあとに、誰からのものかかわからない奇妙な感想を記した手紙がとどけられるという趣向。物語が終局に近づくまで、その手紙に対しての駒子のコメントがないというのもミステリアスです。すばらしい。
    しかしながら、ロジック的には解決されている各々の短編が、心理的には釈然としない部分を残したままで展開していくのは連作ミステリの宿命でしょうか?連作の最後にそれらを総合した謎が呈示されるという趣向はわかるのですが……。「主人公の短大生がこのあとどうしたのかにぼくは興味がある」と前作『ななつのこ』の感想にも書いたのですが、各短編を読んだだけでは、やはりそういう思いが残ってしまいます。いや、もちろん、それらはすべてラストのための伏線なのですが。
    いちばん印象深かったのは「クロス・ロード」。十字路ですね。どこに続く十字路なのでしょう?どの道を行けばよいのでしょう?O・ヘンリの掌編のひとつをちょっと思い出しました。

    0
    2026年02月08日

    Posted by ブクログ

    「ななつのこ」に続いてシリーズ2作目!!
    面白かった〜〜日常系ミステリは色々あるけど、加納さんの作品が特に好き!
    大好きな「ライ麦」を思わせる描写もあって素敵!

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    2025年12月22日

    Posted by ブクログ

    再読。昔の短大生は今よりずっとのんびりしていて、教養豊かだったのかも、なんて思ってしまった。以前読んだ時は共感しかなかったのになぁ。

    0
    2025年02月23日

    Posted by ブクログ

    駒子シリーズ第2弾。途中に挟まれる謎の手紙については若干の不自然さも感じたけど、このシリーズはミステリーというより駒子の気持ちや友人たちとの日常の描写が好きなので楽しく読んだ。特に「魔法飛行」の話が好きだ。野枝ちゃんたちのその後が気になるなあ。

    0
    2024年11月09日

    Posted by ブクログ

    「ななつのこ」の続編、駒子シリーズ2作目。前回と違うのは駒子が物語を書きそれを瀬尾さんが読み感想の手紙をくれること、そして差出人のわからない手紙が届くこと。4話の中で徐々に近づいてくる不穏な存在が少し不気味で怖いけど、駒子含めふみさんや愛ちゃんが明るく盛り上げてくれてるので楽しい気持ちのまま読める。交差点での交通事故や壁画、短大で出会った茜さん、学園祭、たくさんのことがきちんと繋がりとてもスッキリ。謎だけじゃなくほんのり恋の話もちらほらあり初々しくていい。蘊蓄も楽しいし続きも楽しみ。時代背景が懐かしい。

    0
    2024年10月29日

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