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三人屋
朝は三女・朝日の喫茶店、昼は次女・まひるの讃岐うどん屋、夜は長女・夜月のスナック――朝・昼・晩で業態がガラリと変わるその店は、通称「三人屋」。やって来るのは、三女にひと目惚れしたサラリーマン、出戻りの幼なじみに恋する鶏肉店主、女泣かせのスーパー店長など、ひと癖ある常連客たち。三姉妹が作るごはんを口にすれば、胃袋だけじゃなく、心もたっぷり満腹に!? 心とお腹にじんわりしみる、美味しい[人情×ごはん]エンタメ!「高いビルの屋上から、道行く人をじっと眺めているような小説である。大所高所から見下ろしているという意味ではない。ちっぽけな人間たちが、時に迷ったり立ち止まったりしながらも、それぞれの目的地を目指して懸命に歩いている姿を目にした時の、あの切ないような尊いような心持ちを思い出させてくれるのだ。」――北大路公子氏「解説」より -
鉄道少年
切なくて温かい人と鉄道の「絆」の物語。国鉄が健在だった1981年、北海道から東京までひとりで旅をする不思議な男の子がいた。室蘭本線、中央線、東海道線、相模線……男の子の存在は出会った人々の記憶に深く刻まれる。彼はなぜひとりで旅しているのだろう。成長した「わたし」は、思いがけない形で自らの過去を知ることになるが――家族・青春小説の名手が贈る、謎と希望に満ちた感動の物語(「鉄童の旅」改題)! 梯久美子氏の解説より一部抜粋「本書には佐川さんの小説にはめずらしくミステリーの要素があり、またファンタジックな側面もあるが、一方でいつもの佐川さんらしく、地に足の着いたリアリティと生活感があり、成長小説、職業小説としても読むことができる。そこに鉄道が大きくかかわってくるのが私のような鉄道ファンにはたまらないのだが、とくに鉄道好きというわけではない人にとっても、主人公とともに電車に乗って旅をしながら謎を解いていく過程は、ワクワクしたり、しんみりしたり、涙したりしながら、やがては自分自身の過去と未来に思いをはせる、特別な読書体験となるに違いない」 -
注文の多いカウンセラー
就職に失敗し、ひきこもり生活を送る、身長165センチ、体重60キロ、容姿はお世辞にもカッコいいとはいえない佐藤司、27歳。 「人生オワタ」。自虐の毎日をすごすそんなかれのもとに、ある日突然、可憐な美女が現れる。 「ひきこもりカウンセラー」を名乗り、司にあれこれと注文をつける彼女は一体何者なのか? 遠い記憶と彼女の面影が重なり合ったとき、司は夢にむかって歩き出す。 (※本書は2016/12/16に発売された書籍を電子化したものです) -
静かな雨
忘れても忘れても、ふたりの世界は失われない。 映画化決定(主演・太賀、衛藤美彩)、本屋大賞受賞作家の瑞々しいデビュー作。 行助は美味しいたいやき屋を一人で経営するこよみと出会い、親しくなる。 ある朝、こよみは交通事故の巻き添えとなり、三ヵ月後、意識を取り戻すと新しい記憶を留めておけなくなっていた。 忘れても忘れても、二人の世界は少しずつ重なりゆく。 文學界新人賞佳作に選ばれた瑞々しデビュー作。 *文庫版には「日をつなぐ」(角川文庫『コイノカオリ』収録)も併録しました。 解説・辻原登 ※この電子書籍は2016年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
Jimmy
今までの自分、笑い飛ばしてみ。そしたらなあ、お前いじめてきた奴とか、からかってきた奴とか、全部見返せんで! ――明石家さんま(本文より) 1980年代の大阪。高校卒業後、どこにも就職できなかった大西秀明は、担任教師の口利きで、舞台進行見習いとして「なんば花月」に出入りしていた。幼い頃から何をやっても失敗ばかりの大西は、吉本でもとんでもないヘマばかり。そんな大西が、人気絶頂の明石家さんまと出会い、孤独や劣等感を抱えながら成長していく。 明石家さんま企画・プロデュース NETFLIXオリジナルドラマ「Jimmy」のノベライズ作品 -
スポットライトをぼくらに
「寂しい大人になりたくない」吉谷美鈴。 「馬鹿な大人になりたくない」雨宮達彦。 「ぼくは一体、どんな大人になりたいんだろう」と、本書の主人公・秋庭樹。 中学2年の4月、進路指導調査書を白紙で提出したことを、担任からとがめられ、樹は自分の将来について、否応なしに考え始める。 実業家である父親は、小さな建設会社を足場に、高利の貸付、土地の売買、レストラン・スナックの経営などで成功をおさめていたが、地元の人からはよく思われてない。 父が経営する店の一つ、トップレスバー〈フラワーヘブン〉の踊り子・ナンシーさんの踊りを見て以来、彼女のことが気になって仕方がない――。 幼なじみである、成績抜群なのにどこか冷めている達彦・病弱な母に変わって家庭をやりくりする美鈴。地方都市の小さな町を舞台に、中学2年生の幼馴染み3人組が、迷い、悩み、成長していく姿を瑞々しく描く。 文庫化を機に、19年ぶりに大幅改稿。5年後の3人を描いた中篇「フラワーヘブン」を特別収録。あさのあつこの原点ともいえる、傑作青春小説。 -
下町の女
かつては「新橋」「柳橋」に次ぐ格式と規模を誇っていた下谷の花柳界だが、昭和40年代に入り、人手不足と不景気で寂れゆく一方であった。そんな下谷の芸者屋「福乃家」の女主人・野崎こうは、母の代からの芸者暮らし。こうの芸者名は寿福といい、下谷一の踊りの名手の上に、ぼつぼつ50になろうというのに、どうみても40代前半の色も香も女盛りである。24歳になる娘の桐子は踊りの筋がよく、玄人筋からも将来を期待されていたが「芸者も、芸事も一切、やらない」の一点ばりであった。母娘二人暮らしの日常に、芸者をめざし新潟から出てきた田中市子という25歳の娘が住込みで見習いに入る。こうのパトロンは長年、造船会社の社長・井藤であるが、いまは妻に先立たれ、お手伝いと暮らしている。ある日、井藤は桐子に縁談を持ってくる。桐子の父は井藤なのか? こう・桐子・市子の女三人三様、日々を精一杯生きる姿が胸を打つ、平岩弓枝の花柳小説ここにあり。 -
エロスの記憶 文藝春秋「オール讀物」官能的コレクション2014
小説誌の雄『オール讀物』編集部がお贈りする、文藝とエロスの豪華絢爛コラボレーション! 近年オール讀物が掲載した、性とエロスの香り漂う創作や特集記事を再編集し、一冊にまとめたのがこの『エロスの記憶』です。まずは創作。小池真理子、桐野夏生、村山由佳、桜木紫乃、林真理子さんの女性作家陣が妍を競う一方で、野坂昭如、勝目梓、石田衣良、山田風太郎という重量級の男性作家陣も、練達の筆でときに熱く、ときにねちっこく性を描きます。 特集記事は、女優の岸惠子さん、サッカー元日本代表監督フィリップ・トルシエ氏、池田満寿夫・佐藤陽子夫妻といったバラエティ豊かな人選。渡辺淳一×弘兼憲史、東海林さだお×鹿島茂など対談も充実。「飛田新地の『写真屋』」(井上理津子)、「『フランス書院』の秘密」(北尾トロ)など、性の深淵に肉薄するルポものも満載です。 かつて小説雑誌が全盛だった昭和40年代、その一翼を担ったのが他ならぬ官能特集でした。それから半世紀近く経ちましたが、いかなる世であっても男女の仲に秘められた情理を描くのが小説の真髄。本書には、歴代オール讀物編集部がエロスの深淵を追求してきた、その熱気が横溢しています。『エロスの記憶』、どうぞお楽しみください! -
チーム
箱根を共に走った男たちが集結! 疾走感満点の傑作駅伝小説。ベルリンマラソン優勝、マラソン日本記録を持ち「陸上界の至宝」といわれる山城悟は、怪我と所属チームの解散危機で、引退の瀬戸際にいた。傲慢な性格の山城に、かつて箱根駅伝を学連選抜チームとして共に走った仲間たちがサポートを申し出るが、果たして彼は再起できるのか? 熱き男たちの友情、葛藤、そして手に汗握る駅伝レースの行方は? スポーツ小説の金字塔『チーム』7年後の物語。「『キング』『チーム』『ヒート』と連なる、私のマラソン・駅伝小説の現時点での到達点です」――著者 -
路地裏わがまま眼鏡店 ~メガネ男子のおもてなし~
「小説家になろう」『お仕事小説コン』優秀賞受賞! 手助けしてやるよ、あんたのためじゃなくメガネのために―。 OL・志乃は仕事のストレス解消にと出かける途中、路地裏でおしゃれな店『Granz』を発見する。看板には「わがままな眼鏡店」とあり、首を傾げつつ店に入ると無愛想すぎる店員・天王寺がいた。第一印象は最悪だったが、メガネを見て悩みを言い当てたり解決する不思議な彼は、どんなことよりもメガネを愛する究極のメガネ男子で…? 客に冷たくメガネに優しいお店へようこそ―。 -
万国菓子舗 お気に召すまま ~お菓子、なんでも承ります。~
サボり癖のあるイケメン店主×お菓子大好きアルバイト・久美のほのぼのお菓子屋さんライフ@博多 小説投稿サイト「小説家になろう」での『お仕事小説コン』にてグランプリ受賞! ほっこりお菓子屋さんオムニバス。 九州の博多天神から10分ほどの場所にある、客のリクエストになんでも応えてくれるお菓子屋さん「万国菓子舗 お気に召すまま」。一風変わったその店の店主・荘介はイケメンでお菓子職人としての腕は超一流だが、サボり癖があり、しょっちゅう出かけていってしまう。アルバイトの久美はそんな荘介を支えつつ元気よく店を切り盛りしているが、今日も知らないお菓子の注文が入った。お客さんからのオーダーの裏にはいろいろな思いがあって――。 「ダイエットは明日からです!」自称“試食係”のお菓子大好きアルバイト・久美×店主・荘介が繰り広げる、ほのぼのお菓子屋さんライフ。 -
10 -ten-
理想のラグビーとは何か。頂点に挑む男たちの熱き闘い! 大学リーグ四連覇を目指す強豪・城陽大ラグビー部が初戦に大勝した夜、名監督の誉れ高い進藤元が急死。チームは、ヘッドコーチから昇格した七瀬龍司に引き継がれた。七瀬は城陽OBではなく、進藤監督の高校時代の教え子で、半年前にヘッドコーチに就任したばかりだったが、亡き監督が生前、七瀬を後継者にしたいという意向を伝えていたのだ。動揺する選手たちに対して七瀬は、従来の城陽の「型に縛られた」プレースタイルにとらわれず、選手の自主性を促し、相反する戦術を試みようとしていた。そのことに、亡き監督の息子でもあるキャプテンの進藤直哉は反発。OBも介入し、チーム内には不協和音が……。新たな戦術にこだわる七瀬の真意とは。そして、最後に栄冠をつかむのは誰か!? -
ナイフの行方
2014年12月に放送されたNHKドラマ「ナイフの行方」を書籍化。山田太一の最新書き下ろしドラマ(前後編計146分)で、制作統括は「男たちの旅路」(1976年~放送)の近藤晋プロデューサー。 ナイフで無差別殺人を犯そうとした若者(今井翼)を、剛腕の老人(松本幸四郎)が取り押さえて自宅に連れ帰る(前編)。後編で意外かつ衝撃的な展開が待っている本作は、放送当日から山田太一ファンが騒然とした「異色作にして傑作」。「人間は変わらない」「みんなが人間を信じすぎている」というセリフには作者の心情があらわれ、現代社会へのメッセージに富む骨太の物語です。 本書は、ドラマ前後編のシナリオを完全収録するほか、山田太一本人による1万字解説「正義がどこにあるのか、分からない時代に」、そして近藤晋プロデューサーによる5000字解説「回想シーンがまったくない“傑作”」を収録。1960~70年代から良質なテレビドラマを探求し続けてきた2人の巨匠の言葉は、本作の解説を超え「ドラマとは何か」「人は何に救われるのか」を示唆するテキストとなっています。 山田太一のドラマシナリオ集としては18年ぶりの刊行。81歳を迎え、ますます鋭く世を人を見つめる山田太一の視線を、シナリオとロング解説でたっぷり味わえます。 <NHK特集ドラマ「ナイフの行方」放送概要> 放送:2014年12月22日(月)22.00、23日(火)22.00 ※NHKオンデマンドで2015年11月30日まで配信 作:山田太一 演出:吉村芳之 出演:松本幸四郎、今井翼、相武紗季、石橋凌、松坂慶子、津川雅彦 ほか -
パラソルでパラシュート
第171回直木賞受賞作『ツミデミック』の著者、一穂ミチの描く感動の長編小説! 「できること、やりたいこと」何もない――。大阪の一流企業の受付で契約社員として働く柳生美雨は、29歳になると同時に「退職まであと1年」のタイムリミットを迎えた。その記念すべき誕生日、雨の夜に出会ったのは売れないお笑い芸人の矢沢亨。掴みどころのない亨、その相方の弓彦、そして仲間の芸人たちとの交流を通して、退屈だった美雨の人生は、雨上がりの世界のように輝きはじめる。美雨と亨と弓彦の3人は、変てこな恋と友情を育てながら季節は巡り、やがてひとつの嵐が訪れ……。 -
御社のチャラ男
コロナ禍直前の2020年初頭に刊行され、各紙誌書評で絶賛された著者の“会社員”小説史上最高傑作ともいえる『御社のチャラ男』が、ついに文庫化! いませんか? こんなひと。 どこにでもいる、軽くて世渡り上手なチャラ男。 わかっていますか、本当の彼のこと。 組織に属する「私たち」の実態にせまる“会社員”小説の傑作! ジョルジュ食品はオイル、ビネガーなどの商品を扱う地方の小さな会社だ。 社長のコネでやってきた三芳部長は、社内でひそかにチャラ男と呼ばれている。 自分には自分がないと悟る三芳と、彼のまわりの人々が彼を語ることで見えてくる、この社会に生きる私たちの現実。 すべての働くひとに贈る傑作“会社員”小説。 「どこか滑稽な書名に騙されてはいけない。ここに描かれるのは、組織なるものの実態であり、現代社会の問題や病理であり、働いて生きていくという営みの本質である。ジョルジュ食品という、地方の小さな会社を舞台にして。よりによって、チャラ男を軸に据えて。(略)頁を閉じたとき、きっと誰もが、濃密な塊を受け取ることになる。言葉で容易に説明できないその塊は、読者個々の体内を長い時間掛けてさまよう。本作で得たものと、私たちは共に生きていく」(木内昇「解説」より) -
セレモニー黒真珠
悲しいお別れを、やさしく見守ってくれるチーム葬儀屋。お葬式のご用命は、真心と信頼の旅立ち・セレモニー黒真珠まで――小さな町の葬儀屋「セレモニー黒真珠」を舞台に、シッカリしすぎなアラサー女子・笹島、喪服が異常に似合う銀縁メガネ男子・木崎、どこかワケあり気な新人ハケン女子・妹尾の3人が織り成す、ドラマティック+ハートウォーミングストーリー。連作短編全6作品を収録。 -
風のラヴソング(完全版)
さわやかでほろ苦い感動物語が、完全版として登場! 女の子には、かならず、運命の出会いがある 家族、友情、恋愛……少女・小夜子の一生を通して描かれる、さまざまな「愛」 父と兄と別れて、新しい両親のもとへと引き取られた少女・小夜子を待っていたのは、さまざまな新しい出会いだった。家族・友だち・そして好きな男の子……彼らとのふれあいを通して、小夜子が愛を育んでいく感動物語。第45回文化庁芸術選奨文部大臣新人賞、第27回日本児童文学者協会新人賞ダブル受賞の名作に、今回、未発表の短編1編を加えて、新たにお届けする完全版です。 〈小学上級から すべての漢字にふりがなつき〉 -
義娘の尻ぼくろ
同居の義父に覗かれていることを知りながら、夜な夜な激しく悶える紗理奈。夫の目を盗んで義父が少しずつ迫ってくるのを拒みつつも、夫とは違うテクニックに快感を覚える彼女は体を開き始め、ついに最後の一線を越えてしまう。後悔にかられる紗理奈だったが、夫の出張先での浮気や父子でハウスキーパーと長年関係していたことを知り……。
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