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太平洋戦争下に生きる少女たちの夢と運命 昭和18年、初夏。小さな温泉旅館の娘・三芙美は、女学校の友だちと、思いがけず手に入った美しい布でブラウスを縫い始める。おしゃれにときめき、夢を語り、笑いあう――そんな仲良し4人組にも、やがて戦争の暗い影が忍び寄ってきた。「現代の日本でたたかっている少女たちに贈りたい」――祈るような想いで著者がつづった、心ゆさぶる“戦時下”青春小説。
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Posted by ブクログ
「贅沢は敵だ 欲しがりません勝つまでは」 そんな厳しい戦時下でも輝きを失わなず前向きに必死に生きようとする少女達の 友情と青春物語。 青春物語が得意なあさのさんならではの 小説。 戦時下でも今と変わらない少女達のおしゃれへの憧れ、美味しいものが食べたい、友人とのおしゃべり、恋ばな、と思春期の女...続きを読むの子の 「好き」の気持ちが良く伝わってくる。 戦時下では大声で笑ってはダメ、服装はモンペだけ、敵性語を口にしたらダメ、などダメなことのフルコース。 そんな中でもささやかな喜びを支えに少女達の明るさが物語を照らしてくれているので戦争ものだけど暗くなく、むしろ眩しく感じるシーンもある。 4人が美しい布でブラウスを縫い、おしゃれを楽しみながらデザイナーへの夢や将来3人が着るウェディングドレスのデザイン画を渡すシーンはとってもいい。 少女達にとってこの4人で過ごす時間とおしゃれの話や夢が、生きる原動力となり心の支えになっていたのだろう。 だからこそ希望を失わず夢を持つことが大切なのだと感じた。誰もが戦争中で悲壮感を持つなかおしゃべりを楽しみ笑っている少女達の姿が誰よりも光り輝いて見えました。 読み進めながら4人のなかの誰かが欠けてしまうのではないかと不安で仕方なかった。 4人全員に美しい花を咲かせて欲しいと祈りながら読まずにはにはいられなかった。 読後もしばらく少女達が頭から離れなかった。 戦争さえなければと…。 好きな本を読んだり友達と大きな声で笑ったり、おしゃれをしたり、美味しいご飯を食べたりと当たり前が戦時下では当たり前ではない世の中。 今の平和の世に感謝の気持ちを忘れないように、本を読んで戦争と平和について学んでいきたい。
まさに、歴史書には書かれない、人の思いだなと。 いろんなことがあるけど、人の営みは続いていく、強さってのもあるだろうけど、生きているからなんだろうなと思いました。
大抵、戦時下が舞台だと悲壮感が出てしまうが、本作は見事に青春小説になっている。今も昔も少女たちの思いは変わらないのだと、少し安心した気がします。 あらすじ(背表紙より) 昭和18年、初夏。小さな温泉旅館の娘・三芙美は、女学校の友だちと、 思いがけず手に入った美しい布でブラウスを縫い始める。おしゃれに...続きを読むときめき、夢を語り、笑いあう――そんな仲良し4人組にも、やがて戦争の暗い影が忍び寄ってきた。 「現代の日本でたたかっている少女たちに贈りたい」――祈るような想いで著者がつづった、心ゆさぶる“戦時下"青春小説。
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