国内小説 - 集英社の検索結果

  • アオハルロック宣言! クラスの問題児はギター男子!?
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    私、宮原優佳(みやはらゆうか)。進学校の私立きら星学園に入学したんだけど、いつしか「まじめな優等生の委員長」と呼ばれるようになって……まだ友達はできないままなんだ。そんな中、学年一の問題児で、クラスメイトの柏木隼人くん(なんと、金髪なの!)の面倒を見るように先生から頼まれて…!? ある日、職員室で、柏木くんがギターバッグを抱えて大あばれ!? 「誰にも見せていない自分がいる」すべての人に贈る、想いを叫ぶ!! アオハルロック・ストーリー!!
  • 青葉の旅
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    愛別離苦――たまさかの出会いに垣間みる人生の断片、愛の余情を描き、男と女の哀しみとわびしさを浮き上らせる珠玉集。結婚20年を迎えた妻の哀愁にみちたひとり旅を描く表題作のほか「波の音」「良夜」「トランプ占い」「別れの旅」「冬の外套」「一年契約」「春の入り江」「城あと」の八編を収録。
  • 青矢先輩と私の探偵部活動
    4.0
    かつて母が在籍した「探偵部」に入部するために東京へ越してきた美玖。しかし探偵部はすでに廃部になっていた。探偵部復活を目指して活動する中で、美玖は天才高校生・青矢と出会う。女子禁制の超進学校に通う青矢の命令で、会う時はいつも男装。それでも美玖は青矢の探偵としての才能に惹かれていく。男装少女と孤高の天才が立ち向かう、不可解な謎たち。凸凹コンビの探偵部活動がいま始まる!
  • 赤と白
    3.8
    【第25回小説すばる新人賞受賞作】冬はどこまでも白い雪が降り積もり、重い灰白色の雲に覆われる町に暮らす高校生の小柚子と弥子。同級生たちの前では明るく振舞う陰で、二人はそれぞれが周囲には打ち明けられない家庭の事情を抱えていた。そんな折、小学生の頃に転校していった友人の京香が現れ、日常がより一層の閉塞感を帯びていく……。絶望的な日々を過ごす少女たちの心の闇を抉り出す。
  • あかね紫
    3.7
    平安京に遷都して、二百年ばかり。紫式部の娘・藤原賢子が仕える中宮彰子の息子が後一条天皇となった。そんなある日、賢子、小式部、中将の君のライバル三人娘に、憧れの藤原頼宗から妙な依頼が。訳も分からず快諾をしてしまうが、なんと男女入れ替わって振る舞う妹と弟を元に戻してほしいというのだ。しかも、時の権力者・藤原道長からの至上命令だと……。ドタバタ三人娘が活躍する時代小説。
  • 明るい街へ
    -
    青春の、出口のない陰と一瞬のきらめき。創造の、はてしない蒼き荒野。ひたすらにひたむきだったあの頃。限りない不安と一筋の希望に怯えていたあの頃。ハードボイルドから時代小説、そして『三国志』。北方謙三の世界のすべての萌芽がここにある。遙かなる源流に遡行して、いま蘇える、純文学デビュー作を含む、秘められた初期作品集!
  • 空き缶ユートピア
    -
    「老人による老人のための老人の有料老人ホーム」を目指し共同生活をはじめた八人の老人と老人候補。人情薄い時代の心あたたまるユートピア設立の話に、マスコミはとびついた。だが、これはマスコミ受けをねらった全くのお芝居。老人たちはもっと凄い事件を企んでいた……。ユーモアと風刺をきかせたドンデン返し。新しい共同体の夢を描いた意欲作。
  • 秋の猫
    3.4
    【第16回柴田錬三郎賞受賞作】男はもうこりごりと思った私は、ついに念願の猫を飼うことにした。が、二匹のうちの一匹がどうしてもなつかない。表題作「秋の猫」。夫婦で犬を飼い始めたとたん、仕事は順調、夫は女をつくった。いざ離婚というときに、夫も私も犬の親権を主張して譲らない。「幸運の犬」ほか、犬や猫との交流をとおして、心を癒され、孤独の寂しさを埋めてゆく男女を描く、心温まる短編集。
  • アキラとあきら 上
    4.5
    1~2巻638円 (税込)
    小さな町工場の息子・山崎瑛。そして、日本を代表する大手海運会社東海郵船の御曹司・階堂彬。同じ社長の息子同士でも、家柄も育ちもまったく違うふたりは、互いに宿命を背負い、運命に抗って生きてきた。強い信念で道を切り拓いてきた瑛と、自らの意志で人生を選択してきた彬。それぞれの数奇な運命が出会うとき、逆境に立ち向かうふたりのアキラの、人生を賭した戦いが始まった――。
  • 悪女と聖女が手を組めば
    4.0
    バブル世代のアラ還OLが事故に遭い、目を覚ますと乙女ゲームの悪役令嬢・エレノアに転生していた!? 皇太子に婚約破棄されても、十代の少年を恋愛対象として見れないのでノーダメージ。しかもライバル聖女・ルミエラも転生者(元オタク女子大生)と発覚し、世代を超えて意気投合! 恋愛経験ゼロのルミエラを、長年の社会人スキルとバブル時代にブイブイ言わせた経験でサポートするうち、悪女のはずがイケメンキャラ達になぜか次々と好かれていくエレノア。世界滅亡バッドエンドを回避するためには魔王を含めた全キャラ攻略が必須だと判明し・・・・・・!? 昭和ネタ満載の新感覚異世界(代)シスターフッドコメディ!!
  • 芥川龍之介『藪の中』を読む(文芸漫談コレクション)
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    「文芸漫談にようこそおいでくださいました。今回は芥川龍之介『藪の中』を読むという、大変な回となっております。」(奥泉)。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2011年3月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
  • 悪魔の手紙 ヨコハマOL探偵団
    3.0
    車の中で男が3人殺されている。通報を受けた神奈川県警のパトカーが多摩川沿いの現場に急行。だが、車内には血の跡が残されているだけだった。通報から到着まで90秒も経っていない間のことである。一方、3人の死体を目撃後、現場から逃げたヨコハマ自動車新入社員・杉本千鶴は、6年前のある出来事を思い出して──。同僚の名物OL達が千鶴を励ましながら、死体消失のトリックに挑む。会社ミステリー。
  • あけくれの少女
    4.0
    「どこで、どうやって生きていくのか、うちは自分で決めたい」12歳の少女・真記は上京を目指すも、80年代後半の狂騒に翻弄され……親世代にも子世代にも読んでほしい、宝石のような20年間を描いた佐川光晴の最新長編小説。 広島は尾道の小学五年生・真記は、1970年生まれ。子供のいない伯父夫婦からかわいがられ、養女になるかもと心配事は絶えない。中学では英語部の朗読劇が大成功をおさめ、英語を一生の仕事にしていこうと決意する。念願の学生生活は、80年代後半のバブル経済のただなかで、順調そうにみえたのだが……。 当時の時代背景や男女の考え方を、時に繊細に、時にユーモラスに描出する。真記と同時代を生きた人にも、そしていま同世代の人にも読んでほしい青春小説。
  • 明智小五郎回顧談
    4.5
    1巻2,420円 (税込)
    「この期に及んで、僕の話など聞いて、何になるというのです?」明智小五郎は、日本人ばなれした彫りの深い顔に笑みを浮かべながら、じっと蓑浦を見つめた。特徴的なモジャモジャ頭は、かつて蓑浦元警部補が事件の相談を持ちかけたときと、ほとんど変わりがなく、まだ白髪が混じることもなかった。しかし六十歳を過ぎた彼の顔には、細かな皺が刻まれていた。……(本文より)。謎に包まれた出生の秘密、一高・帝大時代の暮らしぶり、江戸川乱歩との邂逅、そして二十面相との秘められた関係等々、名探偵が自らの生い立ちを独白する。乱歩研究の第一人者が、研究の粋を尽くして描き上げた、明智小五郎の知られざる生涯!
  • 明智小五郎事件簿 戦後編 1 「青銅の魔人」「虎の牙」「兇器」
    4.0
    1~4巻649~737円 (税込)
    事件発生順に並べた人気コレクション『明智小五郎事件簿』の〈戦後編〉全4巻がついに刊行開始! 敗戦後間もない1945年冬、からだ全体を青銅で包んだ“魔人”が現れて、有名時計店ばかりを襲う事件が発生。11年前「地獄の道化師」事件を最後に姿を消した名探偵・明智小五郎が再び登場、事件の依頼を受けて少年助手小林とともに魔人の正体を探る(「青銅の魔神」)。他「虎の牙」「兇器」を収録。
  • アゲイン 28年目の甲子園
    3.9
    もう一度、甲子園を目指しませんか――。40代半ばの元高校球児、坂町は見知らぬ女性に突然、声を掛けられる。彼は高校時代、ある出来事が原因で甲子園への夢を絶たれていた。記憶の蓋をこじ開けるような強引な誘いに苛立ちを覚える坂町だったが、かつてのチームメイトと再会し、ぶつかり合うことで、再び自分自身と向き合うことを決意する。夢を諦めない全ての大人におくる感動の物語。
  • 明日、世界がこのままだったら
    4.4
    目覚めると、世界に二人きりとなっていたサチとワタル。二人の部屋はいびつにくっつき、誰もいない街は静まり返っていた。そして不意に現れた管理人を自称する女に、ここは生と死の「狭間の世界」だと告げられる。二人の肉体は、今まさに死を迎えようとしている、と――。そのまま「完全なる死」を迎えるはずだった二人だが、奇跡的に現実世界へ戻るチャンスが訪れる。残酷な選択とともに。私は、俺は、何のために、誰のために生きるのか。生きることを真摯に見つめるエモーショナルな長編小説。
  • 明日 一九四五年八月八日・長崎
    3.6
    原爆投下の前日八月八日、長崎の街にはいま現在そこに住む人々と、おなじ人間の暮らしがあった。結婚式を挙げた新郎新婦、刑務所に収監された夫に接見する妻、難産の末に子供を産む妊婦……。愛し傷つき勇気を奮い起こし、悲喜こもごも生きる人々を突然に襲う運命の「明日」。人間の存在意義を問い、核の脅威と向き合う「今日」を鮮烈に描き出す。昭和文学の金字塔。
  • 明日の約束 おいしいコーヒーのいれ方 Second Season II
    3.6
    いつのまに、彼女はここまで凛ときれいになったんだろう。久々にふたりで過ごす休日、<大人の女>になったかれんに、愛しさが募る反面、焦りや不安を感じる勝利。ひとり東京に戻り、一緒にいられない理不尽さに悶々としているころ、大家の裕恵さんの義弟が帰国する。一方、喫茶店『風見鶏』のマスターの身辺もあわただしくなる。かれんの同僚だった桐島先生の視点で描くサイドストーリーも収録。
  • アジア新聞屋台村
    4.2
    ワセダの三畳間に沈没するライターのタカノ青年は、台湾の美人社長に見込まれ、なぜか多国籍新聞社の編集顧問に就任。勇み立ったはいいが、アジア各国のツワモノたちに翻弄され、たちまちハチャメチャな屋台的世界に突っ込んで行く。果たして彼と新聞社の未来は? 在日アジア人と日本人の夢と現実を痛快に描く自伝的トーキョー青春物語。『ワセダ三畳青春記』『異国トーキョー漂流記』の姉妹篇。
  • ASK トップタレントの「値段」上
    4.0
    1~2巻913~935円 (税込)
    「奇跡の9頭身女子高生」としてデビューし、瞬く間にトップタレントとなった堀口優奈。高飛車な態度で傍若無人な振る舞いを続ける彼女は、後輩タレント・ゆらぎの台頭に苛立ち、頭脳と暴力でのし上がった所属事務所社長の新庄に歯向かう。彼の逆鱗に触れたことで、恋人とのSEX動画を拡散された彼女は、莫大な違約金を背負い、超高級風俗店勤務を余儀なくされる。そこには、最低な客たちがいて!?
  • 頭の中がカユいんだ
    4.0
    何かワケありの僕は、ある日、突然、妻と子を残して家出する。勤める小さな広告代理店に、寝泊まりするようになった僕。TV局員をはじめ、いろんなギョーカイ人たちと、夜に、昼に、昭和最後のヒートアップする大阪を徘徊する日々。次々とトンデモナイ事件が起こる中、現実と妄想の狭間で僕は……。中島らも自身が「ノン・ノンフィクション」と銘うった記念碑的処女作品集。
  • アタラクシア
    4.1
    最も幸せな瞬間を、夫とは別の男と過ごしている翻訳者の由依。恋人の夫の存在を意識しながら、彼女と会い続けているシェフの瑛人。浮気で帰らない夫に、文句ばかりの母親に、反抗的な息子に、限界まで苛立っているパティシエの英美。妻に強く惹かれながら、何をしたら彼女が幸せになるのかずっと分からない作家の桂……。望んで結婚したはずなのに、どうしてこんなに苦しいのだろう――「心の平穏」(アタラクシア)を求めながら欲望に振り回され、ままならない結婚生活に救いを求めもがく男女の姿を圧倒的熱量で描き切る。第5回渡辺淳一文学賞受賞作。
  • あたらしい家族
    3.3
    医学部入学を目指し大学浪人中のアキラは、いとこの善男が営む老人グループホーム「八方園」に下宿することになる。三十半ばでバツイチ、元役者、めっぽう口が悪くて老人たちを婆ぁ呼ばわりする善男だが、なぜかホームに暮らすみんなからの信頼は厚い。赤の他人ながら共同生活を送るうち、彼らは互いにかけがえのない存在になっていく。著者の代表作『おれのおばさん』に繋がる連作短編小説。
  • 熱い風
    4.0
    砂漠の熱い風に全身をさらして、そのうち、肉が全部こそげ落とされて、骨になってしまえばいい――かつて彼はそう言った。愛する男が異国の地で突然亡くなった。アルコールと薬物の同時摂取が原因だという。彼は生きることが辛かったのではなかったか? 愛していると囁きあったのは偽りではなかったか? ひとり残された女は、死んだ男を追い求め、彼が直前まで過ごしたヨーロッパへと旅立つ。
  • あとは泣くだけ
    3.3
    好きだった。でも、忘れたふりをしていた。あなたはもう隣にはいないから。けれど、ふとした拍子に見つけたあなたからの贈り物が、閉じ込めていた記憶を揺り起こし――。つきあっていた男性からの婚約指輪、一目惚れした女がくれた一冊の本、憧れていた先生にもらった赤いボールペン。大切な人に贈られた物を巡るかけがえのない思い出を綴った、いとしくて泣きたくなるほど切ない7つの物語。
  • あなたがほしい je te veux
    3.5
    【第22回すばる文学賞受賞作】男を抱くことはできても、愛せない。女を愛していても、抱き合うことをおそれてしまう――。年下の友人・留美に対する同性愛の欲望を意識しながらも、中年の建築家・小田との官能と友愛に充ちた関係に癒しと安らぎをおぼえるヒロイン・カナ。しかし留守中の留美の不在に、カナの秘めた想いは次第に募るのだった……。新感覚の性愛を鮮烈に描いた恋愛小説の傑作。
  • あなたの愛人の名前は
    4.0
    結婚を控えた恋人と同棲している瞳。バーで浅野さんと出会い、生まれて初めて、ただひたすらに彼が欲しいと思って……(「あなたは知らない」)。月に一、二回会う関係の瞳さんは、家に男の人がいる。絶対に俺を傷つけない彼女との関係は、とても楽だと思っていたが……(「俺だけが知らない」)。今、この瞬間に深く、深く、理解されていればいい。たとえ恋じゃなくても……。繊細な筆致ですれ違う大人の恋愛を描く全6編の恋愛短編集。直木賞受賞第一作!
  • あなたの人生、交換します The Life Trade
    3.5
    ある日、山田尚子のもとに奇妙な招待状が届く。きわめて不幸な人だけに送られる「人生交換」――「Life Trade」パーティーへの招待状だ。就活や婚活に失敗し続け、苦労の絶えない毎日を送っていた尚子だが、セレブが集まる会場でなぜか人気が集中する。悩んだ末、尚子は国際的美人ピアニストとの「人生交換」を受け入れることになるのだが…?
  • あなたへの日々
    3.7
    曜子、23歳。スイミングスクールのインストラクター。学生時代からの友人・徹也に求婚されるが、気持ちは固まらない。徹也のことは好きだけど、恋してはいない。そんなとき造形作家・久住のモデルをつとめ、激しく惹かれてゆく。だが彼は女性関係に奔放で束縛を嫌うタイプ――。愛してくれる優しい男と、不安で仕方がないのに愛してしまう男と。ふたりの男の間で揺れ惑う曜子の心模様。
  • アナログ
    3.8
    手作り模型や手書きのイラストにこだわるデザイナーの水島悟は、ある日自らが内装を手掛けた喫茶店「ピアノ」で謎めいた女性・みゆきと出会う。自分と似たような価値観を持つ彼女に徐々に惹かれていく悟。意を決して連絡先を聞くも、「お互いに、会いたい気持ちがあれば会えますよ」と言われ、連絡先は交換せず、毎週木曜日ピアノで会う約束を交わす。会える時間を大切にして、ゆっくりと関係を深めていく2人。しかし、突然彼女はピアノに現れなくなってしまい……。毎週同じ日、同じ場所で会う約束。時代に逆らうような“アナログ”な関係を描く、珠玉の恋愛小説。
  • 姉の結婚
    3.6
    結婚のご祝儀をめぐる、若い夫婦の人には言えない悔しい思い「御祝儀袋」。給料手取り十三万五千円のOLが家賃八万円のマンションに住むために、日々一円との闘いに明け暮れる倹約生活のなかで生まれる意外な感想「家賃」。普通と平凡が合体したような男と結婚した姉。たちまち破局がやってきて、目ざましい姉の変貌ぶりが可笑しい表題作。ささやかな見栄を支えに明るく生き抜く女たちの物語。
  • あのころの僕は
    4.3
    いつかきっと、いろんなことがわかるようになる。 母を病で失った五歳の「僕」は、いくつかの親戚の家を行き来しながら幼稚園に通っていた。大人たちが差し出す優しさをからだいっぱいに詰め込み、抱えきれずにいた日々。そんなとき目の前に現れたのは、イギリスからやってきた転入生のさりかちゃんだった。自分と同じように、他者の関心と親切を抱えきれずにいる彼女と仲良くなった「僕」だったが、大人たち曰くこれが「初恋」というものらしく……。 コンビーフのサンドイッチ、ひとりぼっちのハロウィン、ひみつの約束、悲しいバレンタインデー。 降り積もった記憶をたどり、いまに続くかつての瞬間に手を伸ばす。 第36回三島由紀夫賞候補作、第45回野間文芸新人賞候補作となった『息』に続く、注目の若手による最新中編。
  • あの日、あの駅で。 駅小説アンソロジー
    3.5
    「駅はなにも変わってないけど……。少しずついろんなものがなくなって、なくなったものはもう戻ってこない」(「カントリー・ロード」より)――時が経ち、建物は古び、あのとき待っていてくれた人はもういない。でも駅は色あせない思い出と、新しいドラマを紡いでいく。その駅で降りたら、過去へとつながる物語が動き出す。ノスタルジックで瑞々しい、4つの駅のちょっといい話を集めた珠玉のアンソロジー。
  • あの光
    3.7
    ハウスクリーニングサービスで働く高岡紅は、丁寧な仕事と気配りで依頼人からリピート指名が入るほど信頼を得ていた。だが、入社当時からさほど変わらぬ待遇や問題の多い部下に腐心する日々に疑問を抱いていた。 そんな折、母・奈津子から独立を後押しされ起業を決意する。仕事は軌道に乗り、リピート客である船場薫の強い勧めで新事業「開運お掃除サービス」を立ち上げる。薫の仕掛けで紅のブログがインフルエンサーの目に留まり、書籍化も決定。初セミナーも大成功を納め、カリスマ指導者として一躍時の人となった。 そんなある日、紅のメソッドを曲解した一部の会員の行動がSNSで批判され大炎上。窮地に追い込まれた紅は起死回生を試みるのだが……。 承認欲求と自己啓発の闇を撃つ問題作。
  • あの日のアオハルと、待ち合わせ
    4.0
    夏休み直前、高2の泪(るい)のもとに、わだかまりがあるまま別れた中学時代の親友から手紙が届く。翌日、彼女に会うため電車に飛び乗るが・・・。なぜか、ほぼ初対面の3人――気さくで人気者の時任、お城が好きな代々木先輩、家に帰りたくないひなも一緒に行くことになって・・・!? 道中では思いもよらない出来事が起こる。舞台は大和西大寺駅、大阪駅、神戸駅、加古川駅、姫路駅、播州赤穂駅、鶴橋駅。『アオハルの空と、ひとりぼっちの私たち』の著者が送る、真夏の青春ロードストーリー!
  • 逢はなくもあやし
    3.8
    旅に出たまま戻らない恋人を探すため、OL・香乃は彼の故郷である奈良・橿原を訪ねる。しかし彼の母親から彼は既に亡くなったと告げられる。「すぐ戻るから待ってろよ」と言ったのに、なぜ…。時が止まったような町で答えを探す香乃は、考古学者から亡き夫の復活を待ち続けた女帝・持統天皇の逸話を聞かされる。「待つ」ことの意味とは――。時を超え、男女の想いが交錯する。カンヌ映画祭出品『朱花の月』原案小説。
  • あひる飛びなさい
    -
    “商法の法は魔法の法や”と闇市から身を起こし、一大観光事業をめざす横田大造元兵曹──。“日本人の手で、日本の空を”を合い言葉に、国産飛行機誕生に一生を賭ける加茂井元技術中尉──。戦後の混乱期を舞台に、独自の道を歩む2人の男の奇妙な友情を、軽快かつユーモラスに描く感動作。
  • 泡の子
    3.5
    【21世紀生まれ初受賞/第48回すばる文学賞受賞作】 危険な小説だった。それでも、ここにある描写が好きだ。――田中慎弥氏(選評より) 新宿駅東口。退廃的で無秩序。 私はこの現実で、彼女のために何ができる――? 『王』と自称する男が捕まった時、七瀬は「あ」と言った。 私は、その幽かな叫び声を隣で聞いた。 ここはつまらない奴らばっかりがいる場所だけど、七瀬だけは違う。 だから、彼女の隣にいても息苦しさは感じなかった。 薬で強制的に引きずり込まれた夢の中でも、七瀬は現れる。 もしかしたら私は、彼女とこの場所に、まだしがみついているのかもしれない。 これは、2007年生まれの若き著者が贈る、 終わってる世界で生きている「私たち」の物語。 【著者略歴】 樋口六華(ひぐち・りっか) 2007年生まれ。茨城県在住。 2024年「泡の子」で第48回すばる文学賞を受賞しデビュー。
  • 安部公房『砂の女』を読む(文芸漫談コレクション)
    -
    安部公房のいいところは、ワンテーマ、ワンアイディアを律儀なまでにしゃぶり尽くすこと。キーワードは「がくがく」と「律儀」。今回は、安部公房の『砂の女』を読む。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2010年2月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
  • 天城峠
    4.0
    修善寺から下田行のバスに乗り、季節はずれで客もない温泉場をいくつも抜け、湯が島を越す……。若い頃、放埒がもとで妻子と別れた、芝居の裏方の録太郎は、若い役者啓三と一泊旅行。病弱の録太郎に若者のような明日はない。来し方行く末に想いを馳せながら、録太郎は最後の煙草に火をつけた……。表題作ほか池波文学の原点ともいうべき気迫に満ちた初期短編6編。
  • 尼子姫十勇士
    3.0
    織田信長ら群雄が割拠する戦乱の世、出雲国の戦国大名・尼子氏は毛利によって滅ぼされ、ただ一人の末裔スセリ姫は京へ落ち延びた。それから二年後、家臣山中鹿介が毛利の九州出撃の報をもたらす。「尼子は負けぬ。出雲はわれらのものじゃ」八咫烏が守神の姫は、敵の留守に出雲奪還を決意。結集した鹿介ら十勇士ととともに強大な毛利軍に戦いを挑む! 立川文庫で知名度を不動のものにした物語を、新たな構想、壮大なスケールで描く歴史小説。
  • AMEBIC
    3.6
    摂食障害気味の女性作家「私」のパソコンに日々残されている意味不明の文章=錯文。錯乱した状態の「私」が書き残しているらしいのだが…。関係を持った編集者の「彼」とその婚約者の「彼女」をめぐって、「私」の現実は分裂し歪んでいく。錯文の意味するものとは。錯乱した「私」は正気の「私」に何を伝えたいのか。孤独と分裂の果てには何が待つのか。著者の大きな飛躍点となった第三長編。
  • 【電子特別版】あむんぜん
    3.7
    みんな生きている。例えばチンパンジーに後穴の純潔を奪われたとしても(「GangBang The Chimpanzee」)、前人未到、脳大陸発見の遊びに夢中になっても(「あむんぜん」)、ウンゲロの末、透明になっても(「千々石ミゲルと殺し屋バイブ」)、捜査方法が異端でも(「報恩捜査官夕鶴」)、推しがどぷゅリンでも(「ヲタポリス」)、どっこいみんな生きている。“くだらなさ”を積み重ねた先に待ち受ける強烈なインパクト。この物語は絶望か? 希望か? 平山夢明ワールド全開の短編集。電子特別版として「1995とN.Y.とシスターとブルース」(小説すばる2015年5月号掲載)も収録!
  • 雨心中
    4.5
    共に八王子の養護施設で育ち、社会に出てからも実の姉弟のように身を寄せ合って同じ家に暮らす周也と芳子。どんな仕事に就いてもすぐに辞めてしまい言い訳ばかりの周也を、芳子はただただ優しく受け入れる。周也を甘やかし、駄目にしてきたのは自分だと芳子はわかっていた。そう、周也がどんな「罪」を犯そうとも……。恋とも家族愛とも似て非なるその関係は、裏社会の人びとも巻き込んで思いもよらない方向に突き進み――。恋愛小説の旗手が、業を背負った男女の繋がりを描く長編小説。なぜ彼女は彼を突き放せないのだろう?
  • 雨のティアラ
    3.6
    【集英社オレンジ文庫創刊!】三姉妹とその家族をめぐる、温かな物語。竜田メグムは高校一年生。大学生の姉と、小学生の妹がいる三人姉妹。穏やかな父としっかり者の母の五人家族は、明るく平凡に暮らしている。だが、近頃メグムの心は晴れない。理由は進路に関わることなのだが……。そんな時、長いこと空き家だった近所の洋館に、不思議な人物が引っ越してくる。そしてそれは、思いもかけない形で、メグムの「家族」と関わってきて…!?
  • 雨の塔
    3.8
    その岬には資産家の娘だけが入れる全寮制の女子大があった。衣服と食べ物は好きなだけ手に入るが、情報と自由は与えられない。そんな陸の孤島で暮らす4人の少女――高校で同性と心中未遂を起こした矢咲、母親に捨てられた小津、妾腹の子である三島、母親のいない都岡。孤独な魂は互いに惹かれあい、嫉妬と執着がそれぞれの運命を狂わせてゆく。胸苦しいほど切なく繊細な、少女たちの物語。
  • 雨の日には車をみがいて
    3.9
    ビートルズが東京へやって来た日、放送作家の卵だったぼくは、1台のオンボロ車、シムカ1000を手に入れたが、その代償のように1人の女友達を失う(第1話「たそがれ色のシムカ」)。アルファ・ロメオ、ボルボ122S、BMW2000CS、ポルシェ911S……。それぞれの車に素敵な女性との出逢いと別れをからめて、リリカルに描く青春恋愛小説の名作。
  • 雨降る森の犬
    4.5
    父親を病でうしない、母親との確執を抱えた女子中学生の雨音(あまね)は不登校になり、山岳写真家の伯父・道夫のもとに身を寄せた。道夫はバーニーズ・マウンテン・ドッグのワルテルとともに自前のログハウスに住んでいた。ログハウスの近くには大きな別荘があり、雨音はそこの持ち主の長男で高校生の正樹と知り合う。正樹は再婚した父親と若い母親に対して、複雑な感情を抱えていた。雨音と正樹は道夫の影響で登山の魅力を知るようになり、道夫の愛犬ワルテルと自然との触れ合いが、二人の心を少しずつ癒していく。家族の問題を抱えた中学生と高校生が、道夫とワルテルと過ごすなかで自らの生きる方向性を見出していく、心に響く長編小説。
  • 雨鱒の川
    3.8
    東北のとある寒村。母親・ヒデと二人暮らしの小学三年生の心平は、川で魚を捕ることと絵を描くことにしか興味がない。そんな心平には心の通い合う少女・小百合がいた。心平の絵が国際的な児童画展に入選し、祝賀会の夜に母親は雪の中で死亡した――。十年後、十八歳になった心平は村に帰ってきた。小百合の家の造り酒屋に勤めるが、小百合に縁談が起きて…。幼なじみの透明な心を謳い上げた清冽な初恋小説。
  • あやかし華族の妖狐令嬢、陰陽師と政略結婚する
    4.4
    かつて陰陽師たちの活躍によって表の世界から追いやられたあやかしたちは、人々の中に隠れ暮らしている。老舗料亭“花むしろ”を営む蓮水家も、変化が得意な妖狐の一族だ。そんな蓮水家に縁談が持ち込まれた。しかも妻にと望まれたのは、正妻の子である妹ではなく、妾腹の長女・瀬那。相手は帝都でも御上の信任が厚い名家の当主・祁答院伊月。父親は名家との繋がりが出来ると喜んだが、この婚姻には大きな問題があった。祁答院家は、あやかしたちの天敵・陰陽師の家系なのだ! 正体がバレたら退治される!? 緊張の新婚生活が始まった!
  • あやかしギャラリー画楽多堂 ~転生絵師の封筆事件簿~
    3.0
    ギャラリー画楽多堂を営む斉藤楽真。見るものすべてを虜にする絵を描く彼は、実は人に仇なすあやかしを絵に封じる転生絵師だった。楽真は、あやかし狩りの頭目・上総と共に、警視庁の依頼で自分の寿命を対価にあやかしを競り落とすと噂されるオークションを捜査することに。いったい誰が、何の目的でこのオークションを開いたのか。だが黒幕の姿は見えず、やがて周囲で次々とあやかし絡みの事件が起こり始め……。飼い主の孤独を募らせるために、飼い主に寄り添う犬神。死者との再会を叶える神社。望んだ人生を歩む人と人生を交換できるアプリ。捜査を進める楽真と上総に、見えざる敵が忍び寄る!! 人の闇に入り込むあやかしの狙いとは!?
  • あやかし草子
    3.8
    古い都の南、朽ちた楼門の袂で、男は笛を吹いていた。笛を吹いてさえいれば、男は幸せだった。ある春の夜、笛を吹く男の前に、黒い大きな影が立っていた。鬼だ。笛の音を気に入った鬼は、男に絶世の美女を与え、百日の間は絶対に触れてはならぬと告げるが……(「鬼の笛」)。人ならざるものを描くことで浮き上がる、人間の業や感情。民話や伝承をベースに紡がれた六編を収録した短編集。
  • あやかしに迷惑してますが、一緒に占いカフェやってます
    4.0
    「一杯につき、なんでも一つ占います」。一風変わったドリンク専門のキッチンカーを経営する五百城圭寿は、少々ワケあり。普通の人には見えないモノが視えるため、相手の守護霊と会話することで、たいていの依頼に応えることができるのだ。圭寿と常に一緒にいるスマホをいじってばかりの謎めいた美青年・白蓮は、五百城家を代々守護してきた「あやかし」で…? 青春のレモネード、雪解けの甘酒…各種ご用意しております!【目次】プロローグ/第一章 訳あって、もれなくあやかしがついてきます/第二章 あやかしと一緒に、幽霊アパートに引っ越しました/第三章 あやかしはマカロンがお気に入りのようです/エピローグ
  • あやし うらめし あな かなし
    4.0
    子供の頃、伯母から聞かされた恐怖譚――。月のない夜、奥多摩の霊山に建つ神官たちの屋敷を男女の客が訪れた。思いつめた二人は、神主の説得の甲斐もなく屋敷内で心中を図ったという。だが女は死に切れず、事切れた男の隣で苦しみながら生き続け……。著者の母方の生家に伝わる話を元にした「赤い絆」「お狐様の話」など、怖ろしくも美しい全7編。短編の名手が紡ぐ、味わい深き幽玄の世界。
  • 怪しくて妖しくて
    3.3
    ショートショートの名手、阿刀田高が贈る。夢と現実(うつつ)のあわいに現れる、日常の恐怖を描いた珠玉の短編集。黒髪の美しい、不思議な女の後を追って……「黒髪奇談」、かつて「殺したい人、いますか」そう尋ねた孤独な少女……「向日葵の夢」、暗い土蔵のなかに捨て置かれた鏡、その中で蠢くものは……「鏡の中」、同じ夢を見る。他人には言えない秘密を持った日には……「白い部屋」など全12編。
  • 歩のおそはや ふたりぼっちの将棋同好会
    4.5
    将棋に挫折し、無気力な日々を送っていた元天才少女の歩は、将棋同好会を立ち上げた元陸上部エース・涼の熱意に負け、将棋を再開する。元ライバルの奈津子、師匠だった父、挫折の原因となった天才棋士・龍也…。将棋盤に向き合うたびに、過去の痛みに立ち向かっていく歩の隣には、いつも涼がいて…。ひたむきに盤上を駆ける少女達の、ひと夏のガール・ミーツ・ガール。
  • アリア嬢の誰も知らない結婚
    3.5
    王立学士院魔法学科8年生で落ちこぼれのアリアと、エリート研究者兼教師で王族のラルシェのふたりには秘密があった。実はとある事情から夫婦になってしまっているのだ。正式に結婚する条件は、アリアがしっかりと魔法を使えるようになり、学士院を卒業すること。しかしトラブル体質のアリアには今日も様々な試練が……? 秘密のマリッジ・マジカル・コメディ! 【目次】第一話 秘密の花園/第二話 フライムベリーの鍵/第三話 いじわるな王子様
  • ありふれた祈り おいしいコーヒーのいれ方 Second Season IX
    4.5
    秀人とともに日本に一時帰国した勝利のもとに、かれんが現れる。たがいに想いながら、ぎくしゃくしたやり取りしかできない二人。――私たち、もうダメなの? 試練と波乱の恋の結末は!? 累計545万部突破の大人気シリーズ、最新刊にして最終巻。堂々の完結!!
  • あるいは修羅の十億年
    3.0
    テロ、移民、スラム化した東京、菌糸の生物兵器…2026年の“未来の歴史”を幻視せよ。舞台は2026年東京。放射能汚染によって隔離された被災地「島」からやってきた、天才的騎手・喜多村ヤソウ。東京オリンピック後、スラムと化した“鷺ノ宮”を偵察する「島」生まれの喜多村サイコ。先天性の心臓病を患う少女・谷崎ウラン。17歳と19歳と18歳の3人が出会うとき、東京を揺るがす事態が巻き起こる――。日本、フランス、メキシコ、そして「島」。遥かな未来になけなしの希望を託す、近未来長編。
  • アルマジロと銃弾
    3.0
    住宅業界大手の九輝ハウジングに入社した意欲あふれる青沼洋祐とちょっと不真面目な織田謙伸。ふたりは入社式で知り合い仲良くなったが2年目になると、青沼は職場でのパワハラなどで鬱病となり休職し、謙伸は転職雑誌を愛読するようになり…。青沼から引き継いだ一軒家建設の仕事は、妻は前向きなのに刑務官の夫が何度も直前で反対して進まず、社内では成約直前にライバル会社の帝国ホームに顧客を奪われる案件が続出。さらには条例違反の別荘を建てろという客まで現れて…。パワハラ、噂される産業スパイ、そして厄介な客たちに巻き込まれた青年たちの人生の行方は? 気鋭の著者がおくる、サラリーマン・エンタメ小説!
  • ある八重子物語
    -
    「水谷八重子は、それまで我が国になかった『女優』という新しい職業の確立をめざした、時代の先駆けの一人です」……神田川が隅田川に流れ込む手前の柳橋。古橋医院に集う人びとは皆、舞台の名台詞をもじって話すほどの新派好き。戦前・戦中・戦後。八重子を、そして日本語を愛してやまない庶民の口を借りて、名女優の一生が浮かび上がる……。ひさし版“昭和と女優”。
  • 泡

    5.0
    男子高の二年に上がってまもなく学校に行けなくなった薫は、夏のあいだ、大叔父・兼定のもとで過ごすことに。兼定は復員後、知り合いもいない土地にひとり移り住み、岡田という青年を雇いつつジャズ喫茶を経営していた。薫は店を手伝い、言い知れない「過去」を感じさせる大人たちとともに過ごすうち、一日一日を生きていくための何かを掴みはじめる――。昭和を舞台に描かれる、二度と来ない夏の日々。思春期のままならない身体と心を鮮やかに描きだす、「最初で最後」の青春小説!
  • 葬儀屋 プロレス刺客伝
    3.0
    「葬儀屋」に狙われた対戦相手は表舞台から姿を消す──。プロレス団体の練習生、梶本は素性不明のサーモン多摩川の付き人となる。ふざけたファイトで不評を買う多摩川の異様な特訓に翻弄される梶本。彼こそ「葬儀屋」だという噂は気になるが……。やがて多摩川と対戦相手の周囲で起こる様々な事件。梶本が向き合うことになる恐るべき真相とは。プロレスの魅力を凝縮したような、強く激しく逞しい物語。
  • アンドレ・ジッド『法王庁の抜け穴』を読む(文芸漫談コレクション)
    -
    ジュリウス・ド・バラリウル、アメデ・フルーリッソアル、百足組…。そんな名前のラップグループがいてもいいぐらいですが、実はこれ各編のタイトルです(笑)。笑えるところに、すぐに食いつく文芸漫談。今回は、アンドレ・ジッドの『法王庁の抜け穴』を読む。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2012年6月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
  • 家康を愛した女たち
    3.0
    人質暮らしの幼い家康を養育した祖母華陽院。父に離縁され、赤子の頃別れた母於大の方。正室となり息子を生んだが、無残な最期を迎えた築山殿。関ヶ原の戦いまでの戦乱を共に生き抜き、盟友となった北政所。側室となり、豊臣方との交渉役を務めた阿茶局。徳川と天皇家を結ぶ役目を背負った孫の和子。世継ぎ決定の為、駿府に向かった家光の乳母春日局――。戦国を共に生き抜いた側室や戦友たる女たちが女性視点で語る、「私」だけが知る家康の真の姿! 2023年NHK大河ドラマをさらに楽しめる画期的な歴史小説全7編。
  • 異界遺失物係と奇奇怪怪なヒトビト
    3.5
    実家が貧乏で金に対してシビアな南は、大手警備会社で事務職に就き、安定した生活を送ろうと目論む。奇跡的に採用された南だが、配属されたのは『異界遺失物係』という謎めいた部署。一気に不安になった南を迎えたのは、甘い物が主食の部長や世話焼きの山ガール事務員、特殊性癖持ちの観察員などクセだらけの面々と、『死亡』『危険』といった物騒なキーワードの書き込まれた地図。しかも初日からコミュ力に乏しすぎる五十嵐と組んで仕事をすることになり、渡されたメガネをかけたところ、人間ならざるモノが見えるようになってしまい…!? 見た目も性格も凸凹なバディがおくる、特殊で異色なお仕事ドラマ!!
  • 筏までの距離
    3.5
    小原晩、カツセマサヒコ推薦!! 恋ではない。友情ではない。 ふたりの関係の、呼び方を教えて。 学生の頃、彼女とはよく大学の付属植物園で過ごした。花の名前もよく知らないのに。 ある日彼女は、園内の礼拝堂の前で突然、耳鳴りがすると言った。 昨日、眠れなくて、宇宙の動画を見ていた時からずっと耳鳴りがする。 宇宙で鳴っている音を想像してからずっと、と――「植物園にて」 新幹線で出会った女性と偶然にも温泉街で再会した私は、 彼女に導かれて、古びたリゾートマンションの屋上から花火を眺めていた。 30分足らずで終わった花火の後、彼女は先に部屋に行っていると言い残して、 屋上から去ったが――「筏までの距離」 デビュー作で芥川賞候補に挙がった著者が贈る、 書き下ろし2篇を含む、わたしとあなたの8つの物語。 【著者略歴】 水原 涼(みずはら・りょう) 1989年兵庫県生まれ、鳥取県育ち。北海道大学文学部卒業。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。2011年に「甘露」で第112回文學界新人賞を受賞しデビュー。同作が第145回芥川龍之介賞候補作になる。著書に『蹴爪(ボラン)』、『震える虹彩』(安田和弘との共著)がある。
  • イグアナの花園
    4.5
    動物の言葉が分かる美苑は、植物学者で大学教授の父と、厳格な華道師範である母親と住む家の中庭やアトリエで、生き物たちの言葉に耳を傾けるのが日課だった。一方、学校では人付き合いが苦手で「空気が読めない」子として回りから距離を取られていた。ある日、目覚めると、前日まで元気だった父が急逝した事実を知らされる。そんな美苑に声を掛けたのは、父の同僚である児玉先生。大学の植物園で飼育されている子供のグリーンイグアナを育てないかと美苑に提案する。そして14年間、「ソノ」と名付けられたイグアナと共にアトリエで暮らし、充分満たされた生活を送っていたのだが、突然母から呼び出され、驚愕の通告を受ける。母の体に癌が見つかり余命は恐らく半年。その半年の間に結婚せよと言われ……。
  • イケメン隔離法
    3.0
    20XX年、通称「ゆうぐれウィルス」が人類を襲う。眉目秀麗な男子に限りウィルスは猛威を振るい、世のイケメンたちは次々に昏睡状態に陥った。緊急法案「イケメン隔離法」が発令され、ウィルス保菌者と判定された者は隔離施設に送られることに。そんななか、ごく平凡な容貌の青年、早川ヒロキにも「隔離令状」が届き、ヒロキは網走の施設に入ることになるのだが…!?
  • 意識のリボン
    3.5
    母親を亡くした二十代の「私」は、「絶対に長生きするからね」と父に誓ったのに、交通事故に遭ってしまう。激痛の嵐の中、目を開けると二メートルほど下に自分の身体を見下ろしていて……。表題作ほか、姉妹、妻、母親――様々な女たちの視線から世界を切り取り、人生を肯定するあたたかさを感じさせる。著者新境地の全八編の短編集。
  • 石の蝶
    -
    昭和初年、飢饉と恐慌のふき荒れた時代に、吉原で若い生命をすり減らしていった遊女・さよ。貧困から品物のように売買され、閉ざされた世界から一歩も外へは出られず、一年中一日の休みもなく客をとらされた遊女さよ。傷つきやすい魂と肉体を備えた一人の少女の屈辱と絶望の半生をヒューマンなタッチで描く長編野心作。
  • いじめへの反旗
    3.0
    アメリカで生まれ育ったユーこと小野田雄一郎。父親の仕事の都合で帰国、地域で有名な進学校の中学二年に転入した。二重国籍者として日米の教育の違いに戸惑う日々がつづく。ある日、仲良くなった級友が校舎の屋上から転落死した。学校側は自殺を隠蔽しようとするばかり。いじめによる自殺に違いないと見抜き、ただ独り正義の闘いを開始する。社会派サスペンスの旗手がいじめ問題に挑んだ迫真作。
  • 異人館画廊 星灯る夜をきみに捧ぐ
    3.8
    千景が帰国後はじめてのクリスマスが訪れようとしている。昔はクリスマスが苦手だったが、いまは千景を笑顔で迎えてくれる異人館画廊に集う人たちがいるおかげでまったく違う風景に感じられる。だが一方で千景は恩師から再渡英を意味する博士論文の執筆を勧められており…。そんななか不可解な強盗事件に、呪われた絵画が関わっているらしいと京一から相談を受けた千景と透磨は、カラヴァッジョに憑りつかれるように魅せられた男と、父との軋轢に苦しみ続けた女の奇妙な接点に気づいた。見る者の心揺さぶるアウトサイダー・アートの謎を追う中、千景が見つけた自身の過去と未来を照らす「答え」とは? 『異人館画廊』第一部・完結!
  • 伊豆急「リゾート21」の証人(十津川警部シリーズ)
    -
    東京の資産家の女性が、自宅に押し入った強盗に刺殺された。十津川警部は、半年前に結婚したばかりの年下の夫・中西遼を疑う。彼には、過去にも年上の前妻の不審な交通事故死により、10億円の遺産を受け取った過去があった。中西は犯行を否認したまま、状況証拠のみで逮捕される。だが、犯行当日の伊豆急「リゾート21」車内を精緻に描いた絵に中西らしき人物がいて……。十津川警部が鉄道乗車の鉄壁アリバイ崩しに挑む長編旅情ミステリー。
  • 伊豆の踊子
    3.7
    孤独な生い立ちの20歳の主人公は、伊豆の峠で旅芸人の一行と出会った。花のように笑い、無邪気に自分を慕う踊子の薫や素朴な人々と旅するうち、彼の心はやわらかくほぐれていくのだった。淡く、清冽な初恋を描いた名作「伊豆の踊子」、「十六歳の日記」など初期の短篇5編を収録。
  • 泉鏡花『高野聖』を読む(文芸漫談コレクション)
    -
    「二〇世紀のゼロ年代は日本の近代文学史のひとつのエポックです。」(奥泉)。今回は20世紀を目前に発表された、泉鏡花の『高野聖』を読む。 芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2015年1月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
  • 異世界温泉郷 あやかし湯屋の嫁御寮
    3.6
    いやなことがあっても、お風呂に入ると癒される――。そんな思いで一人、温泉旅行をしていた凛子。ところが目が覚めると不思議な温泉街で狗神と婚礼をあげたことになっていた! 元の世界に戻るためには手切れ金を貯めて離縁しなければならないと言われ、夫である狗神が営む湯屋で下働きをすることに。様々なあやかしが訪れる湯屋・高天原で凛子が出会ったのは…?
  • 偉大なる、しゅららぼん
    4.2
    高校入学を機に、琵琶湖畔の街・石走にある日出本家にやって来た日出涼介。本家の跡継ぎとしてお城の本丸御殿に住まう淡十郎の“ナチュラルボーン殿様”な言動にふりまわされる日々が始まった。実は、日出家は琵琶湖から特殊な力を授かった一族。日出家のライバルで、同様に特殊な「力」をもつ棗家の長男・棗広海と、涼介、淡十郎が同じクラスになった時、力で力を洗う戦いの幕が上がる……!
  • いちご同盟
    3.9
    中学三年生の良一は、同級生の野球部のエース・徹也を通じて、重症の腫瘍で入院中の少女・直美を知る。徹也は対抗試合に全力を尽くして直美を力づけ、良一もよい話し相手になって彼女を慰める。ある日、直美が突然良一に言った。「あたしと、心中しない?」ガラス細工のように繊細な少年の日の恋愛と友情、生と死をリリカルに描いた長篇。
  • 一ノ瀬ユウナが浮いている
    3.9
    1巻616円 (税込)
    高校2年の夏休み、水難事故で幼馴染の一ノ瀬ユウナが死んだ。喪失感を抱えながら迎えた大晦日、大地はふと家にあった線香花火を灯すと、幽霊となったユウナが当時の姿のまま眼の前にいた。不思議なことだが、ユウナが生前お気に入りだった線香花火を灯したときだけ姿を現すらしい。その日から何度も火を点けて彼女と会話する大地だったが、肝心な気持ちを言えないまま、彼女を呼び出すことができる製造中止となった線香花火は、4、3、2本と減っていき……。乙一の真骨頂! 線香花火のように儚く、切なさ溢れる青春恋愛長編。
  • 1ポンドの悲しみ
    3.6
    数百キロ離れて暮らすカップル。久しぶりに再会したふたりは、お互いの存在を確かめ合うように幸せな時間を過ごす。しかしその後には、胸の奥をえぐり取られるような悲しみが待っていた――(表題作)。16歳の年の差に悩む夫婦、禁断の恋に揺れる女性、自分が幸せになれないウエディングプランナー……。迷い、傷つきながらも恋に生きる女性たちを描いた、10のショートストーリー。
  • 一瞬でいい
    4.2
    1巻1,122円 (税込)
    軽井沢育ちの稀世と英次、東京から避暑にくる未来子と創介は、高校卒業を控えた11月、浅間山に登る計画を立てる。将来の夢を語り、互いに友情とほのかな恋心を抱く4人だったが、そこに悲劇が起きた。登山中の英次の滑落死。残された3人は18歳にして業を背負い、以後、人生の節目のたび邂逅と別れを重ねる。離職、結婚と出産、絶縁状態の親との再会などを経て、50歳を前に彼らはそれぞれにある選択をする。32年にわたる男女の友情と愛情を描く青春群像大河小説。
  • 一心同体だった
    4.2
    体育で誰とペアになるか悩んだ小学校時代。親友への憧れと嫉妬で傷つけ合った中学時代。うちらが最強で最高だった高校時代。女であるが故に、なし崩しに夢を諦めた大学時代。仕事に結婚にコロナに子育てに翻弄される社会人以降の日々・・・・・・1990年から2020年。10歳から40歳。平成30年史を背景に、それぞれの年代を生きる女性たちの友情をバトンのようにロンド形式でつなぐ、かけがえのない“私たち”の物語。共感の声が続々! シスターフッド文学の最高傑作!!
  • 一滴の夏
    -
    故郷を捨てた二十歳の青年が、1年の放浪の後、洪水でめちゃめちゃになった故郷へ帰ってくる。荒廃した町を憑かれたように徘徊する彼の内部に、荒涼としたものに立ち向かう青春の意志が芽生える…。鬱屈した青春の煩悶を生き生きと描いた『一滴の夏』ほか『恋人』『隣人』『冬の皇帝』など、全7編を収録した秀作集。
  • いつか君が運命の人 I
    続巻入荷
    -
    1~2巻715円 (税込)
    片想いの相手と運命の赤い糸で結ばれたい。そう願い続けていたら―― (「僕らはあの頃と変わらない」)。つれない恋人との関係に不安を抱く雅。指輪の力で彼が運命の人ではないと知ってしまい―― (「どうして機嫌のいいときしか好きって言ってくれないの?」)他2編(単行本未収録の書き下ろし作品も収録)。恋や友情、将来の夢・・・・・・。つけると運命の赤い糸が見える“奇跡の指輪”をめぐってつながる、さまざまな恋模様を収録。感動の連作短編集・青春編。
  • 凍蝶
    -
    恋も諦め自己を捨て、ひたすら生き甲斐にしてきた弟の再婚が大恋愛の末と知り、打ちのめされたような虚無感に襲われる秋代(「凍蝶」)。旅先で思いがけなく再会した男の誘いを無視できず、同行の友人をまいてまでホテルで待つ男に電話する人妻菊子(「水仙」)。日常の中の非日常な出来事を、こまやかな洞察としなやかな筆致で描く珠玉の短編集。表題作他8編を収録。
  • いない
    -
    21歳の僕は「物語」の中を生きていた。同じ大学に通う恋人の香澄、彼女と同郷の先輩、プラネタリウム、そして失われた文庫本。手の中に果実はない。未来など見えない。見えるはずがない。しかし、何かを知っている人は何かを知らない人に伝えなければいけないのだ。不在を抱えて生きる若者の、追憶と哀しみを描く。
  • 犬のかたちをしているもの
    4.0
    「子ども、もらってくれませんか?」――彼氏の郁也に呼び出された薫は、その隣に座る見知らぬ女性からそう言われた。薫とセックスレスだった郁也は、大学時代の同級生に金を払ってセックスしていたという。唐突な提案に戸惑う薫だったが、故郷の家族を喜ばせるために子どもをもらおうかと思案して……。昔飼っていた犬を愛していたように、薫は無条件に人を愛せるのか。第43回すばる文学賞受賞作。「おいしいごはんが食べられますように」で第167回芥川賞を受賞した高瀬隼子のデビュー作!
  • いねむり先生
    3.9
    最愛の妻である女優と死別し、ボクは酒とギャンブルに溺れる日々にあった。そんな折、友人のKさんが、初めて人を逢わせたいと言った。とてもチャーミングな人で、ギャンブルの神様として有名な作家、色川武大(阿佐田哲也)その人だった。先生に誘われ、旅打ちに一緒に出かけるようになる。先生の不思議な温もりに包まれるうち、絶望の淵から抜け出す糸口を見出していく。自伝的長編小説の最高峰。
  • 猪之噛
    5.0
    東京から福岡の山奥に移住し、猟師として生活している明神マリア。 猟友会の会長・吉中剛太郎と、ここ最近感じている山の違和感について話していた。なぜか、山から獣の気配が消え去っている――、と。 ある日の帰り道、マリアは森からかつてない強い気配を感じ、身構える。 それは、この五年の猟師経験で見たこともないような巨大な猪から発せられたものだった。 後にその正体は、江戸時代から言い伝えが残る金色の猪「イノガミ」だと、剛太郎に教えられる。 過疎に苦しむ村で、恐怖と葛藤を抱えながら自然と向き合う猟師たち、そして平穏な暮らしを願う村人たち。 伝説の猪との対峙の先に見えるものとは。 手に汗握る猟師と害獣の死闘を描く、著者初の現代小説! 【著者略歴】 矢野隆 やの・たかし 1976年福岡県生まれ。2008年『蛇衆』で第21回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。21年『戦百景 長篠の戦い』で第4回細谷正充賞、22年『琉球建国記』で第11回日本歴史時代作家協会賞作品賞を受賞。他の著書に「戦百景」シリーズ、『覚悟せよ』『琉球建国記 尚円伝』『籠城忍 小田原の陣』『匣真演義 姫賊 僑燐伝』『籠城忍 上田城攻防戦』など多数。
  • イノセント
    3.8
    直木賞作家が描く、愛と救済の物語。美しい女性に惹かれる、やり手経営者とカソリックの神父。自堕落さと無垢な儚さを併せ持つ彼女は、深い絶望を抱えていた──。イベント会社代表の真田幸弘は、数年前に函館で出会った若い女性・比紗也に東京で再会する。彼女は幼い息子を抱えるシングルマザーになっていた。真田は、美しく捉えどころのない比紗也に強く惹かれていく。一方、若き神父・如月歓は比紗也と知り合い、語り合ううち、様々な問題を抱える彼女を救おうと決意する。だが、彼女は男たちが容易に気づくことのできない深い絶望を抱えていて──。
  • イブの憂鬱
    3.8
    29歳を迎えた真緒の日々は、ブルー一色。年下の男との恋は遊びに終わり、結婚に逃げ道を求め見合いをしても見事に失敗。その上、会社ではリストラの対象にされて。恋も仕事も、すべてが中途半端。そんな真緒の背中を押すのが3度の離婚を乗り越え今また新たな恋に燃える母と、シングルマザーの道を選ぶ大学時代の友人さつき。30の大台を目前に、自分の足で一歩を踏み出そうとする真緒の一年。
  • 彩無き世界のノスタルジア
    3.7
    過去を捨て、裏社会で生きる「交渉屋」のキダ。キダに仕事を発注、交渉時に使用する銃器や爆発物を調達するなど、表向きの輸入代行業とは別に裏稼業を営む会社「川端洋行」に、ある日両親を殺されたという少女・彩葉(いろは)が訪れる。その子の世話を押し付けられたキダは彩葉を匿うことになり、奇妙な共同生活がスタートする。彩葉と暮らすうち、孤独に暮らしていたキダの世界に鮮やかな色が満ちていく。しかし、その裏で蠢く影が、次第にキダを飲み込もうとしていた。やがて明らかになる彩葉の真実とは――。『名も無き世界のエンドロール』の結末から五年後、切なく忘れがたい「企み」の物語。
  • いわさきちひろ(学習まんが 世界の伝記NEXT)
    -
    『ゆきのひのたんじょうび』『あめのひのおるすばん』『おふろでちゃぷちゃぷ』など、やわらかな色彩で、美しい花、かわいい動物、愛らしい子どものしぐさや日常を描いた絵本画家、いわさきちひろ。戦争の悲しみ、苦しみを経験したちひろは、世界中の子どもたちが愛され、幸せであることを願って子どもたちの未来を明るく照らす絵を描き続けます。そんな彼女の生涯をまんがでわかりやすく描いています。 第一次世界大戦終戦直後に生まれたいわさきちひろは、幼いころから絵をかくことが大好きな子でした。 もっと絵を学びたいと思ったちひろは美術の専門学校に行こうと考えます。 しかし、岩崎家の長女で家を継ぐ役目があったため、一度は絵の道に進むことをあきらめます。 その後、悲惨な戦争を経験したちひろは、「もう二度と戦争をしてはいけない」という思いを伝えるために自分にできることを考えます。そして、絵を描くことを通じて平和の尊さを訴えようと決意します。 やさしいタッチで描かれたちひろの絵には、子どもたちの幸せと平和への願いがこめられています。
  • 岩田虞檸為、東銀座の時代
    4.2
    両親失踪、自宅差し押さえ…突如天涯孤独の身になった高校生の万丈は、父が残した伝言通り、東銀座にある「ガルボビル」に向かう。そこで初対面の祖母「石さん」に出逢い、彼女と一緒に暮らすことになるのだが、どうやらそのビルには奇妙な先住者たちがいるようで。訳ありな者どもが集うガルボビル界隈で、石さんと万丈はちょっと不思議な商売を始めることになって…!?
  • インコは戻ってきたか
    3.8
    “究極のハイクラス・リゾート東地中海の真珠キプロス島”女性誌の編集部員響子の海外取材は、このキャッチコピーのようにいくはずだった。だが実際は限られた予算と日程をやりくりする、カメラマンとの二人旅。そして風光明媚で文化遺産に恵まれた島は、民族と文化が複雑に交錯する紛争の地でもあった。39歳、夫も子供もいる女に訪れた、束の間の恋。圧倒的なリアリティをもって迫る長編小説。
  • インターセックス
    3.9
    「神の手」と評判の若き院長、岸川に請われてサンビーチ病院に転勤した秋野翔子。そこでは性同一障害者への性転換手術や、性染色体の異常で性器が男でも女でもない、「インターセックス」と呼ばれる人たちへの治療が行なわれていた。「人は男女である前に人間だ」と主張し、患者のために奔走する翔子。やがて彼女は岸川の周辺に奇妙な変死が続くことに気づき…。命の尊厳を問う、医学サスペンス。
  • インナーアース
    3.8
    足元には広大な宇宙が眠っていた! 地図製作会社“メイキョウ”若手社員・駒木根晶は上司の天河にケイビング部立ち上げを命じられる。幼い頃から洞窟が大好きで、大学時代は探検部、恩師は地質学の権威、日長義之。晶は社内で洞窟に興味があり、また性格の向く者をスカウトしてゆく。しかしその本当の目的は、地下20キロに発見された大空洞を地図化することで──。近未来お仕事冒険小説。
  • インフィニティー・ブルー 上
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    1~2巻935円 (税込)
    全米一のマフィアのドン、オールドマンの孫ジョナサン17歳は、二卵性双生児の弟マルコとの跡目争いを余儀なくされていた。マフィアの存在そのものに疑問を抱き、愛するサチコとの将来を夢見るジョナサン。一方、弟マルコは執拗にジョナサンの命を狙う。最新テクノロジーで美女に変身したマルコに、ジョナサンは地下施設に拉致された…。平井和正渾身の長篇。

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