小池水音の作品一覧
「小池水音」の「身体を記す」「あなたの名」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
「小池水音」の「身体を記す」「あなたの名」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
小説・文芸
Posted by ブクログ
近所の古本屋で、表紙と帯のあらすじに惹かれて購入。読み始めたら雰囲気が好きすぎて、一気に半分くらいまで読んでしまった。
近未来チックな設定で淡々とした語り口ながらも、娘への思いや記憶を辿っていく描写は静謐な美しさがあった。
揺らぎと淡いきらめきと仄暗さ。悲しみと愛と罪悪感。そんなものがないまぜになった、まさにカバーデザインのような雰囲気。私が映画監督だったら映像化したい。
名前は記憶の杭になる、というのが新しい感覚で印象に残った。「記憶の海に潜る」みたいなことをよく言うけど、この作者にとっての記憶は森林のようなものなのかもしれない(一緒に収録されている短編での描写もふまえて)。
余命宣告をされた母目線の話なので、死期が間近に迫る感覚というのも疑似体験できた。
いつか来る自分の母との最期の時間もこんな感じになるんだろうか。私はそのとき母にどんなことを聞くだろうか。読みながらふとそんなことも考えていた。
逆に、自分の死期が迫った時に読んでみるとより深く刺さるものがあるのかもしれない。
曇り空や雨の日に静かに本を読みたい人、派手さはなくとも心に染み入る話が読みたい人におすすめしたい。
特に女性は共感しやすいと思うけど、内容が内容なだけにむやみに勧められないのが惜しい。