作品一覧 2015/04/03更新 あなたがほしい je te veux 試し読み フォロー ウェイト・オア・ノット/LOVERS 試し読み フォロー おはなしの日 試し読み フォロー かれん 試し読み フォロー 鳥籠の戸は開いています/Friends 試し読み フォロー マキリ 試し読み フォロー 見憶えのある場所 試し読み フォロー モルヒネ 試し読み フォロー モルヒネ 試し読み フォロー 1~9件目 / 9件<<<1・・・・・・・・・>>> 安達千夏の作品をすべて見る
ユーザーレビュー モルヒネ 安達千夏 読んだのは3度目ですが、やっぱり好きですこの小説。 ただ3度読んでも、恋愛小説といえるほど恋愛が主題になっているとは思えない(笑) どちらかといえば、尊厳死や安楽死について考えさせられる話だと認識しています。 わたしもあんな風に、毅然とした態度で人を看取ることができればと思うけど、きっと愛する人に...続きを読むはどんな形でも長生きしてほしいと延命措置を望むのだろうなあと毎回考えてしまう。 Posted by ブクログ かれん 安達千夏 地球儀をぐるぐるまわして、ボーっと眺めたくなる、そんな小説。 人はみんな、現実と幻想のあわいで生きてる そうだなぁ・・・と思った。 Posted by ブクログ 見憶えのある場所 安達千夏 これはすごい。なぜこれが芥川賞候補にも上がらなかったのか不思議なくらいだ。 結婚することで総合職エリートの道を絶たれ、子どもを産むことで会社を辞めた母に育てられた娘の物語。見憶えのある場所とは虐待を受け、ことあるたびに「あなたを産まなければよかった」という叫びが染み付いた家だ。 こう書くとどろ...続きを読むどろした親子の物語になってしまうけれど、その特異な文体が淡々と冷静に語る世界はだからものすごくリアルで、テレビドラマでは到底描ききれない、ちゃんとした劇団の舞台でならあり得るかなと思った。 内容より文章の一つ一つがすごいのだ。どこを切っても深い。 自ら母親となることでふたたび菜穂子の子どもに戻ったのではと、ゆり子は感じる。 命を宿さなければ、あの家を拒絶し、否定していられたというのになんという皮肉だろう。 私にはスキルがない、と搾り出すように言う。 彼女にしてもらったようなことは絶対にしちゃいけない、それは承知している。 でも、じゃあどうすればいいかとなると、暴力はいけないとか、 馬鹿にしたり可能性を潰すようなことを言っちゃいけないとか、 そんな、極端なことしかわからない。 こうして書き写してみると、改めて、的確に言葉を選んでいると感心する。主語を書かなかったり、会話文を織り込みながら心理を描く手法などは「源氏物語」を思い起こした。 上記はほんの一部で、どの人にも感じ入る部分はあると思う。読者会をしたら何時間も盛り上がりそうだ。 後世に残る作家というのはこういう人を指すのだろうと思う。 Posted by ブクログ あなたがほしい je te veux 安達千夏 とても好きな作品。 カナにとっての「家」の意味。 ただの箱、と切り捨てていても。 自分には到底手にはできないもの。 「私には二人もいる」 終わり方もすき。 Posted by ブクログ あなたがほしい je te veux 安達千夏 バイセクシャルな女性が、ほんとうにほしいと思う人と、ほんとうに大切にしたいと思う人を実感していく過程を描いています。 私自身は女性とのセックスには興味がない、というのと、歳をとったからなのかセックスそのものの悦楽というのは20代でおいてきたような感じがするので、官能の相手(ほしい相手)と心の相手(大...続きを読む切な相手)が一人の人であって、そういう人と溶け合うような人がほしい、と思ったりしました。 抱きしめるだけでもいい、キスするだけでもいい、髪に触れていとおしさを感じる。それだけで充分、官能的だと感じる。そして自然の空気の流れのように抱き合うことになるならば、男女のどちらかが支配的になるようなセックスではなく、お互いを癒しあうようなゆっくりしたものがいい。お互いの肌が少し火照って皮膚の湿った感触や、紅潮した肌にうっとりできたら心地よいだろうな、と。 悲しみに寄り添うように、不安に寄り添うように、喜びに寄り添うように、溶け合う人がほしい。 そんなことを考えた一冊でした。 Posted by ブクログ 安達千夏のレビューをもっと見る