作品一覧

  • あなたがほしい je te veux
    3.6
    1巻429円 (税込)
    【第22回すばる文学賞受賞作】男を抱くことはできても、愛せない。女を愛していても、抱き合うことをおそれてしまう――。年下の友人・留美に対する同性愛の欲望を意識しながらも、中年の建築家・小田との官能と友愛に充ちた関係に癒しと安らぎをおぼえるヒロイン・カナ。しかし留守中の留美の不在に、カナの秘めた想いは次第に募るのだった……。新感覚の性愛を鮮烈に描いた恋愛小説の傑作。
  • おはなしの日
    3.0
    1巻495円 (税込)
    なぜ私は母に疎まれるのだろうか。どうすれば愛されるのだろう――。親からの虐待を受けて、傷つく少女。その痛みと孤独を共有できたのは同じ境遇にある少年だけだった……。ひとりで生きるには幼すぎたあの頃。大人の理不尽な暴力に悲しみをつのらせ、未来は果てしなく遠かった。〈家庭〉という最も危険な場所で生きる少女たちの世界を静謐な文体で描き、心を深く衝く作品集。
  • 見憶えのある場所
    3.6
    1巻1,232円 (税込)
    結婚をしないまま、娘・千草を産んだゆり子。スーパーのパート勤めの間、千草は母・菜穂子のもとに。父が出ていったあとに一人暮らす母のいる家は、ゆり子の「見憶えのある場所」だった。千草の姿に重なるように家族の日々と忌わしい記憶が蘇る。母はゆり子と千草の生活にかかわるうちに、次第に常軌を逸していく…。母と娘の確執、それぞれが抱える苦悩を丹念に描く注目の小説。
  • マキリ
    3.5
    1巻1,430円 (税込)
    男はミイラとなり女の棲む黄泉へと向かう。即身仏伝承の残る山形を舞台に、男女のもつれ合う情念と因縁を、濃密な官能と斬新怪異な物語で綴るホラー恋愛小説。ベストセラー『モルヒネ』の著者が描く究極愛。
  • かれん
    4.0
    1巻594円 (税込)
    北海道から上京してフリーのアナウンサーとなった稲葉雪乃は奇妙な仕事を請け負った。心身を患う義父のため、亡妻・千勢の代わりになってほしい――。地図製作会社社長の葛木晋一郎に依頼され、駿河台の邸宅に通い始めた雪乃。やがて、千勢が夏至の日に影の消える都市〈花蓮〉に憧れを抱いていたことを知る。なぜ? 直後、雪乃の前に千勢の過去を知る謎の男・五十嵐が現れ……。ベストセラー『モルヒネ』の著者が贈る恋愛長編。
  • モルヒネ
    3.4
    1巻618円 (税込)
    結婚間近の医師・藤原真紀の前に、7年前、黙って姿を消した恋人・倉橋克秀が現れた。オランダでピアニストとして活躍しているはずの彼が、なぜ突然?やがて、克秀が余命3ヶ月の末期癌であることが発覚した…。書店発、話題のベストセラー、ついに電子化!

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  • 鳥籠の戸は開いています/Friends
    -
    1巻330円 (税込)
    このところ彼とは喧嘩ばかり。看護師の仕事はきついけれど、辞めたくはない。結婚か別離か…振り子のように揺れる心。そんな時、後輩の山崎くんが鈍感なくらいの明るさで近づいてきて…。大ヒットの恋愛アンソロジー『Friends』収録の珠玉短編、安達千夏が綴る大人の女の分岐点。

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  • ウェイト・オア・ノット/LOVERS
    -
    1巻330円 (税込)
    不倫相手の部屋に飾られたペーパーウェイトのコレクション。一際目立つ、金色のふくろう。一目惚れして買ったというそれも、今は飾り棚の中に忘れ去られている。ふくろうの大きな目は、妻の寂しさと猜疑心を映し出すかのようだ。結婚が本当の幸せなの?ベストセラーの恋愛アンソロジー『LOVERS』収録の珠玉短編、安達千夏が綴る大人の恋の交差点。

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  • モルヒネ
    3.0
    1巻770円 (税込)
    7年ぶりに姿を現した元恋人。オランダでピアニストとして活躍中だった彼は、余命3カ月の末期癌に冒されていた。今は婚約者とともに医師として働く真紀だったが、揺れる心を抱え、彼の元へ…。40万部ベストセラー恋愛小説を完全コミック化!
  • モルヒネ

    Posted by ブクログ

    読んだのは3度目ですが、やっぱり好きですこの小説。
    ただ3度読んでも、恋愛小説といえるほど恋愛が主題になっているとは思えない(笑)

    どちらかといえば、尊厳死や安楽死について考えさせられる話だと認識しています。
    わたしもあんな風に、毅然とした態度で人を看取ることができればと思うけど、きっと愛する人にはどんな形でも長生きしてほしいと延命措置を望むのだろうなあと毎回考えてしまう。

    0
    2014年10月27日
  • かれん

    Posted by ブクログ

    地球儀をぐるぐるまわして、ボーっと眺めたくなる、そんな小説。

    人はみんな、現実と幻想のあわいで生きてる

    そうだなぁ・・・と思った。

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    2012年02月16日
  • 見憶えのある場所

    Posted by ブクログ

    これはすごい。なぜこれが芥川賞候補にも上がらなかったのか不思議なくらいだ。

     結婚することで総合職エリートの道を絶たれ、子どもを産むことで会社を辞めた母に育てられた娘の物語。見憶えのある場所とは虐待を受け、ことあるたびに「あなたを産まなければよかった」という叫びが染み付いた家だ。
     こう書くとどろどろした親子の物語になってしまうけれど、その特異な文体が淡々と冷静に語る世界はだからものすごくリアルで、テレビドラマでは到底描ききれない、ちゃんとした劇団の舞台でならあり得るかなと思った。

     内容より文章の一つ一つがすごいのだ。どこを切っても深い。

        自ら母親となることでふたたび菜穂子の子

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    2011年05月09日
  • あなたがほしい je te veux

    Posted by ブクログ

    とても好きな作品。

    カナにとっての「家」の意味。
    ただの箱、と切り捨てていても。
    自分には到底手にはできないもの。

    「私には二人もいる」
    終わり方もすき。

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    2009年12月14日
  • あなたがほしい je te veux

    Posted by ブクログ

    バイセクシャルな女性が、ほんとうにほしいと思う人と、ほんとうに大切にしたいと思う人を実感していく過程を描いています。
    私自身は女性とのセックスには興味がない、というのと、歳をとったからなのかセックスそのものの悦楽というのは20代でおいてきたような感じがするので、官能の相手(ほしい相手)と心の相手(大切な相手)が一人の人であって、そういう人と溶け合うような人がほしい、と思ったりしました。

    抱きしめるだけでもいい、キスするだけでもいい、髪に触れていとおしさを感じる。それだけで充分、官能的だと感じる。そして自然の空気の流れのように抱き合うことになるならば、男女のどちらかが支配的になるようなセックス

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    2009年10月04日

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