見憶えのある場所

見憶えのある場所

小説・文芸
1,232円 (税込)

6pt

3.6

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結婚をしないまま、娘・千草を産んだゆり子。スーパーのパート勤めの間、千草は母・菜穂子のもとに。父が出ていったあとに一人暮らす母のいる家は、ゆり子の「見憶えのある場所」だった。千草の姿に重なるように家族の日々と忌わしい記憶が蘇る。母はゆり子と千草の生活にかかわるうちに、次第に常軌を逸していく…。母と娘の確執、それぞれが抱える苦悩を丹念に描く注目の小説。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    集英社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    集英社文芸単行本
  • タイトル
    :
    見憶えのある場所
  • タイトルID
    :
    308826
  • ページ数
    :
    144ページ
  • 電子版発売日
    :
    2015年04月03日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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見憶えのある場所 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    これはすごい。なぜこれが芥川賞候補にも上がらなかったのか不思議なくらいだ。

     結婚することで総合職エリートの道を絶たれ、子どもを産むことで会社を辞めた母に育てられた娘の物語。見憶えのある場所とは虐待を受け、ことあるたびに「あなたを産まなければよかった」という叫びが染み付いた家だ。
     こう書くとどろどろした親子の物語になってしまうけれど、その特異な文体が淡々と冷静に語る世界はだからものすごくリアルで、テレビドラマでは到底描ききれない、ちゃんとした劇団の舞台でならあり得るかなと思った。

     内容より文章の一つ一つがすごいのだ。どこを切っても深い。

        自ら母親となることでふたたび菜穂子の子どもに戻ったのではと、ゆり子は感じる。
       命を宿さなければ、あの家を拒絶し、否定していられたというのになんという皮肉だろう。


        私にはスキルがない、と搾り出すように言う。
        彼女にしてもらったようなことは絶対にしちゃいけない、それは承知している。
        でも、じゃあどうすればいいかとなると、暴力はいけないとか、
        馬鹿にしたり可能性を潰すようなことを言っちゃいけないとか、
        そんな、極端なことしかわからない。

     
     こうして書き写してみると、改めて、的確に言葉を選んでいると感心する。主語を書かなかったり、会話文を織り込みながら心理を描く手法などは「源氏物語」を思い起こした。
     上記はほんの一部で、どの人にも感じ入る部分はあると思う。読者会をしたら何時間も盛り上がりそうだ。
     後世に残る作家というのはこういう人を指すのだろうと思う。  

    0
    2011年05月09日

    Posted by ブクログ

    母親の暴力って・・・
    子供の人生に想像つかないほど
    悪い影響があるんだと
    改めて思った。

    ゆり子の母は完璧主義者で、
    家事も子育ても手抜きなし。
    ただ、夫と子供たちは
    自分の思い通りにならないし、
    自分の時間がない・・・
    元の仕事に戻れない・・・

    こうしてゆり子に暴力。

    夫や子供は外にどんどん出て行き、
    結局行き場がなくなったのは母親。

    この母親は高いプライドのせいで、
    外に出て行くことをしなかったのだけれど、
    やっぱり、専業主婦とて、
    外に出て行っていろんな世界・・・
    社会を見ることは大切なんだろうな。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    このテーマなら、なんか、もうちょっと…!視点固定・三人称で視点がくるくる変わるので、そのスパンが短すぎるような気もしました。

    0
    2011年02月07日

    Posted by ブクログ

    考えさせられる。
    キャリアを捨てて専業主婦になったことを、自分自身がどう捕らえるかによって、こうも家族の人生が変わるとは。
    いつでも前向きで生きていきたい。

    0
    2010年07月17日

    Posted by ブクログ

    母親って子供が生まれたら無条件に母親になれるってわけでもないんだよな・・・。
    そして、そんな母親を選べずに生まれてきた子供はきついよね・・・。
    やっぱり家族は家族として機能していないと、それぞれが哀しい。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    ピリピリしているピンと張り詰めた綱の上を目隠しをして歩くような、そんな緊張状態の続く母子関係世の中の全ての母親が、自分の子供を愛し、自分を犠牲にしてまでも守り育てている と言うのは幻想である過去の栄光にすがり、人より優れていたことを自分の存在のよりどころとしている母親は 娘が自分の思うとおりの道を進まないことに過剰に反応する。言葉で、身体で 娘を痛めつける。娘は母を精神的に切り離すことで一人の人間として生きる世界を手に入れる。が父親のいない子供を生むことで、娘は母親の生活へと自ら戻っていく。なぜ 離れないのか。父親が弟が 母親を捨てたように。なぜ 自分も母親を捨てないのか。母親は 娘が完全に去っていくコトを決めたときにさなぎのように自分の中へ閉じこもってしまう。母親は本当は娘を愛したかったのかもしれない娘は本当は母親を愛していたのかもしれない愛情はそこに同じ血がある限り凶器であり狂気である

    0
    2011年08月01日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    シングルマザー。

    決して労働条件の良いとは言えない職場で
    理不尽なことにも耐え仕事をしながら娘の千草を育てるゆり子。

    母である菜穂子は、過去の栄光に縛り付けられ
    これから飛び立っていく子供たちに嫉妬し、幼かったゆり子に暴力や嫌味は日常茶飯事だった。

    家にしがみつく母と、それを捨てていった家族。

    子供の頃、親っていうのは絶大なる存在だけど
    親はそれを都合のいいように利用したらいけないよね。

    たとえ親子であっても別の人間であるんだ。
    自分が受けてきたことを、無意識の中で子供にしてしまうのは怖いよね。

    ゆり子が今も狂う母にたいしてやけに冷静で、千草に自分なりの愛情を注いでやれるようになるのには
    いったいどれくらいの仕打ちを受けて乗り越えることが出来たのだろう。

    まじめな話読んじゃった)^o^(

    0
    2013年02月22日

見憶えのある場所 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    集英社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    集英社文芸単行本
  • タイトル
    :
    見憶えのある場所
  • タイトルID
    :
    308826
  • ページ数
    :
    144ページ
  • 電子版発売日
    :
    2015年04月03日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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