泡の子

泡の子

1,760円 (税込)

8pt

3.4

【21世紀生まれ初受賞/第48回すばる文学賞受賞作】

危険な小説だった。それでも、ここにある描写が好きだ。――田中慎弥氏(選評より)

新宿駅東口。退廃的で無秩序。
私はこの現実で、彼女のために何ができる――?

『王』と自称する男が捕まった時、七瀬は「あ」と言った。
私は、その幽かな叫び声を隣で聞いた。
ここはつまらない奴らばっかりがいる場所だけど、七瀬だけは違う。
だから、彼女の隣にいても息苦しさは感じなかった。
薬で強制的に引きずり込まれた夢の中でも、七瀬は現れる。
もしかしたら私は、彼女とこの場所に、まだしがみついているのかもしれない。

これは、2007年生まれの若き著者が贈る、
終わってる世界で生きている「私たち」の物語。


【著者略歴】
樋口六華(ひぐち・りっか)
2007年生まれ。茨城県在住。
2024年「泡の子」で第48回すばる文学賞を受賞しデビュー。

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泡の子 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    トー横キッズやオーバードーズの世界が、美しく残酷でグロテスクな言葉で語られる。文学的でした。

    読み終わったその日は気分が重くなります。

    0
    2025年06月25日

    Posted by ブクログ

    "終わって"いるとしか思えない、もはやディストピアのようなトー横。現実味が全然ない世界なのに、現実の現代なんだとしか思えなくてグロテスクだった。酒飲んで酔ってODして援交もしてその日暮らしで生きているのか死んでいるのかすらもあやふや。同い年の女の子と一緒にODして自分だけが生き残

    0
    2025年03月25日

    Posted by ブクログ

    2008年生まれ、17歳ですばる文学賞受賞!

    ドキュメンタリーのようなリアル感があった。
    「蛇にピアス」を読んだ時の、衝撃がよみがえった。

    家庭に恵まれず、環境に恵まれず、
    どこにも居場所のない少年少女たち、
    読んでいて、辛かった。
    かといって、何もできない自分にも腹が立った。

    少子化問題を解

    0
    2025年02月18日

    Posted by ブクログ

    2007年生まれ、すばる文学賞受賞時高校生の若い作者。行き場のない若い子のたむろするトー横を舞台とした小説。次の作品も読んでみたいと思う。

    0
    2025年04月25日

    Posted by ブクログ

    作者は2007年生まれというからまだ10代ということか。同年代が描くトー横に彷徨う少女…なんだか内容よりこの様な作品を書ける作者が気になってしょうがない。

    0
    2025年04月20日

    Posted by ブクログ

    通称トー横と呼ばれる一角に集まって来た若者たちの、刹那的でただ死に向かって漂っている様な日々。息が詰まりそうだった。

    0
    2025年04月17日

    Posted by ブクログ

    ちょっと期待しすぎたのかもしれません。
    今時のトー横キッズの話を描いた作品ですが、話が色々飛んでいくので私には時系列が分かりにくかったです。ラストも少し分かりにくかったかな?読解力がなかっただけもしれませんが…

    0
    2025年02月16日

    Posted by ブクログ

    こういう世界に踏みいったことがないので
    とても恐ろしい話だと思った
    なんでこんなに淡々と怒ってられるのか
    末恐ろしい作者だと思う
    ただ
    これは今のこの人だから書けたんだろうな
    おっさんおばさんになったら
    きっと書けない
    そしてわかってたことが
    わからなくなって
    わからなかったことがわかるようになって

    0
    2025年02月06日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

           『泡の子』


    第48回 すばる文学賞 受賞作
    『21世紀生まれ初受賞』

       樋口六華 さん
       2007年生まれ
       茨城県出身       


    うぅ…
    攻めてるなぁ…

    新宿区歌舞伎町 トー横で
    薬やアルコール…
    パパ活して、その稼ぎで生きる。

    どうして、自分がトー横で

    0
    2025年02月13日

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