国内小説 - 中央公論新社の検索結果
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定年物語(上下合本)
正彦さんが定年を迎え、さてこれからは、一緒に旅行を……と期待していた二人。 しかし、折しも世の中はコロナで自粛中。 そんな中で、新たなフェーズに入った二人の生活は? 俳句、骨董と、趣味の道をきわめる正彦さんと、二次元コードに苦しめられたり、日々のちょっとした生活の変化を楽しんだりする陽子さんの日常を綴る。【上巻】 正彦さんの定年とともに陽子さんも時々感じることがある。 それは老い……。 書店で一番下の文庫を取ろうとしゃがみこんだら、なかなか立ち上がれなかったとき、インボイスの手続きに必要なQRコードを読み込めなかったとき……。 それでも人生は続く。 正彦さんと共に楽しく! 定年を迎えた二人の新たな生活を描く!【下巻】 -
「スカイ・クロラ」シリーズ 全6巻合本版
※中公文庫「新装版 スカイ・クロラ」シリーズ全六巻を合本。既刊電子版と内容に変更はありません。※ 最終作まで思いどおりに展開できた作品で、これ以上のものを書くのは、今後は難しいかもしれません。 ――森博嗣(巻末インタビューより) 大人になれない僕たちは、戦闘機に乗り戦うことしかできないのだ――永遠の生命を持つ子供たち「キルドレ」が戦争を請負う社会。指令を受け空へ出勤し、夜は同僚たちと歓楽街へ出かける。そんな彼らにとって生死とは、そして自我とは。戦闘機を駆る子供と地上で暮らす大人たちの物語。著者最高傑作シリーズ! 収録作品 ナ・バ・テア None But Air 〈解説〉吉本ばなな ダウン・ツ・ヘヴン Down to Heaven 〈解説〉室屋義秀 フラッタ・リンツ・ライフ Flutter into Life 〈解説〉荻原規子 クレィドゥ・ザ・スカイ Cradle the Sky 〈解説〉押井守 スカイ・クロラ The Sky Crawlers 〈解説〉鶴田謙二 スカイ・イクリプス Sky Eclipse(短編集) ジャイロスコープ Gyroscope ナイン・ライブス Nine Lives ワニング・ムーン Waning Moon スピッツ・ファイア Spit Fire ハート・ドレイン Heart Drain アース・ボーン Earth Born ドール・グローリィ Doll of Glory スカイ・アッシュ Ash on the Sky 〈解説〉杉江松恋 巻末インタビュー(聞き手:清涼院流水) 『ナ・バ・テア』について 『ダウン・ツ・ヘヴン』について 『フラッタ・リンツ・ライフ』について 『クレィドゥ・ザ・スカイ』について 『スカイ・クロラ』について 『スカイ・イクリプス』について -
マカン・マラン
お待たせしました。シャールさん&「マカン・マラン」復活です! 病に倒れていたドラァグクイーンのシャールが復活し、いつものように常連がくつろげるお店に戻った「マカン・マラン」。そこには、やはり様々な悩みを抱えた人たちが集ってきて?〈擬態〉だけ得意になるランチ鬱の派遣社員へ「蒸しケーキのトライフル」。夢を追うことを諦めた二十代の漫画家アシスタントに「梅雨の晴れ間の竜田揚げ」。子供の発育に悩み、頑張り続ける専業主婦へ「秋の夜長のトルコライス」。そして親子のあり方に悩む柳田とシャール、それぞれの結論とともに食す「再生のうどん」。共感&美味しさ満載、リピート間違いなしの1冊です。 -
もぐら伝
「ねえ、リュカントロプル(狼男)って聞いたことある?」 楢山と紗由美の結婚を見届けた後に旅に出た竜星が、行方不明となっていた。 刑事研修で警視庁に出向中の真昌は、指導員となった益尾とともに、竜星の消息を追う。 一方、裏社会ではある噂が流れていた。 ワーキングホリデーを名目に売春を斡旋する違法会社が、次々と「狼男」によって壊滅に追い込まれているという。 その姿を見た者は、再起不能の重傷を負うか、精神に異常を来してしまう、と――。 竜星が行方をくらました目的とは? そして「狼男」の正体とは? 誰よりも強く、優しいスーパーヒーロー・竜星の活躍を描く 「もぐら新章」第二部、ここに開幕! -
黄色い家(上下合本)
2020年春、惣菜店に勤める花は、ニュース記事に黄美子の名前を見つける。 60歳になった彼女は、若い女性の監禁・傷害の罪に問われていた。 長らく忘却していた20年前の記憶――黄美子と、少女たち2人と疑似家族のように暮らした日々。 まっとうに稼ぐすべを持たない花たちは、必死に働くがその金は無情にも奪われ、 よりリスキーな〝シノギ〞に手を出す。 歪んだ共同生活は、ある女性の死をきっかけに瓦解へ向かい……。 善と悪の境界に肉薄する、今世紀最大の問題作! 【世界中から翻訳オファーが殺到!】【読売文学賞受賞作】【本屋大賞ノミネート】 -
シーソーモンスター
バブルに沸く昭和後期。一見、平凡な家庭の北山家では、元情報員の妻宮子が姑セツと熾烈な争いを繰り広げていた。(「シーソーモンスター」) アナログに回帰した近未来。配達人の水戸は、一通の手紙をきっかけに、ある事件に巻き込まれ、因縁の相手檜山に追われる。(「スピンモンスター」) 時空を超えて繋がる二つの物語。「運命」は、変えることができるのか――。 【電子版巻末に特典QRコード付き。〈螺旋プロジェクト〉全8作品の試し読みを読むことができます】 ※〈螺旋プロジェクト〉とは―― 「共通ルールを決めて、原始から未来までの歴史物語をみんなでいっせいに書きませんか?」伊坂幸太郎の呼びかけで始まった8作家朝井リョウ、伊坂幸太郎、大森兄弟、薬丸岳、吉田篤弘、天野純希、乾ルカ、澤田瞳子による前代未聞の競作企画 〈螺旋〉作品一覧 朝井リョウ『死にがいを求めて生きているの』 天野純希『もののふの国』 伊坂幸太郎『シーソーモンスター』(本作) 乾ルカ『コイコワレ』 大森兄弟『ウナノハテノガタ』 澤田瞳子『月人壮士』 薬丸岳『蒼色の大地』 吉田篤弘『天使も怪物も眠る夜』 -
月収
大ベストセラー『三千円の使いかた』と一緒に読んでほしい新作! それぞれの月収に見合う生活を送る6人。 欲しいもの、不要なもの、そして、 お金では買えないもの――。 【月収4万円の66歳】……年金暮らしで貯金を切り崩す毎日に、ある収入源が!? 【月収8万円の31歳】……専業作家を目指し、不動産投資を始める。 【月10万円投資の29歳】……普通の会社員が、親の介護を見越して新NISAを利用。 【月収100万円の26歳】……パパ活専業で、20代のうち1億円を稼ぐのが夢! 【月収300万円の52歳】……夫の遺産と株式投資で、働かずとも暮らせてはいるが……。 【月収17万円の22歳】……元介護士。生前整理の会社を立ち上げる――? -
死にがいを求めて生きているの
誰とも比べなくていい。 そう囁かれたはずの世界は こんなにも苦しい―― 毎日の繰り返しに倦んだ看護師、クラスで浮かないよう立ち回る転校生、注目を浴びようともがく大学生、時代に取り残された中年TVディレクター。交わるはずのない彼らの痛みが、植物状態の青年・智也と、彼を見守る友人・雄介に重なるとき、歪な真実が露わになる。自滅へひた走る若者たちが抱えた、見えない傷と祈りに触れる物語。 文庫版特典:特別付録/本作と螺旋プロジェクトに寄せて 解説/清田隆之 【電子版巻末に特典QRコード付き。〈螺旋プロジェクト〉全8作品の試し読みを読むことができます】 ※〈螺旋プロジェクト〉とは―― 「共通ルールを決めて、原始から未来までの歴史物語をみんなでいっせいに書きませんか?」伊坂幸太郎の呼びかけで始まった8作家朝井リョウ、伊坂幸太郎、大森兄弟、薬丸岳、吉田篤弘、天野純希、乾ルカ、澤田瞳子による前代未聞の競作企画 〈螺旋〉作品一覧 朝井リョウ『死にがいを求めて生きているの』(本作) 天野純希『もののふの国』 伊坂幸太郎『シーソーモンスター』 乾ルカ『コイコワレ』 大森兄弟『ウナノハテノガタ』 澤田瞳子『月人壮士』 薬丸岳『蒼色の大地』 吉田篤弘『天使も怪物も眠る夜』 -
竜血の一族
北の鉱山を舞台に、圧倒的筆致で綴られた哀切な昭和ロマン 昭和13年、北海道東部――鉱山技師の那須野寿一は、巨大な水銀鉱床と地図にない村を発見する。〈フレシラ〉という名のその集落には、謎めいた一族が暮らしていた。 鉱夫となったフレシラの若者アシヤ。寿一の息子で、水銀に魅せられた源一。太平洋戦争、朝鮮戦争特需、水俣病の公害問題……昭和の動乱に翻弄された二人の青年と数奇な一族の波瀾万丈を描く、壮大かつ幻想的な大河ミステリー。『竜血の山』改題。 【目 次】 第一章 赤い岩 ―昭和13年 第二章 水飲みたち ―昭和17年 第三章 不死身の鉱夫 ―昭和18年 第四章 冷たい山 ―昭和24年 第五章 ある母子 ―昭和26年 第六章 人間の血 ―昭和34年 第七章 湖底 ―昭和38年 第八章 飛ばない鳥 ―昭和39年 第九章 きらめく水のほとり ―昭和43年 〈巻末対談〉今村翔吾×岩井圭也 -
私とプラモデルの半世紀 大事なことはタミヤが教えてくれた
元テレビ局アナウンサーの著者が退職後に没頭したのは、子どもの頃からの趣味、タミヤのプラモデルの研究だった? 模型少年が、趣味を仕事に活かし、趣味を仕事にしてしまうまでの人生の秘訣! 小4にして既にプラモデルの「コレクター」だった少年は、テレビ朝日のアナウンサーを務めながらコレクター活動を深め、やがて憧れのタミヤで「模型史研究顧問」の職を得た——―セカンドキャリアに迷ったら、子どもの頃の夢を思い出そう! 【目次】 はじめに 第1章 「かっこいい」ことは、すべてタミヤが教えてくれた プラモデルと過ごした少年時代 第2章 好きなものに向き合うということ 模型少年がアナウンサーになるまで 第3章 プラモデルを〝報道の武器〟にする アナウンサーから報道記者の第一線へ 第4章 夢が向こう側から近づいてきた! 「田宮模型歴史研究室」の始まりと、田宮俊作社長との出会い 第5章 プラモデルへの「恩返し」 「ろうがんず」の結成とタミヤ「模型史研究顧問」への就任 終章 第二の人生のヒントは、あなたの近くにある 模型少年の集大成、そしてセカンドキャリアの歩み方 -
代理母、はじめました
底辺女子が人生逆転!? 不遇な家庭に育った17才のユキが、子供を持ちたい人々と貧困女性を救う〝代理母ビジネス〟の賭けに出る。 義父の策略で、違法な代理母出産をさせられた16才のユキ。命がけで出産したにもかかわらず、報酬はすべて義父の手に。再び代理母をさせ稼ごうとする義父の手から逃げだしたユキは、自らの経験を逆手に取り、自分のような貧しい女性を救う大胆な〈代理母ビジネス〉を思いつく。ユキを支えるのは医師の静子&芽衣子のタッグと、ゲイのミチオ&一路。さまざまな事情を抱えた「子どもを持ちたい」人々が、最後の砦としてユキたちを頼ってやってくるが……日本の生殖医療の闇、貧困層の増大、妊娠・出産をめぐる負担など、現代日本が放置した社会問題を明るみにしながら、「代理母」ビジネスのタブーに切り込んだ話題作。 -
エッセイの書き方 読んでもらえる文章のコツ
言葉の選び方、書き出しの心得、起承転結の「転」を利かし、書き手の「ええーっ」を読み手の「へえーっ」に換える極意とは? しなやかに感じて、したたかに描く奥義を伝授。エッセイ道30年の岸本んが、スマホ時代の文章術を明かします。単行本『エッセイ脳 800字から始まる文章読本』を改題。待望の文庫化。 第一章 テーマは連想の始動装置―「私」と「公共」の往復運動 第二章 頭にはたらきかける文、感覚にはたらきかける文―無意識を意識する 第三章 リスク回避と情報開示―「自分は他者でない」宿命を超えて 第四章 文を制御するマインド―「筆に随う」はエッセイにあらず 終章 ひとたび脳を離れたら -
賢者の愛
高中真由子は、編集者の父と医師の母のもとで、何不自由なく育てられてきた。真由子が小学生のころ、隣家に二つ年下の百合の家族が引っ越してきて、二人は急速に仲良くなっていく。しかし、真由子が21歳になった冬、百合は真由子が幼いころからずっと思いを寄せてきた澤村諒一の子どもを妊娠したと告白した。その日から、真由子の復讐が始まる――。 諒一と百合の子どもの名付け親になった真由子は、『痴人の愛』の「ナオミ」から、二人の息子に「直巳」と名付け、彼を「調教」していく。直巳が二十歳の誕生日を迎えた日、真由子は初めて、直巳に体を許す。それが最初で最後となるとも知らず……。 主演・中山美穂のテレビドラマも大きな話題を呼んだ、絢爛豪華な愛憎劇! -
カラー版 西洋絵画のお約束 謎を解く50のキーワード
絵画に描かれた美女が誰か、あなたは即座にわかるだろうか。 そばに薔薇があればヴィーナス。百合が添えられていればマリア。皿を捧げていればサロメ。剣を携えていればユーディト。 ちょっとした知識があれば、隠された画家からのメッセージを探りあてることができる。「見て・感じる」だけではわからない、絵を読み解く手がかりをテーマ別に解説。 この本を読めば、鑑賞体験はもっと豊かなものになる。図版120点収録。 (本文より) 印象派が登場する前までは絵にも意味があり、読み解くための「絵の言語」があった。(中略)絵独自の言語を読むことで、人々は画面に見えているものだけではなく、その奥に隠された画家からのメッセージを探りあてた。日本人には西洋的思考を完全に理解するのは難しいが、シンボルのいくつかを覚えておくだけでも、絵画鑑賞はぐんと楽しくなるに違いない。 ■目次■ 【「植物」の章 】薔薇/百合/リンゴ/月桂樹/イトスギ 【「天体・自然」の章】月/虹/川 【「動物・虫」の章】黒猫/テン/牡牛/蛇/ハエ/蝶 【「食べ物」の章】卵/蜂蜜/魚 【「相反する要素」の章】赤と青/右と左/分かれ道 【「武具」の章】剣/大鎌/矢/ハンマー 【「道具・装飾品・楽器」の章】天秤/十字架/鏡/甕/子供服/真珠/リュート/シャボン玉 【「建物」の章】窓/梯/井戸 【「技法」の章】擬人像/画中画/異時同図法/タイムスリップ 【「現象」の章】パンデミック/天を仰ぐ/運命 【「人物描写」の章】道化/三美神/聖母マリア 【「身体」の章】母乳/骸骨/髪/翼/目隠し -
相棒
貧乏暮らしあり浮気ありで五十年、放浪詩人とその妻はよき相棒。金子の日本論、女性論から交友録、森のパリ印象記、金子の肖像など、二人の自選によるベストエッセイ集。金子の遺著となった単行本に全集未収録の夫婦往復書簡(一九三九年)を増補。 〈巻末エッセイ〉森 乾 ■目次 【金子光晴】 Ⅰ ひげのある人生/明治の青年を苦しめたもの/江戸につながるなにものもなく/日本人について/番付の心理/いやな思いをした昭和という年号 Ⅱ 私小説/伝統の芸能/日本の大衆芸人と番付/秋の日記/血と地につながるもの/ちょんまげのこと/『コスモス』雑記 Ⅲ 萩原朔太郎について/高村光太郎との僅かなかかりあい/清親のこと/吉田一穂のこと Ⅳ 女について/なおも、男・女などをめぐって/若さと老年と/日本人のフェミニズム/着物を剝がれた女達/女体の豊饒を描く/日本人よ淫なれ 【森三千代】 Ⅰ 巴里郊外の青春/巴里の秋色/白/血を抱く草/仏印の文学/アンコール・ワットへの道 Ⅱ 和泉を憶う/わたしの大休暇/香木の話/志摩を思う/金子光晴の横顔I/金子光晴の横顔Ⅱ/父の心/老母の手/きのうきょう/若葉よ、妹が生れた/若葉の夏休みのレポートに添え/なつめと共に/なつめとの対話/若葉のいる正月 跋 (金子光晴) 金子光晴・森三千代往復書簡(一九三九年) 巻末エッセイ 父と母の想い出に(森乾) -
会えてよかった
このような会い難き人に会えたのは、なんという光栄だったろう。みんな肩書きにこだわる人ではなかったからでしょう――。谷川俊太郎と堀内誠一との旅、「街道をゆく」挿画取材で聞いた司馬遼太郎の「千夜一夜」……。画業から著述業まで多分野で活動し、幅広い交友関係を持つ著者が、「会えてよかった」五〇の人や出来事とのエピソードを味わい深くつづる。〈解説〉阿川佐和子 【目次】 高峰秀子/森ミドリ/岸田衿子・今日子/松岡和子/井上ひさし/井上麻矢/テレビ草創期/佐藤忠良/半藤一利/澤地久枝/黒柳徹子/平野レミ/竹田津実/大岡信/奥本大三郎/池内紀/鶴見俊輔/谷川俊太郎/千住真理子/藤原正彦/村松武司/俵万智/大野篤美/杉本秀太郎/「日曜喫茶室」/末盛千枝子/司馬遼太郎/岸惠子/河合隼雄/野田弘志/森まゆみ/小沢昭一/板倉聖宣/有元利夫/檀ふみ/阿川佐和子/猿谷要/日高敏隆/森毅・野崎昭弘/「風景画を描く」/アントニ・タピエス/中易一郎/江國滋/堀内誠一/遠山啓・清水達雄/吉田直哉/「少年倶楽部」/串田孫一/関容子/絵本の世界 -
赤羽せんべろ まねき猫
ヒット作『妻の終活』の著者が贈る最新の人情ドラマは「親の終活」 父が脳出血で倒れた。 折り合いの悪い父・時次郎と、この10年連絡すら取り合っていなかった42歳の篠崎明日美。実家からは勘当されとっくの昔に母に逃げられている時次郎にとって、一人娘である明日美は唯一の身内である。変わり者の父は16年前から「まねき猫」という立ち飲み屋を営んでいるが、医師には「回復後も麻痺が残る」と言われ、店に立ち続けるのは難しそうだ。「まねき猫」を閉めるしかないと考えていた明日美だったが、時次郎の友人で店の回転資金として300万円貸しているという「宮さん」によると、返済に関しては「『まねき猫』が続くかぎり無期限」ということらしく、簡単に閉店するわけにはいかず……。 果たして、明日美の選択は――。 ※「せんべろ」とは:1000円でべろべろに酔える酒場などの俗称。 -
あさつゆ通信
この小説の主役は、読みながら読者の心に去来するその人その人の時間と光景だ。人は孤立していない、一人一人は閉じられた存在ではない。人は別々の時間を生きて大人になるが、別々の時間を生きたがゆえに繋がっている。(「あとがき」より) 【この本に出てくるものたち】 怪傑ハリマオ、ナショハルキッド、七色仮面、コマ回し、三角ベース、貝殻拾い、力道山、プラモデル、『力持ちのポール』、クレイジーキャッツ、『恋の片道切符』、まぼろし探偵、野球、石蹴り、加山雄三、防空壕、伊賀の影丸、鉄人28号、鉄腕アトム、『少年サンデー』、ドロケン、マルハナバチ、木登り、友だちと好きな女の子。 -
朝に俗銭を得て 夕に詩をつくる 木下夕爾随筆集成
児童詩「ひばりのす」で知られる、広島・福山で活躍した読売文学賞受賞の詩人・木下夕爾。再評価進む著者の、入手可能な随筆を初めて集成。 《ひばりのす/みつけた/まだだれもしらない》という詩句に、抒情や感傷を超えた根源的なものを感じた。半世紀以上の時を経て、その詩人木下夕爾が、芥川の掌編、朔太郎の俳句、万太郎の添削などなど、人と表現について豊かに語る声を、今、差し向かいで聞けたようで、たまらなくうれしい。 ――北村薫 【目次】 Ⅰ 随筆 第一章 旅と日常 第二章 詩歌考 第三章 師と詩友 第四章 木靴と春雷ほか Ⅱ 俳句と詩 俳句十五選/詩十五選 木下夕爾を語る 井伏鱒二/堀口大學/宮崎晶子/安住敦/永瀬清子 解説 藤井基二 初出一覧/年譜 -
アスリーツ
陸上では、自分に失望した。もう、負けたくない――。 結城沙耶は、中学2年で出場した全日本中学陸上広島県大会100メートルハードル女子決勝で転倒し、失意のうちに陸上部を退部した。親友の松前花奈に誘われ、広島の進学校・大明学園高校へ入学し、射撃部に入る沙耶。初めて構えるビームライフルの重さに驚き、個性豊かな先輩たちに励まされ、童顔の監督・磯村辰馬の指導を受けつつ、未知の競技に戸惑いながらも花奈とともに励む毎日だったが――。 五輪種目のライフル射撃と格闘する少女たちの喜怒哀楽に心震える、名作『バッテリー』に連なる10代の挫折と再生の物語。 〈解説〉斎藤美奈子 -
あの人が好きって言うから… 有名人の愛読書50冊読んでみた
赤江珠緒『羆嵐』 芦田愛菜『ABC殺人事件』 安倍晋三『海賊とよばれた男』 阿部寛『巨大隕石が地球に衝突する日』 有村架純『悪夢の観覧車』 安藤サクラ『花鳥風月の科学』 石田ゆり子 『なまけ者のさとり方』 稲垣吾郎『うたかたの日々』 上野樹里『青空のむこう』 宇垣美里『春の雪』 宇多田ヒカル『荒野のおおかみ』 有働由美子『父の詫び状』 大坂なおみ『OPEN』 大谷翔『チーズはどこへ消えた?』 加藤シゲアキ『キャッチャー・イン・ザ・ライ』 川島明(麒麟)『ベイブルース』 北川景子 『塩狩峠』 黒木華『ミシン』 小池百合子『失敗の本質』 河野太郎 『ツバメ号とアマゾン号』 カルロス・ゴーン『愛と心理療法』 堺雅人 『謎解き『ハムレット』』 坂上忍 『真昼の悪魔』 佐藤健『四月になれば彼女は』 菅義偉『豊臣秀長』 貴乃花『横綱の品格』 高橋一生『檸檬』 滝川クリステル『星の王子さま』 田中圭『新装版 毎日が冒険』 田中みな実 『落下する夕方』 土屋太鳳『自分の中に毒を持て』 出川哲朗 『成りあがり』 ドナルド・トランプ『西部戦線異状なし』 中居正広『葉桜の季節に君を想うということ』 長澤まさみ 『わたしが・棄てた・女』 中谷美紀『シッダールタ』 中村勘九郎 『私の消滅』 のん『氷の海のガレオン』 長谷川博己『道草』 BTS・RM『死にたいけどトッポッキは食べたい』 ビートたけし 『次郎物語』 藤井聡太『深夜特急』 ディーン・フジオカ『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』 フワちゃん『マリアビートル』 星野源『小川未明童話集』 メーガン・マークル 『四つの約束』 吉岡里帆 『戯曲 吸血姫』 米倉涼子『太陽の王ラムセス』 米津玄師『スノードーム』 渡部建『イニシエーション・ラブ』 -
アンクルトリス交遊録
柳原さん、開高さんらが描いたアンクルトリスに込められた「人間らしさ」こそが、どんな時代にあっても人間が忘れてはならない、欠かすことのできない本質である (サントリーHD会長 佐治信忠〈特別寄稿〉「人間らしくやりたいナ」より) アンクルトリスのモデルはいない、しかし、強いて探すとすれば、それは私自身のような気がする。私の思っていた事、私のするくせ、私の見たものがアンクルトリスのストーリーの中に、動きの中に、背景の中に出ていたかもしれない。きっとそのうちに私もアンクルトリスみたいにハゲ頭になるだろう、私のモデルはアンクルトリスなのです。 (巻末エッセイ 柳原良平「私はアンクルトリス」より) 「人間」らしくやりたいナ――昭和三三年、柳原良平、開高健、山口瞳、そして酒井睦雄が生み出したアンクルトリス。サントリーの前身・寿屋宣伝部で、数多くの伝説的広告を作り上げた熱く賑やかな日々を描く。多彩な人物のエピソードから広告論、イラストレーション論まで。イラスト37点収録。 〈特別寄稿〉佐治信忠〈巻末エッセイ〉山口瞳 -
幾千年の声を聞く
16歳での衝撃デビューから5年。この才能は、誰も予想しなかった進化を遂げた。 世界の中心に聳える巨大な〈木〉。人々は枝の上に家を建て、各地から人が集まり、やがて国ができ、文明ができた。だが、他国から〈木〉のもとを訪れた学者は気がつく。 「こんなものは本来、地球に存在しえない」。 この〈木〉はいったい何なのか? 宗教の長となった少女、天文学に人生を捧げる青年、革命組織に身を置く男―― 数奇な運命に巻き込まれた人々の叡智と苦悩が積み重なり、やがて壮大な謎が解き明かされていく。 これは力ではなく、知性で世界を変えようとした人たちの、幾千年の物語。 -
伊藤ふきげん製作所 思春期をサバイバルする
思春期の「あのふきげん」とどう向き合うか。 家庭に1冊、備えて安心、悩める母の奮戦記。 子どもがつまずき、傷ついたとき、ベッド手ただただ、話を聞くこと。 体の変化を受け止めること。子どもを、そして自分自身を肯定すること。 いつかはきっと、笑顔になれる。 過激でまっとうな比呂美さんの子育て! 新収録を加えエッセイ増量。長女カノコからの一文も。 パワーアップして名著復刊。 〈読者の声続々!〉 「こんな母であってほしいと願ったし、こんな母でありたいと今は思います」 「いきなり海外で学校生活。姉妹と母親のしんどさがひしひしと伝わる」 「産む前に読んで、育てたあとに読んだら、別の本みたいで二度美味しい!」