ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
6pt
人はなぜ人を殺すのか――。河内音頭のスタンダードナンバーにうたいつがれる、実際に起きた大量殺人事件「河内十人斬り」をモチーフに、永遠のテーマに迫る著者渾身の長編小説。第四十一回谷崎潤一郎賞受賞作。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
かなり分厚い本ですが数日で一気に読み終えた。 面白くてどんどん先に進んでしまう。恐ろしい筆力。 本当に哀しいお話だと思う。最後まで何も見出せなかった熊太郎の人生。めっちゃアホやけど、賢いところもあったからこその破滅人生やったんちゃうかな。 本当の本当の心の底にあるもの、熊太郎が探していたものとは。わ...続きを読むたしは、言葉にせずとも熊太郎の心を分かってほしい、という想いやったんかな、、と思った。 結局、誰も熊太郎のことを理解しなかったことが一番、怒りの大元やったんかな、、とか。 それにしても、町田康さんはいつも、自分の脳みその中や人柄、考えてることを作品に素直に書ききっていかれる印象。 しょうもない俺やけど、カッコつけて自分が憧れたいような人物になりたいと思いながら日々悩んでこられたんじゃないかなと。 充分にかっこいいと思います。ご本人が思われてるよりずっと、小説を読んだ者はそう感じています、と伝えたいな。
明治時代に起きた「河内十人斬り」をモデルとした、主犯熊太郎の一生を追った800p超の巨作。 圧倒的破滅主義であり、一方決して芯から悪人では無い主人公が幼少から暴力的とも言える克明さで描かれ、彼のあまりの生きづらさ・社会不適合さに胸が詰まる場面がしばしば。 中上健次を彷彿とさせる本作の熱量は、煮え滾る...続きを読む様な饒舌体・近畿方言も相まり読み手を相応に選ぶ筈だが、このような作品が社会的に評価を得、広く読者支持を獲得している事に強い喜びを覚えた。
最高に面白かった。関西弁、特に河内弁がわかることでこれほど文学作品を楽しめることがあるとは思いもしなかった。小さな頃から親しんだ吉本新喜劇のヤクザの言葉や、富田林出身の父が友人とふざけて話していた言葉が、なんとも言えず心地よいリズム感で繰り出されて読むのがやめられなかった。 口下手で、経済力も文化...続きを読む的資本も持たない声の小さな存在が、持てる人間にいいように言いくるめれ、掠め取られ、尊厳を踏み躙られる様子は、現代の日本をみていても本質的には大きく変わっていない。だからこそ、これを読んで熊太郎の心情につい肩入れしてしまうんだろう。 作風は違うものの、芯にある硬質な視点は以前読んだ小川洋子の「ことり」と同質なものがあるように思った。 熊太郎が殺害した葛木ドールと弟モヘアはなぜ2人だけカタカナの名前、英語名だったのだろうとずっと考えながら読んだ。 江戸から明治に時代が変わった時期に、熊太郎は新しい社会や時流に軽快に乗り換えることをしなかった、できなかった、働いてお金を儲けて蓄え、資金力の多寡に価値を置いて生きる、そういう価値観をどうしても受け入れられなかった、そんな暗示をしているのだろうか、など色々考える。 とにかく、面白くて、笑えて、哀しくて、胸が痛んで、本当に良い読書だった。
明治時代に実際にある村で起きた殺傷事件「河内十人斬り」を描いた作品。 後に凄惨な殺人事件を起こしてしまう主人公城戸熊太郎の生涯が書かれている。約700ページの大作で読むのにかなりの時間がかかったが、地の文にツッコミが入れられていたり、おほほんやあひゃーんといったふざけたリアクションも斬新で重いテー...続きを読むマではあるが所々笑える場面も散りばめられていて読みやすかった。
こんなに分厚い文庫本ははじめて読んだ。はじめから面白いが熊太郎も弥五郎も魅力的で読め進めるほど更に面白くなってくるのは人物に魅了されるからだろう。不器用で思弁的な熊太郎はどこか他人と思えず程度の差はあれど自分の中の思弁的な面と向き合わされる。実際の城戸熊太郎がどういう人だったかはわからないが、なんと...続きを読むも切ない話だ。
自分の心の声を言葉にできない気持ちがとても共感できた。他人事とは思えない、時間がかかったけど、読んでよかった。
文句なし、超超面白い。 あかんではないか、熊太郎。 (恐らく)統合失調症を患っている熊太郎視点の描写が秀逸。 何度も声を上げて笑ってしまった
町田康の最高傑作と名高い今作をやっと入手して読んだ。 正直半分くらいまでは読み進めるのに苦戦して最後まで読み切る自信がなかった。が、どういう訳か半分を過ぎると面白くてたまらなくなった。軽妙珍奇な発言や脳内に渦巻く思考がクセになる。 阿呆なことばかりの熊太郎に呆れつつ、松永一家の悪どい行いに読み手であ...続きを読むる自分も不愉快になり、終いには全面的に熊太郎の味方となってしまった。 読んでいるうちに熊太郎の道理に納得してしまうから不思議だ。 も、もしかして自分も熊太郎と同質の人間なのか!!!
人生で3本の指に入る良い本に出会えました。800頁を超える長作ですが、ページを捲る手が止まりませんでした。読み終えた今は「読み終わっちゃったなぁ」という、あの、本当に面白い本を読み終えてしまった時のあの感じです。本当に良い本に出会えた時って、こういうありきたりな感想になってしまうんですね。兎に角、し...続きを読むのごの言わずに読んで頂きたい!
完全に撃ち抜かれた。 圧倒的な分厚さに尻込みしたのは束の間、ページを捲る手が止まらなかった。熊太郎の気持ちが分かるなあと思いながらもいや、分かったらあかんではないか、でも分かるなあ。 他人の死に対する考え方は「あー確かにそうかも」とかなり腑に落ちた。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
告白
新刊情報をお知らせします。
町田康
フォロー機能について
「中公文庫」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
特別試し読み版 日本霊異記/今昔物語/宇治拾遺物語/発心集 池澤夏樹=個人編集 日本文学全集
試し読み
Web新小説 2022年4月22日号(通巻1号)
宇治拾遺物語
俺の文章修行
餓鬼道巡行
記憶の盆をどり
きれぎれ
ギケイキ③ 不滅の滅び
「町田康」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲告白 ページトップヘ