Posted by ブクログ
2021年03月20日
今野敏は幅広いジャンルの作品があるが、やはり警察小説の旗手であり、任侠シリーズは、その傍流として代表作の一つだと思う。前3作も含めて、任侠一筋の阿岐本親分が引き受けるどうしようもない事業などの再建に、苦労性の代貸、日村は振り回されるが、親分の叡智と真面目な?組員たちの活躍もあり、取り巻く人々の考え方...続きを読むや姿勢も変わっていき、それなりに立ち直っていく。本作は銭湯を舞台にした話だが、前3作に比べると、ハラハラも少なくスケール的にもこじんまりとした感がある。ただ、根底にある魅力は同じだから、変わらず楽しめた。