筑摩書房の検索結果

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  • ヤクザに学ぶ組織論
    3.3
    ヤクザは強い団結力と戦闘性を保持し、一枚岩の結束と強靭な組織力を築き上げてきた。山口組の新たな一極支配が進行しつつあるが、どのような組織原理が働いているのだろうか。また、極東会が強大な広域系博徒組織に匹敵する力を有するまでに至った背景には何があったのか。究極の日本型組織の秘密に迫る。
  • 文章添削トレーニング ――八つの原則
    3.3
    文章を書くことは日常的な作業である。しかし、書く必要に迫られながら、書くことを嫌い、書くことに苦労している人は多い。客観的な情報を伝えるための文章には、どんな原則があるのだろうか。通知、回覧、報告、会議録、仕様書、学生の小論文・レポートなどを念頭におき、文章の原則について、要点を具体的に示す。
  • ギリシア哲学入門
    3.3
    幸福は二つの次元から成立する。一つは、生きるための基本的物財の確保、言論、集会、行動その他の自由、そして、諸権利の平等の実現である。これを可能にしうる社会構造がデモクラシーであり、それは古代ギリシア人の創造に始まり、現代においても、歴史を動かしている起動力である。他は、心の安らぎであり、それは、偶然と運命に翻弄される人間が、存在の根源に帰ることにより、達せられる。現代が直面している問題を、ギリシア哲学が切り開いた視野から考える。
  • DNAから見た日本人
    3.3
    人類の祖先と考えられているラミダス猿人は、約六〇〇万年前にアフリカ大陸に現われた。その後、人類が地球上に広く進出するようになったのは、二〇万年ほど前である。現代人の遺伝子を調べれば、過去に人類が拡散した様子が、ある程度は復元できる。分子人類学が明らかにする、海に隔てられた“日本列島人”の起源。
  • 美人好きは罪悪か?
    3.3
    男同士の美人談義は、なぜか熱くなりやすい。「雨夜の品定め」の時代からミスコンテスト反対論議のあった時代を経て、男が何人か集まれば、今も行われる会話である。では、果たして美人好きは罪悪なのか? 小説のヒロイン、ロリコンや萌え、髪型やヌード、歴史上の美人などさまざまな観点から、新しい「美人論」を展開する。
  • 空海の思想
    3.3
    7世紀に勃興したイスラームの東進に抗してインド仏教は大きく変化する。マントラ(真言)を中心に据え、それを唱える身体的修行によって精神の在り様の根本的転換を図ろうとする新しい仏教が姿を現す。それは「密教」と呼ばれ、7世紀中頃から8世紀初めに中国に伝播する。その仏教の激動期に空海は生まれ、新しい教えを求めて入唐する。そこで空海は何を得たのだろうか。空海が遺した言葉に向き合うことによって、中世的「弘法大師」信仰を解体し、空海の言葉に込められた「いのちの思想」に迫る。
  • 男の嫉妬 ――武士道の論理と心理
    3.3
    義に厚く、潔い男の中の男。「武士」という言葉から連想される通念であろう。現代には失われた日本の美徳を、われわれは「武士道」へと投影しがちだ。しかし、多くの史料には、嫉妬心から足を引っ張りあう、彼らの等身大の生き様が描かれている。では、なにゆえにサムライたちは、かくも生臭い情念に翻弄されねばならなかったのか。そして、その心性を根深く規定した日本社会の特質とは。一級資料を丹念に掘り起こし、嫉妬うずまく武士社会の実像を浮き彫りにする刺激的な試み。
  • 人間はなぜ非人間的になれるのか
    3.3
    「人間」とは、自由で平等な近代社会を作るための発明品だった。そして、それは理性的で主体性をもつ個人のはずだった。ところが、巨大化し機械化する都市の孤独のなかで、この人間たちは気づかされる。「理性と主体性のある「私」なんて嘘だったんだ!」このときから「人間」は「非人間的」な存在へと急速に劇的に変貌していった。「自由な個人」から「全体主義的な群衆」へ、「理性的な主体」から「無意識に操られる客体」へ。何がどうして起こったのか。壮大なスケールで描きだす「非人間」化の歴史。
  • 天皇がわかれば日本がわかる
    3.3
    天皇の称号はいつ成立したのか。天皇はなぜ続いてきたのか。この疑問にただちに答えられる人は多くはないだろう。天皇を長とする古代律令国家は、経済変動のために崩壊し、公家政治から武家政治へと時代は移ったが、それにもかかわらず、天皇と律令システムの正統性は失われなかった。明治の日本は律令国家の直系の子孫であり、じつは今の日本もれっきとしたその跡継ぎなのだ。ウルトラ混合政体にいたる日本国家の本質とその由来の謎をはじめてわかりやすく解き明かす新・日本学入門。
  • 仏教のこころ
    3.3
    かつてインドに「仏教」はなく、「ブッダの教え」「ブッダの考え」があった。はたして「ブッダの教え」とはいったいなんだろうか。「仏教」とは違うのだろうか。人々が仏教に求めているものとは何なのか、仏教はそれにどう答えてくれるのか、著者の考える仏教のすがたをまとめた文章に、河合隼雄氏、玄侑宗久氏との対談を加えた一冊。
  • 心理学で何がわかるか
    3.3
    「性格はどこまで遺伝で決まるか」「自由意志は存在するか」「記憶力は鍛えられるか」「暴力的映像は暴力を引き起こすか」―これらの問題に意味のある答えを出すには、哲学や日常的実感では力不足。科学としてのアプローチが必要なのだ。インチキ、俗説、疑似科学を退けて本物の心理学のあり方を提示しつつ、今、心理学がどこまで到達しているのかを平易に紹介。心理学、最初の一冊。
  • 美学の逆説
    3.3
    主観的・個人的な感性の問題である“美”にとって、客観的な論理や学問は可能だろうか? 美学的営為はそのはじまりから逆説的事態を宿している。崇高と芸術との内在的関係を問う「崇高と芸術」、身近に芸術を体感できる美術館の逆説をめぐる「比較芸術学と美術館的知」など、美学が孕む諸問題を解き明かす力作論考9篇。
  • フロイト入門
    3.3
    1900年に謹か数百部で刊行された『夢判断』は世紀を超えて影響を与え続けている。エディプス・コンプレックスの発見と夢の分析を通した無意識世界への探究。フロイトが開花させた精神分析は、複雑な家族構成や葛藤に彩られた彼の生涯と思索の軌跡を映しだす鏡でもある。現代に甦るフロイト像を描きだす清新な入門書。
  • ナショナリズム ――名著でたどる日本思想入門
    3.3
    近代国家日本は、いつ何のために、創られたのか。否応もなくナショナリズムを自覚せざるをえない時代状況の中にある我々が、もっとも根源的なところから問題を捉えなおすために、日本ナショナリズムの起源と諸相を十冊のテキストを手がかりとして網羅。「思想史」をいまここで使える道具箱へと変貌させる野心作。
  • ビール世界史紀行 ――ビール通のための15章
    3.3
    5000年以上の歴史をもち、世界中で飲まれているビール。メソポタミアでの発祥、修道院でのビール造り、そして日本への伝来まで、そのルーツと歴史をたどる。エールとラガーの違いなど、ビール好きなら知っておきたい知識もまじえ、ビールとその歴史を学ぶための決定版といえる一冊。便利な「ビール小事典」付き。
  • 前田敦子はキリストを超えた ──〈宗教〉としてのAKB48
    3.3
    AKB48の魅力とは何か?なぜ前田敦子はセンターだったのか?“不動のセンター”と呼ばれた前田敦子の分析から、AKB48が熱狂的に支持される理由を読み解いていく。なぜファンは彼女たちを推すのか、なぜアンチは彼女たちを憎むのか、いかにして彼女たちの利他性は育まれるのか…。握手会・総選挙・劇場公演・じゃんけん大会といったAKB48特有のシステムを読み解くことから、その魅力と社会的な意義を明らかにする。圧倒的情熱で説かれる、AKB48の真実に震撼せよ。
  • 二〇世紀の自画像
    3.3
    二〇世紀は日本にとって、実にめまぐるしい百年間でもあった。空前の豊かさと膨大な人的犠牲という強烈なコントラストに彩られたこの世紀は、その時代を体験した人間にどのように映ったのだろうか。優れた文明批評家として知られる著者が、この百年を再考し、新たな混沌が予感される現代を診断する。
  • ちくま日本文学全集寺田寅彦
    3.3
    日本の近代文学史を彩るキラ星たち。そんな作家の代表作を短篇中心にコンパクトな一冊に収める文学全集。各巻に詳細な年譜を附す。本巻では物理学者として優れた業績をあげるかたわら、夏目漱石に師事し、独自の視点で科学と文学を見事に融合させた著者の随筆作品を堪能できる。
  • 迷信博覧会
    3.3
    たとえば「鬼門」、たとえば「十三日の金曜日」、あるいは「媚薬」。今となってはただコッケイな昔の話から、身近に残るちょっとこわいことがらまで、迷信のパワーはすごくて、魅力がある。―「どうでもいいことの力」「役に立たない知識の面白さ」をしみじみ感じさせる、変り種の百科全書。
  • 社会学を学ぶ
    3.3
    社会学とはどういう学問か。また、社会学を学ぶ理由は何か。これらはそのまま、「社会」とは何かという問いにつながる。本書では、著者自身の経験に即しながら、パーソンズの行為理論、マルクスの物象化論、レヴィ=ストロースらの構造主義、フーコーの言説分析、ルーマン/ボードリヤールのシステム論、柳田国男の習俗の思考、ベンヤミンのパサージュ論などを通して、これらの問いに答えてゆく。社会学の本質に迫る、渾身の入門書。
  • 名曲三〇〇選 ――吉田秀和コレクション
    3.3
    グレゴリウス聖歌やルネサンスの音楽から、ブーレーズ、シュトックハウゼンらの現代音楽まで―音楽史の流れをたどりながら、きくものに忘れがたい感動をあたえる傑作300曲を選び、文化や芸術への深い洞察に満ちた解説を加える。音楽の限りない魅力と喜びにあふれる「名曲の歴史」。
  • 世界同時不況
    3.3
    2008年秋、米国を震源に発生した金融危機は、瞬く間に世界同時不況へと拡大した。100年に1度の未曾有の事態といわれる今回の不況は、1930年代の世界大恐慌から何を学べるのか? 現在、起こりつつある事象と当時の推移を緻密に分析し、さらに昭和恐慌や平成の「失われた10年」とも比較しながら、世界および日本がこの危機から脱出するための方策を緊急提言する。
  • ヒトの見方
    3.3
    解剖学者の仕事はモノを見ること。じっと見ては考える。ヒトの顔はどうしてみな違うのか? ヒトにはなぜヒゲがないのか? 対象だけでなくそれを見ているヒトをも視野に入れて考える。『ヒトの見方』は、見えているモノがなにかというより、それがどう語られたかに注目するところから生まれたヒトの博物誌なのです。還元主義に陥った現代自然科学に苦言を呈し、生物進化に新解釈を導入し、昆虫採集の楽しみを語る。簡潔にして明快、現代最高の知性ならではの科学エッセイ集。
  • アジア おいしい話
    3.3
    あぁなんておいしい! と舌鼓を打つ時、その料理の向こうにあるおいしさの秘密を知りたくなる。固いごぼうやにんじんをふんわりと仕上げるベトナムのおろし金、蒸し焼きには欠かせないバナナの葉、煮えた野菜とココナッツ殻のしゃもじとの絶好の相性……。アジアを旅して、あちこちの家の台所や店の厨房、市場の軒先、路上の雑貨屋で見て、聞いて、教わった、おいしさのコツ。
  • 関東連合 ――六本木アウトローの正体
    3.3
    六本木界隈で事件が起こると、あるいは芸能スキャンダルがあると、必ずと言っていいほど、あるグループの関与が取り沙汰される。捜査当局から、ついに準暴力団と規定された関東連合だ。いったい彼らは何者なのか。なぜそれほど影響力を持てるのか。数々の事件の背景には何があるのか――。捜査当局はもとより、関東連合幹部、暴力団関係者を直撃。さらに、暴走族、チーマー、ギャングと変遷した昭和・平成の不良少年シーンを、著者の実体験も交えて辿る。綿密な取材・分析から見えてきた、新しい反社会的なネットワークの正体に迫る。
  • 「気が利く」とはどういうことか ――対人関係の心理学
    3.2
    できることなら「気が利く」人になってみたい。でも、どうしたら良いのかわからないし、上手いコメントのセンスもない。自分も相手も不快にならずに人間関係を築くことがこんなにも難しいなんて……。心をすり減らしてしまうまえに、心理学で問題を整理してみませんか。ネットや書籍のハウツーの一歩手前には、理論があります。私とあなたの心がどう働いたら「気が利く」になるのか。そもそも、誰のための「気が利く」なのか。生きづらい世の中をうまくやりすごすための入門書。
  • 平成古書奇談
    3.2
    フリーライターをしながら作家を志す25歳の馬場浩一は、街の古書店、野沢書店に出入りしている。店主の野沢勝利と娘の玲子と懇意にしながら、趣味や仕事、執筆の資料として出会う古書を通じて不思議な事件や謎にぶつかる。古書マニアの著者が知る業界の事情を巧みに盛り込み、SF、ホラー、ファンタジーを横断する連作集。平成の隠れた古書ミステリが初書籍化。日下三蔵氏による編者解説も併録。
  • 明治・大正・昭和 不良少女伝 ──莫連女と少女ギャング団
    3.2
    明治から戦前昭和の転換期に、社会の規範を超え、自由に生きた少女たちがいた。彼女たちは、不道徳と破廉恥の代名詞として「莫連女」「バッド・ガール」と呼称された。良妻賢母型の女性モデルが賛美された時代に、早熟な彼女たちは、何に反抗し、何に憧れたのか? すれっからしの不良少女たちが帝都を跋扈する様子を生き生きと描き、近代少女の真実に迫った快列伝。
  • 明智光秀と細川ガラシャ ──戦国を生きた父娘の虚像と実像
    3.2
    謎の武将・明智光秀と悲劇のヒロイン細川ガラシャ。戦国時代を生きた父娘は、どのような人物だったのか。光秀が織田信長を裏切った本能寺の変の背景には、何があったのか。キリスト教を学び改宗した娘は、石田三成率いる西軍の人質になることを拒絶して死に追い込まれた「気高い美女」とされるが、本当の彼女はどのような才覚、性格、容貌の持ち主だったのか。明智家の状況、当時の布教の様子、イエズス会の置かれた立場や日本戦略、近代化の過程で変容したイメージなど幅広い観点から、彼らの実像を浮かび上がらせる。
  • はじめての日本神話 ──『古事記』を読みとく
    3.2
    神話はたんなるファンタジーではない。なぜ古代の人々が見えない神々の世界を想像したのか、“自然”と“人間”の接点を舞台に読みとく。『古事記』の全容がわかる、あらすじ紹介つき。
  • 人生を豊かにする学び方
    3.2
    目の前の勉強から少しだけ離れて考えよう! 一人一人の「学び」を育てることは、偏見や思い込みから解放され、選択肢を増やし、目的に応じて自分の道を選ぶためにも大切なのです。
  • 40歳からの知的生産術
    3.2
    忙しくて時間はないのに、責任は大きくなるばかり……。増え続けるプロジェクトをこなし、確実に成果を出すにはどうすればいいのだろう? 本書は、あなたのパフォーマンスを最大化するための、とっておきの技術を披露する。究極の時間管理術から、ファイルを駆使した情報整理術、情報発信の戦術と戦略まで、今すぐ使えるノウハウの数々を大紹介。少ない時間で最大の効果をあげるための、知的生産の秘訣を明かす。
  • 歌舞伎一年生 ──チケットの買い方から観劇心得まで
    3.2
    歌舞伎を見るのに知識は必要ありません。見れば、難解ではなく、かっこよくて美しいと分かるはず! 贔屓の役者やお気に入りの演目を見つけるまでのドキュメンタリー的入門書。
  • 雨の日はソファで散歩
    3.2
    「雨が降っている。外へ出るのが億劫だ。車もない。あっても運転できない。こんなときはソファに寝ころがって行きたい町に本の上でつきあわしてもらうのが分相応というものだ。では、どこへ行くか。……」(本文より)稀代のエンサイクロペディストが自ら選び編んだ最後のエッセイ集。
  • 書国探検記
    3.2
    今日は澁澤龍彦、山口昌男、明日はユングにカルダーノ、はてはポルノや春本まで、“書物の美食家”エンサイクロペディストによる痛快無比の書物論、読書論。日本、世界の作家、思想家、学者などの書物ワールドを、あたかも花を求める蝶のごとくヒラリヒラリと飛び回る。いい香りを嗅ぎ付けては美味な蜜をしっかりと味わい、栄養はたっぷりと吸い取る。いったい厖大な書物のなかの何を読み、どうつきあったらよいのか。そのはてなき書物の大森林におくすることなく分け入り、からみあった複雑な迷宮の謎を解き明かすスリリングな大冒険。
  • 家庭という学校
    3.2
    人間はわが子の育て方が上手でない。本気になってこどもの能力をのばすことを考えないのだ。三歳過ぎまでのこどもは、ほとんどすべての子が天才的能力をもっている。まわりの大人がそう思わないで放っておくので、その能力をつなぎとめられない。ではどうすればいいのか。能力を引き出すために、親は何をすればよいのか。若いときの苦労は買ってでもさせる、人任せにせず親が自分で教える、経験こそが大事である、など子育てで心がけるべきことを提示し、家庭教育の復権を訴える。
  • 深く「読む」技術 ――思考を鍛える文章教室
    3.2
    受験技術をみがけば、大学には受かる。でも「点が取れる」ことと「読める」ことは、実はまったく別。設問から眺め、問題文の型を見抜いて効率的に解答すれば点は上がるが、「読む力」「考える力」は培えない。しかし社会に出れば、「判断と根拠をきちんと展開した文章が書けない」「自分の意見が好き/きらいしか言えない」「そもそも文章が読めていない」現実に突き当たる。ではどうすれば「読む力」がつくのか? 読んでほんとうに理解したうえで自分の思考を紡いでいくにはどんな訓練をすればいいのか? 読み込む技術、考える力・書く力を鍛え、問題解決力をつけるための徹底講座。
  • 家族幻想 ――「ひきこもり」から問う
    3.2
    現在、「ひきこもり」と呼ばれる人々の数は、およそ七〇万人、親や社会の価値観でみずからを束縛した挙句、羞恥心と屈辱にまみれざるをえなかった彼・彼女たち。ひとたび密室に閉じこもれば、家庭は激しい暴力に満ちた世界へと一変することも…。現代を支配する息苦しさの象徴である「ひきこもり」を長年にわたって取材し、絶望の底で現代の辛苦に寄り添ってきた著者が、“家族の絆”という神話に巨大な疑問符をつきつける。閉ざされた内奥に目を凝らし、現代の希望を探しもとめる圧倒的なノンフィクション。
  • 癒しのチャペル
    3.2
    勝ち組負け組がはっきりした生きにくい世の中で、癒しを求めていろいろな場所やものを訪ねた「第1章癒しの礼拝堂」。勝ち組トップ、だれもが羨むセレブとはいったいどういう人たちなのかを観察した「第2章こんにちはセレブ」。どんなときでも逞しく! 「第3章ポジティブシンキングコミック アミー」。3章立てで世の中と自分を笑い飛ばす、もしくは、ブラックにこっそり笑う辛酸なめ子の真骨頂。
  • 世界が変わるプログラム入門
    3.2
    現代人の基礎教養?! 新しいプログラムを書くことは新しいコンピュータの使い方を発見すること。難解な数式不要! まずは紙と鉛筆と頭で入門しよう。新しいプログラムを作ることは新しいコンピュータの使い方を発見すること。たかが技術と侮るなかれ。プログラムのかき方を学ぶと世界が違って見えてくる。
  • まじめの崩壊
    3.2
    日本の経済成長を支えたのは、日本人のまじめさであった。数多くの場面で、この国ではまじめを前提として、さまざまな仕組みが作られ、維持されてきたのだ。しかし、社会を見渡すと、日本人のまじめさはすでに崩壊している。精神医学からの性格の変化、競争させない教育、アメリカに倣った拝金主義などを通して、なぜ、まじめが崩壊したのかを探っていく。そして、まじめを前提とした日本に、まじめの崩壊がどのような影響を与えるのかを考察する。
  • 新版 文科系必修研究生活術
    3.2
    「卒論を準備する時期になった」「(文科系の)研究者を目指したい」と思ったとき、何から手をつけたらよいのだろうか? 「学問研究は、しかるべき方法・手順を身につければ誰にでも可能」と主張する本書では、研究テーマの見つけ方や指導教員の選び方、読書術、論文執筆法、留学など、研究生活に必要な事柄を丁寧に解説する。
  • どうして英語が使えない? ――「学校英語」につける薬
    3.2
    『試験に出る英単語』と『基本英文700選』で大学には合格した――でも少しも英語ができるようにならなかったあなたへ。英和辞典が気づかない英日一対一対応という幻想と、学校英語・受験英語の人工言語化が日本人の英語力を低くしているのではないか。英語のシャワーでこれまで習い覚えた英語を unlearn する必要がある。アクション映画で決まり文句と生の発音を体得し、TIME の記事から60%の理解で速読・粗読する独自の方法を提示する。学校英語の害毒を中和するための Modest Proposal。
  • あなたの苦手な彼女について
    3.2
    たいていの人に「苦手な彼女」がいるという。いったい、それはどういうことなのだろうか? 七〇年代の高度成長期にウーマンリブ運動が起き、時を同じくして消費者運動が登場した。八五年には男女雇用機会均等法が成立し、その年、内需拡大のために個人消費が推進された。その後の好景気とバブルの崩壊、平成不況……。この四十年の間に、日本の男女関係がたどってきた変遷を、ときに女帝の時代にまで溯って深く考察する。
  • ダイオウイカvs.マッコウクジラ ――図説・深海の怪物たち
    3.1
    深海には、われわれの想像を超える生物が蠢いている。まったく光が届かない世界で、捕食者から逃れ、パートナーを見つけるために特化した視覚・聴覚・嗅覚、不思議な器官。海の男たちから「シーサーペント」とおそれられた巨大ウミヘビや日本の漁船が引きあげたニューネッシーの正体とは。文字通りメスと一体化してしまうビワアンコウのオス、スケスケ頭のデメニギス、生きた化石シーラカンス、ダイオウグソクムシの無個性という進化など、深海のモンスターたちの異様な姿と習性を、迫力の描きおろしイラストで紹介する。
  • 闇の日本美術
    3.1
    日本の古代・中世絵画には苦しみ、恐れ、悲しみ、嫉妬、絶望など、世界の暗部をのぞき込むような主題が散見される。本書では絵巻や掛幅画に描かれた闇について、仏教思想や身体観、歴史的事件などを手がかりに「地獄」「鬼と怪異」「病」「死」「断罪」「悲しき女」の各テーマに分けて、よみといていく。日本人は生老病死をどうとらえ、どう描いてきたのか。暗闇からの日本美術入門。
  • パパ1年目のお金の教科書
    3.1
    これからパパになる人に、これだけは知っておいてほしい「お金の貯め方・使い方」を一冊に凝縮。社会や時代がどんなに変わっても、家族には納得できる人生を歩んでもらいたい。そのために大切なのは、お金にしっかりと向き合い、自分たちの価値観に照らし合わせて、使い方を決めることです。本書では、その道筋を、読者といっしょに考えます。パパとして奮闘中の方にも、きっと役立つ見識が満載です。
  • 入門 朱子学と陽明学
    3.1
    『論語』のおもしろさがわからないという人は、その解釈の魅力を知らないからである。孔子・孟子の古典から知的営為を積み重ねてきた儒学。その中から宋代に新しい学問として現れ、儒教的な「宇宙認識」を哲学化した朱子学。そしてそれを継承しつつ克服しようとした陽明学。これらの世界観はいかなるものだったのか。東アジアの思想空間を今も規定するその自己・社会・宇宙のとらえ方を、心・性・理・気・鬼神などのタームを通して平易に解説。その魅惑に満ちた世界へと読者を誘う。
  • 次に来るメディアは何か
    3.1
    世界的な経済危機、さらに少子高齢化や、インターネット社会の誕生によって、国民の新聞離れ・テレビ視聴の多様化という構造変化が急速に進んだ。その結果、既存メディア業界の経営は、軒並み崖っぷちに立たされている。この状況から日本のメディア産業は、どのようなビジネスモデルを見出し、再編成されてゆくのだろうか。日本の未来予測にとって重要な指標となるアメリカの事例を参照しながら、メディア産業の未来を描く。
  • マルクス入門
    3.1
    マルクス主義が大きく後退した現在の状況下で、今あらためてマルクスを読みなおす意義はあるのだろうか。『資本論』をはじめとする主要著作を再度きちんと読み込むことで捉えられるマルクス像は、哲学においても、経済学においても、あらゆるイデオロギーを批判して、常に無神論の位置に立ち続けようとする姿であった。既存のマルクス像から自由になり、マルクスの新しい可能性を見出すための最良の入門書。
  • アーサー王ロマンス
    3.1
    戦いと愛と聖なるものを主題に繰り広げられる一大中世英雄ロマンス。円卓の騎士たちと聖杯探求の旅、王妃グィネヴィアと湖の騎士ランスロットとの恋、トリスタンとイゾルデの悲恋など、神秘と謎に満ちた英雄の物語の数々。そのエッセンスのすべてをきわめて分かりやすく凝縮した、アーサー王伝説の入門にうってつけの一冊。
  • あやかしの鼓 ――夢野久作ベストコレクション 夢の巻
    3.0
    アンチ・ミステリの金字塔『ドグラ・マグラ』で知られる夢野久作には、バラエティに富んだ中・短篇の傑作が数多くある。編者・日下三蔵はかねてよりこれらを網羅する決定版的作品集を構想してきたが、遂にそれが大ボリュームの文庫全二巻で実現。『ドグラ・マグラ』とともに、夢野久作に溺れるのであれば〈まずはこれから〉。「死後の恋」「瓶詰地獄」「押絵の奇蹟」他、13作を収録する上巻。
  • グアヤキ年代記 ――遊動狩人アチェの世界
    3.0
    1963年、南米パラグアイ。フランスの若き人類学者クラストルは、深い森で遊動生活を送ってきた先住民族グアヤキ(自称アチェ)の調査に赴いた。彼らは白人に圧迫され衰退の道をたどっていたが、出産、通過儀礼、復讐の殺人、食人習慣など、様々な文化を保持していた。クラストルは不合理な事象の数々に時に戸惑いつつも、それらを精緻に観察し、背後にあるグアヤキの論理を鋭い視点で解明していく。暴力ではなく言葉によって自らの権威を証明しなければならない首長など、この調査で得た着想の一部は、後に『国家に抗する社会』として結実する。文学性にも優れた民族誌の傑作。解説 松村圭一郎
  • 草莽論 ――その精神史的自己検証
    3.0
    明治維新を語るうえで外せない「草莽」。吉田松陰の「草莽崛起(そうもうくっき)」という言葉で知られる通り、それは、野にありながら天下危急のときにおのれを顧みず、大道に立つ壮士たちをさす。孟子に由来するこの言葉は、江戸時代後期に特異な思想的背景を孕むようになり、維新前夜、つかの間の煌めきを放った。その精神を鮮烈な筆致で描き出したのが、二・二六事件の先駆的再評価などで名高い評論家・小説家・歌人、村上一郎である。蒲生君平、高山彦九郎といった「草莽の処士」のさきがけから、頼山陽ら文化・文政の文人、水戸学、そして松陰と系譜的に論じ、その終焉を見届ける比類なき名著。解説 桶谷秀昭
  • 関関同立 ――関西の四大私大事情
    3.0
    関関同立。どれも名前は聞いたことがあっても、キャンパスがどこにあり、どんな学部があるのかなど、意外と知られていないことは多い。スポーツ、ビジネスの他、さまざまな分野で活躍をする卒業生を輩出しており、卒業後のキャリアも複数で新しい自分もみつかるはず。熱すぎる関西私大の内実を深堀する。
  • 裁判官が見た人間の本性
    3.0
    裁判官は、法廷で、人間の「必死の姿、裸にされた姿」と対峙する。訴訟という泥まみれの戦場においては、人間性の深淵を覗かざるをえない場合があり、特に、その隠された側面、表立っては語られにくい側面にふれることは多い。法壇から、また時にはいわば神の視点から、紛争や当事者を、さらには自分自身を見据える仕事を33年間務めた著者が、古今東西の書物・作品をも渉猟しつつ、人間の本性とそれを取り巻く世界の種々相を、縦横無尽に、かつ生々しく活写する。
  • 読書嫌いを覚醒させる至高のブックリスト
    3.0
    本が読めない人にこそ知ってほしい名作たちを、読書がつらかった文学研究者が紹介します。絵本・マンガから小説、学術書まで、面白さと読みやすさで選び抜いた本を50冊以上掲載! 【目次】まえがき/第1章 読めない人も読める人も、絵本からはじめよう。/第2章 古今東西、マンガはいつも僕たちの味方だった。/第3章 「物語の魅力」の本質が児童文学でわかる。/第4章 ノンフィクションから透けて見える「生」。/第5章 小説をうまく読めない。でも楽しく眺めることはできる。/第6章 物語のように読める本で学問に触れてみる。
  • 半自叙伝
    3.0
    大流行作家にして文藝春秋社社長、直木賞・芥川賞創設者ともなる「文壇の大御所」……1888年、香川県に生まれた少年はいかなる道を走り抜け、あまりにマルチな才能を発揮する「菊池寛」へと成長したのか。文壇に頭角を現すまでの半生を決して気取らぬ筆致で記した「半自叙伝」をはじめとする随筆5篇の他、芥川龍之介が菊池の魅力を綴った「兄貴のような心持」を併録。解説 門井慶喜
  • わたしもナグネだから ――韓国と世界のあいだで生きる人びと
    3.0
    歴史は容赦なく 人の時間には限りがある だけど、自由と平和をあきらめてはいけないよ そう教えてくれる コリアンの旅人たち ――斎藤真理子 北朝鮮出身の元NATO軍軍医、アメリカに渡った韓国人武闘家、中国朝鮮族の映画監督チャン・リュル、日本で出版社「クオン」を始めたキムさん…… 韓国と世界のあいだの人生を聞きとる、他にはないノンフィクション === 「とにかく韓国の外に出たかった。そのほうが故郷に近づけるような気がしたのです」 (北朝鮮出身の元NATO軍軍医ドクター・チェ) 「ニューヨークでもソウルでも、街には孤独な人がとても多いのです」 (韓国で最初のシンガーソングライター ハン・デス) 「韓国もなかなかいい国になったよ」 (仁川で中華料理店を営む華僑の韓さん) 「民主主義の究極はその自由な社会にある」 (書店「チェッコリ」店主&出版社「クオン」社長キム・スンボク) 韓国を拠点に活動する著者が、海を渡ったコリアンや在韓の華僑たちに会い、話を聞き、個人史と韓国史・世界史の交差を描く。 ===
  • 細胞を間近で見たらすごかった ――奇跡のようなからだの仕組み
    3.0
    人体の中では何が起こっているのか? 一目瞭然のイラスト(←全部著者が描いた!!)と分かりやすい比喩の説明で楽しく「からだの中」をガイドします! 本書は、食べ物や空気やバイキンとともにからだの内側を巡り、私たちが「生きてる」仕組みを支えている「すごすぎる細胞たち」に会いに行きます。病理医の著者自ら描いた解説イラスト満載で、ふだんは見えない世界も一目瞭然! 細胞を基本パーツとすると、人体というビルディングは「細胞→組織→臓器→器官→人体」の五段階構造。栄養がいきわたるように血管の配管工事もばっちり、細胞の新陳代謝でメンテナンスも緻密……と分かりやすい比喩が盛りだくさんの、前代未聞の人体ツアーへレッツゴー!
  • 倭寇・海商・華僑 ――海はいかにして歴史をつないだか
    3.0
    西洋列強の進出、信仰の伝来、生活文化の変容――世界をつなぎ歴史を更新してきたのは、国境のない海を主戦場とする海賊や海商たちだった。日本を含む多国籍海賊となっていった「倭寇」、日本へ渡り外国の文化を伝えた「海商」、日本の近代化に貢献した「華僑」。時に権力と結びつき、時に非合法的な方法で、彼らは荒波を乗り越え、いかにして新しい文化を届けたのか。大航海時代から現代まで、海を越えて伝えられた文化に焦点を当て、新しい視点から東アジアの歴史を描きなおす。
  • 資本主義はなぜ限界なのか ――脱成長の経済学
    3.0
    長期化する低成長、分断される世界、深刻化する気候変動。戦後日本の経済成長の条件であった労働力人口は減少、資源は枯渇し、待ったなしの環境問題に直面しつつある。資本主義はなぜ行き詰まるのか。持続可能な未来はいかにして可能か。「成長」を中心目標に掲げてきた経済学を根本から見なおし、際限なき利潤追求と再投資によって肥大化した経済システムを徹底解明。資本主義のからくりを読みとくマルクス経済学を手がかりに、一歩ずつ着実に社会を変えていく方法がここにある!
  • ブリタニア列王史 ――アーサー王ロマンス原拠の書
    3.0
    中世ヨーロッパを代表する騎士道物語として愛され、今日でも様々な文化芸術に大きな影響を与えつづけるアーサー王物語。その起点をなすのが本書『ブリタニア列王史』であり、『アエネーイス』の主人公であるアエネアースの子孫ブルートゥスが紀元前12世紀にブリタニア王国を建設してから、ブリトン人が追放されサクソン人による支配がはじまるまでの二千年近くに及ぶ歴史がダイナミックに物語られる。本書を通じてその生涯や事績がはじめて体系化されることとなったアーサー(アルトゥールス)王や魔術師マーリン(メルリヌス)らの活躍が鮮烈な印象を残す、ロマンス文学の先駆的古典。
  • 敗戦日記
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    「この小さなノートを残さねばならない。あらゆる日本人に読んでもらわねばならない」。敗戦へと向かうなかで綴られた日記。分量は45頁ほど。1945年3月11日から始まり、大部分はフランス語で書かれている。そこには、国家への絶望と希望のはざまにあって、一人の文学者がいかに苦悩し、いかに正確な判断を下そうとしていたか、生々しい声が記されていた――。本書は、日記全文の翻訳に、串田孫一宛書簡と関連の文章15篇を加えたほか、戦後数カ月分の日記も収録。日記の原文は口絵に収めた。
  • 松本清張と水上勉
    3.0
    ほぼ同時代を生きた松本清張と水上勉には、意外にも共通点が多い。最大の共通性は雑食性。ともに社会派ミステリ作家として出発するもミステリ以外にも手をつけ、清張は小説・ノンフィクションの二刀流を展開し『昭和史発掘』『古代史疑』など歴史評論にも進出、水上勉も『寺泊』で川端康成文学賞を受賞した私小説路線と並行して、寂れゆく辺境や滅びゆく伝統工芸のルポルタージュ、一休や良寛といった高僧の評伝に新境地を切り開いた。好一対だった大作家の歩みと名作を読み解く。 【目次】序章 清張と勉――その軌跡/第1章 文壇作家時代の松本清張/第2章 初期水上勉は私小説家だったのか/第3章 清張の乱歩批判/第4章 『天城越え』は『伊豆の踊子』をどう超えたか/第5章 清張の江藤淳批判/第6章 映画「砂の器」は小説をどう補修したか/第7章 『点と線』から『日本の黒い霧』へ/第8章 推理小説家時代の水上勉/第9章 日本型私小説を究める――その後の水上勉/第10章 国民的文化人・松本清張――『読書世論調査』の結果から/第11章 言葉を超えた世界へ・水上勉――『才市』の奇跡/あとがき/松本清張・水上勉年譜/人名索引
  • 渡来人とは誰か ――海を行き交う考古学
    3.0
    今から1600年ほど前、倭の王権と各地の有力者は、競い合いながら朝鮮半島と交渉を重ね、みずからの治める地に渡来人を招き寄せていた。海を越えて倭にたどりついた渡来人は、訪れた地で地元の民と共生しながら、乗馬の風習、鉄器や須恵器の生産、漢字の使用など、多様な技術と文化を伝えた。一方、朝鮮半島に渡った倭人もおり、そこに定住するなど盛んな交流がなされていた。こうした渡来人の姿から、古代の相互交流の実像にせまる。
  • 翻訳はおわらない
    3.0
    AIが高度な翻訳をしてくれる時代に、「それでも人間が翻訳をする」ことの意義はどこにあるのだろう? 私たちは言語とどう向き合うことになるのだろう? フランス文学の名翻訳者が、その営為の本質に迫り、言葉・文学・世界に思索をめぐらせる極上のエッセー。『翻訳教育』(2014年)を改題し、あらたに1章を増補した文庫版。
  • 日本の社会保障
    3.0
    私たちはいつ、病気で働けなくなったり、障害を負ったり、会社が倒産して仕事を失ったりするかわからない。個人の努力ではどうしようもない場面に遭遇した時にも健康で文化的な最低限度の生活が維持できるように憲法の生存権を保障する仕組みが社会保障だ。自分の力や家族や地域での支えあいではどうにもならないことが多いからこそ、この仕組みが必要である。では、法律と運用はどうなっているか。生活保護、年金、医療、公衆衛生、介護保険と高齢者福祉、労災保険と雇用保険、子育て支援、障害者福祉、社会保障財源としての消費税など、その仕組みと財政の最新事情から課題まで網羅する一冊。
  • 写真が語る敗戦と占領
    3.0
    ポツダム宣言を受諾した日本は、1945(昭和20)年8月15日、終戦を迎えた。そして新たな支配者となったGHQによる民主化と非軍事化、天皇の人間宣言、新憲法の公布、東京裁判と戦争責任の追及がはじまった。80年前の占領下日本で、私たちはどんな地獄を見て、何を糧に生き抜いたのか。焼け跡に生まれた自由市場ヤミ市、街を闊歩する進駐軍とパンパンガール、東西冷戦下で目まぐるしく進む復興。本書は1951(昭和26)年のサンフランシスコ平和条約締結によって国際社会に復帰するまで、焦土から復活へと向かう混沌と激動の日本の姿を、250点の貴重写真でたどる。
  • ベオグラード日誌 増補版
    3.0
    戦争の傷、読書の歓び、セルビアでの暮らし。日記文学の傑作、待望の増補文庫化。 セルビア語と日本語の詩を読み書く毎日、街角で語られるNATO空爆の悲惨な記憶、難民のこどもたちとの触れ合い、各地の戦争や東日本大震災へ寄せられる人びとの言葉、友人たちとの親密な時間、そして別れ……セルビアの首都ベオグラードで詩人が記した、歓びと哀しみの日々のかけら。読売文学賞受賞の日記文学の傑作に新たに最近6年間をまとめた日誌を増補。解説 小林エリカ
  • 増補 古典としての旧約聖書
    3.0
    旧約聖書とはいかなる書物なのか。古代ユダヤの人びとはそこに何を読み込み、何を託してきたのか。本書は、半世紀にわたって旧約聖書と取り組み、古代オリエント学者としても豊かな学識をあわせもつ著者が、複雑で多層的な性格をもつ旧約聖書をさまざまな角度から読み解いていく珠玉の講演集である。文庫化にあたっては、定評ある旧版に、物語構造論の観点から聖書を分析する「旧約聖書における物語文学の構造と主題」など、5本の講演を大幅増補。その言葉は今を生きる私たちに何を投げかけるのか。旧約聖書の魅力を、第一人者が余すところなく語りつくす。
  • 意識の不思議
    3.0
    意識はどこにあるのか? 脳はただの物質で、脳で行われているのは単なる電気信号の伝達だ。なのに、私たちは、何かが見えていると感じたり、リンゴは赤いなぁと感じたりする。脳のどこで何をどのように感じているのだろう? 電気信号がある時に意識となるのなら、機械にも置き換えられるのだろうか? 意識が湧くその仕組みが分かってくると理論的には脳と機械を繋いで意識をアップロードすることも可能になるかもしれない。私たちは機械の中で生き続けられるのか?? 壮大な研究に挑む。 (1)意識はどこにあるのか? 意識はどのように発生するのか? そのメカニズムから意識を機械に移植するという脳神経科学の最先端の研究までをわかりやすく解説。(2)私たちの身体や脳は電気仕掛けで動いている。では、私たちが感じているこの「意識」はいかに生じるのか? 意識の発生するメカニズムから、意識を機械に移植するという脳神経科学の最先端までを分かりやすく解説。 【目次】第一章 意識について三つの不思議/第二章 脳を研究する方法/第三章 脳と機械はどう違うのか/第四章 機械脳の作り方/第五章 機械の中の意識を確かめる/第六章 意識を機械にアップロードする/第七章 デジタル世界で生きる未来
  • 日本群島文明史
    3.0
    日本は群島であり、日本文明は群島文明である。大陸文明的な実体系思考よりも群島文明的な非実体系思考が優勢で、そうした世界観から生命は偶発的なものという感覚や共同主観の構造、革新性をもたらす美意識などが展開され、日本文明が創り出されてきたのだ。そうした日本の歴史的動態を描きつつ、日本の群島文明を形成する東アジアの哲学を「通底哲学」として世界哲学の中に置き直し、より深い文明論として展開する。日本の知の歴史を総合的に理解する、著者独自の日本思想大全。
  • 移動そのもの
    3.0
    1巻1,925円 (税込)
    語りは未知なる情景を相手に伝えるためのものだが、一方で言葉はそれ自身次の言葉を求めて自在に繁茂していく。そのふたつが合わさったとき、小説は一文一文、一語一語、圧倒的な速度で跳躍しながら、読む者を〈現在〉の強度へと誘いつづける。2019年『する、されるユートピア』で中原中也賞、2023年『この世の喜びよ』で芥川賞に輝く、詩人・作家が放つ、言葉を読む原初的な快楽に溢れる最新短編集!
  • 色彩について
    3.0
    色の概念の論理は見かけ以上に複雑だ──。病床にあった晩年のウィトゲンシュタインは、ゲーテの『色彩論』に触発され、死の直前まで「色彩」の問題を考察し続けた。透明で白いガラスはなぜ想像できないのか、「赤っぽい緑」というような色はありうるか、全員が色盲である民族を想像してみよ……。『哲学探究』で示された「言語ゲーム」などの視点を採り入れた「色の論理学」ともいうべき思考実験は、われわれが自明視しがちな色彩概念を根本から揺さぶり、深い探究へと読者を誘う。同時期の遺稿『確実性の問題』にも通底する点がみとめられる、晩期の思想が端的に表れた断片集。
  • 戌井昭人 芥川賞落選小説集
    3.0
    5回の芥川賞落選を経験し、もっとも賞に近かった(?)作家による芥川賞落選作5作品をまとめたオリジナル小説集(注:川端康成文学賞受賞作1作を含む!!!)。気が小さいのにテキトー、だけどなぜか惹かれてしまう人物たち、モラルも常識もあんまり通用しない脱力しまくりの独特の世界観が炸裂する──ある意味、画期的で文学的コスパ最強の作品集。解説 町田康
  • 初等数学史 上 古代・中世篇
    3.0
    数学―ひと口に「数学」と言っても、数の数えかた、数字の書きかた、計算のしかたなど、時代と地域によってその姿はさまざまだ。ギリシア人は論理的な厳密さを極め、インド人はゼロを発見した。数字を書いて筆算をする人もいれば、算板を使って計算をする人もいた。本書は厖大な文献をもとに各地・各時代の事跡を収集。正確かつ内容豊富な叙述は、原書刊行から100年以上たった今なお他の追随を許さない。図版満載で読みやすい、数学史研究の記念碑的名著。文庫化にあたり中村滋氏による校訂を施した。
  • 民のモラル ――ホーガースと18世紀イギリス
    3.0
    徹底的な史料の読み込みと、図像の分析で文化史研究に新たな地平を拓いたあの先駆的な名著に、図版を増補。本書では18世紀ころのイギリスで行われていた制裁の儀礼「女房売り」「シャリヴァリ」から食糧蜂起にいたる、いじめと騒ぎの歴史をひもとき、イギリス民衆の正義や秩序の意識を解読。さらにジェントルマンの日記やローカル新聞の記事、裁判記録などから、統治者といえども時代の作法・約束事にしたがわざるをえなかった事情を明らかにする。そうした観点からホーガースなどの風刺画を解析してみると―。当時のイギリスの街中を旅して、人々と出あえるような、出色の一冊。
  • 清沢満之の宗教哲学
    3.0
    明治期、真宗大谷派(東本願寺)の一僧侶としてその半生を生きた清沢満之。40歳を待たずに病没したが、日本の哲学界に深い影響を与えた思想家でもある。しかしこれまで彼についてなされてきた理解は妥当なものであったのだろうか――。本書は、生い立ちや時代的背景を踏まえ、「教」「行」「信」「証」という4つの観点から清沢の宗教哲学の根幹に迫る。厳密なテキスト読解によって定説を覆し、清沢の全体像と思想的意義を鮮やかに呈示した著者渾身の書。
  • 景気はなぜ実感しにくいのか
    3.0
    「給料が上がらず生活が苦しい」という国民の実感と「景気は緩やかに回復している」という政府の発表は食い違っている。テレビや本で紹介される経済学者の言うことは現実問題と関係が無いとすら思える。どうしてデータと実感がズレるのか。GDPや景気動向指数はどのような仕組みなのか。景気の問題と二百年以上向き合ってきた経済学の歴史から、現代の政策に至るまで「景気」の実相を究明し、不透明な日本経済に光をあてる。
  • バブルの後始末 ――銀行破綻と預金保護
    3.0
    いまも続く「失われた30年」の直接的な原因とされるバブル経済の崩壊。当時、金融業界では何が起こり、関係者は何を見誤ったのだろうか。段階的に導入された一時国有化、新銀行設立、資本注入、不良債権の分離などの「破綻処理スキーム」は、何を目指したものだったのか。激動の現場で実務に当たった著者がその舞台裏を振り返り、金融不安と隣り合わせの現代に、その教訓と危機対応の考え方を伝える一冊。
  • 編集を愛して ――アンソロジストの優雅な日々
    3.0
    500冊近い本を編集し、『ちくま文学の森』『中学生までに読んでおきたい日本文学』などの多くのアンソロジーを手掛けた著者が愛した「編集」という仕事が何であるかを綴ったエッセイ集。
  • 日本漢字全史
    3.0
    中国で生まれた漢字は日本語と邂逅し、日本文化に大きな影響を及ぼした。字形・字音・字義は日本独自に発達した面も少なくない。本書は日本における漢字の歴史を言語の側面のみならず、日本の文化や人々との係わりを通して描き出す。古代における漢字の受容、漢文・漢語の定着と万葉仮名の展開、中世の漢字・漢文の和化、和漢混淆文と字音の独自変化、江戸時代の漢学・漢字文化の隆盛、そして近代以降の漢字簡素化・字形整理――より深い日本の漢字文化理解のための必携の通史。
  • 概説 北欧神話
    3.0
    原初の巨人ユミル、神々の父オージン、運命をつかさどるノルンたち、人間の地ミズガルズ、世界樹ユッグドラシル……。ファンタジー等の創作物を通じてなじみ深い北欧神話だが、その全貌はどの程度理解されているだろうか。本書は北欧神話の全体像を、『エッダ』等の原典に忠実に、かつ見やすく提示する。読者はその世界観、巨人や妖精やヴァルキュリャといった諸族、神々とその道具にまつわるエピソード、そして世界の終末ラグナロクまで、基本的な知識をあまさず得られるだろう。北欧神話研究の画期的成果として長年読み継がれてきた、初心者から上級者まで必携の名著。
  • 記憶の切繪図 ──七十五年の回想
    3.0
    300年以上の超難問であった「フェルマーの最終定理」が1995年A.ワイルズによって解決された。その際多大な貢献をしたのが「志村予想」であった。志村多様体論や高次虚数乗法論で知られる世界的数学者・志村五郎の自伝的随想。幼少期、学生時代、プリンストンでの研究生活、さまざまな時代の追想を交え75年の人生におけるエピソードを時に辛辣に、時に滋味深く綴る。特にアンドレ・ヴェイユ、カール・ジーゲル等、数学者との交流と評価、「志村予想」への自身唯一の言及は興味深い。
  • 自民党幹事長 ――歴史に見る権力と人間力
    3.0
    自民党幹事長は、いつも政治の中心にいる。党内対立・抗争で調停役を務め、国会では野党との対立の矢面に立ち、また時に妥協の道を探り、国政選挙では陣頭指揮に立つ。幹事長ポストでは政治家としての総合的な力量が試される。政策能力、組織運営力、そして人望――まさに人間力の勝負である。長く政治を取材し、テレビのキャスター、コメンテーターとしても活躍してきたベテラン政治記者が、自民党の五五代・四三人の歴代幹事長の業績を振り返り、幹事長の強さの秘密を探る。
  • 古代技術
    3.0
    古代ギリシアを中心とした技術史であり、当時の科学技術水準の高さを豊富な実例で伝える。著者ヘルマン・ディールスは、『ソクラテス以前哲学者断片集』の編纂者としても知られる古典文献学の権威。取り上げる技術は、戸や錠といった木工芸から、蒸気機械、通信術、飛び道具、時計、化学技術まで幅広く、登場人物もアルキメデス、ホメロス、ヘロン、ウィトルウィウス、デモクリトスなど縦横無尽だ。史料や文学作品を駆使し、精緻な文献学的知識と古物再現への情熱をもって行われた、臨場感あふれる古代技術講義。図版多数。
  • STATUS AND CULTURE ――文化をかたちづくる〈ステイタス〉の力学 感性・慣習・流行はいかに生まれるか?
    3.0
    かつてビートルズの〈マッシュルームカット〉と呼ばれた長く、だらしない髪型は各世代から反発を招き、社会を分断するほどの騒動を全世界に巻き起こした。しかし現在では受け入れられ、むしろクラシカルな髪型となっている。トレンドは一部の過激な行動から始まり、反発を生むが、徐々に許容され、ついには一般化する。人はなぜ集団で特定の習慣を好み、やがて別の流行に移行するのだろうか。なぜあるものが「クール」になるのか? スタイルの革新はいかにして生まれるのか? われわれの文化に起こる絶え間ない変化のメカニズムを、本書は〈ステイタス〉――社会のなかでの各個人の重要度を示す非公式な指標――を希求するプロセスとして説明する。本書で解き明かしていくステイタスと文化の原則は、捉えがたいものとされてきたセンスや真正性、アイデンティティ、階級、サブカルチャー、アート、ファッション、流行、スタイル、リバイバルといった概念や現象を明確にし、われわれを取り巻く世界を分析する際に極めて役に立つ。
  • ナチズムの記憶 ――日常生活からみた第三帝国
    3.0
    第三帝国といえば、ゲシュタポの監視のもと恐怖と暴力で国民を支配したイメージがある。しかし、当時を回想する住民証言から現れるのは、ナチズムへの不満や批判ではなく、むしろ正反対の「ナチスの時代はよい時代だった」という記憶だ。ごく平凡な普通の人びとが、ナチズムとは一定の距離をおきながらも、非政治的領域のルートを通じ、政策を支持するようになる。農村ケルレと炭鉱町ホーホラルマルクという、二つの地域での詳細なインタヴュー資料を中心に、子どもや女性までもが、徐々にナチ体制に統合されていった道程をあばきだし、現代のわれわれにも警鐘を鳴らす一冊。
  • ミステリー食事学
    3.0
    昭和24年に江戸川乱歩を唸らせデビューした小説家・日影丈吉のもう一つの顔は、名だたる有名ホテルの料理人たちに仏語を教えた料理研究家であった。伝説の毒薬から悪食珍味に絶品フレンチ、メグレやホームズ、クイーンら名探偵が口にしたはずの各国の味の裏側まで、世界の「食」と「謎」をたっぷりと語る。グルメ文化史としての魅力も輝く名エッセイ、待望の復刊。
  • 女ともだち ――靜代に捧ぐ
    3.0
    ある日から、音楽活動も執筆も全てやめた。妻・靜代の病気が判明したから。大学一年生のときに、赤いワンピースを着た靜代と出会い、結婚。著者には他に恋人たちができるが…。やがて、かけがえのない最高の女ともだちであることに気づくまで。『たましいの場所』の著者が妻に贈る鎮魂エッセイ。
  • 日本の裸体芸術 ――刺青からヌードへ
    3.0
    幕末に来日した外国人たちがこぞって驚くほど、日本には裸が溢れていた。理想化されない自然な身体イメージを享受してきた日本人は、江戸末期に初めて西洋の理想的身体であるヌードに出会い、近代化の過程で葛藤と苦難を体験する。本書は生人形や淫靡な錦絵を生んだ幕末の驚くべき想像力、日本という環境で日本女性を描こうとした洋画家たちの苦悩、戦後日本中に乱立したヌードの公共彫刻、海外で高く評価される日本独自の身体芸術・刺青など、さまざまなテーマを横断し、裸体への視線と表現の近代化をたどる異色の美術史。文庫化に際し大幅な加筆を行った増補版。
  • パリ 華の都の物語
    3.0
    ケルト人の集落に端を発するパリは、今も街のあちこちに過去の時間を宿している。伝統を重んじつつ新陳代謝を繰り返す芸術の殿堂ルーヴル美術館、ナポレオンやオスマンの都市計画、豪華絢爛なオペラ座の秘密、ピカソの「洗濯船」とシャガールの「蜂の巣」、パサージュとカフェ、歴史に名を刻む死者たちが眠る墓地……。この唯一無二の街を美術史家と歩き、体感しよう。貴重なビジュアル資料を含むカラー図版約300点とともに読み解くパリの歴史と芸術のすべて。美術館案内付き!
  • 女は見えない
    3.0
    1巻1,925円 (税込)
    七海なな、前田敦子、Dr.ハインリッヒ、丸サ進行、愛子内親王。愛が消費と常に癒着する。そのシステムの中で、人はよく生きることができるのか。すばるクリティーク賞を受賞した新鋭のデビュー批評集。
  • 改訂増補 バテレン追放令 ――16世紀の日欧対決
    3.0
    天正十五年(1587)、豊臣秀吉は九州平定のため、大軍を率いて出陣。博多に凱旋し、戦勝祝いのさなか、「バテレン追放令」五カ条を発布した。日本でのキリスト教宣教に関する禁令である。キリシタン大名・高山右近を家臣団から排除したことと併せ、イエズス会士たちに強い衝撃を与えた。諸宗派間の平和共存を構想していた秀吉が転回をなすに至った背景には何があったのか。それは日本史上にいかなる反作用をもたらしたか――。イエズス会が支配する教会領長崎で起きた事件と、「バテレン追放令」を記す2つの文書の検証から、日本とヨーロッパの象徴的衝突に迫る。サントリー学芸賞受賞作の改訂増補版。
  • 日本書道史新論 ――書の多様性と深みを探る
    3.0
    日本書史の碩学が、近年の新たな研究成果に基づき、日本の書がもつ多様性と深みを新視点から明らかにする。わが国の書の原点を稲荷山古墳鉄剣象嵌銘や聖徳太子「法華義疏」に見、近年中国で見つかった吉備真備の李訓墓誌銘などを例に挙げつつ、その発展史を辿る。さらに三筆・三跡と呼ばれる平安期の能書家、儒者、西行・寂厳から良寛に至る僧侶、頼山陽ら文人の書から、中国基軸の漢字文化史とも異なる、自由で伸びやかな日本独自の文字文化の歩みとしての書道史を描きなおす。
  • 倫理学原論 ――直感的善悪と学問の憂鬱なすれちがい
    3.0
    本書は、倫理学を学びたい人、社会の多様な出来事に倫理的問題を見出だそうとする人に向けて、倫理的諸問題と倫理学の関係を斜めに解き明かし、倫理学の全体像を描き出す。まず倫理・倫理学とは何かを整理し、倫理学という学問の日本における受容史を解説。さらに、倫理学のもつ根本問題――倫理の実践はどうあるべきか、真の善を目的とした行動に人々を駆り立ててよいのか――を根源から考察。学問としての倫理学が真に目指すべきものと、倫理学的観点の面白さとを伝える。
  • 外政家としての大久保利通
    3.0
    明治7(1874)年、日本の台湾出兵に清国が抗議、北京で二国間交渉がもたれた。大久保はこの北京談判で全責任を負って困難な交渉にあたり、その手腕を発揮して清国の譲歩を勝ち取る。旧友西郷隆盛と対立して朝鮮出兵を封じた大久保が、後に台湾出兵を進めたのはなぜか。北京談判での大久保の冷徹な現状認識、粘り、そして強い責任感と信念。征韓論争から北京談判まで、手紙や日記等豊富な史料をもとに、内政家として語られてきた大久保利通の外交を評価する。「明治の政治家はかつて責任を回避することを知らなかった」。本書には、太平洋戦争下の現実政治に対する、著者の鋭い弾劾が秘められている。
  • 漫画家が見た 百年前の西洋 ――近藤浩一路『異国膝栗毛』の洋行
    3.0
    近藤浩一路は藤田嗣治・岡本一平と東京美術学校の同級生。油彩、水墨画を描く一方、漫画記者として活躍した。そんな彼が画家友達とともに1920年代の西洋を初めて訪れる。欧州航路をマルセイユへ、そして芸術の都パリへ。マルク暴落のドイツ、闘牛のスペイン、イタリアでは最先端の未来派の酒場を訪れ、婦人参政権運動が盛んなイギリスにも足を延ばす。異国を訪れる旅が「海外旅行」ではなく「洋行」と呼ばれた時代の異文化体験はどのようなものだったのか? 百年後の私たちの旅と何が違って何が同じなのだろう? 【目次】プロローグ 戦争・パンデミックの終焉と、笑いの紀行文学/第1章 洋服洋食嫌いの、洋行下稽古/第2章 富士屋ホテルで「外遊予習」、東京漫画会の『東海道漫画紀行』/第3章 ツーリズム時代の幕開けと、帝国の郵船の寄港地/第4章 パリで藤田嗣治に、一〇年振りに再会する/第5章 ストラスブールから、敗戦で疲弊したドイツへ/第6章 闘牛に燃えるスペイン、ルネサンス美術のイタリア/第7章 大英帝国のロンドンからパリ、待ち遠しい日本へ/あとがき/『異国膝栗毛』関係年表(1908~1928年)/本書から始まる関連文献10冊の読書案内
  • 中国の城郭都市 ――殷周から明清まで
    3.0
    ときに長さ数十キロ・高さ十メートルを超える城壁で都市全体を囲んだ、中国の巨大な城郭都市。はやくは四千年以上前に作られ、一部戦乱期を経て継承・増改築された数々の城壁は地表・地中にその跡を遺し、現在も発掘調査が行われている。本書は、殷から清までのおもな城郭都市の構造を、史料と考古資料をもとに網羅的に紹介する類のない入門書。長安城、洛陽城、北京城など皇帝の住む都城から、地方行政の中心である州城・県城まで。城郭都市の発生、その構造の変遷から浮かび上がるのは、政治や戦争、人々の暮らしの変化だ。豊富な図版とともにあまたの城壁を渡り歩く、ダイナミックな中国都市史。

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