作品一覧

  • 貸本屋とマンガの棚
    3.0
    60数年前、人々は貸本屋から本を借りて読むことが、ささやかな娯楽だった。とくに貸本マンガと呼ばれる作品群は、子どもや若い労働者たちの心をつかんだ。そのなかには若き日の白土三平、つげ義春、さいとう・たかを等の作品があった。戦後社会のあだ花のように咲いた貸本文化の全貌に迫る!『貸本マンガと戦後の風景』を改題・文庫化。
  • 神保町「ガロ編集室」界隈
    3.8
    1960年代末、マンガ、映画、演劇、アート、さまざまな表現分野で変革の波が起きていた。その中心にあった、白土三平「カムイ伝」連載の『月刊漫画ガロ』編集部に本書著者は転職する。そして、長井勝一編集長のもと、つげ義春「ねじ式」、滝田ゆう「寺島町奇譚」誕生の瞬間、林静一、佐々木マキらのデビューの場に立ち会う。その後、北冬書房を設立し今も活動は続く。巻末対談、つげ正助

ユーザーレビュー

  • 神保町「ガロ編集室」界隈

    Posted by ブクログ

    ▼雑誌「ガロ」の裏話です。ガロを作ったのはたれかというと、白土三平さんだそうで。その頃に既に「忍者武芸帳」が大ヒットしており、巨匠の域に入りつつあった作家。「カムイ伝」を連載する場を作るために「ガロ」を作ったそうです。まああれは、部落差別ど真ん中の衝撃的な超エンタメ時代劇ですから。出版側から文句を言われたくなかったんでしょうね。

    ▼作ったのは白土三平さんだけど、運営発行して続けたのは「青林堂」という出版社で、長井勝一さんが社長/初代編集長。
     1964年の創刊。カムイ伝連載開始。1971年、カムイ伝(第一部)連載終了。その後も雑誌「ガロ」は続くんですが、だいたいこのあたりまでが、 ”伝説の雑

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    2025年10月04日
  • 神保町「ガロ編集室」界隈

    Posted by ブクログ

    伝説の漫画雑誌「ガロ」、そして、ガロを巡る人々と、神保町界隈の50年、60年を語るもので、実に面白かった。
    わたしは、東京事務所が神保町にあるので、もう、ここで取り上げられる場所がどれも具体的に浮かび上がってきて。
    そして、なぜか、昔から、わたしは、この1960年代にノスタルジーを感じるのです、生まれ年は1969年だというのに。白土三平、水木しげる、つげ義春をはじめ、ガロの漫画家たちや、その周辺の思想家、批評家に惹かれるのです。大学生のときに、かつてとはずいぶん変わっていたであろうガロを買って読んでましたが、合わせて、つげ義春、水木しげるの貸本時代の漫画を買い集めては、貪るように読んだ。
    今、

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    2021年04月04日
  • 貸本屋とマンガの棚

    Posted by ブクログ

    元「ガロ」編集者で北冬書房を主催、雑誌「夜行」「幻燈」の発行で知られる著者の、貸本屋と貸本漫画、そしてそれらが現役であった時代に関するエッセイ。
    著者は白土三平、水木しげる、つげ義春の信奉者で、かつ若い時代を過ごした1960年代辺りで完全に頭の中が停止している左翼なので、そこら辺をそういうものとして読む分には良いかな。まぁ「おっさんのノスタルジー」本ではある。
    いろいろ、貸本屋・貸本漫画から時代を読み解こうとはしているが基本的に全部印象で終わってるのが残念。
    さいとうたかをへの評価に対する批判への反論が逆切れ感のある文章で面白かった。

    0
    2022年09月26日
  • 神保町「ガロ編集室」界隈

    Posted by ブクログ

    ガロ全盛期の編集者により、当時の作家陣や関係者の熱気あふれる状況が描かれています。巻末のつげ義春氏のご子息との対談は、人となりがリアルに伝わってきて興味深いものがありました。ちくま文庫にはガロ関係が比較的多いような気がしますが、復刊もして欲しいところです。

    0
    2021年11月18日
  • 神保町「ガロ編集室」界隈

    Posted by ブクログ

    つげ義春を伝説にした、ある意味功労者の証言、ある意味全共闘臭い爺の回想録。
    つげの私的世界に、運動の臭いをつけたという意味で、功罪。
    いろいろな意味で興味深いという感じ。
    青林堂で「ガロ」、北冬書房で「夜行」、「幻燈」。
    (別名は権藤晋)

    内容
    1960年代末、マンガ、映画、演劇、アート、さまざまな表現分野で変革の波が起きていた。その中心にあった、白土三平「カムイ伝」連載の『月刊漫画ガロ』編集部に本書著者は転職する。そして、長井勝一編集長のもと、つげ義春「ねじ式」、滝田ゆう「寺島町奇譚」誕生の瞬間、林静一、佐々木マキらのデビューの場に立ち会う。その後、北冬書房を設立し今も活動は続く。巻末対談

    0
    2021年04月11日

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