文春作品一覧

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  • 鎌倉・流鏑馬神事の殺人
    2.5
    十津川警部「祭り」シリーズ、遂に電子化! 京都の旅館で中年女性が殺され、その知人が東京で殺された。双方の現場に残されていた「陰陽」の墨文字。連続殺人の狙いは何か? 容疑者には、鉄壁のアリバイがある。そして、容疑者が参加した鎌倉・鶴岡八幡宮の流鏑馬神事で、「陰陽」のかけ声とともに起る驚くべき事件。十津川警部が大活躍する「祭り」シリーズ第4弾。
  • 神々の乱心 上
    4.0
    1~2巻683~733円 (税込)
    昭和初期を雄渾に描く、巨匠最後の小説。 満洲と日本を舞台に描いた未完の大作千七百枚 2018年3月、NHK『100分de名著』でも取り上げられる、松本清張渾身の遺作! 昭和八年。東京近郊の梅広町にある「月辰会研究所」から出てきたところを尋問された若い女官が自殺した。 特高課第一係長・吉屋謙介は、自責の念と不審から調査を開始する。 同じころ、華族の次男坊・萩園泰之は女官の兄から、遺品の通行証を見せられ、月に北斗七星の紋章の謎に挑む。
  • 上高地の切り裂きジャック
    3.5
    名探偵・御手洗潔が活躍する中篇集。腹を横一文字に切り裂かれ、内臓のかわりに石が詰め込まれた女優の死体が上高地で見つかった。誰が、いったい何のために? しかも、浮上した最有力容疑者には鉄壁のアリバイが。100年の時を経て日本に甦った“切り裂きジャック”に、北欧にいる御手洗は電話による捜査で挑む。横浜時代の御手洗が活躍する傑作中篇「山手の幽霊」も収録。
  • 神様のいない日本シリーズ
    3.6
    第146回芥川賞を「共喰い」で受賞。受賞会見がテレビなどで話題になった田中慎弥氏作品。野球を続ける夢破れ就職。後に野球賭博絡みのトラブルで失踪した父親から少年に葉書が届く。そこにはただ一言「野球をやってるか?」。父の願いをかなえるべきか、野球を憎む母に従うべきか、少年の心は揺れる。おりしも1986年日本シリーズでは、三連敗からの四連勝という奇跡を西武がおこそうとしていた。「父親が帰ってくる」という奇跡が少年の身にもおこるのか? 父と子の迫真の物語。
  • 「神様」のいる家で育ちました ~宗教2世な私たち~
    完結
    4.2
    全1巻1,001円 (税込)
    宗教2世。親が宗教を信仰している家の子供。宗教ありきで育てられ、世間とはずいぶん違う生活を送っています。 参加してはいけない学校行事があったり。 薬を使わせてもらえなかったり。 人を好きになってはいけなかったり。 休日は宗教活動のための日だったり。 もちろんそこに幸せを見出す人たちもいるけれど、中には成長するにつれて苦しさを感じる子供達がいることを、知ってほしい。 著者含む、7人の宗教2世たちが育ってきた家での出来事をマンガ化した作品が、加筆修正を加え、単行本化。 単行本描き下ろし収録。 「情報ライブ ミヤネ屋」でも紹介された、今年最注目のノンフィクションコミック!
  • 神様のたまご 下北沢センナリ劇場の事件簿
    3.0
    劇場支配人兼名探偵・ウィリアム近松太郎、登場! サブカルチャーの聖地・下北沢で起こる怪事件に、 東西の2大劇作家の名を持つ謎のイケメンが挑む! 進学のため上京した竹本光汰朗は、亡き祖父が作り、今は祖母が経営する 下北沢センナリ劇場でアルバイトとして働き始める。 演劇人やミュージシャンたちが夢を追いかける街で起こる 「甦る死者」や「人間消失」など様々か怪事件を、 劇場支配人・ウィリアム近松太郎とワトソン役の光汰朗が快刀乱麻解決! ACT1 神様のたまご シャーロック・ホームズや金田一耕助が出るパロディ芝居の初日に、 小道具の宝石が盗まれた!?  コナン・ドイル「青いガーネット」のパスティーシュ。 ACT2 死と乙女 芝居小屋を狙った連続空き巣事件が発生。 一人で留守番していた光汰朗の前に謎の黒い人影が! ACT3 シルヤキミ 島崎藤村の詩「知るや君」に曲をつけたロックナンバーを歌う 女性ボーカルの正体は? ACT4 マクロプスの旅 下北沢の街が靄に包まれる”シモキタの白い夜”に、 死んだはずの暗黒舞踏のカリスマが出現!? ACT5 藤十郎の鯉 劇団藤十郎一座が上演した歌舞伎の演目「鯉つかみ」の舞台から 役者が消えそのまま失踪した。 横溝正史「幽霊座」のパスティーシュ。
  • 神様の暇つぶし
    4.0
    1巻740円 (税込)
    親を亡くし一人になった20歳の夏、父よりも年上の写真家の男と出会った――。 男の最後の写真集を前にあのひとときが蘇る。妙に人懐っこいくせに、時折みせるひやりとした目つき。 臆病な私の心に踏み込んで揺さぶった。彼と出会う前の自分にはもう戻れない。 唯一無二の関係を生々しく鮮烈に描いた恋愛小説。  解説・石内都 ※この電子書籍は2019年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 神様は返事を書かない スポーツノンフィクション傑作選
    5.0
    「Sports Graphic Number」を主な舞台に、 野球、サッカー、プロレス、競馬など、 さまざまなスポーツを描き続けた阿部珠樹さん。 2015年に逝去するまでに発表した900篇以上の記事から傑作を厳選。 最後の4割打者の独白。全米を席巻したトルネードの記憶。 日本一足の速い少女が選んだ人生。強すぎて憎まれた横綱。 競馬史に残る大穴を開けた14番人気の伏兵。 観客席からあらゆるスポーツを見つめ続けた スポーツライターが遺した珠玉の42篇。 【主な収録作品】 第一章 伝説 テッド・ウィリアムス 神様は返事を書かない 金田正一/張本勲/王貞治 超人たちの瞬間 イチロー 210安打の戦慄 ブルース・リー 李小龍よ永遠に―― 第二章 肉声 長嶋茂雄、日本野球を語る 松井秀喜 進化して行く自分 野村克也 絶対に負けたくない敵だった 長州力 ピュア・ソルジャー 第三章 北の湖 憎まれた横綱 小林繁と江川卓“悲劇のヒーロー“流転の31年間 高津臣吾 野球の果てまで連れてって 三沢光晴のルーツを辿る 第四章 頂上の記憶 阿萬亜里沙 アリサは帰ってきた 神サマになりそこねた男 木田勇の短か過ぎた栄光 ダイユウサク 単勝配当 13790円 大西直宏 18年目のダービー 第五章 ゲームの分け前 未完の完全試合 山井大介“決断”の理由 アジアカップ準々決勝ヨルダン戦 奇跡には理由がある メジロマックイーンvsトウカイテイオー 2強激突の果て 第六章 野茂英雄 野茂英雄 引退、そして野球人生を語ろう 野茂英雄 17奪三振の野性と緻密
  • 神と黒蟹県
    3.9
    1巻1,900円 (税込)
    架空の県を舞台にした連作小説集 「黒蟹とはまた、微妙ですね」 微妙、などと言われてしまう地味な県は全国にたくさんあって、黒蟹県もそのひとつだ。 県のシンボルのようにそびえたつのは黒蟹山、その肩に目立つ北斎が描いた波のようにギザギザの岩は、地元では「黒蟹の鋏」と呼ばれ親しまれている。県庁や裁判所を有し、新幹線も停まる県のビジネス拠点としての役割を担う紫苑市と、かつての中心地で歴史的町並みや重要文化財である黒蟹城を擁する灯籠寺市とは、案の定、昔からの遺恨で仲が悪い。空港と見まごうほどの巨大な敷地を持つショッピングモールの先には延々と荒れ地や牧草地が続き、廃業して解体されてしまって今はもう跡地すらどこだかわからない百貨店に由来する「デパート通り」はいつまで経っても改称されず、同じ姓を持つ住民ばかりの暮らす村がある。  つまり、わたしたち皆に馴染みのある、日本のどこにでもある「微妙」な県なのだ。 この土地に生まれ暮らす者、他県から赴任してきた者、地元テレビ出演のために訪れた者、いちどは故郷を捨てるもひっそり戻ってきた者、しばしば降臨する神(ただし、全知全能ならぬ半知半能の)。そういった様々な者たちのささやかでなんてことないが、ときに少しの神秘を帯びる営みを、土地を描くことに定評のある著者が巧みに浮かび上がらせる。
  • 神の遺伝子【文春e-Books】
    -
    脳科学から古代史まで、あらゆる知識を駆使して“神の遺伝子”の謎に迫る! 日米を股にかけて活躍したスーパー医学者からの最後のメッセージ。 ウィーン医科大学に留学中の医学者・高山菜月は、ある日、中東系の男性から声を掛けられた。「特殊な遺伝子をお持ちの方をさがしています。」 同じ頃、菜月はウィーンで起きた米国人記者殺しの捜査で、日系人のFBI捜査官の訪問を受ける。 記者が残した6つの意味不明の文字が〈若い女性の遺伝学者〉を意味する可能性があるというのだ。 〈神の遺伝子〉を持つ者の正体と、記者に始まる連続殺人の真相を求める物語が、いま幕を開く。 著者は東大医学部を卒業後の1976年、アメリカで臨床研究を受けて救急医療の現場で臨床医として活躍、同時にファンクショナルMRIの世界的権威としても知られる。さらに脳科学者として、脳の中の水分子から〈脳とこころ〉の秘密を解き明かす 「脳の渦理論」を提唱するなど、まさに三刀流の活躍で世界の医学会に貢献した。 惜しくも2018年7月に亡くなったが、この作品は三刀流のスーパー医学者が我々に残した“最後のメッセージ”である。 【本書は電子書籍オリジナル小説です。】
  • 神の座 ゴサインタン
    4.0
    現代人の心の淵と魂の再生を描く圧倒的筆力 豪農の跡取り、結木輝和はネパール人のカルバナと結婚したが、両親が相次いで死に、妻の奇異な行動で全財産を失う。怒り、悲しみ、恐れ、絶望……揺れ動き、さまよいながら、失踪した妻を探して辿り着いた場所は神の山ゴサインタンの麓だった。現代人の根源にある魂の再生を力強く描く、第10回山本周五郎賞受賞作。
  • 神の名前 王国記 VIII
    4.0
    朧の息子・太郎がついに外界へ! 太郎に続いて、次郎、花子と次々に〈神の子〉が生まれ、膨らみつづける「悠久寮」。やがて16歳になった太郎は、ジャンとともに京都を旅するが、ここでも出逢う人びとを次々と魅了してゆく――興奮のシリーズ第八弾! ※この電子書籍は単行本『神の名前 王国記VII』を底本としていますが、電子書籍版の通し巻数は「VIII」になります。
  • 紙の梟 ハーシュソサエティ
    3.6
    1巻1,900円 (税込)
    ここは、人を一人殺したら死刑になる世界――。 私たちは厳しい社会(harsh society)に生きているのではないか? そんな思いに駆られたことはないだろうか。一度道を踏み外したら、二度と普通の生活を送ることができないのではないかという緊張感。過剰なまでの「正しさ」を要求される社会。 人間の無意識を抑圧し、心の自由を奪う社会のいびつさを拡大し、白日の下にさらすのがこの小説である。 恐ろしくて歪んだ世界に五つの物語が私たちを導く。 被害者のデザイナーは目と指と舌を失っていた。彼はなぜこんな酷い目に遭ったのか?――「見ざる、書かざる、言わざる」 孤絶した山間の別荘で起こった殺人。しかし、論理的に考えると犯人はこの中にいないことになる――「籠の中の鳥たち」 頻発するいじめ。だが、ある日いじめの首謀者の中学生が殺害される。驚くべき犯人の動機は?――「レミングの群れ」 俺はあいつを許さない。姉を殺した犯人は死をもって裁かれるべきだからだ――「猫は忘れない」 ある日恋人が殺害されたことを知る。しかし、その恋人は存在しない人間だった――「紙の梟」
  • 神のふたつの貌
    2.7
    ――神の声が聞きたい。 牧師の息子に生まれ、一途に神の存在を求める少年・早乙女。 彼が歩む神へと到る道は、同時におのれの手を血に染める殺人者への道だった。 三幕の殺人劇の結末で明かされる驚愕の真相とは? 巧緻な仕掛けを駆使し、“神の沈黙”という壮大なテーマに挑んだ、21世紀の「罪と罰」。 ※この電子書籍は2004年に刊行された文春文庫を、新装版で刊行したものを底本としています。単行本は2001年9月に文藝春秋より刊行されています。
  • 神は銃弾
    3.9
    「このミス」第1位! “暴力の詩人”ボストン・テランの輝かしきデビュー作。 元妻とその再婚相手をカルト教団〈左手の小径〉に惨殺され、娘を誘拐された刑事ボブ・ハイタワー。元薬物中毒者の女性ケイス・ハーディンの助けを借りて娘の足跡を追い、教祖サイラスと〈左手の小径〉に復讐を誓う。 愛と憎悪、セックスと暴力、そしてドラックと銃弾。鮮烈な文体で描き出す銃撃と復讐の宴。神なき荒野で正義を追い求めるふたつの魂の疾走。 発表と同時に大きな反響を呼び、アメリカ探偵作家クラブ最優秀新人賞候補作となり、英国推理作家協会(CWA)最優秀新人賞を受賞。 日本でも「‘02年版 このミステリーがすごい!」第1位に選出。日本冒険小説協会大賞を受賞した。 解説・池上冬樹
  • 神やぶれたまはず 昭和二十年八月十五日正午
    3.0
    昭和二十年八月十五日、終戦の玉音放送を拝したラジオの前の人びとは、一瞬の静寂のうちに、何を聞きとったのだろうか。太宰治、三島由紀夫、吉本隆明らによる、その日の言説を繙きながら、歴史の彼方に忘れ去られた至高の瞬間をさぐる、精神史の試み。 *目次から 第一章 折口信夫「神 やぶれたまふ」 第二章 橋川文三「『戦争体験』論の意味」 第三章 桶谷秀昭『昭和精神史』 第四章 太宰治「トカトントン」 第五章 伊東静雄の日記 第六章 磯田光一『戦後史の空間』 第七章 吉本隆明『高村光太郎』 第八章 三島由紀夫『英霊の聲』 第九章 「イサク奉献」(旧約聖書『創世記』) 第十章 昭和天皇御製「身はいかになるとも」 *著者紹介 長谷川三千子 1946年東京生まれ。祖母は作家・野上弥生子。東京大学文学部哲学科卒業、同大学院博士課程中退。東京大学文学部助手などを経て、埼玉大学教授。2011年退官、同大学名誉教授。2013年よりNHK経営委員。著書に『からごころ――日本精神の逆説』(中公叢書・中公文庫)、『バベルの謎――ヤハウィストの冒険』(中公文庫、和辻哲郎文化賞)、『民主主義とは何なのか』(文春新書)、『日本語の哲学へ』(ちくま新書)、『九条を読もう!』(幻冬舎新書)など。
  • 幻の声 髪結い伊三次捕物余話
    3.9
    髪結いを本業とする傍ら、北町奉行の定廻り同心・不破友之進のお手先をつとめる伊三次。芸者のお文に心を残しながら、銭にならない岡っ引き仕事で今日も江戸の町を東奔西走する。呉服屋の一人娘を誘拐した下手人として名乗り出た元芸者の駒吉は、どうやら男の罪を被っているらしく……(表題作より)。伊三次とお文のしっとりとした交情、法では裁けぬ浮世のしがらみ。人情味溢れる五編を収録。選考委員満場一致でオール讀物新人賞を受賞した渾身のデビュー作!
  • 擬宝珠のある橋 髪結い伊三次捕物余話
    4.4
    惜しまれつつ亡くなった作家の、人気シリーズ最終巻 宇江佐真理氏がデビュー以来書き続け多くのファンを獲得してきた「伊三次シリーズ」最終巻。文庫書下ろしの「月は誰のもの」も収録。
  • カムカムマリコ
    -
    ギネス記録は通過点の大人気エッセイ コロナ感染爆発(パンデミツク)も2年目に入り、行動制限も緩和された。 となると、自粛中に溜まったマリコのエネルギーが一気に弾けるのは当然のこと。 ゴルフを再開し、太秦で女優としてドラマに出演、 人生二度目の東京五輪は聖火ランナーも務めて大いに楽しむ。 前だけを見て突き進む、マリコパワーに刮目せよ! 巻末に豪華対談2篇収録! ついに連載41年目に突入! ギネス世界記録、絶賛更新中! 聖火ランナー、相撲観戦、映画出演―― コロナ自粛期間を経て マリコ、再始動! 巻末に豪華2大対談を収録 1、「日本史に学ぶ! 『皇室の縁談』波乱万丈」 ×磯田道史(歴史学者) 2、「運命の一冊に出会うために」 ×藤原正彦(作家・数学者) ※この電子書籍は2022年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 仮面の日米同盟 米外交機密文書が明かす真実
    4.4
    「日米安保条約があるから、アメリカは日本を守ってくれる」は幻想だった! 集団的自衛権の議論にも一石を投じる衝撃の事実。 日米関係を長年、取材してきた著者は、40年以上前のアメリカ政府機密文書に記された、こんな文言を発見した。 「米軍は日本本土を防衛するために駐留しているわけではなく(それは日本自身の責任である)、韓国、台湾、および東南アジアの戦略的防衛のために駐留している」 こうしたアメリカの政策は今も継続されている。2015年4月に発表された日米の政府間文書「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)」には、日本の防衛は日本の「責任」という記述が書き込まれているのだ。しかし、ガイドライン日本語版からは「責任」という重要なキーワードが消えていた。誰が、何のために、作為的な翻訳をしたのか。 日米関係の転換点となった沖縄返還へさかのぼり、機密文書をもとに日米同盟の裏側と、そのあやうい現状を暴く。
  • 花妖譚
    3.5
    清の八十翁・松齢の庭に突如咲いた一茎の黒い花。不吉の前兆を断たんとしたその時に現われたのは(黒色の牡丹)。人間稼業から脱し、仙人として生きる修行を続ける小角がついに到達した夢幻の世界とは(睡蓮)。作家「司馬遼太郎」となる前の新聞記者時代に書かれた、妖しくて物悲しい、花にまつわる十篇の幻想小説。
  • 柄谷行人『力と交換様式』を読む
    3.0
    絶望的な未来にも〈希望〉は必ずある 1970年代後半から文芸批評家として活躍し、90年代後半からはマルクスやカント、ホッブスの読解から「交換」に着目した理論で社会や歴史を読み解いてきた柄谷行人さん。 その集大成ともいうべき『力と交換様式』では、社会システムをA=贈与と返礼の互酬、B=支配と保護による略取と再分配、C=貨幣と商品による商品交換、D=高次元でのAの回復という4つの交換様式によって捉え、とりわけ資本主義=ネーション=国家を揚棄する、人間の意思を超えた「D」の到来をめぐって思考を深めた。 「Aの回復としてのDは必ず到来する」。 民主主義と資本主義が行き詰まりを見せる混迷の危機の時代、 絶望的な未来に希望はどう宿るのか。その輪郭はどのように素描可能か。 『トランスクリティーク』『世界史の構造』、そして『力と交換様式』を貫く「交換様式」の思考の源泉に迫る。 目次 I: 著者と読み解く『力と交換様式』 ・世界は交換でわかる」   柄谷行人×池上彰 ・『力と交換様式』をめぐって 柄谷行人×國分功一郎×斎藤幸平 ・モース・ホッブズ・マルクス」 II: 「思考の深み」へ (『力と交換様式』を書くまで) ・可能性としてのアソシエーション、交換様式論の射程 ・交換様式と「マルクスその可能性の中心」 ・文学という妖怪 ・仕事の反復性をめぐって 思想家の節目 III: 柄谷行人『力と交換様式』を読む ・『力と交換様式』を読む 大澤真幸、鹿島茂、佐藤優、東畑開人、渡邊英理
  • 躯 KARADA
    3.9
    あなたの体が静かな復讐を始める! 女性の膝に異常に興奮する男、怪しい育毛剤に手を出す青年、アヒルのようなお尻の女子高校生。 体に執着する恐怖を描く新感覚ホラー。 解説・朝宮運河 ※この電子書籍は2002年8月に文藝春秋より刊行された文庫本の新装版を底本としています。
  • 身体にきく 「体癖」を活かす整体法
    4.6
    『骨盤にきく』の著者が贈る整体メソッドの決定版! 人は骨盤のタイプによって、最適なリラックス法や疲れ方のパターンが全く異なります。身体の声をよくきき、本来の癖“体癖”を活かすと、本当にその人にとって効く健康法となるのです。倦怠感、頭痛、腰痛、不定愁訴……そんな症状とはさようなら! 本書では、人が無意識のうちに「ゆるもう」とする共鳴作用を利用し、体操でもストレッチでもない、究極の整体法を図解満載で提案します。
  • からだの美
    3.9
    魂は身体の細部にこそ宿る 隠された美を掬い取り、やわらかに照らし出す。極上の随筆16篇。 イチローの肩、羽生善治の震える中指、ゴリラの背中、高橋大輔の魅惑的な首、ハダカデバネズミのたっぷりとした皮膚のたるみ、貴ノ花のふくらはぎ、赤ん坊の握りこぶし――身体は秘密に満ちている。 「文藝春秋」大好評連載を書籍化。
  • 体は全部知っている
    4.0
    「アロエが、切らないで、って言ってるの。」 ひとり暮らしだった祖母は死の直前、そう言った。植物の生命と交感しあう優しさの持ち主だった祖母から「私」が受け継いだ力を描く「みどりのゆび」など。日常に慣れることで忘れていた、ささやかだけれど、とても大切な感情――。心と体、風景までもがひとつになって癒される13篇を収録。
  • 体はゆく できるを科学する〈テクノロジー×身体〉
    4.3
    「できなかったことができる」って何だろう? 技能習得のメカニズムからリハビリへの応用まで―― ・「あ、こういうことか」意識の外で演奏ができてしまう領域とは ・なぜ桑田真澄選手は投球フォームが違っても結果は同じなのか ・環境に介入して体を「だます」“農業的”テクノロジーの面白さ ・脳波でしっぽを動かす――未知の学習に必要な体性感覚 ・「セルフとアザーのグレーゾーン」で生まれるもの ……etc. 古屋晋一(ソニーコンピュータサイエンス研究所)、 柏野牧夫(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)、 小池英樹(東京工業大学)、牛場潤一(慶應義塾大学)、 暦本純一(東京大学大学院)ら、5人の科学者/エンジニアの先端研究を通して 、「できる」をめぐる体の“奔放な”可能性を追う。 日々、未知へとジャンプする“体の冒険”がここに!
  • 体も心も暮らしも心地よくする美習慣 パリジェンヌ流シンプル食ライフ
    3.8
    食を変えれば、暮らしが変わる!! パリジェンヌはおしゃれ同様、食習慣もシンプル・シック。目にも口にもおいしいフレンチ食でヘルシー&ハッピーに。自宅にいながらパリジェンヌ気分が味わえる簡単レシピ付き。
  • 空手超バカ一代
    5.0
    K-1生みの親・石井館長が獄中で初めて明かした、懐かしくも恥ずかしい波乱の半生! 裸一貫からスタートした少年は、いかにして格闘技界の風雲児にのし上がったのか? 牛殺しに挑んだ17歳の夏、“ケンカ十段”芦原師範との出会いと別れ、百戦錬磨のツワモノたちが顔を揃えた第1回「K-1グランプリ」涙のウラ話…。さらに、ボクシング界の帝王=ドン・キング口説きの秘策<賞味期限切れ作戦>って? 己の道を貫く“しぶとい男”石井館長、抱腹絶倒の奮闘記!
  • Kalafina LIVE TOUR 2013 Consolation 【文春e-Books】
    -
    梶浦由記がプロデュースするヴォーカルユニットKalafina(カラフィナ)。 2013年6月8日東京・中野サンプラザを皮切りに、8月4日東京国際フォーラムでのスペシャルファイナルまで15公演行われた、LIVE TOUR 2013 “Consolation”の 公式パンフレットを完全電子化。Wakana、Keiko、Hikaruへのインタビューや撮り下ろし写真、ライブ中の臨場感あふれる写真を収録。 *この電子書籍は固定レイアウト方式で作成されています。文字の拡大・縮小や、検索、ハイライトなどの機能は利用できません。
  • Kalafina LIVE TOUR 2014 【文春e-Books】
    -
    梶浦由記がプロデュースするヴォーカルユニットKalafina(カラフィナ)。 Kalafina LIVE TOUR 2014は2014年10月18日グランキューブ大阪と11月1日東京国際フォーラムの2公演のみ行われた貴重なライブ。 その公式パンフレットを完全電子化。Wakana、Keiko、Hikaruへのインタビューや撮り下ろし写真、ライブ中の臨場感あふれる写真を収録。 *この電子書籍は固定レイアウト方式で作成されています。文字の拡大・縮小や、検索、ハイライトなどの機能は利用できません。
  • からまん
    -
    見開き2ページで完結する衝撃の短編の数々! 週刊SPA!での連載『からまん』をまとめた1冊を電子復刻。 ごくフツーの女子高生・青沼しずかの裏の顔を描く「ひみつのしずかちゃん」、 『けだものカンパニー』にも登場する、イヤミで自慢の多い「トキ課長」、 痩せたいけど自分に甘すぎる「旗本ダイエット侍」など、 唐沢ワールドが十二分に堪能できる1冊。
  • カラー新版 人名の世界地図
    -
    世界は「面白い」名前の宝庫だ――文春新書のロングセラー「世界地図」シリーズ累計80万部突破! ・トランプは「トランペット奏者」、バイデンは「ボタン職人」 ・ピカソの本名は寿限無並みに長い! ・ヒトラーとモーツァルトの名に隠されている「動物」とは ・マリリン・モンローは「ミッキー・マウス」を芸名の参考にした? ・「ビン・ラーディン氏」「スー・チー氏」は間違い ・キラキラ・ネームを付けない欧米人、改名が身近な韓国人 キラキラ・ネームが続々誕生している日本に対し、欧米の命名は保守的だ。現代においても、民族、宗教、地域社会などに根差して名前が付けられている。名前と発音から、どういう出自の人なのかを推理できるのだ。つまり、それほど人名には民族の出自や文化が色濃く反映されている。 2001年の発売以来、17刷の超ロングセラーに、アジア・アフリカ・イスラム世界の人名を大幅に加筆。カラー新版として生まれ変わった。 人名の謎はこの一冊で完全網羅。世界の命名事情を理解すれば、映画も小説ももっと深く楽しめる。 世界各国の人名の由来・歴史がわかる「大索引」つき 序章 外国人名との出会い 第一章 名前にこめられた意味 第二章 聖書がつくった人名の世界地図 第三章 ギリシャ・ローマの伝説 第四章 花と宝石に彩られた女性名の反乱 第五章 ケルト民族は生きている 第六章 バイキングたちが運んだ名前 第七章 名前でも迫害されたユダヤ民族 第八章 姓氏でわかった中国三〇〇〇年史 第九章 先祖の名とともに生きる朝鮮半島の人びと 第十章 アジア・アフリカの人名地図 第十一章 アッラーの御名におけるアラブの人びと 第十二章 黒人奴隷に押し付けられた名前 大索引 人名は「意味」の宝庫
  • カラー新版 地名の世界地図
    4.0
    実は、ナイルもインダスもドナウも、実は「川」という意味だった。地名の謎がこの1冊でわかる! 世界各国の国名・首都名の由来がわかる「大索引」つき 地名にはその土地の歴史が込められている。地形、戦争、民族の移動、大航海などで生み出されてきた地名の数々には、人類の歴史が刻まれている。 超ロングセラーとなった2000年刊の旧版を全面的に増補・改訂、ボリューム増。全カラー図版にした。 [目次] 序章 外国語地名との出会い 第1章 「自然」が生み出した地名 第2章 地名は古代地中海から 第3章 地名を変えたゲルマン民族の大移動 第4章 スラブ人たちの故郷 第5章 大航海時代が「世界」を発見した 第6章 モンゴルが駆けぬけたユーラシアの大地 第7章 ユダヤの離散とイスラームの進撃 第8章 アメリカ――新しい国の古い地名 第9章 アフリカ「黒い大地」の伝説 大索引 国名・首都名でわかった地名の五千年史
  • 狩りの時代
    3.0
    【逝去直前まで推敲を重ねた津島文学の到達点】 「津島さんはまだこの小説の中に生きていて、読む私たちとともに、奮闘している」――星野智幸(解説) でもあのことばだけは消え去らない。 忘れていたはずなのに、ひどいことばを聞かされたという感触だけは残されていた。 その痛みだけは忘れられなかった。(本文より) 15歳で早逝したダウン症の兄との思い出、ヒトラー・ユーゲントの来日。 「あこがれ」、障害、病気、戦争、差別、「不適格者」……大家族二世代の物語はこの国の未来を照射する。 『火の山―山猿記』で第34回谷崎潤一郎賞・第51回野間文芸賞を受賞した著者による、絶筆長編。 ※この電子書籍は二〇一六年八月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 花柳界の記憶 芸者論
    4.3
    花柳界、芸者、三業地……文字としては馴染みがあっても、実態は殆ど知られていない世界。長年新橋演舞場に身を置き、数々の名妓たちと親交のあった著者が、芸者の成り立ちから戦前、戦後の東京の花柳界全盛の時代までの歴史と変貌を細やかに描写。処女作にして和辻哲郎文化賞を受賞した、画期的日本文化論。
  • 狩人は都を駆ける
    3.4
    『弥勒の掌』の著者が贈るユーモア・ハードボイルド。 京都で探偵事務所を営む「私」のもとに久々にやってきた仕事の依頼は、なんと誘拐事件。もっとも、誘拐されたのは家で飼われていたドーベルマンで、つまりは犬の捜索なのだった……。なぜか苦手な動物がらみの依頼ばかり次々に舞い込む探偵の困惑と奮闘を描いた傑作ユーモア・ハードボイルド5篇を収録。探偵は事件解決のため、今日もケモノに立ち向かう!
  • 下流の宴
    3.9
    東京の中流家庭の主婦として誇りを持つ由美子。高校中退の息子が下品なフリーター娘・珠緒と結婚宣言をしたことで「うちが下流に落ちてしまう」と恐怖を覚え、断固阻止を決意する。一方、馬鹿にされた珠緒は「私が医者になります」と受験勉強を開始。愛する息子を取り戻すため、“わたしの”家庭を守るため、専業主婦・由美子の闘いが始まる…。新聞連載時から話題を呼び、主演・黒木瞳でNHKドラマ化も。切実な女の闘いと格差社会を描いた、傑作ベストセラー小説!
  • 火輪の翼
    4.4
    期待の若手が描く圧巻、感動の中国歴史長編! 玄宗皇帝が政治を疎かにし国が乱れていた唐の時代、民を救うため安禄山と史思明が挙兵し、安史の乱が勃発する。だが戦は泥沼化し、国は疲弊する。絶大な人気を誇った力者の娘・呉笑星、史家の長男・史朝義、安家の次男・安慶緒は、命を賭して戦を終わらせようと誓うが――。胸熱の歴史エンターテインメント。
  • 狩場最悪の航海記
    3.0
    徳川綱吉の治世。犬が人間より偉く、武士が腹を切る奇怪な国・日本に上陸した冒険家ガリヴァーは、病に臥せる将軍のため南洋の島へと不死の秘薬を持ち帰る旅に出た。忍者に海賊、恐竜までが暴れ回る旅の果てに明かされる世界の秘密。博覧強記の奇才が、膨大なトリビアと知的たくらみを詰めこんで描ききる! かの名作『ガリヴァー旅行記』からは割愛された幻の冒険記が本書。『高丘親王航海記』『ランゲルハンス島航海記』などの奇想博物冒険記に、『ニンジャスレイヤー』のキッチュさを加えたテクニカラーの一大奇書!
  • 軽井沢 はじまりの森暮らし。
    -
    森の住人になるための、55のストーリー。 ――――――――――――――― 都会暮らし森暮らし、多拠点居住、テレワーク移住… 感性豊かな人々が実践する「軽井沢の森に暮らす」という、新しい生活スタイルの入門書。 ■軽井沢で「森暮らし」をかなえた人たちの住処はこんなところです 三角屋根の小屋、ヘの字型の家、紫の壁の家、谷にせり出す山小屋、 片流れの趣味小屋、鉛筆の小屋、白樺を抱える山荘、斜面に沿う家、 コーナー窓の家、夕陽を浴びる家、大樹に根差す家、走り回れる横長の家、 大きな玄関の小さな家、 オンとオフのある家、プレーリーな平屋、ふた家族の平屋、 浅間の裾野に立つ家、離れとテントのある家、陽だまりの家、 苔庭のある家、モダニズムの家…
  • 華麗なるオデパン
    3.9
    オデパンは某大手企業の役員子弟だけが集まる、超リッチで知的な秘密結社。気の利いた会話と恋愛ゲームにうつつを抜かし、語学も音楽も堪能、世界を股にかけて飛び回る彼らにとって、怖いのは退屈することだけ。叩き上げの男との結婚を機に、オデパンから遠ざかっていた高宮真織は、ある事件をきっかけに、その美しさと知力、財力で、みごとオデパンのリーダーに返り咲く。上流社会の男女のかけひきを、きらびやかに痛快に描く傑作シリーズ第一弾。
  • 枯葉色グッドバイ
    3.9
    現住所=代々木公園の西門そば。仕事=リヤカーでの廃品回収。主食=焼酎。煙草=原則として路上で調達。ホームレスで元刑事の椎葉明郎は、かつて指導した女性刑事・吹石夕子に雇われる。日当は二千円。依頼は、事件の真相解明。両親と次女の一家三人が殺された事件だ。物証からは犯人像が浮かばず、怨恨でもなさそうだ。では犯人の狙いは何か。その夜、外泊していた長女は事件に関係があるのか? モテない女性刑事とホームレス探偵の捜査の行方は…。
  • カレーなる逆襲! ポンコツ部員のスパイス戦記
    3.0
    1巻815円 (税込)
    感動の実話!? 廃部寸前のおちこぼれ野球部員が一念発起、エリート大学とカレー対決! 乾作品の新境地は、読めば腹ペコな青春小説!不祥事で廃部寸前の小樽経営大学(通称・樽大)に残ったのは、 主将・森一郎…甲子園の北海道予選で伝説のエラー。ネット上でも笑い者。 ファースト・恵山光…小太りで童顔。貧乏育ちでいい奴。 コーチ兼マネージャー・白石苗穂…一番野球がうまいアイドル。 入部希望者・砂原健介…36歳で新入生。熱血なだけの空回り男。 というポンコツな面々。 廃部を免れるために教授が持ち込んできたのは エリートの北海道総合大学(道大)とのカレー対決!?ヤル気も希望もゼロのメンバーに、エリート大学生達が火をつける? 3回の対決を経て、樽大のダメダメ部員たちはどのように成長していくのか――。 笑って泣ける、カレーなる青春小説です。 夏といえばカレーの季節! おまけに今年は甲子園100周年。 夏休みの読書に最適の、ピリッとスパイスの効いた青春カレー小説!
  • かわいい自分には旅をさせよ
    3.5
    男の堕落とはなにか――笑いと涙の極上エッセイ集 責任感の欠如、性的退行。現代の男は堕落した!?一流の人生指南、旅の極意。幻の短篇も特別収録した極上エッセイ集。
  • かわいそうだね?
    4.2
    「許せないなら別れる」――彼氏が元彼女を居候させると言い出した。愛してるのは君だけ、と彼は言うけど……。週刊誌連載中から痛快なラストが話題を呼んだ表題作。そして、併録の「亜美ちゃんは美人」は、美人の親友が隣にいるせいでいつも“二番”に甘んじるしかない女子の複雑感情に「あるある!」と思わず頷いてしまう傑作。綿矢流の黒いユーモアと観察眼が光る恋愛小説。第6回(2012年)大江健三郎賞受賞作。
  • 川上弘美書評集 大好きな本
    3.8
    いい本があるよ、みんなもよかったら読んでね! 純文学からマンガ、へんなエッセイまで、川上弘美が「ほんとうにいい」と思った144冊。あなたを心よろしき読書へ誘うガイドブック
  • かわたれどき
    3.8
    ベストセラー「まんまこと」シリーズ第7弾! 町名主のお気楽跡取り息子・麻之助が、幼なじみの色男・清十郎と堅物の同心・吉五郎とともに、さまざまな謎と揉め事の解決に挑みます。 「きみならずして」「まちがい探し」「麻之助が捕まった」「はたらきもの」「娘四人」「かわたれどき」の6篇を収録。 清十郎に子が生まれ、縁戚のおこ乃の縁談がまとまるなど、麻之助の周りで祝い事が続くものの、自分自身には揉め事ばかり。 特に親しい料理屋の娘・お雪には何かと振り回される日々だ。 ある時、野分けと呼ばれる大嵐が起こり、お雪が洪水に流される。 間一髪助かるが、何やら一大事が……!? 解説は「まんまこと」シリーズの装画を手掛けるイラストレーターの南伸坊さんです。 ※この電子書籍は2019年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 河のほとりで
    3.5
    惜しまれつつ亡くなった著者の最後のエッセイ集。 透徹した眼力と豊かな想像力で敗者の歴史を丁寧に掬い取った珠玉の名篇。 臨在の「済」の字には「河の渡し場」という意味がある。 中国、唐末の僧・義玄は、現在の河北省の河に臨む場所に臨在院を建てて禅を広めたことから臨在禅師とよばれたという。臨在は「河のほとり」とも読めるのだ。著者の地元の九州、西日本新聞に連載された「河のほとりで」を中心に、西郷隆盛、武田勝頼、真田幸村(信繁)、源実朝ら悲運に倒れた歴史上の人々や、司馬遼太郎、藤沢周平から松本清張まで先達の作家たちを縦横に論じ、山本兼一、安部龍太郎、青山文平、佐藤賢一、澤田瞳子ら大時代作家の文庫解説でエールを送る。 著者の人柄が偲ばれる鋭くも優しい文章たち。
  • 河東碧梧桐―表現の永続革命
    -
    伝説の俳人/書家の画期的評伝! 上野千鶴子氏激賞! 「世界最短詩型である俳句は、日本語と格闘せずには表現たりえない。本書は『表現の革命』を論じて、真に革命的な日本語表現論だ」 正岡子規の後継者と目されながら、高浜虚子の陰に隠れ、歴史から抹殺された俳人・河東碧梧桐(1873-1937)。「有季定型」の枠にとどまることなく俳句革新の運動を続け、さらには書にも数多くの傑作を残した、その巨大な足跡を掘り起こす画期的評伝。 ※この電子書籍は2019年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 考えるヒットe-1 J-POPもガラパゴス【文春e-Books】
    -
    「週刊文春」で好評連載中の「考えるヒット」待望のオリジナル電子書籍化。97年の連載開始以来、毎週ヒット曲を取り上げ縦横無尽に批評を展開。宇多田に小室、ジャニーズ、浜崎あゆみ、K-POPからAKBと人気アーティストの曲から「ヒット曲はなぜヒットするのか」をひたすら追求してきました。今作は同連載の2011年掲載分、全96曲を当時のまま完全収録。「楽曲第一でないAKB」を居住まい正しながら聞き、倖田來未に「ガラパゴス化するJ-POP」とは違う未来を見る。サカナクションは「踊りを拒否するダンス曲」を提示したのか、そして福山雅治の人気の秘密は!? 益々冴え渡る近田ワールドとともにJ-POPの彼方へ。 安斎肇氏のイラストも完全収録。
  • 考えるヒント
    3.6
    「常識を守ることは難かしいのである。文明が、やたらに専門家を要求しているからだ。私達常識人は、専門的知識に、おどかされ通しで、気が弱くなっている。私のように、常識の健全性を、専門家に確めてもらうというような面白くない事にもなる。(中略)生半可な知識でも、ともかく知識である事には変りはないという馬鹿な考えは捨てた方がよい。その点では、現代の知識人の多くが、どうにもならぬ科学軽信家になり下っているように思われる」(本文より)
  • 監禁面接
    3.6
    『その女アレックス』の鬼才ルメートルが放つ徹夜必至、 一気読み保証のノンストップ再就職サスペンス。 リストラで職を追われたアラン、失業4年目、57歳。再就職のエントリーをくりかえすも 年齢がネックとなり、今は倉庫でのバイトで糊口をしのいでいた。 だが遂に朗報が届いた。一流企業の最終試験に残ったというのだ。 だが最終試験の内容は異様なものだった。 〈就職先企業の重役会議を襲撃し、重役たちを監禁、尋問せよ――〉 どんづまり人生の一発逆転にかけるアラン。愛する妻と娘たちのため、 知力と根性とプライドをかけた大博打に挑む! 解説:諸田玲子 ※この電子書籍は2018年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 観月 消された「第一容疑者」
    3.0
    平穏な街に忍びよる巨大な陰謀。渾身の傑作警察小説 大分の城下町で善良な市民が殺された。必死に犯人を追う警察だったが、同時期に東京で起きた殺人との関連が指摘され事態は急変する。 ※この電子書籍は2020年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 韓国エンタメはなぜ世界で成功したのか
    4.4
    近年、韓国発のエンターテインメントの世界的な活躍のニュースは毎日のように目に入ってきます。7人組ボーイズグループBTSの国連でのスピーチやパフォーマンス、Netflixドラマ『イカゲーム』や『愛の不時着』の世界的ヒット。髪型やファッションをK-POPアーティストに寄せることも今では珍しくありません。その韓国エンタメ産業の躍進は、実は韓国社会の変化と大きく結びついています。 ◎1980年代の民主化運動による「表現の自由」の拡大 ◎1997年アジア通貨危機、IMFショックによる韓国産業界の変化(輸出強化とIT化)。そして2010年以降顕著になった世界のデジタル社会化。こうした社会の変化が韓国のエンタメ産業にどのような影響を及ぼしたのか、本書前半ではBTSをプロデュースしたパン・シヒョク氏や、韓国エンタメ産業界の巨人・CJグループのイ・ミギョン氏など立役者たちのプロフィールを交えつつ具体的に描かれます。一方、本書の後半では韓国エンタメ界に残る負の面に目を向けます。韓流スターの性接待や、オーディション番組における不正操作。相次ぐ女性スターの自死。こうした問題もまた、韓国社会の変化のなかで、取り上げられ方が変化してきました。とりわけフェミニズムの広がりによる女性の権利意識の高まりは大きなポイントになっています。その他兵役や韓流スターたちと政治との関りなど、韓国のエンタメ界と韓国社会との密接なつながりへの理解が本書によって深まります。 また最終章では日本のエンタメコンテンツが韓国でどのように受容されているかがレポートされます。厳しい現状から、いま日本に求められているものは何かが見えてきます。
  • 韓国芸能界裏物語 K-POPからセックス接待まで…禁断の事件簿
    -
    KARA、少女時代などのK-POPから、イ・ビョンホンらベテラン韓流スターまでの裏事情を徹底レポート! 華々しい舞台の裏側で伝えられる、分裂騒動や奴隷契約、セックス接待などのスキャンダルを、現地通ライターが解き明かす。少女時代屈辱の「10ミニッツ」事件とは? 韓流芸能人はなぜ自殺が多い? 女優の「整形」カミングアウトが流行中? 「本当のところ、どうなってるの?」という疑問に答え、韓国芸能界独特の歴史やルールまで網羅したファン必読の一冊。
  • 韓国「反日」の真相
    4.3
    過激化する韓国の反日活動はとどまるところを知らない。 しかし、その一方で、村上春樹や東野圭吾は人気小説ベスト5にランクインし、推理・ホラー部門の販売数量の実に44%を日本の書籍が占めている。 ユニクロも、日本産ビール・日本酒も、日本風居酒屋も「メイド・イン・ジャパン」は大人気だ。 こうした二面性はなぜ生まれたのか? なぜ韓国人の心理や行動は理解しがたいのか? それは韓国人独特の意識構造に深く根ざすものだった──。 反日ロビー活動から中国コンプレックスまで、新聞コラムで「韓国で取材していて『うんざりだ』と思うことが多くなった」と書いたソウル支局長が「真実のコリア」に迫る。 気鋭のジャーナリストによる全く新しい韓国論の登場。 【目次】 はじめに 第一章 自覚なき反日 見えない「反日」/不買運動とユニクロ/慰安婦問題の「国際化」 第二章 「正しさ」とは何か 国際約束より「正しさ」/毎月出る違憲判決/慰安婦と鉤十字 第三章 反日の暴走 強者への甘えと反発/半分だけの「世界」/ 趣味の世界だけになった日本留学 第四章 大国にはさまれた悲哀 認めてもらえないことへの不安/世界の中心に立ちたい /ハングル普及の夢 第五章 中韓接近の心理 逆転した対中意識/新たなキーワード「人文」/韓国取り込みに走る中国 終章 韓国に幻想を抱いてはならない あとがき
  • 韓国「反日民族主義」の奈落
    3.5
    韓国がファシズム化している――。 文在寅の野望は、「反日」を利用して韓国の保守勢力を壊滅させ、北朝鮮と歩調を合わせた「自由なき全体主義国家」を樹立することだ! 呉善花が迷走する祖国にあえて問う。 2017年に文在寅政権が成立して以来、韓国の外交は「反日本」「従北朝鮮」に加えて、 これまでになく「離米国」「合中国」の旗色を鮮明にしてきた。 内政でも「反日」カードを利用しながら保守派を排除し、全体主義国家を目指している。 果たして隣国はどこへ行こうとしているのか――。
  • 韓国併合への道 完全版
    4.0
    日韓両国で大きな反響を呼び、ロングセラーとなった『韓国併合への道』から12年。日本国籍を得た著者が、新たな立場で、併合後の社会・経済・文化の発展と戦後韓国の反日政策の欺瞞について論じた1冊。「日本の統治は『悪』だったのか?」「反日政策と従軍慰安婦」「教科書に載る『土地収奪』の嘘」「国民に知らされない日本の経済援助」など、豊富なデータを元にまとめた日韓論争にトドメを刺す「完全版」。
  • 韓国を支配する「空気」の研究
    4.0
    信念に固執し反論に目を向けない「確証偏向症」が蔓延している! 「日本が好き2割」「日本が嫌い2割」「どちらでもない6割」……それなのになぜ反日は止まらないのか? 慰安婦や徴用工をめぐる問題でゴールポストを動かし続ける隣国。文化や観光での交流は盛んなのに、何度も繰り返される「反日」の動き。長く日韓関係を取材してきた朝日新聞前ソウル支局長が、様々な角度から韓国の「空気」を読み解く。 【本書の内容】 第1章 好きだけれど好きと言えない日本 第2章 「ヘル朝鮮」若者たちの格差社会 第3章 ツテとコネが支配する情実社会 第4章 発展する女性社会の光と影 第5章 歴代指導者と韓国文化 第6章 分断国家の宿命
  • 韓国を食べる
    3.8
    韓国料理は好き、嫌い? 近くて遠いお隣さんの日常を日本人はどこまで知っているのか? 激辛を食べては「涼しい(シウオナダ)!」と叫び、喧騒と咀嚼音がごちそうとなる──「耳で食べる」韓国人たち。犬肉の効用とは? 刺身を頼めばフルコースがついてくる? 肉食文化と仲間意識の深い関係、“ひとりメシはもってのほか”と、寂しがりやな面もある、彼らの快食三昧を、かの国の裏も表も知り尽くした名記者が愛情豊かに描きだすエッセイ集。
  • 冠婚葬祭でモメる100の理由
    3.0
    結婚指輪代=22万7千円、葬式代199万9千円? 冠婚葬祭はお金のからむ“闘い”だ。生涯独身者や離婚が増え、家族の形が大きく変わってきた今、冠婚葬祭における“正解”も変化している。給料格差のある同僚へのご祝儀額、東京と地方でご祝儀の相場が違いすぎる、無宗教の両親の葬式はどうしたらいいのか、墓守をやり切る自信がない、行き場のないお骨を預かった──募集した100の悩みに『葬式は、要らない』の著者が、ともに悩みつつ正面から回答する。
  • 勘三郎伝説
    4.5
    みんな、あなたが大好きだった! 芝居の世界に身を捧げ57歳で早世した十八代目中村勘三郎。不世出の歌舞伎役者を幼時から知悉する作者だけが知る素顔の名優の姿。
  • 鑑識課警察犬係 闇夜に吠ゆ
    3.6
    『正義の天秤』(亀梨和也主演)『婚活探偵』(向井理主演)『不協和音』(田中圭主演)など原作が数多く映像化されている大門剛明氏、文春文庫初登場の警察犬小説です。 主人公は鑑識課警察犬係に配属されたばかりの岡本都花沙。念願かなって警察犬係に配属となった岡本は、ベテランの警察犬アクセル号とコンビを組んで、捜査をすることに。岡本の「バディ」となるのは、通称「第二」と呼ばれている民間警察犬訓練施設の訓練士・野見山。野見山は元警察官で、名警察犬レニーとコンビを組んでいました。しかし、あることがきっかけになって辞職。いまは民間の立場から捜査の協力をしています。 本書は五章構成になっています。第一章は、岡本が赴任する前日譚で、主人公は野見山です。レニーに向けられた疑惑の真相と、野見山の決断を描きます。第二章から第五章は、岡本を主人公にして、野見山や先輩刑事の桐谷(第一章では新人犬係として出てきます)など魅力的な脇役を配置しつつ、日々の捜査を描きます。全て読切の短編として読めますが、全体を通じて大きな謎が隠されています。 実際、警察犬の出動依頼が多いのは、行方不明者の捜査で、近年は認知症高齢者の失踪に駆り出されることが多いそうです。当然、そこには認知症を抱える家族の辛さなどもあり、そういう「日常レベル」の捜査を扱うことで、他の警察小説とは違った人間ドラマを描けていると思います。そして捜査官と警察犬が苦労の末に「心を通わせる」ことができた瞬間のなんと愛おしいことでしょうか。 第一章「手綱を引く」は第75回日本推理作家協会賞(短編部門)の候補作になりました。 今後シリーズ化も予定しています。
  • 漢字と日本人
    4.2
    「カテーの問題」と言われたら、その「カテー」が家庭か假定かあるいは課程か、 日本人は文脈から瞬時に判断する。 無意識のうちに該当する漢字を思い浮かべながら……。 あたりまえのようでいて、これはじつに奇妙なことなのだ。 本来、言語の実体は音声である。 しかるに日本語では文字が言語の実体であり、 漢字に結びつけないと意味が確定しない。 では、なぜこのような顛倒が生じたのか? 漢字と日本語の歴史をたどりながら、その謎を解き明かす。
  • 患者よ、がんと闘うな
    4.0
    自分のがん治療法を決めるのは患者自身だ! がん死の恐怖に煽られ、がんと闘わさせられて、苛酷な治療に苦しむ患者たち……。手術はほとんど役にたたず、抗がん剤治療に意味のあるがんは全体の一割にすぎず、がん検診は百害あって一利もないことを知ろう。無知や誤解にもとづくがんについての認識を改め、後悔しないため、自分のがん治療法は自分で決める。そのための書。
  • 感染症の日本史
    4.1
    新型ウイルスに対するワクチン、治療薬も確立していない今だからこそ、歴史を見つめ直す必要がある。 「給付金」も「出社制限」も「ソーシャル・ディスタンス」もすでにあった! 今こそ歴史の知恵が必要だ! 一級の歴史家が、平安の史書、江戸の随筆、百年前の政治家や文豪の日記などから、新たな視点で、感染症と対峙してきた日本人の知恵に光をあてる。 【目次より】 第一章 人類史上最大の脅威 牧畜の開始とコロナウイルス/ペリー艦隊が運んできた感染症/スペイン風邪は波状的に襲ってきた ほか 第二章 日本史のなかの感染症――世界一の「衛生観念」のルーツ 「最初の天皇」と疫病/奈良の大仏は天然痘対策?/疫神を歓待する日本人/江戸の医学者の隔離予防論 ほか 第三章 江戸のパンデミックを読み解く すでにあった給付金/薬をただで配った大坂の商人たち/上杉鷹山の患者支援策 ほか 第四章 はしかが歴史を動かした 「横綱級」のウイルスに備えるには/都市化とパンデミック/麻疹が海を渡る ほか 第五章 感染の波は何度も襲来する ――スペイン風邪百年目の教訓 高まった致死率/百年前と変わらない自粛文化/「「感染者叩き」は百害あって一利なし ほか 第六章 患者史のすすめ――京都女学生の「感染日記」 日記が伝える「生きた歴史」/ついに学校が休校に ほか 第七章 皇室も宰相も襲われた 原敬、インフルエンザに倒れる/昭和天皇はどこで感染したか?/重篤だった秩父宮 ほか 第八章 文学者たちのスペイン風邪 志賀直哉のインフルエンザ小説/宮沢賢治の“完璧な予防策”/荷風は二度かかった? ほか 第九章 歴史人口学は「命」の学問 ――わが師・速水融のことども 数字の向こう側に/晩年に取り組んだ感染症研究 ほか
  • 完全ドキュメント 北九州監禁連続殺人事件
    4.5
    福岡県北九州市で7人が惨殺された凶悪事件が発覚したのは、 2002年3月のことだった。逮捕されたのは、松永太と内縁の妻・緒方純子。 2人が逮捕された2日後に現場入りを果たして以来、 20年間にわたってこの“最凶事件”を追い続けてきた事件ノンフィクションの 第一人者が徹底的に描く、「地獄の連鎖」全真相。 【著者略歴】 小野一光(おの・いっこう) 1966年、福岡県北九州市生まれ。雑誌編集者、雑誌記者を経てフリーに。 「戦場から風俗まで」をテーマに、国際紛争、殺人事件、 風俗嬢インタビューなどを中心とした取材を行う。 著書に『風俗ライター、戦場へ行く』『連続殺人犯』『震災風俗嬢』 『新版 家族喰いーー尼崎連続変死事件の真相』『冷酷 座間9人殺害事件』 『昭和の凶悪殺人事件』など。
  • 完全読解 司馬遼太郎『坂の上の雲』
    3.8
    月刊「文藝春秋」2021年1月号から5月号にかけて短期集中連載された「司馬遼太郎『坂の上の雲』大講義」に、新たに書き下ろしたコラム、人物事典、関連年表、詳細な脚注などを追加。昭和の「国民文学」と呼ばれた司馬氏の代表作を、令和の読者も楽しめるように完全読解した決定版。筆者の佐藤優氏と片山杜秀氏は、現代きっての読書人。歴史への洞察も深い。この両者が丁々発止、司馬作品に切り込んでいく。平成以来、沈滞を続ける日本社会に、もう一度、明治の清新な風を吹き込む1冊です。これから『坂の上の雲』を読もうという読者はもちろん、何度も読んだという読者にも、新鮮な作りになっています。本書を読んだ後、書棚からもう一度、『坂の上の雲』を取り出してみてはどうでしょうか。明治が、昭和が、そして近代日本の姿が甦ってくることでしょう。
  • 完全なるチェス 天才ボビー・フィッシャーの生涯
    3.7
    「もし、『ボビー・フィッシャーはどんな人?』と聞かれたら、『チェスの世界のモーツァルト』と私は答えます」(羽生善治)。すなわち、誰もが認める天才である。その天才性を棋譜を追うことで簡単に知ることができる。そして、天才としての彼とはまったく別の人間性も有している――。それが、不世出のチェスプレイヤー、ボビー・フィッシャーです。 13歳にしてクイーンを捨て駒とする大胆華麗な「世紀の一局」を達成し、翌年、全米王者に。東西冷戦下、国家の威信をかけてソ連を破り世界の頂点に立つが、奇行を繰り返したあげく表舞台から失踪。ホームレス寸前の日々の末、日本で潜伏生活を送る――。アメリカの神童は、なぜ狂気の淵へと転落したのか。少年時代から親交を結んできた著者が、手紙、未発表の自伝、KGBやFBIのファイルを駆使して描いた、輝きそして壊れた男の評伝。羽生善治氏による解説付き。
  • 完全版 心理占星学入門
    -
    「いつも星占いがしっくりこない」「同じ星座同士でも性格が違うのはなぜ?」 そんなのモヤモヤを解消する心理占星学の永遠のバイブル この本で紹介する占星術は、雑誌などで多く見られる「結婚運はよいか、悪いか?」 「来年には何が起こるか?」といった吉凶判断とは趣を異にします。 ここでは占星術が古代から受け継いできた象徴体系(シンボリズム)と深層心理学を関連づけていきます。 ひとりひとりの心の中に隠されている可能性を、どうすればもっと創造的に表現できるかを探ります。 (「はじめに」より) 「自分の星座」というと、生まれたときの太陽の位置していた星座を思い浮かべる人が多いでしょう。 でも、空に輝くのは太陽だけではありません。 あなたが生まれたとき、月や木星、火星はどこで瞬いていたのでしょうか。 そしてその星たちがあなたにもたらしたものは? 自分のバースチャート(出生図)の見方や、深層心理の読み解き方を初心者にも分かりやすく解説、 本当の自分を知りたいとき、恋愛・仕事・人間関係で悩んだときのヒントが満載です。 電子書籍版では一部アップデートしてお届けします。 <目次> はじめに 1 あなたの心を描きだす、バースチャートの作り方 2 人間の心の全体性の象徴、黄道12宮 3 直観、感覚、思考、感情、人間の心の4つの機能 4 あなたの心のエネルギーや欲求を表す10惑星 5 あなたの固有の人生の方向を探る12ハウス 6 あなたの独自のドラマを紡ぐアスペクト 7 無意識の影、シャドウ 8 カイロン 傷ついた癒し手 9 解読例 バースチャート・ストーリー
  • 完全版 ローマ人への質問
    4.0
    20万部のベストセラーを全面改稿! 流入する異民族、広がる経済格差、しのび寄る衰退……すべてはローマに学べ! 「塩野ローマ史」のエッセンスが一冊に! 「ローマは一日して成らず」の格言を生んだ古代ローマが西欧各国の〈歴史の手本〉とされたのは、その一千年が危機と克服の連続であったからだ。 カルタゴとの死闘に勝ち抜いたあと長い混迷に苦しんだ共和政時代。天才カエサルが描いた青写真に沿って帝政へと移行し、〈パクス・ロマーナ〉を確立したローマ帝国時代。 崇高と卑劣、叡知と愚かさ――かつて文豪ゲーテも言ったように、人間の営みのすべてを示してくれたローマは、われわれと同じ生身の人間が生きた国でもあった。まさに人間の歴史のすべてを凝縮しているのがローマ史だ! 古代ローマは、現代の日本人にとっても、まさに「人間の生き方」「リーダーシップ」「国のありかた」を学ぶ宝庫だ! 質問 1ローマは軍事的にはギリシアを征服したが、文化的には征服されたとはほんとうか? 2ローマ人の諸悪なるものについて 3都市と地方の関係について 4富の格差について 5宿敵カルタゴとの対決について 6古代のローマ人と現代の日本人の共通点 7〈パクス・ロマーナ〉とは何であったのか 8ローマの皇帝たちについて 9市民とは、そして市民権とは何か 10多神教と一神教との根元的なちがいについて ほか 【本書は、『ローマ人への20の質問』(文春新書2000年刊)を全面的に改稿したものです。】
  • 完全保存版 週刊文春「秘話とスクープ証言で綴る美智子さまの60年」 (創刊60周年記念特別号)
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    昭和34年(1959年)4月10日、皇太子明仁殿下と美智子さまはご成婚された。その2日前に週刊文春は創刊し、今年で創刊60周年を迎える。あれから60年。美智子さまと皇室の軌跡を、週刊文春の記事でふり返る。 【目次】 第1章 週刊文春が報じたご成婚秘録 ●美智子様秘録1ご成婚パレード現場からの証言 ●美智子様秘録2ご成婚を決めた二人の電話 ●美智子様秘録3天皇を悩ませた嫁姑戦争 ●美智子様秘録4美智子妃のライバルたちは今…… 他 第2章 皇太子妃として、母として ●沖縄ひめゆりの塔「火炎瓶事件」の瞬間 ●葉山町長が明かした皇太子ご一家のゆかいな休日 他 第3章 宮中での葛藤 ●美智子妃のお変わりようが心配 ●暴露された「美智子妃いじめ」の具体的内容 ●美智子妃とのワルツで議論を呼ぶニュー皇室 他 第4章 美智子様とご両親 皇室に嫁ぐとは――。 ●「美智子妃の母」正田冨美子さんの三十年──岩川隆 ●父・正田英三郎氏と美智子さま「私だけの秘話」 第5章 和歌・読書・翻訳 垣間見えたお心と素顔 ●処女歌集『瀬音』に窺う私生活 ●初告白された青春の愛読書 ●美智子さまが英訳「ぞうさん」秘話 他 第6章 慰霊の旅、そして雅子様へのメッセージ ●被災者との知られざる「ご交流」 ●天皇皇后が選ばれた“究極の終活” ●美智子さま「命の弾丸ツアー」 ●美智子さまが知人に洩らされた「強いストレス」の真実 ●天皇生前退位「雅子皇后」へのメッセージ 他 第7章 受け継がれる「美智子さまの歌」の心
  • カンタ
    3.6
    幼馴染で兄弟のように育ったカンタと耀司。発達障害をかかえるカンタは、自分のたった一人の理解者である耀司のために生きることを決意しています。成長したふたりは力をあわせ、無料ゲーム運営会社を興しますが、そこで思わぬ罠にはまり、命を狙われるようになってしまいます。すべてを引き受け、死を決意したカンタの運命は……? 青春小説の名手、石田衣良さんが“友情”をテーマに、鋭い現代社会批判を内包させつつ書き上げた、現代版「走れメロス」ともいうべき傑作です。
  • 簡単に断れない。
    3.9
    ツチヤが来りてホラを吹く。「お茶の水女子大の方から来ました」「妻と助手を養わなくてはならないんです」「読んでも読まなくても必ず笑えるから」などと言いながら本書を売り歩いている哲学教授がいます。屁理屈をこねまわして簡単には断れませんので、ボランティアだと思って(?)、ぜひ2~3冊まとめてお買い求めください。週刊文春長寿連載「棚から哲学」シリーズ第5弾。
  • かんちがい閉口坊
    3.0
    全国津々浦々の善男善女のサラリーマンが坊主にみこまれて、坊主や尼の姿になって、一流ビジネス街のビルからお経を唱えながら、ぞろぞろ出て来て全国行脚の旅に出る──表題作をはじめ、奇怪な生命体が次々に登場する「出入星管理事務所」、人の行動を火山活動にあてはめてみた「活火山」「休火山」「死火山」など、十一篇の短篇はいずれも奇想天外のアイデアとケタはずれの面白さを満載。SF界の奇才が段ちがいの力量を示す突撃的SF大行進!
  • 官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪
    4.0
    1巻1,426円 (税込)
    霞が関でくすぶっていた役人が日本を牛耳っている! 首相秘書官→総理の分身 首相補佐官→影の総理の影 官房副長官→政権の守護神 森友・加計学園問題に象徴される一連の官僚の不祥事は、官邸の指示の結果なのか忖度の結果なのか。そしてなぜ、安倍政権は数々の不祥事を起こしても磐石でいられるのか。その二つの謎を解くカギが、これまでの政権にはいなかった「官邸官僚」の存在である。首相の分身といわれる今井尚哉首相秘書官、菅官房長官が絶大な信頼を置く和泉洋人首相補佐官、内閣人事局長を務める元警察官僚の杉田和博官房副長官……。出身省庁でトップになれなかった役人が官邸の威光を背景に霞が関を牛耳る異様な実態と不透明な行政の闇を抉り出す。 第一章 総理を振り付ける「首席秘書官」 第二章 影の総理の影「首相補佐官」 第三章 政権の守護神「警察官僚」 第四章 破壊された日本の頭脳「財務官僚」 第五章 「文科省」次官候補の裏口入学事件 第六章 封印された「地検特捜」 第七章 霞が関を蹂躙する「内閣人事局」 第八章 官邸外交で蚊帳の外の「外務省」 第九章 官邸に潜む落とし穴
  • 巻頭随筆 百年の百選
    4.5
    100年分の月刊「文藝春秋」から選び抜かれた100篇の随筆集 「文藝春秋」創刊以来の名物として続く巻頭随筆から、選り抜き100篇を集めた一冊。芥川龍之介をはじめ、日本最高峰の文筆家がずらり。
  • 関東大震災
    4.3
    大正12年9月1日午前11時58分、大激震が関東地方を襲った。直後に大規模火災が発生、首都圏一帯は一瞬にして地獄となった。絶叫し、逃げまどう人々──飛び交う流言が、自警団による陰惨な朝鮮人虐殺という悲劇をも引き起こす。本書は、地震予知を巡る抗争にはじまり、被害状況、死体処理、被災者のバラック街の様子から糞尿の処理にいたるまで、未曾有の大震災の真実を掘り起こす。20万の命を奪った“天災”と“人災”を浮き彫りにする、菊地寛賞受賞の名作。
  • 感動の温泉宿100
    4.0
    1年のうち200日は旅をする温泉ビューティ研究家・旅行作家の著者が、泊まって感動した宿だけを厳選。温泉のスペシャリストの目を通して書かれた各宿の魅力を読めば、どこもかしこも行きたくなる。一家に一冊は必携、これはまさに温泉案内の金字塔です。写真+詳細データ付。 (目次) 第1章 絶景に出会える宿10軒 第2章 美肌の湯に浸る宿10軒 第3章 最高のスパに身を委ねる宿8軒 第4章 美食を堪能する宿10軒 第5章 日本文化を楽しむ宿10軒 第6章 ぷくぷく自噴泉のある宿10軒 第7章 魅惑のぬる湯がある宿7軒 第8章 雪景が素晴しい宿7軒 第9章 湯めぐりが楽しい宿6軒 第10章 現代湯治の宿6軒 第11章 こだわり建築の宿6軒 第12章 ここだけにしかない個性派の宿10軒
  • 棺に跨がる
    4.0
    カツカレーの食べかたを巡って諍いとなり、同棲相手の秋恵を負傷させた貫多。秋恵に去られる事態を怖れた彼は、関係の修復を図るべく、日々姑息な小細工を弄するのだが――。「どうで死ぬ身の一踊り」の結末から始める特異な手法で、二人の惨めな最終破局までを描いた連作私小説集。〈秋恵もの〉完結篇。 鴻巣友季子さんによる解説「虫歯を噛みしめるような快感――西村賢太の私小説を読む」も収録。
  • カンニング少女
    3.6
    誰にもバレずに、完璧なカンニングで、大学入試を突破せよ! のんびりと短大進学を目指していた都立K高校3年・天童玲美は、突然の姉の死の真相を探るため、最難関私大・馳田学院に挑戦を決めた。しかし、今の玲美の学力では、合格はまず不可能…そこで成績トップの優等生・愛香と陸上インターハイ選手の杜夫、機械オタクの隼人の協力を得て、絶対に見破られない究極のカンニング方法で、入試突破を目指すことに。スリル満点の、胸キュン青春コンゲーム小説!
  • 姦の忍法帖
    4.0
    天下一の剣と天下一の兜はどちらが強い? 将軍の「瓢箪から駒」で行われることになった各藩秘蔵の武具競べは、甲賀のくノ一と伊賀忍者との息をのむような媾合合戦からはじまった……人間技とは思えぬ面妖な秘術がぶつかりあう男女の凄絶な争いの決着やいかに? エロティシズムが乱舞し、奇想天外、奇妙奇天烈な忍法がとびかう痛快無比の忍術小説。表題作はじめ「胎の忍法帖」「笊の忍法帖」「転の忍法帖」など6篇を収めたご存知“風太郎忍法帖”の一巻。
  • 奸婦にあらず
    3.3
    井伊直弼の密偵、村山たかの数奇な一生を描いた第26回新田次郎賞受賞作 【あらすじ】 彦根・多賀大社で忍びの者として育ったたかは、内情を探るため接近した井伊直弼と激しい恋に落ちる。 しかしその後2人を過酷な運命が待ち受ける……。
  • 完本 皇居前広場
    3.0
    空間政治学の鮮やかな達成 明治時代にできた皇居前広場は天皇、左翼勢力、占領軍によって、それぞれの目的のために使われた。定点観測で見えてくる日本の近代。
  • 完本 1976年のアントニオ猪木
    4.5
    1970年を境に勢いを失った世界のプロレス。なぜ日本のプロレスだけが、その力を維持し続けたのか。その謎を解くべく、アメリカ、韓国、オランダ、パキスタンを現地取材。1976年の猪木という壮大なファンタジーの核心を抉る迫真のドキュメンタリー。※電子版には文庫版に収録されているアントニオ猪木インタビューは収録されておりません。
  • 完本 仏像のひみつ
    5.0
    これは便利!! 手元のスマホやタブレットに電子版を入れておけば、どんな仏像に出会ったときにも、おがむときにも、すぐに目の前の仏像が検索でき、より深い知識と興味が得られます! 仏像はやせたり太ったりする! 仏像たちにもソシキがあった!? 日本だけにうまれた、つくるヒト、ブッシのひみつ! 累計13万部。新たな「ひみつ」を加えた伝説の仏像本、完全版です。 この本は「伝説の仏像本」になるだろう。 いままで、誰もがする、してしまうような本作りをしなかった。 それがこの本の画期的なところになった。 ――南伸坊さん(朝日新聞書評) これでスッキリ! 仏像早覚え最強マニュアル。 いくたあまたの仏像解説書では身につかなかった基礎知識が、スンナリと身体に入ってゆくのだ。 <最強の仏像本>と、私は呼びたい。 ――柴門ふみさん(週刊文春書評) 名前も知らない、初めて見る仏像でも、それを観察し、考えるための手がかりが、自分の中にできる。 ほんとうの「わかる」へと導いてくれる本。 仏像から始まって、仏教、日本文化、そして人間へ。 いつの間にか広く、遠くまでを見晴らせる、展望台へと導いてくれる。 ――橋本麻里さん この本では、仏像のひみつの基本中の基本からお話をはじめて、やがてだんだんと、仏像の世界の奥深いところや、仏像のまわりにひろがる霧みたいな中にも、ふみこんでみたいと思います。 この本を、いつでもそばに置いていただけるなら、お寺や博物館で仏像に出会い、鑑賞するのが、そして仏像のことを考えるのが、とても楽しくなるのを約束します。(「はじめに」より)
  • 還暦着物日記
    5.0
    着物を愛して40年―― 気ままな「着物ライフ」を阻むのは、迫りくる地球温暖化か、締めるのにひと苦労の袋帯か、それとも着物嫌いの愛猫か? 1月から12月までの日記に、季節のコーディネート写真125点を一挙掲載! 試行錯誤の末に辿り着いた愛用の和装肌着からゲリラ豪雨対策まで、読んで楽しい見て楽しい、大人の着物エッセイ。 (解説・鈴木マキコ) ※この電子書籍は2019年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 漢和辞典的に申しますと。
    4.3
    「ピラフ」を漢字で表すと? 「木枯らし1号」というのに、なぜ「春一番」? 猫好きが高じて“肉球”を1文字で表す漢字を探してみたら……。そして何やらエロチックな妄想をかき立てる「嬲(なぶ)る」という漢字をたびたび使ったあの文豪とは!? 漢和辞典編集者が漢字に関する様々な“面白いこと”を詰め込んだ、おもちゃ箱のようなコラム集。読んで楽しくためになる百六十話。※この作品では、ご覧になるビューワーによって、一部の表示や動作に差が出ることがあります。
  • 外国人社員の証言 日本の会社40の弱点
    3.4
    外国人社員向け研修の専門家である著者だからこそ知りえる、日本人社員の不思議エピソード集。上司に相談したら瞑想するかのように黙りこまれた。部下に仕事を頼んだら自信満々に「できません」と言われた。メールのcc欄にいちいち課全員のアドレスを列記。自己紹介を名前ではなく社名からはじめる――など、日本の会社社会にどっぷり浸かっていては気づきにくい“なぜ?”の数々。こういった日本型組織の流儀は、グローバル化するビジネスの場において、ときに落とし穴にもなり得ます。彼我の違いを知り、起こさなくてもいいトラブルを回避し、より高い生産性を実現するためのヒントが満載!
  • 外国人レスラー最強列伝
    4.0
    取材歴50年以上! 伝説のプロレス記者による昭和プロレス回顧録3部作の完結編。 取り上げたのは以下の14人。 ●鉄人ルー・テーズ ・・・来日中、酔った男に額をピシャピシャと叩かれたとき、人格的にも世界最高のプロレスラーがとった行動とは。 ●神様カール・ゴッチ ・・・東京・渋谷のリキ・スポーツパレスで開かれた「ゴッチ教室」。 ●噛みつき魔フレッド・ブラッシー ・・・記者でさえ近づきたくなかったヒール(悪役)の結婚秘話。 ●黒い魔神ボボ・ブラジル ・・・「真面目で誠実」と馬場に評された男の素顔。 ●鉄の爪フリッツ・フォン・エリック ・・・著者が身をもって味わったアイアン・クローの威力。 ●生傷男ディック・ザ・ブルーザー・アフィルス ・・・「世界一の無法男」の意外なファッション・センス。 ●荒法師ジン・キニスキー ・・・和式トイレを自分で掃除した未来のNWA世界チャンピオン。 ●人間発電所ブルーノ・サンマルチノ ・・・「ニューヨークの帝王」の頭髪に隠された秘密。 ●狂犬ディック・マードック ・・・「ビールを飲むためにプロレスをやっている」愛すべき天然バカ。 ●オランダの赤鬼ウィレム・ルスカ ・・・世界最強は誰か? と問われたら、即座にその名前を挙げる。 ●人間風車ビル・ロビンソン ・・・東スポの1面をかざった「夜の帝王」との大阪・北新地の夜。 ●放浪の殺し屋ジプシー・ジョー ・・・国際プロレスの末期を支えたタフネス。 ●韓国の猛牛・大木金太郎 ・・・放った頭突きは5万発の元祖韓流スター。
  • 外事警察秘録
    3.7
    1巻1,700円 (税込)
    中国、ロシア、北朝鮮……。 インテリジェンス・マスターが初めて明かすスパイ戦争の最前線! 海外からの脅威に日本の「外事警察」はいかに対峙してきたのか――。 北朝鮮による日本人拉致事件、日本赤軍メンバーの追跡、 オウム真理教「ロシアコネクション」の解明、プーチンのスパイとの攻防、 山口組マフィア・サミットの阻止、中国スパイのTPP妨害工作の摘発……。 警察官僚、国家安全保障局長として、 数々の修羅場をくぐり抜けてきたインテリジェンス・マスターと 『見えざる敵』との闘いは、外事警察が抉る平成の裏面史でもあった。 知られざるスパイとの闘い、水面下での極秘任務の数々がいま初めて明かされる!
  • 学園のパーシモン
    3.5
    裕福な子弟が通う私立T学園。カリスマ学園長の死期が近いと知らされ、学園内が神経過敏になっていた頃、二人の女生徒に赤い封筒が届いた。もしやこれは、受け取った者にはバラ色の学園生活が待っているという伝説の<赤い手紙>!? 美術教師と密会する美少女・真衣と、絵の才能はあるが内気な木綿子(ゆうこ)、そして“たらし”の転校生・恭…倦怠に満ちた彼らの日常を、赤い手紙が塗りかえていく。羽化直前のサナギのような十代を妖しく描いた、ほろ苦い青春小説。
  • 学・経・年・不問
    4.3
    証券会社の辣腕営業マン・伊地岡と電機メーカーの窓際族・野呂は高校の同級生。伊地岡は痩せ型長身、人一倍せっかちで努力家な男。対して野呂は小太りで、何ごとも気にしないのんびり屋。正反対なのに気の合う二人が、学歴・経験・年齢ともに不問の、シビアなセールスマンに転職。それぞれ対照的な<オレ流>で、ベッドの訪問販売合戦を繰り広げる! 非情なビジネスの世界で生き残るために必要なものは何か? 経済小説の巨星がユーモラスに描く、愛すべき男たちの物語。
  • 学習院
    3.0
    日本近代の変化と歩みは、「学習院」という学校の変遷と密接に関わっている。 そもそも華族の学校として誕生した学習院だが、しだいに非華族の学生・生徒が増え、さらには軍人養成学校の色彩を帯びてくる。東條英機もその一人だ。 一方で、主立った皇族もここで学ぶが、皇太子時代の今上陛下が学習院を卒業していないのは、意外と知られていない。公務多忙のため単位不足だったからだが、卒業扱いにしようとする院内の風潮に真っ向から反対したのは、あの清水幾太郎だった。 吉田茂、三島由紀夫、近衛文麿、志賀直哉、朝吹登水子など、学習院に縁の深い、皇族・華族・軍人・文化人の逸話にも触れる歴史読物。
  • 学生時代にやらなくてもいい20のこと
    4.3
    現役大学生作家として『桐島、部活やめるってよ』でデビューした著者初のエッセイ集。ただ単純に笑いたい貴方に! 社会の荒波におびえつつ振り返るのは、学生時代の数々の思い出。カットモデルをすれば失意を味わい、熱い青春を求めて出かけた自転車の旅では尻の痛みを得る。そうして万事無為、やらなくてもいいことばかり為した日々の総決算、就職活動をついに迎え……。華々しい「大学生作家」の看板の陰で繰り広げられる意外と残念な日々を綴った、爆笑エッセイ20篇!
  • 崖(上)

    2.0
    1~2巻880円 (税込)
    男は自分の体がゆるやかに、しかし、全く無抵抗な感じで、傾斜面をすべり出したのを知った。が、そうした感じは極く一瞬のことで、あとは落下という言葉がふさわしいすべり落ち方であった。街の灯が光の帯でも流れるように、いっせいに彼をめがけて突進して来た。何ものかが、それも彼にとって極めて大切なことが、幾つも幾つも、同時に男の脳裡をつんざき横切った。……元新聞記者の山代大五がこの事故で失った三年間の記憶。その空白の部分に浮彫りされる人生とは?
  • 崖っぷち侍
    4.3
    本屋が選ぶ時代小説大賞2014「異国合戦」より面白い! 理不尽な形で主家を滅ぼされた下級武士・金丸強右衛門。戦国から江戸に世の中が変わっても逞しく生きる道を探す新しい武士像を描く!
  • ガセネッタ&シモネッタ
    3.6
    もし、あなたが同時通訳者だとして、現場で突然「他人のフンドシで相撲を取る」という表現が出てきたら、どう訳します? 時間はないし、誤訳も困る。同時通訳は、次にどんな言葉が出てくるかわからない、スリル満点ストレス強烈な世界。そのストレス解消のため、国際化社会に欠かせない重職でありながら、同時通訳者の仕事には爆笑がつきもの。国際会議の舞台裏から、ロシアの小話や業界笑い話、柳瀬尚紀・永井愛氏との充実のコトバ対談まで、抱腹絶倒のエッセイ集!
  • ガダルカナル
    3.0
    米も食わずに戦って ぼろぼろになって死んだ仲間達 遠い遠い雲の涯に たばにして捨てられた青春よ 今尚太洋を彷徨する魂よ──飢餓と疾病の地獄から生還した詩人はこのように記した。ガダルカナルの戦いでは、日本軍の作戦遂行上の特徴的な欠陥が端的に表われていた。その犠牲となったのは数万の前線兵士であった。無謀な作戦、遅すぎた決断、愚かな上層部のツケは常に前線の将兵たちの生命で支払われる……怒りをこめて語りつぐべき悲惨な大戦の真実。

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