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Posted by ブクログ
[夢を見せた、馬鹿な男]日本のプロレス、そして格闘技のあり方を変えてしまうほどのインパクトを持ったアントニオ猪木と、彼が1976年に戦った「異常な」4試合にスポットライトを当てた作品。その道に詳しくない読者をも唸らせ、ノンフィクションの分野で今なお高く評価されている一冊でもあります。著者は、プロレスに関するノンフィクションを多数世に送り出している柳澤健。
まだ2016年も半分を過ぎていませんが、面白さに関して言えば間違いなく今年のトップ10に入ってくるであろうレベル。ルスカやアリとの試合の描写が素晴らしいのはもちろんですが、それを取り巻く力関係や人間模様、そして何より物語の語り部としてのアントニオ猪木の「狡智さ」に舌を巻きました。(私もそうでしたが)アントニオ猪木に対して「ダーッ!!」と「デイッ!!」のイメージしかない人にこそぜひオススメです。
〜猪木にとって、1976年に戦った4試合のことなどどうでもよかった。猪木はリアルファイトが好きだった訳でもなく、プロレスを超える総合格闘技を指向した訳でもなかった。にもかかわらず、ルスカ戦から始まった異種格闘技戦、アリ戦から続く3試合のリアルファイトは、確かに日本のプロレスを変えたのだ。〜
大学院も終わりに近づき、ようやくこういった課目関係外の面白い本も読めるようになってきました☆5つ
Posted by ブクログ
いや、すごい本だ。
1976年に行われた猪木の4つの試合。
ウィリエム・ルスカ戦、モハメド・アリ戦、パク・ソンナン戦、アクラム・ペールワン戦。
この本は、その4つの試合をもとに、日本のプロレス界、格闘技界とアントニオ猪木という男の歴史を綴ったものだ。
そもそもプロレスの試合について調べるというのは難しい。
プロレスがボクシングのような意味での真剣勝負の競技ではないからだ。
そして、それをプロレスラー自体は認めない。
その上、上記4つの試合のうち3つはリアルファイトであったと言う。
つまり、プロレスがリアルファイトでないことを相手に認めさせ、その上でタブーであるリアルファイトが行われた事情を調べねばならないのだ。
あー、ややこしい!
それを作者は丹念な調査で調べあげた。
膨大な資料と証言にはこれが真実であるとの説得力が十分にある。
文章は簡潔で、わかりやすく、大変読みやすい。
素晴らしいルポだ。
「プロレスは世界最強の格闘技である」アントニオ猪木がかけた魔法。
本書を読んで、この魔法が本当の意味で解けたのはK-1とPRIDEの崩壊を待たねばならなかったことに改めて気づいた。
アントニオ猪木という男は天才レスラーであり、かつ天才的な魔法使いだったのだな・・・。
本人はおそらくそこまで自覚していなかっただろうけど。
Posted by ブクログ
えーーーっ!!
わたしみたいに、プロレスファンタジーにドッポリ使ってきた人間には、ものすごい衝撃の本です。
少なくとも、UWFは、フェイクじゃないと、今まで信じててた。
だって、夢枕 獏を読んで育ってきたんだから。あと、梶原 一騎とね(笑)
まあでも、確か前田も、
「いつでも、あんな試合ができるわけでない」
みたいなことを言っていたんだから、そうなんだろうな。だからこそ、佐山とは袂を分かったという話は、すごく納得できる。
まあでも、これこそが「たったひとつの真実」ではなくて、これも、プロレスをとりまく魅力的な伝説のうちの1つなんだと思います。
嫉妬とプライドでできた、ドロドロした物語。
そして、その伝説の渦中にいた人間でさえ、もう残っているのは、自分にとっての真実だけなのだと思います。
1つの歴史の証言。
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